最終節の劇的逆転で2年連続PO行きを決めた山形、渡邉晋監督「勢いを生かして」、南秀仁「皆さんを笑顔に」

2023.11.24 21:45 Fri
チームをPOに導いた山形・渡邉晋監督
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チームをPOに導いた山形・渡邉晋監督
モンテディオ山形を率いる渡邉晋監督とMF南秀仁が、2023J1昇格プレーオフ準決勝に向けて意気込みを語った。

24日、2023J1昇格プレーオフ準決勝に向けた出場4クラブのオンライン記者会見が実施された。

今シーズンの明治安田生命J2リーグでは最終節に、プレーオフ圏内のヴァンフォーレ甲府と勝ち点で並ぶ7位で臨んだ山形。リードを許す展開ながらも追いつくと、後半アディショナルタイムに劇的な逆転勝利。ジェフユナイテッド千葉も負けたため、5位でのプレーオフ進出となった。
初戦は25日にアウェイのIAIスタジアム日本平で4位の清水エスパルスと対戦。渡邉監督はプレーオフに臨むにあたり、「我々モンテディオはレギュラーシーズン42試合を戦い終え、最後の1試合でプレーオフ進出を手繰り寄せることができました。勢いを生かしてJ1昇格をつかみたいと思います」とコメント。「初戦はアウェイですが大勢の山形のサポーターも来てくれると思うので、勇敢に戦いたいと思います」と意気込んだ。

キャプテンである南も「シーズン色々なことがありながら、自分たちの力で最終的にプレーオフを勝ち取れたと思うので、応援してくれる方もたくさんいるのでぜひ頑張りたいと思います」とコメント。チャンスを最後に掴めたことを生かしたいとした。
チームの雰囲気について南は「雰囲気はとても良いと思います」とコメント。「ここ最近連勝できている雰囲気が続いていると思いますし、練習から活気もあるので、明日勝てるような雰囲気作りがチーム全体でできていると思います」と語り、気持ちの面でも充実感があるようだ。

山形は2022シーズンもプレーオフに進出。しかし、ロアッソ熊本に敗れて敗退していた。南は経験している中で今回のPOについては「アウェイですが、大きなものが懸かった試合は選手としてすごく楽しみですし、味わいたくても味わえない舞台で、その雰囲気を楽しみつつ、やるべきことを自分たちがやれば、次に進出できると思っています」と語り、楽しみながらも結果を残したいとした。

最終節までは自動昇格の可能性があった清水とのアウェイゲーム。渡邉監督は「警戒するところはたくさんあるので、喋り出すと時間がかかります」と語りながら、「個人の能力は高く、J2屈指だと思うので、融合されるともっとパワーが増すので、最大限警戒しなければいけないです」とコメント。「それを我々が戦う上で、受けに回ると利益が生まれないので、我々が攻守で仕掛けることが大事だと思います」とし、しっかりと自分たちから仕掛けていきたいという。

また「レギュラーシーズンを5連勝で終えました。その5試合を戦う時点で共有したのは、1つずつ勝ち続けなければ道は開けないし、勝ち続ければ道は開けるだろうと進めてきました」とメンタルの準備を選手たちにしてきたと明かし、「それが我々にとっては2つ延びたというだけで、難しく考えることはないです。目の前の試合で勝ち続けることに取り組むだけで、難しくも考えず、特別なアプローチもしていないです」と、平常心を保ちつつ、シーズン終盤戦と同じ戦いをしていきたいとした。

アウェイゲームでも山形の後押しをするサポーターは多く集結するはずだ。渡邉監督は「席割りの関係でスタジアムに入りたくても入れないことを聞いています。それでも数では劣るかもしれませんが、これまで年間通して支えてくれた彼らの想いや熱量は十分伝わっています」とコメント。「彼らの姿を見たり声援を受ければ感じられるので、強烈な念を送ってほしいと思います」とし、「パブリックビューイングや中継で観られる方も同じ思いを送ってくれると思うので、そうした方の思いを背負って戦えればと思います」と語った。

南も「サポーターの皆さんはどこのアウェイでも来てくれると思います。今回はアウェイの席を埋めてくれると思いますし、心強いです」と語り、「シーズン中は悔しい思いをさせてしまった時期もありますが、こうした状況で戦えるので、応援してくれるサポーターの皆さんを笑顔にできるように勝利できればと思います」とコメント。決勝へと駒を進めると意気込んだ。

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「チームの本気度を感じた」山形一筋17年目を迎える山田拓巳が語るJ1への想い…10年ぶりの昇格への覚悟「どんな形でも勝ち点を取るサッカーを見せたい」

いよいよ開幕を迎える明治安田J2リーグ。年々チーム間の実力差がなくなり、J1への昇格争いが熾烈を極めている。 3枚しかないJ1への切符を争う戦い。その中での注目は10年ぶりのJ1昇格を目指すモンテディオ山形。2年連続で最終節でのプレーオフ行きを決め、ここ数シーズンはあと一歩のところまで来ている中、悔しさを味わっている。 渡邉晋監督が率いて2年目。J2優勝を目標に掲げ、選手も各クラブの主力級を獲得した中、クラブ一筋17年目を迎えるDF山田拓巳が、その想いを語った。 <span class="paragraph-subtitle">「チームの本気度を感じた」</span> <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ーここまでキャンプをやってきた中での仕上がりはいかがですか?</span> 「順調に個人としても、チームとしても、今年も結構選手が変わりましたけど、違和感なくというか、日に日に連係も高まっていて、チームとしても良くなってきている感触はあります」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー3回に分かれて行われたキャンプ。それぞれの差はありますか?</span> 「一次キャンプから、比較的実戦形式が多かったというか、上げるペースは例年より早かったです。今シーズン掲げている目標が高いので、序盤から良いトレーニングができていましたし、三次キャンプでは対外試合が増えて来た中でも、トレーニングから強度は高いですけど、まだまだ上げている段階だと感じています」 「シーズン通してもそうだと思いますが、とにかく日々成長するためには調整というよりも、レベルアップするトレーニングはナベさん(渡邉晋監督)をはじめスタッフも感じていると思います。緊張感は開幕が近づいて少しずつ出てきていますが、良い強度の激しいトレーニングが積めていると思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー昨シーズン途中から指揮を執る渡邉晋監督のキャンプは初めてだと思いますが、シーズン中との違いはありますか?</span> 「シーズン途中からの指揮ということで、ナベさんも気を遣いながらというか、そういった状況ではなかったのですが、前任のピーター(・クラモフスキー)が残してくれていったものも含めて、ちょっとずつアクセントを入れていった感じだと思います」 「ただ、今年は最初からということで、キャンプ中もミーティングを毎日のようにしていますし、細かいところにこだわって、今日はこういう意図でトレーニングをするということを練習前に言葉や映像を使って伝えてくれて、それから練習に入るという流れがほとんど毎日です」 「頭の中もしっかり整理して、細かいことにこだわってやろうという意図を感じますし、ここまでミーティングをしながらのキャンプは初めてで、ナベさんやチームの本気度を感じます」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー試合が続いていく中で、シーズン中はそこまで細かくは落とし込んだりはできなかったでしょうか?</span> 「シーズン中でも少しずつアクセントを加えていったり、特に失点が多かったので守備に時間を割いたり、攻撃の部分も相手を見て、その都度話をしてくれたり、練習を含めて試合前もやっていました」 「少しずつ、ナベさんの色は出していたと思いますが、より今年はナベさん自身が伝えたいことやりたいことを遠慮なく伝えて、時間を割いてやろうとしてくれているので、自分たちもそういう風に前向きにトライして、最終的には色々なものを提示してもらった中で、自分たちがやれることを増やして、最後にやるのは自分たちなのでピッチで色々なバリエーションを感じながら相手によって出したいです」 「やっていないことも含めてピッチの中で出す必要はあると思いますが、自立したことをピッチでやらないといけないなと去年までも感じていましたし、それが問われると思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー今年も多くの選手が加入しました。特に同じサイドで関係を築くことになる選手が多いですが、関係性はいかがでしょうか?</span> 「サイドは特に激戦区だと思いますし、自分たちのサッカーでも肝になるポイントであるポジションであることは間違いないので、チームとして懸けているのも補強を見て感じました」 「J1昇格、J2優勝を掲げる上では、これぐらいのタレント、戦力は間違いなく必要になるとも感じていました。今まで対戦したことある選手がほとんどで、それぞれ個性があって、対峙してきて嫌でしたし、良い選手だなと感じていた選手ばかりです」 「チームメイトになったら、多少色は違いますが、期待通り力のある選手で、それぞれの選手の特徴を僕も把握しているつもりですし、大枠チームとしてのスタイルがあるので大きな変わりはないですが、ちょっとずつ微調整は必要で、組むときの選手によって変えたほうが良いかなと考えています」 「周りの選手を生かすこともそうですが、僕も生かしてもらえるように特徴を知ってもらいたいので、お互いに遠慮なく攻撃・守備に関して話したり、伝えたりしています。彼らには攻撃の部分で色を出して欲しいということはあるので、なるべく守備で負担をかけないようなポジション取りや声掛けをしています」 <span class="paragraph-subtitle">周囲の熱量は「比べ物にならないぐらい変わっている」</span> <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー昨シーズンは最終節で逆転の昇格プレーオフ行き。2022年も最終節にホームでプレーオフ行きを決めました。ファン・サポーターが持っている力はどう感じていますか?</span> 「例年少しずつというか、山形のサポーターの数ももちろん増えていますが、数だけじゃなく熱量なども年々強くなってきていて、迫力も凄く出てきているなと選手みんなが感じています」 「ホームもですが、アウェイに駆けつけてくれているファン・サポーターの数も結構驚いています。関東圏内ではホームチームにも負けない、ほぼほぼジャックしているんじゃないかなというほどの迫力ある応援をいただいていて、アウェイのチケットがほぼ完売で足りないぐらいの数が駆けつけてくれているので、毎試合力をもらっています」 「そういった意味では、ホームも欲を言えばもっともっと来てくれるんじゃないか、さらに今年は期待しています。スタジアムをもっと埋めてくれるのかなと」 「今のレベルではもう一歩、もう二歩まで来ているけど越えられないのは僕たち選手たちの力不足ですけど、それを越えるためにはファン・サポーターの声援は間違いなく今まで以上に必要になってくると思います」 「肝のところ、最後のギリギリのところで自分たちに勝利を手繰り寄せてくれるという声援をくれているのは紛れもない事実なので、ホームの皆さんのパワーは間違いなく力になっているので、それを存分に生かして、もっともっとシーズン序盤から勝ち星を増やせるようにトレーニングをしっかり積んでおきたいですね」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー山形一筋で17年目のシーズンを迎えますが、入団当初と比べてファン・サポーターの熱量の変化は感じられますか?</span> 「比べ物にならないぐらい変わっているんじゃないですかね。J1の時は相手チームの応援や、J1だから普段来ない人も含めて人数的には多かったかもしれないですけど、ここ数年J2が続いている中ではホームの平均入場者数も増えてきていますし、それは間違いなく会社の人たちの努力のおかげで、今の自分たちのサッカーに面白いとか楽しいと思ってくれる人が増えているからだと思います」 「僕が入った頃とは間違いなくクラブの規模、スタジアムの雰囲気は全く違うので、ほぼJ1仕様になっているというか、環境、規模、雰囲気含めて、J1に行かなきゃいけない状況になっていると思います」 「そういった環境で日々試合ができているということが、僕たちには良いことですし、ありがたいことですが、普通じゃないということを感じなければいけないですし、危機感を持ってやらなければいけないと思います」 「いい加減自分たちが結果を出して、J1に上がって、山形で熱量が上がっている雰囲気をもう1つ加速させるために、結果を出す必要があると思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー熱量という点では、昨シーズンの最終節で同点に追いつけてからの雰囲気は凄まじいものがありました</span> 「最終戦はスタンドの上からファン・サポーターと同じ目線で見ていましたけど、なんだか勝てそうな雰囲気に自然となりましたし、アウェイでのいわき戦(第41節)もそうでしたけど、同点になってから逆転できそうだという雰囲気でした」 「ホーム最終戦も時間が経つにつれて、どうかなと思うこともありましたけど、同点になった瞬間から行ける気しかしなかったので、その雰囲気を作ってくれるのは心強いファン・サポーターたちで、今年もその力ありきではいけないですが、その雰囲気を作ってくれていることは物凄く大きいです」 「アウェイでその雰囲気に飲み込まれて負けることは何回も経験しているので、そういう相手にとっての嫌な空気はどんどん作っていただきたいです」 <span class="paragraph-title">「どんなに泥臭くても良いので勝ち点3を取る」</span> <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/montedio20240223_yamada_tw1.jpg" style="max-width:100%; min-height:200px;"></div><div style="text-align:right;font-size:0.9em;">©︎MONTEDIO YAMAGATA<hr></div> <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー開幕戦は昨シーズンも昇格を争ったジェフユナイテッド千葉とアウェイで対戦します</span> 「申し分ない相手だと思いますし、ジェフさんも今年にかける思いは物凄く強いと思うので、開幕戦からタフで相当厳しい試合になるなと思います」 「最初は千葉、栃木、横浜FCとアウェイが続きますが、開幕3連戦は特に大事で、自分たちの目標から考えたら間違いなく落とせない試合になります。直接昇格争いをしそうな相手でもありますし、毎試合タフになると思いますが、強いチームになる必要があります」 「アウェイでの開幕戦でスタジアムの雰囲気を考えたら、ジェフさんもエネルギーを持ってくると思いますし、自分たちがやろうとしていることがどれだけ出せるかはやってみないと分からないですが、仮に自分たちの思うような展開にならなかったり、厳しい試合展開になったとしても、どんな内容であれ勝たなければいけない相手だと思います」 「内容ももちろん大事ですが、どんなに泥臭くても良いので勝ち点3を取ること、取り続けていくことが自分たちに自信を持たせてくれますし、相手もより嫌だな、強いんだなと印象づけられるので、そうなれば伸び伸びやることもできると思います」 「なんとなく良いサッカーしているけど勝てないというのは全く意味がなく、目標に届かないので、開幕戦から勝利にこだわって、どんな形でも勝ち点を取るサッカーを見せたいと思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ーホームの開幕ゲームもヴァンフォーレ甲府と昨シーズン最後まで昇格を争った相手。開幕から重要な試合が続きます</span> 「毎試合落とせない試合が続きます。相手もここ数年の山形を分かってきていて、スタイルも把握されているので、いろいろな対策をされることが多く、思い通りに行かなかったり、想像以上に難しい試合になることが多いです。今年もそういう試合が増えるかなと予想して準備しなければいけないと思います」 「僕たちは王様のサッカーをするチームではなく、チャレンジャーとして立ち向かっていくべきですが、どんな対策をされようが、自分たちから崩れることなく、辛抱強く戦うことが物凄く大事だと思います」 「点が取れなくても点を取らせないように試合を進めたり、自分たちの形が作れなくても焦れずに戦ってなんとか1点を取るとか。セットプレーを含めて大事になると思いますし、点を毎試合取って勝ち切る。負けそうな試合であれば、最低でも勝ち点1を拾うということを続けていかないと優勝には届かないので、粘り強さは開幕から必要になる大きなポイントになると思います」 <span class="paragraph-subtitle">「粘り強く戦って目標を達成したい」</span> <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー昨シーズンは出場機会が減りましたが、4年ぶりにゴールも奪いました。今シーズンのご自身についてはいかがでしょうか</span> 「自分の良さはアグレッシブな部分だと思うので、攻守にわたってとにかくアグレッシブにやり続けることが大前提で、今年も何も変わりないですし、そうした部分でチームにも勢いを与えるプレーというのを常に心がけています」 「その中でも細部にこだわって、細かい技術も必要ですし、そういうところが上がらないと試合にも出続けることが難しいこともわかっているので、課題を克服して向き合いながらですけど、出番が来る時に何が求められているかはわかっているので、チームに必要なプレー、勢いを与えられるプレーをどんどん出して、チームが前向きなエネルギーが出ているシーンを作っていきたいです」 「去年も1点しか取れなかったですけど、サイドバックでも得点が取れるポジションに行けるスタイルでもあるので、可能性のあるところに積極的に顔を出して、しっかり仕留められる、得点に絡めるような仕事ができるようにしたいです」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー山形としてJ1を知るのは山田選手だけ。改めて、昇格を目指す今シーズンに懸ける想いをお聞かせください</span> 「物凄く目標、ハードルは高いと思います。それは間違いなく、どのチームも力の差がなく、レベルもどんどん上がってきているので、どこかのチームが突き抜けてJ2優勝するとか、J1昇格に向けてどこかが前半戦からダントツで抜けるという感じでもないと思います」 「本当に毎試合毎試合が100%の状態、フルパワーで戦ってもどうなるか分からないという試合が続くと思いますが、目標を達成するには、チーム全員で、どんな状況に置かれている選手でも常に100%の準備をして、出番が来た時にしっかり力を発揮できるような準備をし続けられる集団にならないとチームとしての力も上がりません」 「数少ない人数だけでは間違いなく戦っていけないので、今いる31人全員の力で、日々良いトレーニングをして、良い競争をして、その中で選ばれた選手が自信を持ってピッチでやってきていることを表現できれば、目標に近づくと思います」 「ケガやアクシデントを含めて、1年間全員が元気でやっていくことは難しいと思いますが、出番が来た時にそれぞれが仕事をしっかりできる準備ができている集団であれば、どんな状況になろうとブレずに、崩れずに戦っていけると思うので、1人1人の覚悟、日頃の準備が問われると思います」 「選手僕たちは常に高い緊張感の中で1年間過ごしていくべきで、僕たちには頼もしいファン・サポーターがたくさんいるので、周りの力も借りながら、粘り強く戦ってなんとか目標を達成したいと思います」 取材・文:菅野剛史 2024.02.23 20:00 Fri
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【J1クラブ通信簿/ベガルタ仙台】策士も不測の事態に立ち向かえず、屈辱のホーム未勝利&17戦未勝利

未曾有のシーズンとなった2020年のJリーグ。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、中断による異例の超過密日程、観戦や応援の制限など、多くの困難を乗り越え、すべての日程を終了した。 その中でも、熱戦が続いた2020シーズンのJリーグ。超ワールドサッカー編集部は、J1全18クラブの通信簿(チームMVP、補強成功度、総合評価)をお届けする。 第2弾は17位のベガルタ仙台を総括!(評価は「S」が最高、「E」が最低) ◆総合評価【E】 6勝10分け18敗(勝率17.6%) 36得点61失点 昨シーズンは11位でシーズンを終え、1桁順位を目指した仙台。渡邉晋監督を交代させ、戦略家としてJ2で曲者指揮として名を馳せた木山隆之監督を招へいした。 J1初挑戦となった木山監督が、一体どのような策を講じてJ1の舞台で戦うのか、大きな期待に包まれたが、シーズン途中には6連敗を含む17戦未勝利という屈辱の期間を過ごすこととなった。 相手に応じてシステムや並びを変えて臨んだ木山監督だが、2020シーズンはケガ人が続出したことでベースとなる戦い方、そしてチームを作ることに苦労したことは否めない。 特に痛手だったのは、精神的支柱でもあったMF富田晋伍の離脱だ。中断明けの7月にトレーニング中に負傷。左ヒザ前十字じん帯損傷と診断され、全治は半年。シーズン中の復帰は無くなった。 シーズン終盤は、ケガ人が徐々に戻り[4-3-3]のシステムがハマったことで4勝を記録。過密日程、選手層の薄さ、チーム作りができないという苦境の中で、策士は策を出すことなく終戦。1シーズンでチームを去ることとなった。 また、ピッチ外でも不祥事を起こし、クラブとしての体質にも大きな疑問符が投げかけられ、サポーターからも不信感が漏れるハメに。加えて、屈辱的なホーム未勝利という結果は、スタジアムにサポーターがなかなか足を運べないシーズンにおいては、非常に重くのしかかることとなった。 ◆チーム内MVP <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/sendai2020_1_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">©J.LEAGUE<hr></div> FW長沢駿(32) 明治安田生命J1リーグ33試合出場(先発21試合)/9得点 32試合に先発出場したMF椎橋慧也や、苦しいチームを最後尾で支えたGKヤクブ・スウォビィクなどもいる中、MVPはFW長沢駿に与えたい。 加入2シーズン目となった今季は開幕戦こそ欠場も、2戦目からはすべての試合に出場。ターゲットマンとしてチームの攻撃を牽引した。 特に終盤には4試合連続ゴールを記録し、その間、チームは2勝1分け1敗と結果を残し、苦しいシーズンを過ごしたチームに光を見せてくれた。 9得点は自身のキャリア2番目の数字。新体制となる新シーズンは2桁ゴールなるか。チームの浮上には欠かせない存在となるだろう。 ◆補強成功度【E】 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2020/sendai2020_1_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">©J.LEAGUE<hr></div> 10名の新加入選手がいたが、気を吐いたのは2人だけ。水戸ホーリーホックから加入したDF浜崎拓磨と期限付き移籍でFC東京から加入したDF柳貴博だ。 浜崎はボランチやインサイドハーフとしての起用も目立ち、攻守でチームを支えた。苦しいチーム状態にありながらも一定のパフォーマンスを見せたと言える。 また、柳はサイドバックにケガ人が続出したこともあり、右に左に、サイドバックだけでなくウイングバックも務めるなど、チームの窮地を救った。 一方で、サガン鳥栖から獲得したMFイサック・クエンカは、シーズン前に負傷離脱。シーズンの半分を棒に振ると、復帰してからは15試合でプレー。ケガで不在だった時期が悔やまれる。 また、FWアレクサンドレ・ゲデスはトップやサイドと起用法が定まらず、26試合で5得点と期待値以上の活躍に至らず。名古屋グランパスから加入したFW赤﨑秀平はケガで11試合で1得点に終わる状況。CSKAモスクワから期限付き移籍で復帰したFW西村拓真も違いを見せるに至らなかった。 補強選手たちもケガに泣かされるシーズンとなり、チームとしては誤算続きの1年となってしまった。 2021.01.05 21:10 Tue
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残留争い中のJ2山口で監督交代、渡邉晋監督が退任…後任にHCの名塚善寛氏が就任

レノファ山口FCは29日、渡邉晋監督(47)の退任を発表した。なお、後任は名塚善寛ヘッドコーチ(51)が就任する。 渡邉監督は、2004年にベガルタ仙台で現役を引退。2005年に仙台で巡回コーチに就任すると、アカデミーコーチ、トップチームコーチを経て、2014年4月に監督に就任。2019年まで6シーズン務めた。 山口の監督には今シーズンから就任。ここまで明治安田生命J2リーグで31試合を戦い、8勝8分け15敗の勝ち点32で15位に位置。残留争いを繰り広げている。 河村孝社長によると、25日に行われた明治安田J2第31節のV・ファーレン長崎戦(1-3●)後に、本人から申し出があり、話し合いを重ねた結果、双方合意の上での退任となったとのことだ。 渡邉監督はクラブを通じてコメントしている。 「レノファ山口FCに関わる全ての皆様へ。日頃より多大なるご支援ご声援を頂き誠にありがとうございます。このたび、私渡邉晋はレノファ山口FCの監督を退任することになりました」 「「J1で戦い続ける事ができるチームを作る」というレノファが掲げる明確なビジョンに惹かれ、この仕事を引き受けさせて頂きました。9ヶ月チャレンジをし続け、その先にある「2年でJ1昇格」を目指しここまで進んできましたが、その大きな目標から逆算した時、今の状況は到底満足できるものではありません」 「選手、チームを高みに導く事ができなかった責任を強く感じています。シーズン途中でこのような形になり大変申し訳ありません。残り11試合、レノファの選手たちが躍動する事を心から願っております」 後任の名塚新監督は、日本代表も経験しており、引退後はコンサドーレ札幌(現北海道コンサドーレ札幌)のU-12コーチやU-15監督、トップチームのコーチを務め、2018年から山口でコーチを務めていた。 名塚新監督はクラブを通じてコメントしている。 「このたび、レノファ山口FCの監督に就任することとなりました。2018年からレノファにお世話になり、成長させてもらい、今自分に何ができるのかを考えた時に、監督のオファーを受けるという選択肢以外にはありませんでした」 「攻守において前向きで躍動感のあるプレーで、目の前の一試合に、選手、スタッフ一丸となり、熱く激しく戦っていきます」 「またサポーターのみなさんがスタジアムに足を運びたいと思ってもらえるような試合をお見せできるように全力を尽くします」 2021.09.29 10:15 Wed
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「優勝にふさわしい選手になる」山形3年目を迎えるFW藤本佳希、J2優勝へ求められるストライカーとしての役割「次の1点を目標に」

いよいよ開幕を迎える明治安田J2リーグ。年々チーム間の実力差がなくなり、J1への昇格争いが熾烈を極めている。 3枚しかないJ1への切符を争う戦い。その中での注目は10年ぶりのJ1昇格を目指すモンテディオ山形。2年連続で最終節でのプレーオフ行きを決め、ここ数シーズンはあと一歩のところまで来ている中、悔しさを味わっている。 渡邉晋監督が率いて2年目。J2優勝を目標に掲げ、選手も各クラブの主力級を獲得した中、昨シーズンのチーム得点王で、今季もチームの得点源としての期待がかかるFW藤本佳希が想いを語った。 <span class="paragraph-subtitle">「本当に素晴らしい選手がいる」</span> <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ーここまでキャンプをやってきた中での仕上がりはいかがでしょうか。渡邉晋監督のキャンプは初めてだと思います。</span> 「元気にプレーはしていますし、割といつも通りやれていると思います」 「(渡邉監督のキャンプは)初めてですけど、去年からの流れのままですね。徹底する部分、新しいチームとしての決まり事を段階的に落とし込んで、選手がそれにトライして、スムーズにやれていると思います」 「練習試合でもそこは出せているので、物凄くやりやすいなと感じています」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー今シーズンは攻撃的な選手を中心に多くの選手が加入しました。キャンプを行っている中での関係性はいかがでしょうか</span> 「特徴は大体お互い理解していると思います。ただ、公式戦はまだやっていないので、試合をやっていく中で細かいところを合わせていく必要があると思います」 「大前提として、本当に素晴らしい選手が、僕のポジションの周りにいるので、僕自身も動きで合わせていけるようにやっていきたいなというのはあります」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ートレーニングや練習試合をする中での手応えはいかがでしょうか</span> 「手応えはありますね。質の高い選手たちなので、得点も増えていくのかなと思います」 <span class="paragraph-subtitle">昨季2桁得点は「色々なことを同時に意識した」</span> <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー昨シーズンは10ゴールを記録してキャリアハイに並びました。改めて昨シーズンを振り返ってください。</span> 「(ゴールが)取れたという感覚はそんなにはないんです。最低限2桁ということは悪くないなとは思いますが、チームがもう1つ2つ上に行くためには、1トップの選手の活躍がもっと必要だと思うので、よりこだわってそこの部分にトライしていきたいなと思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー今シーズンは外国籍選手がいないため、得点というところでは昨シーズン以上に期待も大きくなると思います</span> 「あまり気にしていなかったですけど、結果を求められていることは毎年変わらないですし、自分自身でも期待はしているので、応えていければと思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー昨シーズンは38試合に出場して、良い時期も悪い時期もピッチで感じていたと思います。監督が代わってから勝ち点を取れるようになった中で、どういった変化がありましたか?</span> 「我慢できるようにはシーズンを通してなっていきましたし、自分たちの時間じゃない時でも我慢して、最後まで守れば自分たちの流れに持っていけるということは、やりながらみんな思っていたと思います」 「終盤戦は途中出場の選手が活躍して、後半勝負を決めてしまうという展開が多かったので、僕としては最初から出ていたので悔しい思いをしていました。前半から勝負を決められるに越したことはないので、僕自身が今シーズンどういう立場であれやっていきたいと思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー難しい戦いの中は耐えなければいけない一方で、ゴールを目指す必要があったと思います。その中で意識していたことはなんでしょうか</span> 「チームがより多くチャンスを作ることと、自分がフィニッシャーになるということの両方に頭を回さないといけないので、どちらかだけでも上手く行かないです」 「状況や予測の部分でよりその時の最適解を自分が受ける方が良いのか、抜ける方が良いのか、関わらない方が良いのかと、全部考えることに1年間トライしていました。色々なことを同時に意識ながらやっていたという感覚です」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ーそうするとピッチ上での状況判断が重要になると思います。その部分も上がっていった印象でしょうか?</span> 「もっとこうした方が良かったなというのは、試合を見ると思いますけど、意識しながらやっていたので、それによってチームも結果もついてきて、多少手応えもありつつ、もう少し自分の比重をゴール前に置きたいということを常に思っていました」 「今年はそういったことをより高い質で求められるシーズンになると思っているので、引き続きやっていけたらと思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー渡邉監督は、プレーに関して緻密さを求める方だと思います。判断のヒントなどはトレーニングで植え付けていかれたのでしょうか?</span> 「最初から割とそういうことをやっていたと思いますし、ナベさんの感覚も僕と近かったのかなと感じています」 「そこに対するストレスとかはなく、自分たちのやり方で行くのであれば、僕の1トップの役割はこうだよねということを口酸っぱく言われたりすることはないですね」 「僕の感覚はそこまで優れていなくて、考えながらプレーするに尽きると思っています」 <span class="paragraph-title">「スタートダッシュが大事」</span> <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/montedio20240223_fujimoto_tw1.jpg" style="max-width:100%; min-height:200px;"></div><div style="text-align:right;font-size:0.9em;">©︎MONTEDIO YAMAGATA<hr></div> <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー昨シーズンは最終節で逆転して昇格プレーオフ行きを決めました。ホームのファン・サポーターから感じた力はいかがでしょうか</span> 「最後に限らず、凄いなと山形のホームは自信を持って言えます。あの雰囲気、一体感が勝ち点を1を3に、0を1にしてくれる感覚があるので、本当に素晴らしいと思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー年々熱量が上がっていっているように感じますが</span> 「常に僕は素晴らしいなという感覚でいるので、上がっているというよりは、これ以上ないという応援をしていただいているなと思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ーアウェイにも多くのファン・サポーターが駆けつけているのが印象的です。大きな後押しになりますか?</span> 「めちゃくちゃ大きいですね。関東には山形のサポーターもめちゃくちゃ来ますし、最後のアウェイでのいわき戦(第41節)は、凄く良い雰囲気を作ってくれました」 「勝てましたが、サポーターの皆さんが作ってくれた雰囲気があって、逆転できたということを感じましたね」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ーその中で、今シーズンは開幕からアウェイで3連戦となります。開幕戦の相手であるジェフユナイテッド千葉についての印象はいかがでしょうか</span> 「物凄く力のあるチームであることは分かっていますし、昨年は凄く良い戦いを見せていたので、ベースにさらに上乗せしたような形になると思います」 「ただ、それは僕たちも同じですし、よりレベルの高い試合をお互いが見せていくことになるかなと思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー開幕戦の千葉をはじめ、序盤戦では昇格を争うことになりそうなライバルとの試合が多い印象があります</span> 「どこが昇格を争うかということはやってみないと分からないことが多いので、そういう意識ではあまりいないです」 「ただ、序盤が大事だというのはどこが相手でも大事で、スタートダッシュを切れることは大事なので、スタートダッシュが切れれば良いシーズンになれると思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ーその点では、昨シーズンは連勝してスタートした中でその後は連敗が続いてしまいました</span> 「上から下まで力の差が大きくないリーグなので、去年8連敗した時は選手もクラブもサポーターも物凄く苦しくて、何をやっても上手く行かない感じでした」 「あれはもう経験したくないですし、あれを経験できたことは今となっては良かったとは言わないですけど、自分の中にはしっかり残っていると思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ーその経験がある中で、今シーズンは避けていくために必要なこととは何でしょうか</span> 「あの時は、自分が点を取ることが一番可能性を減らせるなと思いました。最後に連敗を止めることもそれでできました」 「チーム全体がどうすべきかは僕じゃない人が考えてくれると思うので(笑)。僕は自分の仕事に集中した方が良いなと思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー今シーズンの個人の目標はありますか?</span> 「正直ないですね。個人的な目標はなくて、チームが優勝することだけで、優勝するためにふさわしい選手に自分がなるということですね。得点も1点でも多く取れればと思っています」 「結局1点ずつしか積み上げられないので、強いて言えば次の1点というのを目標にした方が、どの試合でもどの練習でも、常に当てはまるなと。試合中でもそういうマインドでいます」 <span class="paragraph-subtitle">古巣・愛媛に特別な想いも…「山形が勝つためにプレーするだけ」</span> <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー今シーズンは地元でもあり古巣である愛媛FCとも対戦することになります。特別な思いがあると思いますが</span> 「思い入れのあるクラブで、自分の地元ですし、山形に移籍しましたけど、自分の中では特別なクラブであることにはずっと変わりはないです」 「対戦するという実感すらまだ湧かないんですけど、愛媛FCに対する思いというのは特別なものがあります」 「ただ、山形が勝つためにプレーするだけになると思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ー昨シーズンから、チームとして感じる今シーズンの変化はありますか?</span> 「ベースは大きくは変わらないと思います。ただ、そこを生かすための別の手段などは、去年よりは持てるという感覚がありますね」 「選手というよりは、みんながそれをミーティングなどで確認して、トライしているというところです。こういうサッカーをやるという去年からの流れがあって、より特徴が出せる選手をピンポイントで獲得したことも大きいかなと思います」 <span style="font-weight:800;color:#1a1b7d;">ーチームとしての目標はJ2優勝。改めて新シーズンに向けての意気込みをお願いします。</span> 「開幕戦は本当に大事になると思っていますし、山形からも多くのサポーターが来てくれると思っているので、勝って勢いに乗りたいと思います」 「ぜひ一緒に戦っていただけたらなと思いますし、1年間ずっとクラブの後押しをして頂いて、最終的に優勝というところに辿り着けたらと思っています」 取材・文:菅野剛史 2024.02.24 19:00 Sat

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J1昇格は持ち越しも横浜FCが首位返り咲き! 辛くもドローの清水が2位転落、3位長崎はピースタ初陣大勝で昇格阻止【明治安田J2第34節】

6日、明治安田J2リーグ第34節の7試合が各地で行われた。 状況によってはJ1自動昇格の2位以内が決まる首位清水エスパルス(勝ち点72)。15位水戸ホーリーホック(勝ち点39)とのアウェイゲームに臨んだ。 先制したのはワンチャンスをものにした水戸。23分、ショートカウンターから大崎航詩がシュートに持ち込むと、清水DFのブロックでコースが変わりながらネットを揺らした。 さらに38分、右クロスに中島大嘉が合わせて水戸が追加点。2点ビハインドで折り返した清水だったが、後半頭の2枚替えが功を奏し、途中出場のドウグラス・タンキのキープから北川航也が反撃の1点を決める。 さらに82分、こちらも途中出場の矢島慎也がボックス内で収めてから強烈なシュート。2点を返して追いついた清水だったが逆転はならず、J1昇格決定は持ち越しとなった。 同じく2位以内確定の可能性がある2位横浜FC(勝ち点71)は、19位鹿児島ユナイテッドFC(勝ち点26)とのホームゲーム。16分、横浜FCは直接FKの2次攻撃から左クロスが上がり、ジョアン・パウロがシュート。ディフレクトしたボールを小川慶治朗が押し込んだ。 後半も複数の決定機を作った横浜FCだが、追加点はなく試合終了。勝ち点で清水を「1」上回り首位へ返り咲いた。 清水と横浜FCの今節昇格を阻みたい3位V・ファーレン長崎(勝ち点60)は、新たな本拠地PEACE STADIUM Connected by SoftBankのこけら落としにもなった今節。17位大分トリニータ(勝ち点36)を迎えると、24分にオープニングゴール。大分GKのパスをカットしたマテウス・ジェズスがそのまま流し込んだ。 33分には左CKにヴァウドが合わせて追加点。後半序盤にもマルコス・ギリェルメのゴールが決まり、3点差に広げる。 後半終盤にはペレイラに1点を返されるが、後半アディショナルタイムに笠柳翼がダメ押しの4点目。ピースタ初陣を4-1の大勝で終え、清水と横浜FCの昇格決定を阻止している。 その他、試合終了間際のPK阻止もあった10位ブラウブリッツ秋田が6位ベガルタ仙台に完封勝利し、9位へ浮上。横浜FCに敗れた19位鹿児島はJ3降格圏フィニッシュが決まる可能性もあったが、残留ラインに位置する大分の敗戦により望みを繋いだ。 ◆明治安田J2第34節 ▽10月6日(日) 横浜FC 1-0 鹿児島ユナイテッドFC ロアッソ熊本 1-2 徳島ヴォルティス 栃木SC 1-1 愛媛FC V・ファーレン長崎 4-1 大分トリニータ モンテディオ山形 2-0 レノファ山口FC 水戸ホーリーホック 2-2 清水エスパルス ベガルタ仙台 0-1 ブラウブリッツ秋田 ▽10月5日(土) ジェフユナイテッド千葉 1-0 ザスパ群馬 ヴァンフォーレ甲府 3-1 ファジアーノ岡山 藤枝MYFC 1-1 いわきFC <span class="paragraph-title">【動画】横浜FCを首位浮上に導いた小川慶治朗の先制点!</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">昇格に向けての重要な先制点<br><br> ゴール動画 <br> 明治安田J2リーグ 第34節<br> 横浜FCvs鹿児島<br> 1-0<br> 16分<br> 小川 慶治朗(横浜FC)<a href="https://twitter.com/hashtag/%EF%BC%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#Jリーグ</a> <a href="https://t.co/tzXlpMAWJd">pic.twitter.com/tzXlpMAWJd</a></p>&mdash; Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) <a href="https://twitter.com/J_League/status/1842823695364247594?ref_src=twsrc%5Etfw">October 6, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.10.06 17:41 Sun
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山形vs金沢のノーゴール判定は? JFA審判委員会「攻撃側のファウル」…ファウルの基準は「最終的にはフィールド上のレフェリーの範疇の中」

日本サッカー協会(JFA)は26日、第3回レフェリーブリーフィングを開催した。 かつてJリーグで主審を務めていた、JFA審判委員会の扇谷健司委員長と東城穣JFA審判マネージャーがブリーフィングに出席。3月末から4月末までのJリーグで発生した事象について、JFA審判委員会の見解が示された。 取り上げられた4つの事象の中の1つ、明治安田生命J2リーグ第8節のモンテディオ山形vsツエーゲン金沢の一戦の判定について言及された。 この試合では0-0で迎えた57分、山形がCKを獲得すると左からのクロスを西村慧祐がドンピシャのヘッドで叩き込みネットを揺らす。当然ゴールと思われた中、金沢のGK白井裕人が山形のMF田中渉に倒されたとしてノーゴールの判定。試合はその後に金沢がゴールし、0-1で金沢が勝利していた。 映像を見れば、白井が田中の肩に手を掛けて倒しているのが見られており、『DAZN』の『Jリーグジャッジリプレイ』でも、GKのファウルではないかという見解が示されていた。 このシーンについてブリーフィングでも取り上げられ、JFAは見解として「ファウルという見解(攻撃側競技者がGKを押さえている)」と、ジャッジは間違っていないとの判断を示していた。 東城氏はGKの白井が田中を倒す前の段階で、GKの邪魔をしようとしたことがすでにファウルと判断されたとコメント。主審のジャッジを尊重するとした。 GKの前に選手が入ることはよく見る光景だが、どの程度からファウルになるのか、強度に関しての明確な基準はないとし、「最終的にはフィールド上のレフェリーの範疇の中」と、審判によって異なるとコメント。「もちろんグレーのところはある」と、明らかなファウル以外の基準は決まっていないとした。 東城氏は「Aチームから、Bチームから、サポーターからと観点は色々あると思うが、そこはレフェリーに任されているところ」と語り、「フィールド上の判定をサポートしたい」とまとめた。 <span class="paragraph-title">【動画】ノーゴール判定!GKが引き倒してはいるが、その前にファウルと結論</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="f1o6JlbO19E";var video_start = 396;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2023.04.26 22:35 Wed
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「逃げられない事実、大きな判断ミス」山形vs金沢のゴール取り消しに元主審の家本政明氏が見解「残念なシーン」、審判団の準備問題の可能性も指摘

元国際審判員の家本政明氏が、モンテディオ山形vsツエーゲン金沢で起きたゴール取り消しについて言及した。 18日、『DAZN』は『Jリーグジャッジリプレイ2023 #8』を配信。ゲストに元日本代表DF坪井慶介氏、湘南ベルマーレや浦和レッズ、サンフレッチェ広島などでプレーした石原直樹氏、そして家本氏が迎えられた。 今回の「ジャッジリプレイ」では、いくつかのシーンが取り上げられた中、16日に行われた山形vs金沢のワンシーンが話題に。試合中からSNSなどで物議を醸していたゴール取り消しの判定となった。 0-0で迎えた57分、山形がCKを獲得すると左からのクロスを西村慧祐がドンピシャのヘッドで叩き込みネットを揺らす。当然ゴールと思われた中、金沢のGK白井裕人が山形のMF田中渉に倒されたとしてノーゴールの判定。試合はその後に金沢がゴールし、0-1で金沢が勝利していた。 しかし、このシーンの映像では明らかにGK白井が田中を引っ張って倒しているのが確認され、白井のファウルだと話題に。多くの議論がなされていた。 『ジャッジリプレイ』でもこのシーンが取り上げられ、石原氏は「GKの白井選手が相手の選手を引っ張って倒しているので相手のPKになるのではと思う」と見解。坪井氏も「GKのファウルで得点でしょう」と疑いの余地はなく、「山形の選手はGKに何もしていない。GKが倒しているように見えるからゴールで良い。普通にゴール。GKにイエローカードが出ても良い」と、ゴールが認められない理由はないとした。 元主審の家本氏は映像を見て「残念なシーンです」とコメント。「VARを入れて欲しいです。こうなってくると。映像を見てそういう気持ちになりました」と、理解を示しながらもJ2にVARが導入されていないことを残念がった。 今シーズンは誤審が多く、特にJ2ではVARがないことから多くの問題が発生。今回のシーンも明白なミスジャッジとなってしまっただけに、残念さを隠せなかった。 家本氏は、このシーンでなぜ取り消した起きたのかについて言及。自身の経験から推察し、改善方法があるとした。 「なぜこういうことが起きたのか。改善できる方法はあるのかということ。副審と主審でお互いに監視するエリア、選手を分けます」 「主審が全部1人で見ることは不可能なので、打ち合わせや分担などでは、GKのところは副審が見ることが多い。それ以外は主審が見ることが多いです」 「ところが、ボールがゴールに入った時、副審2の方は動きます。これは反則はなかったという合図です。何かがあれば旗をあげる、静止するというルールになっている。なので反則を確認しなかったということです」 ゴールシーンを見ると、副審はその場を離れているためにゴール員を認めたという事実。ただ、実際には主審がGKへのファウルがあったとして取り消すこととなった。 家本氏は「どういう打ち合わせをしていたか」と、主審と副審の間の決め事について語り、「GKを見ていてと言ってあって、副審が見た上で、GKを見た中で反則はなかったと判断したのか、そういう打ち合わせはなく、主審も副審もなんとなく全体をどちらも見ていたのか」と、この場面での役割分担が曖昧だった可能性を指摘した。 とはいえ、映像にGKのファウルが明らかに残っている状況。「反則を犯したのは金沢のGKで山形の選手は何もしていない。そして得点が入るという大きな状況。PKが与えられてもおかしくない。逃げられない事実、大きな判断ミスと言わざるを得ない」と、今回も明白な誤審となってしまったと結論づけた。 <span class="paragraph-title">【動画】大きな判断ミスと結論づけられた物議を醸したゴール取り消し</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="f1o6JlbO19E";var video_start = 396;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2023.04.18 12:55 Tue
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大宮のDF西村慧祐が山形に完全移籍、今季は期限付き移籍でプレー「山形を愛する皆さんと共に闘えることを嬉しく思います」

モンテディオ山形は22日、大宮アルディージャのDF西村慧祐(25)を完全移籍で獲得することを発表した。 西村は専修大学から2020年に大宮に加入。1年目から明治安田生命J2リーグで34試合に出場し1得点を記録するなど出場機会を得た。 2022年まで大宮でプレーし、J2通算94試合5得点を記録。今シーズンは山形に期限付き移籍し、J2で30試合、天皇杯で2試合に出場していた。 期限付き移籍から完全移籍に切り替わった西村は両クラブを通じてコメントしている。 ◆モンテディオ山形 「この度、完全移籍で加入することを決めました。レンタルで加入したこの一年で、山形という場所、モンテディオ山形というクラブがとても大好きになりました。来シーズンもそんな山形の為に、山形を愛する皆さんと共に闘えることを嬉しく思います」 「今シーズン味わった沢山の悔しい思いを、来シーズンはピッチで晴らして、最高のシーズンにできるように今年以上に覚悟を持って強い意志を持って、自分が持っているもの全てをかけてプレーします」 「J2優勝、J1昇格する為に共に闘いましょう!来シーズンも応援よろしくお願いします!」 ◆大宮アルディージャ 「大宮アルディージャに関わる皆さん、お久しぶりです! この度、モンテディオ山形に完全移籍することを決めました」 「プロキャリアをスタートさせてもらった思い入れのある自分の中で特別なクラブで、思うように活躍できずチームの力になれなかったことをとても悔しく思いますが、これからの自分の成長していく姿で恩返しできればと思います」 「大宮アルディージャで出会えた素晴らしい選手、監督、スタッフの皆さんとの日々や、在籍した3年間の経験は自分にとっての財産です。3年間本当にありがとうございました」 2023.12.22 14:45 Fri
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J1昇格PO圏内目指す山形に痛手…主力DF西村慧祐が第5中足骨骨折で約3カ月離脱

モンテディオ山形は6日、DF西村慧祐の負傷を報告した。 西村は3日のトレーニング中に負傷。チームドクターによる検査の結果、第5中足骨骨折と診断され、全治は約3カ月となっている。 昨シーズンは大宮アルディージャからの期限付き移籍でプレーし、今シーズンは完全移籍に切り替わった西村。主力センターバックとしてプレーし、明治安田J2リーグで33試合1得点を記録していた。 6日に行われた第34節のレノファ山口FC戦は欠場。J1昇格プレーオフ圏内を争うチームにとって大きな痛手となった。 2024.10.06 19:47 Sun

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