【ラ・リーガ シーズンプレビュー】バルセロナとマドリード2強による三つ巴の覇権争い…久保建英はエースとして臨む重要な1年に
2023.08.11 12:00 Fri
2023-24シーズンのラ・リーガが8月11日(金)に開幕を迎える。昨シーズンは大型補強を敢行したバルセロナが4シーズンぶりの覇権奪還に成功。迎える今シーズンは連覇を狙う王者のバルセロナを軸に、マドリードの2強との三つ巴のタイトル争いが見込まれる。
◆連覇&欧州での雪辱期すも財政問題懸念~バルセロナ~

2位以下に10ポイント差を付けて昨季のプリメーラ王者に輝いたバルセロナが、僅差ながらも今シーズンの本命だ。
昨季は将来の放映権やクラブ子会社の株式譲渡などによる巨額の資金調達によって超大型補強を敢行した中、ヨーロッパの舞台では大失態を演じたものの、至上命令となったラ・リーガ制覇を成し遂げ、ひとまず博打に勝利したブラウグラナ。今季はリーグ連覇と共に屈辱続きのチャンピオンズリーグ(CL)の舞台での成功を目指す。
今夏ここまでの移籍市場ではMFブスケッツ、DFジョルディ・アルバの重鎮2人に加え、MFケシエの退団が決定。さらに、優勝の立役者の一人だったFWデンベレのパリ・サンジェルマン(PSG)移籍も時間の問題となっている。その一方で、DFイニゴ・マルティネス、MFギュンドアン、元カンテラーノのMFロメウをフリーや格安の移籍金で確保。若手の台頭目立つチームにベテランの経験値を加えた。ただ、開幕時点で手薄な右サイドバック、中盤の2ポジションに加え、デンベレの退団でパワーダウンの前線の補強は急務。余剰人員の整理を進めながら幾つか欠けているピースを埋めたい。ただ、前線に関しては16歳の超新星ラミン・ヤマルや修行帰りのFWアブデといった楽しみなカンテラ―ノに賭けてみる手もありそうだ。
着実に指揮官としての経験値を積むチャビ監督の手腕、さらなる躍進が期待されるMFペドリやMFガビ、DFバルデらの伸びしろを考えれば、間違いなく優勝争いを牽引する存在となる。だが、サラリーキャップの問題で開幕直前の段階ながらトップチームに13名しか登録できていないとの報道があるなど、相変わらずの財政問題は懸念材料。とりわけ、FWレヴァンドフスキら替えが利かない選手が長期の離脱を強いられた場合、緊急補強には動けない可能性が高く、CLでの雪辱を期すタフなシーズンにおいて指揮官の繊細なチームマネジメントが求められるところだ。

選手層やチームバランスを考えれば、最も総合力が高いレアル・マドリーがバルセロナの対抗だ。
昨季は久々にコパ・デル・レイを制したものの、ラ・リーガとCLでの連覇を逃して失敗のシーズンとなったエル・ブランコ。就任3年目にしてアンチェロッティ監督が率いるラストシーズンとなることが決定しているチームは、イタリア人指揮官の集大成として覇権奪還を狙う。
今夏はFWクリスティアーノ・ロナウドの退団以降、長らく絶対的なエースとして活躍したFWベンゼマに加え、前線で貴重なアクセントとなっていたFWアセンシオが退団。さらに、余剰人員だったFWアザールとFWマリアーノの2人もチームを離れ、前線は大幅な刷新となった。代わってミランからローンバックのMFブラヒム・ディアス、国内で実績十分の長身FWホセルが加入。また、今夏の移籍市場の目玉となったMFベリンガムや、バルセロナとの争奪戦を制したMFアルダ・ギュレル、買い戻し条項を行使したDFフラン・ガルシアといった若き新戦力が加入している。
この新戦力と現有戦力を見てバランス見てイタリア人指揮官は、これまでのメインシステムとなった[4-3-3]に加え、より中盤のタレントを生かすべく[4-3-1-2]の新システムをプレシーズンを通じてテスト。ベリンガムのトップ下に加え、来夏あるいは今夏のFWムバッペ加入を意識してか、左ウイングを主戦場とするFWヴィニシウスを2トップの一角で起用。現状ではトライ&エラーを繰り返している段階だが、早期に機能した場合は間違いなく対戦相手の脅威となるはずだ。一方、現状の布陣を継続する際は唯一のセンターフォワードタイプであるホセルの奮闘やFWロドリゴのさらなる成長が求められる。
その他のポジションでは多士済々のタレントを擁し、世界屈指の陣容を誇る中盤のユニットを含め、総合力の高さが際立っていたが、開幕直前に守護神クルトワが前十字じん帯断裂の重傷を負ったとの衝撃的な知らせが…。これにより、現状では当面ルニンが代役を担うが、今後の穴埋め補強次第では最後尾に大きな不安を抱える形でシーズンを戦うことになる。
◆仕上がり上々で今季は三つ巴の争いへ~アトレティコ・マドリー~

2強に次ぐ3番手の評価だが、ライバル次第で2020-21シーズン以来のリーグ制覇も期待できる。
昨季は低調な序盤戦、中盤戦の影響で一時シメオネ監督更迭の可能性も報じられながら、後半戦での鮮やかな巻き返しによって2位のレアル・マドリーとわずか1ポイント差の3位でシーズンを終えたアトレティコ。その後半戦の勢いと、プレシーズンに欧州王者マンチェスター・シティ相手に見せたパフォーマンスを鑑みると、2強相手にも十分に勝機はあるはずだ。
今夏の移籍市場ではMFコンドグビアがチームを離れたものの、主力クラスに流出はなし。逆に、手薄だったディフェンスラインにDFアスピリクエタ、DFソユンジュ、DFガランといった実力者を確保。バレンシアで主力を担ったFWリーノのローンバックを含めて選手層の厚みを増す。やや手薄な中盤に関してはさらなる補強の可能性も伝えられるが、各ポジションにレギュラークラスの選手を2人ずつ揃えており、[5-3-2]と[4-4-2]を併用しながら持ち味の堅守を軸に、凄み増すエースFWグリーズマンが牽引する攻撃陣が決定力を発揮できれば、悲願達成も十分に可能だ。
◆加入2年目でエースの働き求められる久保建英~レアル・ソシエダ~

今シーズンのラ・リーガは昨季に続きMF久保建英が唯一の日本人選手となる。そして、加入2年目の日本人エースのさらなる飛躍がラ・レアルの浮沈を左右することになる。
昨季は一時の不振はあったものの、3強に次ぐ安定したパフォーマンスで久々のトップ4フィニッシュを果たしたソシエダ。今夏の移籍市場ではプレシーズンに重傷を負ったMFダビド・シルバの電撃引退、精神的支柱の1人だったMFイジャラメンディの重鎮2選手に加え、チーム最多得点者のFWセルロートがレンタル終了に伴い退団。補強に関しては右サイドバックにDFアマリ・トラオレ、セルロートの後釜にFWアンドレ・シウバを確保。だが、懸念の左サイドバックやセンターバック、シルバに代わる攻撃的MFの補強は開幕前の段階で完了させられず。CLとの二足の草鞋を履く中で選手層という部分では不安を残す。
今シーズンに向けては完全復活待たれるオヤルサバル、昨季新加入ながら長期離脱でプレー機会がなかったFWサディク、2年目でのブレイク待たれるFWチョらがキーマンとなるが、最重要プレーヤーは昨季ベストイレブン級の活躍を見せた久保だ。
イマノル監督は今季も[4-3-1-2]、[4-3-3]を中心に複数の布陣を併用する見込みで、久保は状況に応じて2トップの一角やトップ下、右ウイングでプレーすることになる。サディクやアンドレ・シウバというターゲットマンタイプとの関係を構築しつつ、自身初の2桁ゴールを最低目標にフィニッシャーとしてさらなる飛躍を見せると共に、昨季シルバが担った組み立てと崩しの局面での仕事を引き継ぐことが求められる。
◆セビージャ勢にビジャレアルの奮起期待~オトラ・リーガ~

前述の4強を除くオトラ・リーガは、セビージャとベティスのアンダルシア勢、ビジャレアルが上位争いに絡むことが期待される。
昨季のシーズン終盤に就任したメンディリバル監督の下で復活したセビージャは近年で最低となる12位フィニッシュも、ヨーロッパリーグ(EL)制覇によってCL出場権を確保。捲土重来を期す今シーズンに向けてはスポーツディレクターのモンチ退団によって補強の動きが鈍く、主力の流出こそなかったものの、ここまで目立った補強はMFジブリル・ソウやDFペドロサのみだ。とはいえ、元々の選手層は4強に次ぐ厚みがあり、プレシーズンにしっかりと元エイバル指揮官の戦術を落とし込んでおり、上位争いに絡むことは間違いなさそうだ。
一方、昨季6位のベティスはホアキンに加え、ゲームキャプテンを担ってきたMFカナーレスの重鎮2選手が退団と過渡期を迎える。ただ、今夏の補強ではペジェグリーニ監督の愛弟子であるMFイスコ、DFバルトラとDFベジェリンの帰還、MFマルク・ロカの獲得と中盤とバックラインを中心にまずまずの補強。ここに昨季負傷に苦しんだエースFWフェキルやFWフアンミが加わることになり、引き続き魅力的なアタッキングフットボールが期待できる。
ソシエダに逃げ切られて惜しくもトップ4を逃したビジャレアルは、セティエン体制2年目での躍進が期待される。DFパウ・トーレス、FWチュクウェゼ、FWジャクソン、MFロ・チェルソと主力クラスが相次いで退団となったが、セルロートにFWブレレトン・ディアス、MFデニス・スアレス、DFガッビアらを補強。ガッビアが未知数でDFアルビオルの年齢的な衰えも懸念されるセンターバックのテコ入れは急務も、それ以外のポジションではセティエン監督の戦術にフィットしそうな選手が揃っており、トップ4の有力な候補の一角となるはずだ。
それ以外ではアスレティック・ビルバオやジローナ、マジョルカがヨーロッパコンペティション出場争いに絡むことが予想される。また、セルタとラージョ、アルメリアはシーズン終了後に監督交代に踏み切っており、セルタの新指揮官に就任したラファエル・ベニテス監督の久々の母国での指揮には注目が集まる。
昇格組はグラナダ、ラス・パルマス、アラベスの3クラブで、バジャドリー、エスパニョール、エルチェに代わってタフなプリメーラの戦いに挑む。ラス・パルマスでは長らくバルセロナのユース年代で指揮を執ったピミエンタ監督、“NEXTペドリ”の呼び声高いMFアルベルト・モレイロに大きな注目が集まる。
◆連覇&欧州での雪辱期すも財政問題懸念~バルセロナ~

Getty Images
2位以下に10ポイント差を付けて昨季のプリメーラ王者に輝いたバルセロナが、僅差ながらも今シーズンの本命だ。
昨季は将来の放映権やクラブ子会社の株式譲渡などによる巨額の資金調達によって超大型補強を敢行した中、ヨーロッパの舞台では大失態を演じたものの、至上命令となったラ・リーガ制覇を成し遂げ、ひとまず博打に勝利したブラウグラナ。今季はリーグ連覇と共に屈辱続きのチャンピオンズリーグ(CL)の舞台での成功を目指す。
着実に指揮官としての経験値を積むチャビ監督の手腕、さらなる躍進が期待されるMFペドリやMFガビ、DFバルデらの伸びしろを考えれば、間違いなく優勝争いを牽引する存在となる。だが、サラリーキャップの問題で開幕直前の段階ながらトップチームに13名しか登録できていないとの報道があるなど、相変わらずの財政問題は懸念材料。とりわけ、FWレヴァンドフスキら替えが利かない選手が長期の離脱を強いられた場合、緊急補強には動けない可能性が高く、CLでの雪辱を期すタフなシーズンにおいて指揮官の繊細なチームマネジメントが求められるところだ。
◆覇権奪還のカギは新生アタッカー陣~レアル・マドリー~

Getty Images
選手層やチームバランスを考えれば、最も総合力が高いレアル・マドリーがバルセロナの対抗だ。
昨季は久々にコパ・デル・レイを制したものの、ラ・リーガとCLでの連覇を逃して失敗のシーズンとなったエル・ブランコ。就任3年目にしてアンチェロッティ監督が率いるラストシーズンとなることが決定しているチームは、イタリア人指揮官の集大成として覇権奪還を狙う。
今夏はFWクリスティアーノ・ロナウドの退団以降、長らく絶対的なエースとして活躍したFWベンゼマに加え、前線で貴重なアクセントとなっていたFWアセンシオが退団。さらに、余剰人員だったFWアザールとFWマリアーノの2人もチームを離れ、前線は大幅な刷新となった。代わってミランからローンバックのMFブラヒム・ディアス、国内で実績十分の長身FWホセルが加入。また、今夏の移籍市場の目玉となったMFベリンガムや、バルセロナとの争奪戦を制したMFアルダ・ギュレル、買い戻し条項を行使したDFフラン・ガルシアといった若き新戦力が加入している。
この新戦力と現有戦力を見てバランス見てイタリア人指揮官は、これまでのメインシステムとなった[4-3-3]に加え、より中盤のタレントを生かすべく[4-3-1-2]の新システムをプレシーズンを通じてテスト。ベリンガムのトップ下に加え、来夏あるいは今夏のFWムバッペ加入を意識してか、左ウイングを主戦場とするFWヴィニシウスを2トップの一角で起用。現状ではトライ&エラーを繰り返している段階だが、早期に機能した場合は間違いなく対戦相手の脅威となるはずだ。一方、現状の布陣を継続する際は唯一のセンターフォワードタイプであるホセルの奮闘やFWロドリゴのさらなる成長が求められる。
その他のポジションでは多士済々のタレントを擁し、世界屈指の陣容を誇る中盤のユニットを含め、総合力の高さが際立っていたが、開幕直前に守護神クルトワが前十字じん帯断裂の重傷を負ったとの衝撃的な知らせが…。これにより、現状では当面ルニンが代役を担うが、今後の穴埋め補強次第では最後尾に大きな不安を抱える形でシーズンを戦うことになる。
◆仕上がり上々で今季は三つ巴の争いへ~アトレティコ・マドリー~

Getty Images
2強に次ぐ3番手の評価だが、ライバル次第で2020-21シーズン以来のリーグ制覇も期待できる。
昨季は低調な序盤戦、中盤戦の影響で一時シメオネ監督更迭の可能性も報じられながら、後半戦での鮮やかな巻き返しによって2位のレアル・マドリーとわずか1ポイント差の3位でシーズンを終えたアトレティコ。その後半戦の勢いと、プレシーズンに欧州王者マンチェスター・シティ相手に見せたパフォーマンスを鑑みると、2強相手にも十分に勝機はあるはずだ。
今夏の移籍市場ではMFコンドグビアがチームを離れたものの、主力クラスに流出はなし。逆に、手薄だったディフェンスラインにDFアスピリクエタ、DFソユンジュ、DFガランといった実力者を確保。バレンシアで主力を担ったFWリーノのローンバックを含めて選手層の厚みを増す。やや手薄な中盤に関してはさらなる補強の可能性も伝えられるが、各ポジションにレギュラークラスの選手を2人ずつ揃えており、[5-3-2]と[4-4-2]を併用しながら持ち味の堅守を軸に、凄み増すエースFWグリーズマンが牽引する攻撃陣が決定力を発揮できれば、悲願達成も十分に可能だ。
◆加入2年目でエースの働き求められる久保建英~レアル・ソシエダ~

Getty Images
今シーズンのラ・リーガは昨季に続きMF久保建英が唯一の日本人選手となる。そして、加入2年目の日本人エースのさらなる飛躍がラ・レアルの浮沈を左右することになる。
昨季は一時の不振はあったものの、3強に次ぐ安定したパフォーマンスで久々のトップ4フィニッシュを果たしたソシエダ。今夏の移籍市場ではプレシーズンに重傷を負ったMFダビド・シルバの電撃引退、精神的支柱の1人だったMFイジャラメンディの重鎮2選手に加え、チーム最多得点者のFWセルロートがレンタル終了に伴い退団。補強に関しては右サイドバックにDFアマリ・トラオレ、セルロートの後釜にFWアンドレ・シウバを確保。だが、懸念の左サイドバックやセンターバック、シルバに代わる攻撃的MFの補強は開幕前の段階で完了させられず。CLとの二足の草鞋を履く中で選手層という部分では不安を残す。
今シーズンに向けては完全復活待たれるオヤルサバル、昨季新加入ながら長期離脱でプレー機会がなかったFWサディク、2年目でのブレイク待たれるFWチョらがキーマンとなるが、最重要プレーヤーは昨季ベストイレブン級の活躍を見せた久保だ。
イマノル監督は今季も[4-3-1-2]、[4-3-3]を中心に複数の布陣を併用する見込みで、久保は状況に応じて2トップの一角やトップ下、右ウイングでプレーすることになる。サディクやアンドレ・シウバというターゲットマンタイプとの関係を構築しつつ、自身初の2桁ゴールを最低目標にフィニッシャーとしてさらなる飛躍を見せると共に、昨季シルバが担った組み立てと崩しの局面での仕事を引き継ぐことが求められる。
◆セビージャ勢にビジャレアルの奮起期待~オトラ・リーガ~

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前述の4強を除くオトラ・リーガは、セビージャとベティスのアンダルシア勢、ビジャレアルが上位争いに絡むことが期待される。
昨季のシーズン終盤に就任したメンディリバル監督の下で復活したセビージャは近年で最低となる12位フィニッシュも、ヨーロッパリーグ(EL)制覇によってCL出場権を確保。捲土重来を期す今シーズンに向けてはスポーツディレクターのモンチ退団によって補強の動きが鈍く、主力の流出こそなかったものの、ここまで目立った補強はMFジブリル・ソウやDFペドロサのみだ。とはいえ、元々の選手層は4強に次ぐ厚みがあり、プレシーズンにしっかりと元エイバル指揮官の戦術を落とし込んでおり、上位争いに絡むことは間違いなさそうだ。
一方、昨季6位のベティスはホアキンに加え、ゲームキャプテンを担ってきたMFカナーレスの重鎮2選手が退団と過渡期を迎える。ただ、今夏の補強ではペジェグリーニ監督の愛弟子であるMFイスコ、DFバルトラとDFベジェリンの帰還、MFマルク・ロカの獲得と中盤とバックラインを中心にまずまずの補強。ここに昨季負傷に苦しんだエースFWフェキルやFWフアンミが加わることになり、引き続き魅力的なアタッキングフットボールが期待できる。
ソシエダに逃げ切られて惜しくもトップ4を逃したビジャレアルは、セティエン体制2年目での躍進が期待される。DFパウ・トーレス、FWチュクウェゼ、FWジャクソン、MFロ・チェルソと主力クラスが相次いで退団となったが、セルロートにFWブレレトン・ディアス、MFデニス・スアレス、DFガッビアらを補強。ガッビアが未知数でDFアルビオルの年齢的な衰えも懸念されるセンターバックのテコ入れは急務も、それ以外のポジションではセティエン監督の戦術にフィットしそうな選手が揃っており、トップ4の有力な候補の一角となるはずだ。
それ以外ではアスレティック・ビルバオやジローナ、マジョルカがヨーロッパコンペティション出場争いに絡むことが予想される。また、セルタとラージョ、アルメリアはシーズン終了後に監督交代に踏み切っており、セルタの新指揮官に就任したラファエル・ベニテス監督の久々の母国での指揮には注目が集まる。
昇格組はグラナダ、ラス・パルマス、アラベスの3クラブで、バジャドリー、エスパニョール、エルチェに代わってタフなプリメーラの戦いに挑む。ラス・パルマスでは長らくバルセロナのユース年代で指揮を執ったピミエンタ監督、“NEXTペドリ”の呼び声高いMFアルベルト・モレイロに大きな注目が集まる。
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インテルのスイス代表GKヤン・ゾマーが6日にホームで行われ、延長戦の末に4-3で打ち勝ったチャンピオンズリーグ(CL)準決勝2ndレグのバルセロナ戦後にコメントした。 ゾマーは1stレグ同様、バルセロナ相手に3失点を喫するも7本のセーブを見せてインテルの決勝進出に大きく貢献。とりわけ延長後半9分のFWラミン・ヤマルのコントロールシュートをビッグセーブで凌いだ場面は正に神セーブと称されるシーンだった。 欧州サッカー連盟(UEFA)が選出するマン・オブ・ザ・マッチに選出されたゾマーはバルセロナとの激闘を次のように振り返った。 「今日起こったことを言葉で説明するのは難しい。信じられないような試合ができた。ヤマルは素晴らしい選手。幸い、彼のシュートはゴールに入らなかった。多くのチームは後半追加タイム3分でビハインドを負っていたら諦めるだろう。だが僕らは違い、逆転することができた。素晴らしいCLの夜になったよ」 決勝ではパリ・サンジェルマンvsアーセナルの勝者と対戦する。 「相手が誰であろうと厳しい戦いになることはわかっている。もちろん、今はタイトル獲得を目指している」 そしてサポーターへの感謝を忘れなかった。 「世界には熱いスタジアムがあると話を聞くが、僕にとってはジュゼッペ・メアッツァに勝るスタジアムはないよ」 <span class="paragraph-title">【動画】死闘、激闘のインテルvsバルセロナCL準決勝!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="SUJ6nMUn7bA";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2025.05.07 11:30 Wed4
後世に残る名勝負を制したのはインテル、起死回生のアチェルビ同点弾から延長フラッテージ弾でバルセロナ撃破【CL】
チャンピオンズリーグ(CL)準決勝2ndレグ、インテルvsバルセロナが6日に行われ、延長戦の末に4-3でインテルが勝利した。この結果、2戦合計スコアを7-6としたインテルが決勝に進出している。 先週敵地で行われた1stレグを常に先行する展開の中、3-3で引き分けたインテルは、3日前のウノゼロ勝利としたエラス・ヴェローナ戦のスタメンからビセック以外の10選手を変更。1stレグで負傷交代したラウタロ・マルティネスが先発となった。 一方、週末にエル・クラシコを控えるバルセロナは、3日前の2-1で逆転勝利したバジャドリー戦のスタメンからペドリ以外の10選手を変更。負傷から戻ってきたレヴァンドフスキはベンチスタートとなった。 立ち上がりから圧力をかけたバルセロナはヤマル、エリック・ガルシアの右サイドを起点に打開を図る中、守勢のインテルはハイラインの裏を突くカウンターで応戦する展開に。 そんな中21分、インテルが試合を動かす。ダニ・オルモからボールを奪ってショートカウンターに転じると、ディマルコがスルーパス。ダンフリースがディフェンスライン裏へ抜け出し、ラストパスを並走していたラウタロが押し込んだ。 1stレグ同様に追う展開となったバルセロナが押し込む状況を続けると34分、エリック・ガルシアの右クロスにフェラン・トーレスがボレーで合わせる好機を演出。 対する守勢のインテルはスローインからムヒタリアン、チャルハノールが2度際どいシュートで牽制すると42分、PKを獲得。ムヒタリアンのスルーパスを受けたラウタロがボックス左に抜け出し、クバルシに倒された。直後はノーファウル判定だったもののVARが入り、PKとなった。これをチャルハノールが決めてインテルが2点をリードして前半を終えた。 迎えた後半も前がかるバルセロナが54分、1点差とする。マルティンが立て続けに左サイドからクロスを入れると、ファーサイドのエリック・ガルシアがボレーで叩き込んだ。 さらに57分、バルセロナが一気に追いつきかける。CKを跳ね返した流れのロングカウンターから3対2の状況を作り、マルティンの左クロスからエリック・ガルシアがシュートに持ち込んだが、ややコースが甘くなってしまったフィニッシュはGKゾマーのファインセーブに阻まれた。 それでも60分に追いつく。マルティンのアーリークロスをゴールエリア右に飛び込んだダニ・オルモがダイビングヘッドで押し込んだ。 1stレグ同様、2点差を追いついたバルセロナが押せ押せの展開とすると、68分にPKを獲得しかける。チャルハノールのバックパスがずれたところを狙ったヤマルがボックス内へ。ムヒタリアンに倒されて直後はPK判定となるもVARの末、ボックス外でのファウルとなりFKとなった。 ハーフコートゲームとするバルセロナは77分、ヤマルがコントロールミドルで逆転に迫るも、GKゾマーのファインセーブに阻まれた。両軍が延長戦を視野に入れつつあった中、終盤の87分にバルセロナが逆転の一撃。 ペドリのパスを受けたボックス左のハフィーニャがGK強襲のシュート。ルーズボールを自ら右足ボレーで狙うと、ゴール右に決まった。 2戦を通して初めてリードしたバルセロナは追加タイム3分、ヤマルがポスト直撃のシュートを浴びせて3-2で勝利するかと思われたが直後、インテルが起死回生の同点弾。パワープレーで上がっていたアチェルビがダンフリースの右クロスにダイレクトで合わせた。 1stレグ同様、圧巻の打ち合いで延長戦に突入した中、同前半9分にインテルが勝ち越し。ボックス右でテュラムがボールをキープ。タレミの落としを受けたフラッテージがシュートフェイントを入れた後、冷静な左足でのフィニッシュでネットを揺らした。 延長後半、ガビとビクトルを投入したバルセロナは開始2分にヤマルのクロスから後半終盤投入レヴァンドフスキのヘディングシュートでゴールに迫ったが、インテルも直後にフラッテージが5点目に迫るコントロールシュートで応戦。 延長後半9分にはヤマルがボックス右から絶妙なコントロールシュートを狙うも、GKゾマーのビッグセーブに阻まれ、3-4で無念の敗戦。3冠の夢が潰えた。 一方、バルセロナとの後世に残る名勝負を制したインテルは、準優勝した2シーズン前以来となる決勝進出を果たしている。 インテル 4-3 バルセロナ 【インテル】 ラウタロ・マルティネス(前21) ハカン・チャルハノール(前46)【PK】 フランチェスコ・アチェルビ(後48) ダビデ・フラッテージ(延前9) 【バルセロナ】 エリック・ガルシア(後9) ダニ・オルモ(後15) ハフィーニャ(後42) <span class="paragraph-title">【動画】死闘、激闘のインテルvsバルセロナCL準決勝!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="SUJ6nMUn7bA";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2025.05.07 06:39 Wed5