「これを夢見ていた」ファンと関係がこじれたジャカ、スーパーミドルをスタンドと喜び合う姿にアルテタ監督が感激「ファンのみんなにも感謝」

アーセナルのミケル・アルテタ監督が、殊勲のゴールを決めたスイス代表MFグラニト・ジャカに言及した。クラブ公式サイトが伝えた。アーセナルは23日、プレミアリーグ第34節でマンチェスター・ユナイテッドをホームに迎えた。熾烈なトップ4争いを繰り広げる中、5位のアーセナルと6位のユナイテッドの直接対決。試合は開始3分でヌーノ・タヴァレスのゴールが決まりアーセナルが先制すると、32分にはPKをブカヨ・サカがしっかりと決めてリードを広げる。
しかし、34分に一瞬の隙を突かれてクリスティアーノ・ロナウドにゴールを許すと、後半にはPKで同点に追いつかれるピンチを迎えたが、ブルーノ・フェルナンデスが失敗しことなきを得る。

すると70分、攻撃を阻まれたもののこぼれ球を繋ぐと、ボックス手前の離れた位置からジャカが左足一閃。強烈な弾丸シュートがゴール右に突き刺さり、アーセナルが待望の追加点。そのまま逃げ切り、3-1で勝利を収めた。今シーズン初ゴール、悪い流れを断ち切るスーパーミドルを決めたジャカ。ゴール後にはスタンドに向かってゴールを喜び、ファンと分かち合った。

過去にはファンとのいざこざがあり、退団も考えていたジャカ。アルテタ監督は、そのジャカがファンとの関係を取り戻しつつあることについて言及した。

「彼にはその資格があるし、私はそれを夢見ていた。全てのファン、または個人がグラニトと5分、10分、あるいは2分でも十分な時間を過ごせば、彼という人間がプロフェッショナルであること、どれほどクラブを愛しているかを理解することができるだろう」

「でも、過去にそういった経緯はあり、今だって完全に心を開いて自分の気持ちを表現した時点で、彼はリスキーな行動をとったと思う。ただ、同様に彼は今、覚悟を決めて実行した」

「彼は自分を守ってくれる環境のことを感じており、クラブで愛されていると感じているし、手応えも大きかったと思う。ファンのみんなにも、彼に対して献身的な姿勢を見せてくれたことに感謝したい。それが彼にとってどれほどの意味があるのかを知っている」

かつては不甲斐ないパフォーマンスに加え、キャプテンマークを投げ捨てたことが問題視され、キャプテンの座を追いやられたジャカ。大事な試合では退場するなど、ファンとの関係が悪くなっていたことを本人も明かしていた。

しかし、この試合ではゴール以外にも献身的な守備を披露。今シーズンは相変わらずカードはもらうものの、キャプテンシーを出してチームを支えている。

ジャカの役割についてもアルテタ監督は口にし、そのリーダーシップは必要だとした。

「我々に必要なのは、我々が行う全てのことのバランスだ。特にチームにいるキャラクター、個性的な選手たちのだ」

「我々が若手やアカデミーの選手たちを連れてきて、契約し、彼らはそのクオリティを発揮している。だから、我々がどう交流し、どう修復していけば、ピッチ内外で我々がどうしたいかを築き上げることができるのかということが大事だ」

「私が思うに、グラニトは重要な役割を担っている。我々が望むものを達成するために、重要なリーダーシップを発揮することになるだろう」