「考えすぎずに」自身が育った埼スタでW杯の切符を、イタリアで成長した守護神・鈴木彩艶が意気込み「ゼロに抑えることにフォーカス」

日本代表GK鈴木彩艶(パルマ)が、バーレーン代表戦に向けて意気込みを語った。

19日、日本代表は20日に行われる2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のバーレーン代表戦が行われる埼玉スタジアム2002で前日トレーニングを実施した。

冒頭15分間が公開された公式練習では、選手たちはランニングやストレッチ、ロンドを行うなどし、およそ1時間で引き上げることとなった。
練習後、メディア取材に応じた鈴木は、自身が育った埼玉スタジアム2002での大一番となる戦いにコメントした。

「非常に大事な試合ということは分かっているので、その中でもGKとしてやるべきことをしっかりやって、結果を掴めればと思います」「アジアの予選を戦ってきた中でGKとして失点を減らす、失点しないことは意識してきたので、得点は取れる選手がたくさんいるので、継続してやることは守備のところでゼロに抑えることにフォーカスしたいです」

「この埼玉スタジアムでアジア予選を戦っていることは小さい頃から見てきましたし、そういうところで明日決めるチャンスがあるというのは非常に素晴らしいことですが、そこを考えすぎずに目の前の1試合に勝てるように頑張っていきたいです」

最終予選ではここまで6試合全てに出場し、正守護神として首位を独走するチームを支えてきた。「どんなゲームも1つのピンチというのはあったなと思います」と振り返る鈴木。「どの選手がミスしてもおかしくないと思っているので、常に準備することは大事ですし、セットプレー含めて隙を作らないことも大事だと思います」と、準備の大切さを感じているという。

それはGK大国とも言われるイタリアに渡って学んだことでもある。

「準備の所は常に言われているので、準備をいかに良くすることがセーブやクロスの対応につながるところがあります。準備は良くなってきていると思います」

鈴木は2024年1月のアジアカップでも守護神だったが、ミスも目立ち批判も浴びた。ただ、そこから経験を積み、ベルギー、イタリアと高いレベルでのプレーも増えている。

「自分としては毎試合毎試合気持ちをリセットしながらプレーできていると思っていますし、まだ結果を出せたわけではないので、まずは明日の試合を終えて、W杯出場を成し遂げたいです」

「これまでやってきたことを落ち着いて発揮することが大事だと思います。これまでの経験を活かしてしっかりやりたいです」

最終予選はここまでわずか2失点だが、「アジアカップに比べるとピンチがなくて、守備の時間が短いので、自分としてはプレーの機会が少ないので、守備陣に感謝しなければいけないです」とコメント。「前線が守備のスイッチを入れて、後ろも連動しているので、僕までボールがくることが少ない印象です」と、相手に多くのチャンスを作らせないチームとしての守備のおかげだと語った。

その中で対戦するバーレーンはアウェイで0-5と大勝した相手。ただ「バーレーンはガルフカップで優勝していたり、攻撃力の高い選手が揃っていたり、ロングボールやカウンターを警戒しなければいけないです」と警戒。「常に言われていますが、最初の入りやセットプレーは集中力を高めてやっていきたいです」と、集中力を切らさないことが大事だとした。

改めて勝てばW杯出場が決まる試合でピッチに立つ可能性がある鈴木。「明日ホームで決められる。勝つだけだなと思っていますし、誰一人油断している選手はいないので、自分としてはGKとして立ち上がりやセットプレー、とにかくゼロにこだわって、90分でしっかり勝ち切ることにこだわっって戦いたいです」と、やるべきことをやって、W杯の切符を掴みたいとした。