サウジアラビアはサッカー熱を自国開催2034年W杯まで維持できる?「いま逆に資金を求めて欧州へ」
2024.09.04 19:10 Wed
サウジアラビアはサッカー界に対する巨額の投資を、ワールドカップ(W杯)の開催国となる2034年まで維持できるのか。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。
政府系ファンド「PIF」がイングランド・プレミアリーグのニューカッスルを買収した2021年秋を境に、財政力をフル活用したサッカー界に対する介入が大きくなったサウジアラビア。
自国リーグへの投資では、PIF傘下のアル・ナスルが22年12月31日にクリスティアーノ・ロナウドを獲得。日本円にして300億円近いフットボーラー史上最高額の年俸が支払われる。
これを皮切りに23年夏、脂が乗った全盛期バリバリのスター選手を欧州から獲得するクラブが急増し、スペイン代表の次代を担う宝石と評された当時21歳のガブリ・ベイガが、アル・アハリへ移籍するという事例も。
また昨年11月には、2034年W杯はサウジアラビアで開催されることが事実上確定。地球上からサッカーの中心地を奪い取る、と言わんばかりの国家的プロジェクトとなっている。
「状況が逆転している。サウジアラビアは偉大なるチャンピオンを誘致すべく、ヨーロッパのあらゆる場所に数億ドルを配ったが、いま、逆に資金とスキルを求めて、再びやってきた」
どうやら、サウジ・プロフェッショナルリーグの評価、スポンサー収入、放映権収入がはやくも減少傾向に。
スター選手が勢揃いした2023-24シーズン、同リーグは公式戦34連勝を達成するなどしたアル・ヒラルの1人勝ちに終わり、「単純に面白くない」との評価が蔓延。
政府の興味が向かない下位クラブは集客拡大の見込みもなく、「リーグ戦の半分はスタジアムがガラガラ」とも言えてしまう。今夏は昨夏ほどのスター選手乱獲も叶っていない。
政府内には「34年W杯まで国内のサッカー熱をキープする」ことへの危機感が増しているとされ、状況を打破すべく、投資家とコネクションを求め、欧州に人を送り込んでいるそうだ。
最近では、グローバルにコンサル事業を展開するイタリアの法律事務所へ出向き、W杯で利用する新スタジアムの建設を念頭に、踏み込んだ内容の意見交換を行なったとされている。
今後数日は、ミラノを含む複数の欧州都市で開催される国際フォーラムにも政府として参加するそうだ。
政府系ファンド「PIF」がイングランド・プレミアリーグのニューカッスルを買収した2021年秋を境に、財政力をフル活用したサッカー界に対する介入が大きくなったサウジアラビア。
自国リーグへの投資では、PIF傘下のアル・ナスルが22年12月31日にクリスティアーノ・ロナウドを獲得。日本円にして300億円近いフットボーラー史上最高額の年俸が支払われる。
また昨年11月には、2034年W杯はサウジアラビアで開催されることが事実上確定。地球上からサッカーの中心地を奪い取る、と言わんばかりの国家的プロジェクトとなっている。
ただイタリア『La Repubblica』は、関係者談を交えて、こんな社説を展開。
「状況が逆転している。サウジアラビアは偉大なるチャンピオンを誘致すべく、ヨーロッパのあらゆる場所に数億ドルを配ったが、いま、逆に資金とスキルを求めて、再びやってきた」
どうやら、サウジ・プロフェッショナルリーグの評価、スポンサー収入、放映権収入がはやくも減少傾向に。
スター選手が勢揃いした2023-24シーズン、同リーグは公式戦34連勝を達成するなどしたアル・ヒラルの1人勝ちに終わり、「単純に面白くない」との評価が蔓延。
政府の興味が向かない下位クラブは集客拡大の見込みもなく、「リーグ戦の半分はスタジアムがガラガラ」とも言えてしまう。今夏は昨夏ほどのスター選手乱獲も叶っていない。
政府内には「34年W杯まで国内のサッカー熱をキープする」ことへの危機感が増しているとされ、状況を打破すべく、投資家とコネクションを求め、欧州に人を送り込んでいるそうだ。
最近では、グローバルにコンサル事業を展開するイタリアの法律事務所へ出向き、W杯で利用する新スタジアムの建設を念頭に、踏み込んだ内容の意見交換を行なったとされている。
今後数日は、ミラノを含む複数の欧州都市で開催される国際フォーラムにも政府として参加するそうだ。
サウジアラビア代表の関連記事
サウジ・プロ・リーグの関連記事
|
サウジアラビア代表の人気記事ランキング
1
アルゼンチン撃破のサウジアラビア、国内でW杯42試合が観られず!? 政府がサービスをブロック
カタール・ワールドカップ(W杯)の初戦でアルゼンチン代表を下したことが大きな話題となっているサウジアラビア代表。しかし、国民には大きな問題が降りかかっているようだ。 日本代表のドイツ代表撃破も大きな話題となっているが、その前日にはサウジアラビアがアルゼンチンを撃破。試合翌日が祝日になるなど、大きな騒ぎとなった。 そんな中、サウジアラビア国民の期待は高まることに。グループステージ突破も見えてくるなか、26日にはポーランド代表と対戦している。 しかし、躍進の期待も懸かるチームの活躍をサウジアラビア国民は目にすることができない可能性があるようだ。 今大会に関して、サウジアラビアでは22試合が無料で放送されることに。カタールの放送局『beIN SPORTS』が所有する『Tod TV』で視聴できるという。 しかし、残りの42試合はストリーミングサービスでしか観戦できない状況。これが開会式の1時間前にブロックされ、閲覧ができなくなっていたという。 イギリス『BBC』によると、サウジアラビアのメディア省は、サービスが規制に違反しているとしてブロックしたとのこと。利用者にも通達しているという。 また『Tod TV』は、広告主に対しても事情を説明し、視聴者にも「我々の手に負えない事態」が起きているとメッセージを送っているとのことだ。 サウジアラビアを含む中東の3カ国は、カタールとの外交問題を以前は抱えていたが、2年前に終止符が打たれていた。過去には、『beIN SPORTS』をブロックし、コンテンツの著作権侵害への措置をサウジアラビア側が取っていたこともある。 現在もこの問題は解決されておらず、サウジアラビアが勝ち上がった場合の試合がどうなっているかは不明。初の中東開催で躍進も期待される中、意外な問題が紛糾している。 <span class="paragraph-title">【動画】サウジアラビア代表、アルゼンチン代表撃破の裏側</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ar" dir="rtl"><a href="https://twitter.com/SaudiNT/status/1595867567880835072?ref_src=twsrc%5Etfw">November 24, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2022.11.26 23:30 Sat2
サウジアラビアはサッカー熱を自国開催2034年W杯まで維持できる?「いま逆に資金を求めて欧州へ」
サウジアラビアはサッカー界に対する巨額の投資を、ワールドカップ(W杯)の開催国となる2034年まで維持できるのか。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。 政府系ファンド「PIF」がイングランド・プレミアリーグのニューカッスルを買収した2021年秋を境に、財政力をフル活用したサッカー界に対する介入が大きくなったサウジアラビア。 自国リーグへの投資では、PIF傘下のアル・ナスルが22年12月31日にクリスティアーノ・ロナウドを獲得。日本円にして300億円近いフットボーラー史上最高額の年俸が支払われる。 これを皮切りに23年夏、脂が乗った全盛期バリバリのスター選手を欧州から獲得するクラブが急増し、スペイン代表の次代を担う宝石と評された当時21歳のガブリ・ベイガが、アル・アハリへ移籍するという事例も。 また昨年11月には、2034年W杯はサウジアラビアで開催されることが事実上確定。地球上からサッカーの中心地を奪い取る、と言わんばかりの国家的プロジェクトとなっている。 ただイタリア『La Repubblica』は、関係者談を交えて、こんな社説を展開。 「状況が逆転している。サウジアラビアは偉大なるチャンピオンを誘致すべく、ヨーロッパのあらゆる場所に数億ドルを配ったが、いま、逆に資金とスキルを求めて、再びやってきた」 どうやら、サウジ・プロフェッショナルリーグの評価、スポンサー収入、放映権収入がはやくも減少傾向に。 スター選手が勢揃いした2023-24シーズン、同リーグは公式戦34連勝を達成するなどしたアル・ヒラルの1人勝ちに終わり、「単純に面白くない」との評価が蔓延。 政府の興味が向かない下位クラブは集客拡大の見込みもなく、「リーグ戦の半分はスタジアムがガラガラ」とも言えてしまう。今夏は昨夏ほどのスター選手乱獲も叶っていない。 政府内には「34年W杯まで国内のサッカー熱をキープする」ことへの危機感が増しているとされ、状況を打破すべく、投資家とコネクションを求め、欧州に人を送り込んでいるそうだ。 最近では、グローバルにコンサル事業を展開するイタリアの法律事務所へ出向き、W杯で利用する新スタジアムの建設を念頭に、踏み込んだ内容の意見交換を行なったとされている。 今後数日は、ミラノを含む複数の欧州都市で開催される国際フォーラムにも政府として参加するそうだ。 2024.09.04 19:10 Wed3
アウェイで完勝、サウジアラビア戦総括/六川亨の日本サッカー見聞録
日本は過去サウジアラビアとは10勝1分け5敗と相性は悪くないものの、アウェイは3連敗中で、なおかつノーゴールだった。それでも現在の日本が実力を発揮すれば、少なくともサウジアラビアは負ける相手ではないと思っていた。問題は10月の蒸し暑さと時差調整の難しさに加え、完全アウェイの雰囲気に「実力を発揮できるか」だった。 しかし日本は3年前とは違った。攻守にサウジアラビアの先手を取り、中国戦やバーレー戦と違い前半42分には決定機を許したものの、終わってみれば3試合連続クリーンシートによる2-0の堂々たる勝利。アウェイという不安要素は杞憂に終わり、日本は確実に勝点3を積み重ねた。 日本は今回の最終予選から、1日でも早く選手の合流や現地入りを実現して練習時間とミーティング時間を確保するためチャーター機を利用していることは紹介した。さらに時差調整もヨーロッパの現地時間で過ごすことで、無理に時差ボケを解消しようとはせず、予選の試合が終わって帰国したらスムーズにリーグ戦に入れるよう工夫している。 今回のアウェイ、サウジアラビア戦に関して言えば、海外組にとって中東の時差は6時間程度。現地でナイターの試合なら、ヨーロッパではデーゲームという感覚に近いのではないだろうか。そうしたトライが奏功したのか、日本は立ち上がりこそサウジアラビアの前からのプレスにDF陣はロングパスを選択したが、徐々にマイボールの時間を長くしていった。 そして前半14分、堂安律のクロスを左サイドで三笘薫がワンタッチで折り返すと、これを守田英正がヘッドで再び中へと折り返す。そこに走り込んだのが鎌田大地で、フリーとなって左足のボレーで押し込んだ。中国戦の遠藤航のゴール(前半12分)に続く早い時間帯での先制点は、日本にひと泡吹かせようと目論んでいたサウジアラビアの出鼻を挫くのに十分な効果があった。 日本の複数選手が連動したのは攻撃だけではない。前半27分には右MFムサブ・アルジュアイルと右FWアイマン・ヤハヤのシュートをCBと守田、遠藤の4人がかりで連続ブロックした。守田は42分にもFWフェリス・アルブリカンのシュートをブロック。このこぼれ球から右SBのサウード・アブドゥルハミドが決定的なシュートを放ったものの、GK鈴木彩艶がファインセーブでサウジアラビアの決定機を防いだ。 守備の連動性は、1月のアジアカップでは10番をつけて1トップで攻撃を牽引したFWサレム・アル・ドサリ封じにも発揮された。スピーディーなドリブル突破を武器にするサウジアラビアのエースストライカーでもある。彼と対峙する堂安は、バーレーン戦ではロングパスからの左MFマルフーンのカウンターに手を焼いたが、サレム・アル・ドサリに対してはインターセプトを見せたり、遠藤のプレスバックやCB板倉滉のカバーリングもあったりして、サレム・アル・ドサリには決定的なシュートを許さなかった。彼はドリブラーのため、足元でパスを受けてから突破を図ることも堂安には幸いした。 堂安以外にも、三笘や上田綺世、小川航基らもプレスバックで日本の堅守に貢献。森保一監督も試合後の会見では「チームの戦術、タスクとして守備の部分も要求してトレーニングを積んでいます。選手たちも守備から入るチームの戦い方を、サウジでの難しい戦いの中でやってくれました」と評価すると同時に、「いい守備から攻撃につなげることを選手たちはやってくれた」と森保ジャパンのコンセプトを繰り返していた。 サウジアラビア戦は、中国戦やバーレーン戦のようなゴールラッシュとはいかなかったが、アウェイでの2-0は完勝と評価していいだろう。ホームに戻ってのオーストラリア戦も、「カギ」はコンデショニングが握っていることは間違いない。それを想定し、2試合セットでの選手起用を森保監督は実践している。落とし穴があるとすれば、難敵サウジアラビアをアウェイで下したことによる「気の緩み」くらいしか考えられない。 3試合を終えて、私自身、最終予選はもう少し緊張感のある、「ヒリヒリするような試合」を楽しみたいと思うのは、「贅沢な悩み」であり「気の緩み」の表れだろうか。 文・六川亨 <span class="paragraph-title">【動画】日本代表がアウェイでサウジアラビアに初勝利!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="W8caVPCkYyQ";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.10.11 19:15 Fri4
アジアカップの組み合わせ抽選ポット分けが発表! アジア最高位の日本はポット1に
アジアサッカー連盟(AFC)は7日、5月11日に行われるアジアカップの組み合わせ抽選会に向けたポット分けを発表した。 今年6月に中国で開催予定だったアジアカップ2023。しかし、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響もあり、2022年に開催断念が決定。新たな開催地がカタールに決まっていた。 その結果、開催時期が半年後ろ倒しとなり、2024年1月12日に開幕することが決定。本大会の組み合わせ抽選は5月に行われる中、そのポット分けが決まった。 日本はポット1に入り、開催国でありディフェンディングチャンピオンであるカタールの他、イラン、韓国、オーストラリア、サウジアラビアとグループステージで当たることは無くなった。 ポット2にはイラク、UAE、オマーン、ウズベキスタン、中国、ヨルダンと実力国が入ることとなっている。 出場全24カ国はグループAからFまで4カ国ずつ振り分けられ、上位2カ国と3位の中の上位4カ国がラウンド16に進出する。 【ポット1】 カタール 日本 イラン 韓国 オーストラリア サウジアラビア 【ポット2】 イラク UAE オマーン ウズベキスタン 中国 ヨルダン 【ポット3】 バーレーン シリア パレスチナ ベトナム キルギス レバノン 【ポット4】 インド タジキスタン タイ マレーシア 香港 インドネシア 2023.04.07 21:30 Fri5