ローマへの愛情ゆえにナインゴランは復帰を除外 「素晴らしい思い出を台無しにしてしまう危険がある」

2022.12.15 00:22 Thu
Getty Images
ロイヤル・アントワープで無期限追放処分中の元ベルギー代表MFラジャ・ナインゴラン(34)だが、愛するローマへの帰還は考えていないようだ。

ナインゴランは10月16日に行われたスタンダール・リエージュ戦で、試合前にベンチで電子タバコを吸っていたことが発覚し、クラブから無期限追放処分が科された。同選手が喫煙や飲酒で問題に上がるのはこれが初めてではなく、ベルギーでのキャリア継続は困難だ。

アントワープとの契約も残り半年という状況から、今冬のタイミングでの退団が決定的。そういった中、新天地には過去の在籍時に相思相愛の関係にあったローマも選択肢に挙がる。だが、『Tradizione Romanista』のインタビューに応じた34歳MFは、古巣を愛するが故に以前のように重要な戦力になれない自身の現状を鑑みて、復帰の可能性を除外した。
「もうローマに戻るには歳を取りすぎている。オレはフットボールに生きているが、それは自分なりのやり方でだ。他の人はスポーツとしてあるべき姿のために生きている」

「オレはいつもピッチの上ですべてを捧げてきた。もちろん、ローマにはまだ家もあるし、戻って住むこともできる」
「ローマは、フットボールという側面において、愛され、尊敬されていると感じられる場所だった。フィールドの外で起こったことでさえもね。ローマでは、そういうエピソードはあまり重要視されなかった。ピッチの上で捧げたものだけが重要で、それがオレをもっともっと突き動かしてくれたんだ」

「ただ、今ローマに戻ったら、素晴らしい思い出をすべて台無しにしてしまう危険性がある」

また、“ニンジャ”の愛称でロマニスタに愛された元ベルギー代表MFは、近年のローマの全盛期と評された過去の在籍時を回想。現在のセリエAであれば、スクデット獲得の可能性も十分にあると主張している。

「ローマでは常に非常に強いチームがあったが、その頃のユーベも非常に強かった。今のユベントスと対戦していたら、スクデットを獲得していたかもしれない。オレたちはいつも2位だったが、選手層は厚かった」

「ケガをする前のストロートマンはとても強く、おそらくチームで一番強かったと思う。デ・ロッシはクオリティの見本であり、真のロマニスタを感じさせてくれた。前線には、無限の気品を備えたトッティがいた。唯一の心残りは、彼らと一緒に何かを勝ち取ることができなかったことだ」

さらに、過去に在籍したスポーツディレクターに関しては自身をカリアリから呼び寄せたワルテル・サバティーニ氏を称賛した一方、現在セビージャで同職を務めているモンチ氏を酷評した。

「サバティーニは、オレがこれまでに関係した中で最高のスポーツディレクターの一人だった。彼はフットボールを理解し、他の誰よりも先をいっていた。その後、セビージャからもう一人が来たんだ」

「アイツはチームをダメにした。アイツはみんなを売ったんだ。アイツの名前を出すことも嫌だね。もしアイツがすぐにローマを去ると知っていたら、オレは残っていたはずだ」

なお、ローマ帰還を除外したナインゴランは自身の去就に関して、「新しい経験を試すことにはオープンだ」と、新たな挑戦を示唆している。

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