容赦ないコストカット継続のユナイテッド、新たに最大200人の従業員解雇の意向明かす

2025.02.25 06:15 Tue
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マンチェスター・ユナイテッドが、新たに150~200人の従業員解雇を検討していることを明かした。

共同オーナーに就任したジム・ラトクリフ氏。かつての名門クラブであるユナイテッドは過去3年間で3億ポンド(約574億円)近い損失を出しており、5年間では3億7000万ポンド(約708億円)の損失があり、「持続不可能」とも言われてしまう事態に。クラブは早急なコストカットに動いている。

ラトクリフ氏の共同オーナー就任後にすでに250人の人員削減を行っていたが、今回新たに最大200人の人員削減を検討していることを明かした。
CEO(最高経営責任者)を務めるオマル・ベラダ氏は24日、今回の企業構造変革に際して以下のような説明を行っている。

「我々には、マンチェスター・ユナイテッドを男子、女子、アカデミーのチーム全体で勝利を収めるための最強の立場に立たせる責任がある。クラブを変革し、刷新するための幅広い一連の措置を開始している。残念ながら、これはさらなる解雇の可能性を発表することを意味し、影響を受ける同僚への影響を深く残念に思う。しかし、これらの難しい選択は、クラブを安定した財政基盤に戻すために必要だ」
「過去5年間連続で赤字が続いているし、このままではいけない。クラブとしての2つの主な優先事項は、ファンのためにピッチで成功を届けることと、施設を改善することだ。継続的に赤字が続く限り、これらの目標に投資することはできない」

「このプロセスが終われば、よりスリムで機敏で、財政的に持続可能なフットボールクラブとなり、貴重な商業パートナーに世界クラスのサービスを提供し続けることができる。そうすれば、UEFAとプレミアリーグの規制に準拠しながら、フットボールの成功とファンのための施設の改善に投資できる、はるかに強力な立場に立つことができる」

なお、ユナイテッドはさらなる人員削減に加え、オールド・トラッフォードのオフィスにいるスタッフの一部をキャリントンのトレーニング場へ移す計画。メイフェアにあるロンドンのオフィスでも「人員削減」が行われる見込みだという。

さらに、直近のスタッフ会議ではオールド・トラッフォードでの無料ランチが終了することもスタッフに伝えられた。一連の措置によりクラブは年間100万ポンド以上の節約になると上層部は期待しているという。

バックルームを中心に徹底的なコストカットを続けるユナイテッドは、プレミアリーグの『収益性と持続可能性に関する規則(PSR)』、UEFAのファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の問題に対処しつつ、キャリントンの練習場の改修とオールド・トラッフォードの大幅改修あるいは新スタジアム建設とインフラ整備を計画している。

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ラウンド16でポルトと激突のC・ロナウド、11年前に決めたCL史上最高のゴールに脚光

チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16の組み合わせ抽選会が14日に行われた。 バルセロナvsパリ・サンジェルマンというビッグマッチに注目が集まっているが、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド擁するユベントスは、日本代表FW中島翔哉も所属するポルトとの対戦が決定。 <div id="cws_ad">◆【ベストゴール集】ユベントス100試合出場のC・ロナウドが決めたここまでのベストゴール(ポルト戦のスーパーゴールは記事下部)<div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJ2NXR1dUdmeiIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script></div> このカードが決まったことを受け、CLの公式ツイッター(@ChampionsLeague)はC・ロナウドがマンチェスター・ユナイテッドに在籍していた時にポルトと対戦した試合で決めたゴールの動画を公開。懐かしのスーパーゴールに多くの反響が集まった。 C・ロナウドがスーパーゴールを決めた試合は、2009年の4月15日に行われたポルトvsユナイテッドのCL準々決勝2ndレグ。ホームで行われた1stレグを2-2で終え、ポルトにアウェイゴールを2点奪われた不利な状態でこの一戦を迎えたユナイテッドだったが、C・ロナウドが試合開始早々にやってみせる。 6分、ゴールから約37メートルの位置でアンデルソンからパスを受けたC・ロナウドは、相手のマークが甘いとみるや、シュート体勢に入る。そして、そのまま迷いなく右足を振り抜くと、ボールは一直線にゴールへ。弾丸ライナー、レーザービームのように真っ直ぐにゴールネットへと向かったボールは、ゴール左隅へ突き刺さる。卓越したキック力、見事なシュート精度、常人離れした思い切りの良さが、見るもの全てを唖然とさせるゴールを生んだ。 この試合では、C・ロナウドはゴール以外でも大活躍。後方からのロングボールをダイレクトヒールで正確にチームメイトにパスしたり、得意のドリブルで相手DFのファウルを誘発したり…。結局、最後までスコアは変わらなかったものの、ユナイテッドは2戦合計3-2として、準決勝進出を果たしていた。 さらに、この得点はただスーパーゴールと評価されるにとどまらず。2009年末には、この年からFIFAが創設した、年間を通じて最も優れたゴールに贈られる賞「プスカシュ賞」が贈られるなど、CL史上最高のゴールとも言われるほど、素晴らしい評価を得ている。C・ロナウド本人も「どうやって決めたかわからない」と語るほどのゴール。奇跡としか言えない見事なゴールだった。 ラウンド16の日程は、1stレグは2月16日・17日および23日・24日、2ndレグは3月9日・10日および16日・17日とかなり先の予定だが、決勝トーナメントでもスーパーゴールが生まれるのか。今から楽しみで仕方がない。 <div id="cws_ad">◆C・ロナウドのスーパーミドル<blockquote class="twitter-tweet"><p lang="es" dir="ltr">Ronaldo against Porto = <a href="https://twitter.com/hashtag/UCLdraw?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#UCLdraw</a> | <a href="https://twitter.com/juventusfcen?ref_src=twsrc%5Etfw">@juventusfcen</a> <a href="https://t.co/HJ4PysyDuK">pic.twitter.com/HJ4PysyDuK</a></p>&mdash; UEFA Champions League (@ChampionsLeague) <a href="https://twitter.com/ChampionsLeague/status/1338450358822195200?ref_src=twsrc%5Etfw">December 14, 2020</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></div> 2020.12.15 21:12 Tue
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ベッカム&ギャリー・ネビルがイギリス4部クラブ買収! ギグスやスコールズら92年組がオーナーだったサルフォード・シティの共同オーナーに

EFLリーグ2(イングランド4部)に所属するサルフォード・シティは8日、かつてマンチェスター・ユナイテッドやイングランド代表で活躍したデイビッド・ベッカム氏とギャリー・ネビル氏が率いるコンソーシアムに買収されたことを発表した。 マンチェスターのサルフォードに拠点を置くサルフォード・シティは、マンチェスター・ユナイテッドで活躍し92年組として知られるライアン・ギグス氏、ポール・スコールズ氏、ニッキー・バット氏、フィリップ・ネビル氏が2014年にオーナーとなり、5シーズンで4回の昇格を経験した。 2018-19シーズンにEFLリーグ2に昇格を果たしたが、そこから上には上がれておらず。今シーズンもEFLリーグ2で8位となり、昇格プレーオフを最終節で逃す形となっていた。 そんな中、ベッカム氏、ギャリー・ネビル氏に加え、アメリカ在住の実業家のデクラン・ケリー氏、マーヴィン・デイヴィス卿がグループに入っている。 サルフォード・シティによれば、新たな株主たちはクラブと施設に多額の投資を行うという約束が入っているとのことだ。 なお、ギグス氏、スコールズ氏、バット氏、フィル・ネビル氏は引き続き「テクニカル、フットボール、コマーシャル、リクルート、SCFC財団」の各部門でクラブに関与していくとのこと。92年組が勢揃いすることとなった。 また、新しいコンソーシアムは、インドを拠点とするドリーム・スポーツ・グループ、コリン・ライアン、フランク・ライアン、ニック・ウッドハウス、シュラビン・ミッタルを含む9人の株主で構成されている。 ベッカム氏は「私はサルフォードで育った。そこで過ごした日々には、本当に素敵な思い出がある。この場所と人々は、私のサッカー人生の初期において、とても重要な役割を果たしてくれた。サルフォード・シティは地域社会の中心であり、豊かな歴史を誇る。その新たな章に加わることができ、大変嬉しく思う」とコメントしている。 ギャリー・ネビル氏も「サルフォード・シティに情熱を注いでいる。多様な才能と専門知識を持つメンバーが、サッカーへの愛で結ばれた、他に類を見ないパートナーシップだ。サッカーが最優先だが、今後4~5年でクラブを持続可能な方向へ導くことが不可欠だ。この旅の次の段階が待ちきれない」と、かつての仲間とともにチームを発展させていくことを誓った。 2025.05.08 20:55 Thu

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