スパーズが難敵相手に2点差追いつき敵地でドロー! ケインがボクシング・デー最多得点者に《プレミアリーグ》

2022.12.26 23:38 Mon
Getty Images
プレミアリーグ第17節、ブレントフォードvsトッテナムが26日にグリフィン・パークで行われ、2-2のドローに終わった。

カタール・ワールドカップ中断前のリーズ・ユナイテッド戦に劇的4-3の勝利を収め、4位で中断期間に入ったトッテナム。約1カ月ぶりとなるリーグ再開初戦では中断前にマンチェスター・シティを破っている10位のブレントフォードとのダービーに臨んだ。

コンテ監督は再開初戦に向け、ダイアー、ソン・フンミン、ホイビュア、ペリシッチとW杯帰りの主力を起用。ロビ・ファウラーと並びボクシング・デーにおける歴代最多得点記録(9点)を保持するエースのケインもスタメンでピッチに立った。一方で、アルゼンチン帰郷のロメロ、累積警告によるサスペンションのベンタンクールがメンバーを外れ、36歳バースデーの守護神ロリスはベンチ。GKフォースターとタンガンガが今季リーグ戦初スタメンとなった。
リーグ再開に沸くスタンドが良い雰囲気を作り出した中、スタートした試合はいつも通りにロングボールを使って相手のラインを下げつつ、セカンドボールへの出足の鋭さを見せるブレントフォードがやや優勢に入る。

その後、試合は少しずつ落ち着き始めるが、ホームチームの狙っていた形から先制点が生まれる。15分、ロングボールをトニーが左サイドのスペースを狙うエンベウモに落とすと、そのままボックス付近まで運んだカメルーン代表FWのクロスをボックス右のイェンセンが右足ダイレクトで合わす。DFにディフレクトしたボールはGKファースターが何とか弾くが、こぼれ球に詰めたヤネルトが右ももで押し込んだ。
リズムを掴めないまま課題の前半にまたしてもビハインドを負ったトッテナムは、ここから攻勢を強めていく。ただ、システムがかみ合う形の中でなかなかビルドアップの局面でズレを作れず、球際の勝負でも苦戦。ソン・フンミンやクルゼフスキの個人技でフィニッシュまで持ち込むが、決定機まであと一歩という状況が続く。

前半半ばから終盤にかけては後ろに重心を置きつつリスク回避の戦い方を徹底するブレントフォードが、のらりくらりと時計を進めていく。これに対して前半の内に追いつきたいトッテナムは高い位置でのボール奪取やソン・フンミンの個人技で局面を打開しかけるが、攻撃をスピードアップできず。ペリシッチらの際どいクロスも人数をかけて守るホームチームに撥ね返されてしまった。

互いに選手交代なしで臨んだ後半もここまでの流れを踏襲する形で試合が進んでいく。そういった中、相手のミスを突いたブレントフォードが再び早い時間帯にゴールをこじ開ける。

54分、ダイアーの軽率なキックミスから左CKを得ると、エンベウモが左足インスウィングで入れた正確なクロスをニアに走り込んだノルゴーアがヘディングでファーへ流すと、飛び込んだトニーが左足ワンタッチで押し込んだ。

賭博違反問題に揺れる渦中のブレントフォードエースにゴールを許し、更なる苦境に立たされたトッテナム。しかし、失意のW杯から戻ってきたばかりのエースが、得意のボクシング・デーで魅せる。65分、相手ボックス手前まで攻め上がったラングレが上げた左足のピンポイントクロスにボックス中央で反応したケインが打点の高いヘディングシュートをゴール左隅に流し込み、ボクシング・デー新記録の通算10点目とした。

これで息を吹き返したアウェイチームは完全に流れを掴むと、71分にはボックス付近での細かい繋ぎから右サイドのドハーティとのワンツーでクルゼフスキがゴールライン際でプルバック。DFにディフレクトしたボールがゴール前のホイビュアの足元にこぼれると、これをデンマーク代表MFが冷静に左隅へ蹴り込んだ。

2点差を追いついたトッテナムは、ようやく“持たされる”形ではなく自分たちのリズムでボールを動かし、相手を押し込んでいく。そして、前半にはほとんど見られなかった両ウイングバックがボックス内でクロスに飛び込む得意の攻撃も見せ始める。

そして、84分にはラングレの正確な左足のクロスから再びボックス中央のケインに決定機も、飛び出したGKの寸前で放ったヘディングシュートは惜しくもクロスバーを叩き逆転ゴールとはならず。

その後もトッテナムペースで試合が進むが、引き分けやむなしとするホームチームの粘りの守備を前に3点目が遠い。5分が加えられた後半アディショナルタイムのラストプレーではカウンタープレスからボックス手前でボールを受けたソン・フンミンが鋭い左足の反転シュートを枠の左隅へ飛ばすが、これはGKラヤの好守に阻まれた。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、前半の不出来によって勝ち点3を取りこぼすも、2点差を追いついたトッテナムが難敵相手の再開初戦で勝ち点1を持ち帰ることになった。

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