【クラシコ・プレビュー】ラ・リーガ覇権争いを決定づける今季4度目の伝統の一戦!

2023.03.19 12:00 Sun
Getty Images
ラ・リーガ第26節、バルセロナvsレアル・マドリーが、日本時間19日29:00にカンプ・ノウでキックオフされる。ラ・リーガの覇権争いを決定づける、今季4度目のエル・クラシコだ。
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昨夏の超大型補強に就任2年目となったチャビ監督の戦術浸透によって、開幕から驚異的なペースで勝ち点を積み重ねてきた首位のバルセロナ(勝ち点65)。チャンピオンズリーグ(CL)、ヨーロッパリーグ(EL)では早期敗退の屈辱を味わったが、国内の戦いにおいてスーペル・コパ制覇にコパ・デル・レイ準決勝進出と、今季最大の目標である4年ぶりのラ・リーガ制覇と共に順調な歩みを見せる。
崩しの切り札であるデンベレ、中盤の要であるペドリの負傷離脱によって、ここ数試合は攻撃面を中心にクオリティ不足を露呈。それでも、薄氷の逃げ切りとなった前節のアスレティック・ビルバオ戦を含め公式戦3試合連続のウノセロ勝利と、自慢の堅守と勝負強さを武器に、9ポイント差を維持してホーム開催のクラシコを迎えることに。ここに来てFFP問題に加え、審判買収疑惑の“ネグレイラ事件”と、ピッチ外ではきな臭い話題が目立っているが、ピッチ内では雑音に晒されることなく悲願達成へ邁進したい。

対するリーグ2位のマドリー(勝ち点56)は、ラ・リーガとCLの2冠に輝いた昨シーズンから継続路線でシーズンイン。シーズン前半戦は完成度の高さを発揮し、首位でカタールW杯の中断期間に入った。しかし、一部主力の高齢化に負傷者、W杯後の心身に渡る疲労の影響もあり、再開後はパフォーマンスが低下。さらに、いずれも国外開催となったスーペル・コパ、FIFAクラブ・ワールドカップと2つのコンペティション増加による超過密日程が重なり、取りこぼしが増加。現状の勝ち点差につながってしまった。

それでも、リーグ前節のエスパニョール戦を3-1の逆転勝利で飾り公式戦4試合ぶりに白星を取り戻したエル・ブランコは、直近のCLラウンド16の2ndレグでは難敵リバプール相手に見事な堅守、両エースの決定力を生かして1-0で完勝。2戦合計6-2という大差を付けてのベスト8進出となった。中6日でホームゲームを戦う宿敵に対して、中3日でのアウェイゲームとディスアドバンテージは大きいが、昨季2冠王者の底力で勝ち点3奪取を目指す。
なお、両者は今季ここまでリーグ前回対戦、スーペル・コパ決勝、今月初めのコパ準決勝1stレグで通算3度対戦。リーグ前回対戦はマドリー、スーペル・コパはバルセロナがいずれもワンサイドの展開で、共に3-1の完勝を収めている。そして、直近の対戦ではマドリーがボール支配率、シュート数で圧倒したものの、“アンチフットボール”とも揶揄された割り切った守備的な戦いでオウンゴールによる決勝点を守り抜いたバルセロナがウノセロで勝利している。

◆バルセロナ◆
【4-3-3】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:テア・シュテーゲン
DF:アラウホ、クンデ、クリステンセン、バルデ
MF:フレンキー・デ・ヨング、ブスケッツ、ケシエ
FW:ハフィーニャ、レヴァンドフスキ、ガビ

負傷者:MFペドリ、FWデンベレ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはペドリとデンベレの両主力が引き続き欠場する。

スタメンに関しては敗戦回避が至上命令となる試合となるため、現状のメンバーで最も攻守のバランスが取れる前述のメンバー、配置が濃厚だ。変更点があるとすれば、ガビをインテリオールに置きフェラン・トーレスかアンス・ファティを左ウイングに配置する形か。

◆レアル・マドリー◆
【4-3-3】
▽予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:クルトワ
DF:カルバハル、ミリトン、リュディガー、ナチョ
MF:モドリッチ、カマヴィンガ、クロース
FW:バルベルデ、ベンゼマ、ヴィニシウス

負傷者:DFアラバ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはアラバが唯一の欠場者となる。

逆転での連覇へ勝ち点3必須のアウェイゲームということもあり、カマヴィンガの左サイドバック、ロドリゴの右ウイングという、より攻撃的な用兵も考えられるが、スタートは前述の11人で臨む可能性が高い。ただ、アンカーにチュアメニ、クロースをベンチに置いてのバルベルデのインテリオール起用はありそうだ。

★注目選手
◆バルセロナ:GKマルク=アンドレ・テア・シュテーゲン
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パラドン連発で強力攻撃陣完封を目指す。ホーム開催のクラシコということもあり、宿敵撃破で4年ぶりの覇権奪還を決定づけたいところだが、カンプ・ノウに集まる多くのクレも、優勝をより確実にする上でこの一戦での敗戦回避が最も重要であることを理解しているはずだ。

そういった中、相手のキーマンであるヴィニシウスとマッチアップするアラウホと共に、最後尾で強力攻撃陣と対峙する守護神がブラウグラナのキーマンとなる。

今季リーグ戦25試合8失点、19度のクリーンシートとクラブ史に間違いなく残るであろう堅守を築くバルセロナ。そこにはチャビ監督がもたらした前線からの強度の高い守備、切り替えの徹底、中盤戦以降の鉄壁の守備ユニットの奮闘も大きい。だが、やはり驚異的な反射神経、確かなプレーリードで多くのパラドンを連発してきたドイツ代表GKの圧巻のパフォーマンスなくして、今季の堅守を語ることはできない。

現時点で自身初のサモラ賞獲得は決定的だが、今季唯一複数失点を喫した宿敵相手に今季20回目のクリーンシートを記録し、チームの目標達成、自身の悲願達成に花を添えたい。

◆レアル・マドリー:FWヴィニシウス・ジュニオール
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ライバルとのマッチアップ制して逆転勝利へ望み繋げるか。逆転での連覇に向けて勝利必須のマドリーは、今季リーグ最少失点を誇る宿敵からゴールを奪う必要がある。その中でベンゼマ、セットプレー時のミリトン、リュディガーと共に得点源として重責を担うのが、若きエースだ。

今季も公式戦40試合19ゴール10アシストと圧巻のスタッツを叩き出す22歳FWは、直近のリバプール戦で相手DFアレクサンダー=アーノルドが被害者となるなど、マッチアップする守備者に恐怖を与える圧倒的な突破力が最大のストロングだ。

ただ、その世界屈指のドリブラーが近年苦戦を強いられているのが、バルセロナの若きディフェンスリーダーであるアラウホ。24歳の若さながら地対空の対人守備に関して、すでに世界でも5本の指に入る188cmのフィジカルモンスターは、ここ最近のクラシコでエル・ブランコの左ウイング対策でマンツーマンに近い役割を与えられ、その役目を完璧にこなしている。

ヴィニシウスは今季のスーペル・コパ、直近のコパでの対戦で右サイドバックに入ったウルグアイ代表DFに完璧に封じ込まれており、そのマッチアップでの苦戦がそのままチームの攻撃停滞に繋がっている。前線のポジションチェンジなどでマッチアップする機会を減らすというプランはもちろんあるが、今やクラシコのメイントピックの一つでもある、アラウホとの局面の戦いを制して堅守攻略の突破口を開きたい。

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チャビ監督が来季続投を決断…バルセロナ副会長「チャビは残るだろう」

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