「42歳です。よろしくお願いします!」W杯で2ゴールの稲本潤一が南葛SCで新人ばりの元気な挨拶を披露
2022.01.19 21:25 Wed
関東サッカーリーグ1部の南葛SCへの入団が発表された元日本代表MF稲本潤一(42)が早速見せた。
その稲本だが、早速チームのトレーニングに参加。その自己紹介で、大物ぶりを見せた。
稲本は新たなチームメイトに対して「こんばんは!」と元気に挨拶。「相模原から来た稲本潤一です。42歳です。よろしくお願いします!」と一礼した。
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18日、SC相模原を退団した稲本の入団が発表されたことが大きな話題に。ガンバ大阪の下部組織出身で、当時の最年少でプロデビューした逸材は、アーセナルやフルアム、WBA、カーディフ、ガラタサライ、フランクフルト、スタッド・レンヌなどでプレー。その後日本へ戻り、川崎フロンターレ、北海道コンサドーレ札幌でもプレーした。多くの元Jリーガーも加入し、今オフもベガルタ仙台を退団した元日本代表MFMF関口訓充(36)が加入した南葛SC。人気サッカーマンガ『キャプテン翼』の作者である高橋陽一氏が代表を務めることでも知られている。稲本は新たなチームメイトに対して「こんばんは!」と元気に挨拶。「相模原から来た稲本潤一です。42歳です。よろしくお願いします!」と一礼した。
2002年の日間ワールドカップでは2つのゴールを決めるなど、その名が知れ渡っている稲本のまるでルーキーかのような元気な挨拶。心機一転、日本の5部リーグに当たるところからのJリーグ入りを目指す南葛SCの力になれるか。その活躍からは目が離せなさそうだ。
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古巣ガンバ大阪での引退試合を終えた元日本代表MFの橋本英郎氏が、最後の試合を終えて心境を語った。 16日、パナソニック スタジアム 吹田で、橋本氏の引退試合が開催。2005年のJ1初優勝時のメンバーで構成される「ガンバ大阪’05」と、日本代表時代の戦友による「日本代表フレンズ」が対戦した。 橋本氏は前半は「日本代表フレンズ」で、後半は「ガンバ大阪’05」でプレー。自身に縁のある選手たちと共にピッチで躍動。前半は「日本代表フレンズ」として2ゴールを記録。後半は「ガンバ大阪’05」として2ゴールを記録。自身の引退試合で4ゴールの活躍を見せた。試合は、大黒将志氏の4ゴールなどで7-5と「ガンバ大阪’05」が逆転勝利を収めていた。 今回のメンバーには、「ガンバ大阪’05」として宮本恒靖氏(JFA専務理事)や山口智氏(湘南ベルマーレ監督)の他、遠藤保仁(ジュビロ磐田)、家長昭博(川崎フロンターレ)と現役選手も参加。また、シジクレイ氏、アラウージョ氏、フェルナンジーニョ氏とチームを支えた助っ人3人がブラジルから来るなど、橋本氏と共にプレーした豪華なメンバーが集結。また、「日本代表フレンズ」も乾貴士(清水エスパルス)や本田圭佑、松井大輔、山瀬功治(レノファ山口FC)、稲本潤一、今野泰幸(ともに南葛SC)といった現役選手に加え、中村憲剛氏、中澤佑二氏、中田浩二氏、大久保嘉人氏など錚々たるメンバーが集結した。 引退試合を終え、会見に臨んだ橋本氏は、今回の試合がG大阪にとって初の引退試合開催だったと語り、多くの選手やファン・サポーター、そしてクラブへの感謝の気持ちを述べた。 「ガンバで引退試合をするというのが初めてということで、分からないことだらけの中でスタートしました。その中で、僕は最後のセレモニーで伝えさせてもらったように、色々な選手に声を掛けさせてもらいました」 「2005年のメンバーをガンバ側は声掛けさせてもらい、代表も声を掛けたメンバーはほぼほぼ来てくれました。来れると言ってくれたり、予定をズラしてくれたり、色々な形で来てくれました」 「だからこそ、こういう良い時間になりましたし、観客動員も天候がどうなるか分からない中で、ここまで(1万2164人)来てくれたことに感謝しかありません」 引退セレモニーも行われ、家族も登場した中、場内を一周してファン・サポーターと交流し終えたところで急遽胴上げがスタート。橋本氏は嬉しかったとしながら、突然決まったことだったとした。 「引退試合に出た時に胴上げをする側だったり、シーズン終了で引退する選手を胴上げすることしか経験したことなかったので、初めて宙を舞いました。浮いたらどんな気持ちやろと夢の中で考えていましたが、胴上げ自体は予定に入れているわけではないので、ないかなと思っていました」 「ゴール裏とかスルーしていたので、ないかなと思っていたら、選手の方から言ってくれてやることになり、嬉しかったです」 多くの仲間に愛されていることも見てとれた今回の引退試合。橋本氏は試合後のセレモニーではグッと来るのを堪えたと明かした。 「正直、セレモニーの喋る時になりそうだったので、一番最初、9時にガンバのスタッフとのところでなりそうになっていました」 「一番最初に経験したので、少し慣れていました 想定内の状態だったので、リズムはもう少し切って喋ろうと思っていたんですが、止まると感情が溢れてきてしまって、特に家族の話の時は泣きそうになってしまうので、溜めずに話をして、自分が想定した話をしようとしていました」 「岡田監督、西野監督について話そうと思っていたんですが、飛びました。“飛んだなー”と思っていたので、自分の感情に浸ることはなかったです」 涙こそ流さなかったが、感動はしていたという橋本氏。今回集まったメンバーは自身が「スターじゃないから」と考えているようだ。 「僕は脇役プレーヤー。2005年に優勝した後も、西野監督は“影のMVP”と言ってくれて、“影”がつくんですね。前には出る選手ではないということが、結果的に長い選手生命に繋がって、これだけのメンバーが集まってくれたんじゃないかなと」 「声を掛けている中でバン(播戸竜二)か誰かが、「これだけのメンバーがいたら自分の活躍が霞む」という表現をしていて、気にする人もいるんですけど、僕はああいったメンバーと一緒にプレーして、ボールを蹴る楽しさだったり、彼らの活躍を1番の特等席で見られる機会はなかなかないと思いました」 「僕はヤット(遠藤保仁)がFKを蹴る瞬間を後ろから見られる。ピッチ上じゃないと見られない角度を現役の頃経験させてもらって、試合でも実際に経験したいと思ったので、ケイスケ(本田圭佑)にも来てもらいました」 「彼はイン巻きで(シュートを打って)、上を越えてしまいましたけど、ああいうシーンは見覚えがあります。彼はヤンマースタジアムで、山田直輝(湘南ベルマーレ)とかが出ている頃にああいうゴールを決めている記憶があります(2009年5月27日のチリ代表戦。本田の日本代表初ゴール)。そういうことがフラッシュバックしたり、そういうメンバーと今日を迎えられたことは大きかったです」 最後まで仲間と共にサッカーを楽しんだ橋本氏。現役時代で最も印象に残っている試合については「2005年の最終戦のフロンターレ戦。僕らが2位で最後優勝の可能性があると言っても他力の状態でした」とコメント。この仕掛けは引退試合にもあったこと明かした。 「今日のメンバーだと対戦相手に(中村)憲剛をチームメイトにせずに前に置いたんですけど、それは憲剛にも伝えました。対戦相手で出てもらうと。こういう意図もあるからと」 「一緒に蹴りたい思いもあったんですけど、どちらかというと2005年のメンバーの対戦相手で出てくれる選手が一緒に代表でもやっていたメンバーでいました。あとは今ちゃん(今野泰幸)も、最終的には僕らの優勝をアシストしてくれた選手ですけど、しっかりゴール前を守り続けてくれたので、緩い感じにはなりにくくなったんですけど、それが良かったかなと思います」 細部にまで橋本氏のサッカーに対する思いが詰まった試合となったこの一戦。自身がキャリアを始めたクラブ、それも転機となったジュニアユースから始まったクラブで、最後を迎えた。 「ガンバ大阪さんに相談して、実現できるのかな。過去の話では実現できない話も聞いたりしたので、前に動くかどうか不安でした」 「中1からサッカーがただ好きで、ボールを蹴っていた少年がガンバのジュニアユースに入って、フットボーラーに変えてくれたクラブですし、その中でタイトルを獲ったり、その先の代表というのを切り開いてくれたクラブです」 「最後の締めをこういう形でやり、記者会見も今年1月にさせてもらって、感謝してもし切れないです。引退後に色々な道に進んでも、ガンバ大阪はずっと気になるクラブだと思います」 最後までG大阪への恩と愛を忘れない橋本氏。今回の引退試合のキャッチコピーでもある「ありがとう、サッカー。」という言葉への思いも語った。 「小学校から兄がサッカーを始めて、続いて僕が初めて、両親がジュニアユース時代には大阪の南の方から北摂まで通うことを助けてくれたりとか。サッカーがあって、気づいたら43歳までサッカー選手をさせてもらって、それもお金をもらってさせてもらって、そのお金で家族を養って、そういう生活をしたのはサッカーのおかげです」 「今日のメンバーに感謝を伝える、サポーターとサッカーを楽しむというということが、キャッチコピーの「ありがとう、サッカー。」に繋がってきたんだと思います」 サッカーを愛し、サッカーに愛され、そして仲間にも愛された橋本氏。指導者への道を歩みたいと語った中で、「クラブの理念、クラブの求めるサッカーを実現できる監督になりたいと思っている」とビジョンを語った。果たしてどんな監督になるのか。指導者としての第二の人生も注目だ。 <span class="paragraph-title">【写真】2チームで躍動した橋本英郎氏の引退試合</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/C06t9n3vFyK/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; 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height:50px; margin:0 auto 12px; width:50px;"><svg width="50px" height="50px" viewBox="0 0 60 60" version="1.1" xmlns="https://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="https://www.w3.org/1999/xlink"><g stroke="none" stroke-width="1" fill="none" fill-rule="evenodd"><g transform="translate(-511.000000, -20.000000)" fill="#000000"><g><path d="M556.869,30.41 C554.814,30.41 553.148,32.076 553.148,34.131 C553.148,36.186 554.814,37.852 556.869,37.852 C558.924,37.852 560.59,36.186 560.59,34.131 C560.59,32.076 558.924,30.41 556.869,30.41 M541,60.657 C535.114,60.657 530.342,55.887 530.342,50 C530.342,44.114 535.114,39.342 541,39.342 C546.887,39.342 551.658,44.114 551.658,50 C551.658,55.887 546.887,60.657 541,60.657 M541,33.886 C532.1,33.886 524.886,41.1 524.886,50 C524.886,58.899 532.1,66.113 541,66.113 C549.9,66.113 557.115,58.899 557.115,50 C557.115,41.1 549.9,33.886 541,33.886 M565.378,62.101 C565.244,65.022 564.756,66.606 564.346,67.663 C563.803,69.06 563.154,70.057 562.106,71.106 C561.058,72.155 560.06,72.803 558.662,73.347 C557.607,73.757 556.021,74.244 553.102,74.378 C549.944,74.521 548.997,74.552 541,74.552 C533.003,74.552 532.056,74.521 528.898,74.378 C525.979,74.244 524.393,73.757 523.338,73.347 C521.94,72.803 520.942,72.155 519.894,71.106 C518.846,70.057 518.197,69.06 517.654,67.663 C517.244,66.606 516.755,65.022 516.623,62.101 C516.479,58.943 516.448,57.996 516.448,50 C516.448,42.003 516.479,41.056 516.623,37.899 C516.755,34.978 517.244,33.391 517.654,32.338 C518.197,30.938 518.846,29.942 519.894,28.894 C520.942,27.846 521.94,27.196 523.338,26.654 C524.393,26.244 525.979,25.756 528.898,25.623 C532.057,25.479 533.004,25.448 541,25.448 C548.997,25.448 549.943,25.479 553.102,25.623 C556.021,25.756 557.607,26.244 558.662,26.654 C560.06,27.196 561.058,27.846 562.106,28.894 C563.154,29.942 563.803,30.938 564.346,32.338 C564.756,33.391 565.244,34.978 565.378,37.899 C565.522,41.056 565.552,42.003 565.552,50 C565.552,57.996 565.522,58.943 565.378,62.101 M570.82,37.631 C570.674,34.438 570.167,32.258 569.425,30.349 C568.659,28.377 567.633,26.702 565.965,25.035 C564.297,23.368 562.623,22.342 560.652,21.575 C558.743,20.834 556.562,20.326 553.369,20.18 C550.169,20.033 549.148,20 541,20 C532.853,20 531.831,20.033 528.631,20.18 C525.438,20.326 523.257,20.834 521.349,21.575 C519.376,22.342 517.703,23.368 516.035,25.035 C514.368,26.702 513.342,28.377 512.574,30.349 C511.834,32.258 511.326,34.438 511.181,37.631 C511.035,40.831 511,41.851 511,50 C511,58.147 511.035,59.17 511.181,62.369 C511.326,65.562 511.834,67.743 512.574,69.651 C513.342,71.625 514.368,73.296 516.035,74.965 C517.703,76.634 519.376,77.658 521.349,78.425 C523.257,79.167 525.438,79.673 528.631,79.82 C531.831,79.965 532.853,80.001 541,80.001 C549.148,80.001 550.169,79.965 553.369,79.82 C556.562,79.673 558.743,79.167 560.652,78.425 C562.623,77.658 564.297,76.634 565.965,74.965 C567.633,73.296 568.659,71.625 569.425,69.651 C570.167,67.743 570.674,65.562 570.82,62.369 C570.966,59.17 571,58.147 571,50 C571,41.851 570.966,40.831 570.82,37.631"></path></g></g></g></svg></div><div style="padding-top: 8px;"> <div style=" color:#3897f0; 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overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/p/C06t9n3vFyK/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">超ワールドサッカー(@ultrasoccerjp)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> 2023.12.16 23:15 Sat3
“サッカーの神様”と呼ばれたジーコ、W杯での輝きと苦しみ
サッカー界に数多く存在してきたスター選手。その中でも、異名を持つ選手はそこまで多くない。 際たるものは"サッカーの王様"と呼ばれたキング・ペレ。ブラジルの英雄であり、ワールドカップ(W杯)で3度も優勝を経験しているレジェンド中のレジェンドだ。そして、そのペレにも例えられ"白いペレ"と呼ばれ、"サッカーの神様"として知られているのが、ジーコだ。 日本でも住友金属、鹿島アントラーズとプレーし、その後に日本代表監督を務めたことからも、知らない人はいないほどの知名度だろう。サッカー界でも指折りの偉大なレジェンドだ。 <span class="paragraph-subtitle">◆実力も世界でトップの1人</span> ジーコは愛称であり、本名は「アルトゥール・アントゥネス・コインブラ」、172cmと大きくない身体でありながら、ゴールやパスでチームに貢献した。 18歳でブラジルの名門・フラメンゴでファーストチームに昇格した。元々は体が小さく、線も細かったために、あまり期待はされていなかったが、その才能を高く評価され、体を鍛えることでチャンスを手にした。 フラメンゴでは12年プレーし4度のリーグ優勝を経験。その後ウディネーゼに移籍しセリエAでプレー。フラメンゴに戻ると、38歳で来日。Jリーグ2年目の1994年に41歳で現役を引退した。 クラブチームでも偉大な成績を残し、Jリーグでは初年度の開幕戦で圧巻のハットトリックを記録。これはJリーグ史上初のハットトリックであり、相手の名古屋グランパスには元イングランド代表FWのギャリー・リネカーがいた。リネカーも大きな注目の的となったが、神様の前ではただの脇役になってしまったのだ。 <span class="paragraph-subtitle">◆ワールドカップでの輝きと挫折</span> そのジーコは、当然ブラジル代表でも輝いた。W杯には1978年、1982年、1986年と3大会連続で出場。残念ながら、ブラジル代表にジュール・リメ杯(W杯のトロフィー)をもたらすことはできなかったが、運のなさもあった。 初めてのW杯となった1978年のアルゼンチン大会。初戦のスウェーデン代表戦では、試合終了間際にCKからゴールを決めたが、取り消しに。シュートを打つ前に笛が吹かれたという、今では考えられない状況で試合が終わることとなった。 ただ、ジーコはあまり出場機会を得られず、さらに大会中に負傷。チームも決勝にたどり着けずに終わっていた。 その4年後の1982年、スペイン大会ではソクラテス、ファルカン、トニーニョ・セレーゾとの「黄金のカルテット」と呼ばれる中盤を形成。巧みなパスワーク、そして圧倒的な攻撃力で優勝候補となっていた。 ジーコも4年前の悔しさを晴らそうと、1次リーグで3ゴールを挙げる活躍。2次リーグもアルゼンチン戦で1ゴール2アシスト、イタリア戦でもアシストを記録したが、チームは敗退。結果は伴わなかったが、この時のブラジル代表のパフォーマンスは世界で称賛され、「ブラジルサッカー史上最も魅了したチーム」とも称えられている。 そして3度目となる1986年のメキシコ大会だったが、今度は大会前にケガ。ヒザを負傷した状態で臨み、チームに貢献できず。"サッカーの神様"に本当の神様は微笑むことはなかった。 <span class="paragraph-subtitle">◆監督としてもW杯では悔しい思い</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/zico20221124_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Image<hr></div> サッカー王国ブラジルにおいても、数多のスター選手の中でトップクラスの評価を受けるジーコ。選手としてW杯では良い思い出はないが、監督としても苦い思いをした。 現役時代の「黄金のカルテット」は、日本代表でも実現。中田英寿、中村俊輔、小野伸二、稲本潤一が大きな注目を集めた。 しかし、W杯では稲本や小野はベンチに座ることに。日本代表として個々の能力や特徴が突出した選手が多く集まっていたが、逆に一体感をチームに作り上げることができず、1分け2敗で敗退。監督としても、W杯で結果を残せず、クラブチームはその他の代表戦とは異なり、ジーコにとっては苦い思い出となってしまった。 それでも、ジーコが現役時代に見せた華やかなプレー、そしてクラブチームで残した功績は数知れず。日本でもギリギリでJリーグ入りを果たし、オリジナル10となった鹿島に対し、常勝軍団となるべく改革したのはジーコ本人。それは、今でも"ジーコ・スピリット"として、鹿島の中で生き続けている。"サッカーの神様"と呼ばれる選手は、この先に生まれることはないのかも知れない。 <span class="paragraph-title">【動画】現役時代の“神様”ジーコの輝き、圧巻プレー集</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJMSTU2Vm9ZNSIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> ブラジル代表で活躍し、Jリーグでも活躍した"サッカーの神様"ジーコが大人気スポーツ育成シミュレーションゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』(サカつくRTW)に登場! 現役時代に魅せたプレーが『サカつくRTW』でも再現。是非一度チェックしてみよう。 <a href="https://ryan.onelink.me/C7cD/5uev4c53" target="_blank"><div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/sega20221124.jpg" style="max-width:100%;"></div></a> 2022.11.24 21:00 Thu4
【独占インタビュー】橋本英郎氏が12月16日に古巣G大阪で引退試合「僕以上に目立ったり、活躍する選手がいてもいい」…2005年モデルのユニフォームに込めた思いも
日本代表としても国際Aマッチ15試合に出場し、今年1月に25年のプロ生活に幕を閉じた橋本英郎氏。12月16日にキャリアの原点であるガンバ大阪の本拠地パナソニック スタジアム 吹田で引退試合を行うのに先駆け、超ワールドサッカーではインタビューを実施し、後編ではG大阪で実現した引退試合を語ってもらった。 【第3回/全3回|<a href="https://web.ultra-soccer.jp/news/view?news_no=454814" target="_blank">前編</a>・<a href="https://web.ultra-soccer.jp/news/view?news_no=454815" target="_blank">中編</a>】 <span style="font-weight:800">――どういった経緯でこの引退試合が実現したのでしょうか。</span> 「経緯としては今年、引退会見もガンバのスタジアムでさせていただいたんですけど、クラブの方に引退試合をやりたいという相談をしていました。その相談から前向きに考えていただける話になり、実現する流れになりました」 「僕は去年までおこしやす京都(AC)という関西社会人のチームでやっていましたが、そのクラブでは引退試合がちょっと難しかった。最終経歴のチームで基本的にやる流れっていうのをちらっと聞いてはいましたが、それができないとなれば、どこのチームでもいいような話も聞いていました」 「であれば、ガンバ大阪でと。僕はジュニアユースの頃から合わせると、20年間クラブに関わらせていただいたところもあるので、そのクラブで最後させてもらえたらなということで相談させていただいて、実現する流れになりました」 <span style="font-weight:800">――橋本さんの功績によって実現した引退試合だと思います。育ったクラブでの引退試合に改めて心境はいかがでしょうか。</span> 「なんて言ったらいいんかな。“すぐ泣きそうやな”って思うぐらいの気持ちはありますね。正直。スタジアムにサポーターの方がどれくらい入るかまだわからないですけど、多くの方に来ていただいて、送り出していただける雰囲気を想像すると、いきなり泣けてきそうな気もします。なので、そうならないように心を穏やかにしっかりと進んでいかなあかんなという思いでいます」 <span style="font-weight:800">――『ガンバ大阪’05』の着用ユニフォームはチームがJ1初優勝時のモデル。ファンにとっても、橋本さんにとっても思い出深いものでしょうか。</span> 「なぜこのユニフォームを希望したかというと、そこからクラブとしての規模だったり、見られ方だったりが変わりだしたからです。僕が入団した98年の頃は正直、申し訳ないですけど、弱いチームだったんですよ。残留争いもしていました。昔、『スーパーサッカー』(TBS系)で崖っぷちランキングっていうのがあったんですけど、そういうのに顔を出すチームでした」 「たまに上位争いにいくかなと思ったら、だいたい勝負どころで鹿島アントラーズに負けるとか、ジュビロ磐田に負ける、横浜マリノス(現:横浜F・マリノス)に負ける、みたいな感じでもうひと超えができないチームだったんです。そういう歴史があるなかで、2005年に初めてタイトルを獲りました。そこからタイトルを獲れるチームになって、サポーターの方も増えていきました。そして、新スタジアムができて、もっとサポーターの方が増えたという流れになったと思います」 「そういう経緯がありますし、僕は(2005年が)それの一番最初の始まりであり、クラブが変わりだした始まりだと考えています。2005年がなかったら、2008年に僕らがクラブW杯でマンチェスター・ユナイテッドと対戦したり、そういう歴史になるような、みんなに見ていただいたような時期は来なかったんじゃないかなと」 「自分を振り返ったなかで、その2005年が大きなターニングポイントだったので、そのときにいたメンバー全員に声をかけさせてもらって、また集まりたいなと思い、今回そのユニフォームを選びました」 <span style="font-weight:800">――ご自身も活躍された印象が強いマンチェスター・ユナイテッドと対戦した当時のユニフォームは選択肢になかったのでしょうか。</span> 「(選択肢に)なかったです。みんなの印象というよりかはクラブでというところで歴史を追っかけていってですね。僕自身もそれから日本代表に選ばれて、ACLでアジアの戦いに出られたりしたのは2005年の翌年からでした」 「それまで僕もその世界観を知らなかったですし、やはりタイトルを獲ることで、世間からの見られ方もですし、僕らもタイトルチームの誇りを持ったりとか、振る舞いも変わっていったんじゃないかなと思っています」 <span style="font-weight:800">――現役時代、ガンバ大阪での引退試合は想像されていたでしょうか。</span> 「(想像)していなかったです。ただ、引退試合をやってみたいなというのはありました。宮本恒靖さんや、鈴木啓太さんの引退試合にいかせてもらって、その空気感だったり、みんなと久々に会ってボールを蹴る楽しさとかは感慨深いものがあったので、もう一度味わいたいなと」 「正直、僕が主役じゃなくてもよかったんです。でも、自分がアクションを起こすことで実現できるなら、その日を迎えたいなと思って動きました。12月16日に自分が主役になりたいかといったら、そこまでなりたいわけではないです。ただみんなと、代表のメンバーと、ガンバのメンバーとボールを蹴ったり、サポーターとその空気感を楽しみたいというのが一番です」 「この引退試合のなかで、もっと僕以上に目立ったり、活躍する選手がいてもいいなと思っているぐらいなので。その理由として、僕は元々、遠藤保仁とか、明さん(明神智和)のような、色んなスター選手の横でプレーした選手。どちらかと言うと、脇役としてプレーした選手が引退試合をやれるというのは他のJリーガーに『橋本でできんの?』と思ってもらえると、みんなの1つの発見になるんじゃないかなと」 「こうやってガンバ大阪さんが開催してくれるのは大きな意味を持っていると思います」 <span style="font-weight:800">――今回のチームである『ガンバ大阪’05』の顔ぶれはいかがでしょうか。</span> 「そうですね。発表される前に僕が声をかけているので(笑) 嬉しいなという感じですね」 <span style="font-weight:800">――往年のガンバ大阪を彩った選手たちが集まりました。ご自身の人徳を感じますが。</span> 「それはわからないです。正直(笑)。人徳だとは思ってないですね。強要したとしか思っていないです(笑)」 <span style="font-weight:800">――特にアラウージョさんの参戦が目を引きます。ご自身が直々に話をしたのでしょうか。</span> 「そうですね。直接喋るところまではいけなかったですけど、通訳を介して、シジクレイ、アラウージョ、フェルナンジーニョ(奈良県2部のバンディート生駒で現役復帰)の3人は伝えさせてもらいました。フェルは偶然ですけど、日本に来ているタイミングで会って、少し話ができました」 <span style="font-weight:800">――今回のメンバーで注目してほしい選手は。</span> 「やっぱりその外国人3人じゃないですかね。シジはガンバですごい貢献しましたし、フェルもベストイレブンになったりしました。アラウージョは1年しかいなかったですけど、得点王とMVPになりました。その後に日本を離れましたけど、一瞬歴史を刻んで去ってしまった選手ですし、また日本に帰ってきてくれるのは面白いんじゃないかなと思います」 <span style="font-weight:800">――一方で、『日本代表フレンズ』の顔ぶれはいかがでしょうか。</span> 「同じくみんなに声をかけるなかで、本当に来てもらえるか不安感がありましたけど、意図や気持ちを伝えると、応えてくれる選手たちがいっぱいいたので、めちゃくちゃ嬉しかったです。実際、日程や予定をずらしてくれた選手がいっぱいいて、そういう心意気は本当に嬉しいなと思っています」 <span style="font-weight:800">――『日本代表フレンズ』にも播戸竜ニさんをはじめ、ガンバ大阪でプレーした選手がいますね。</span> 「経緯は2005年のメンバーじゃないからです。加地(亮)もですし、イナ(稲本潤一)もそうですし、ミチ(安田理大)もそうですし、その辺りはみんな、2005年のメンバーじゃないので。ただ、代表で一緒にやったので、代表側に入ってもらいました」 <span style="font-weight:800">――次に両チームの監督についです。まずは西野朗監督との思い出はいかがでしょうか。</span> 「2005年に西野さんのもとで(J1で)優勝できたことですね」 <span style="font-weight:800">――岡田武史監督との思い出はいかがでしょうか。</span> 「岡田さんには代表の思い出というと、最後の代表選考で落とされているので、良いもので終わってはいないですけど、一緒にW杯の最終予選を戦わせてもらったり、求める基準の高さを示してもらいました。そのなかで、忖度なしで落とされた印象があります」 「本当に自分の力不足で落とされたので、恨みがあるとか、そういう感覚はありません。その後にFC今治でプレーさせてもらいましたし、色々な場面で思い出があります」 <span style="font-weight:800">――ご自身、主役でなくてもいいとの話があったが、集まるファンに最後のプレーでどういうメッセージを伝えたいでしょうか。</span> 「プレーでいうと、サポーターの方がどう捉えるかわかりませんけど、僕らが楽しんでいる姿を一緒に楽しんでもらいたいです。僕らが楽しんでプレーしているなかで、サッカーの楽しさだったり、みんなサッカー好きなんだなというのを感じ取ってもらえるような時間になればと思っています」 取材・文:超ワールドサッカー・玉田裕太 2023.12.08 18:30 Fri5