【ラ・リーガ第7節プレビュー】セビージャvsアトレティコ! “FIFAウイルス”懸念の代表戦明け初戦

2022.09.30 19:00 Fri
Getty Images
インターナショナルマッチウィーク前に行われた第6節では、マドリード・ダービーを制した王者レアル・マドリーが開幕6連勝を達成。また、バルセロナやベティス、アスレティック・ビルバオといった上位陣も着実に勝ち点3を積み重ねている。

“FIFAウイルス”が懸念されるカタール・ワールドカップ前最後のインターナショナルマッチウィークを経て再開される第7節では、15位のセビージャと7位のアトレティコ・マドリーによるビッグマッチに注目が集まる。
セビージャは前々節にエスパニョールを破って今季初勝利を挙げたが、以降はチャンピオンズリーグ(CL)でコペンハーゲン、ラ・リーガでビジャレアルに2戦連続ドローと復調の兆しは見受けられず。ロペテギ監督の早期解任は見送られたものの、アトレティコ、アスレティック、CLでのドルトムントとの連戦と、ここからの4連戦が現体制の命運を握る。直近2試合では守備面に一定の改善が見受けられたが、攻撃面は選手個々の不振に加え、未だ最適解を見いだせておらず、アトレティコの堅守攻略に不安を残す。

対するアトレティコもレバークーゼン、ダービーでの敗戦によって今季初の公式戦戦連敗と調子はいまひとつ。CLでは2連勝で首位に立つクラブ・ブルージュとの連戦を控えており、このセビージャ戦でのパフォーマンスを浮上の足掛かりとしたい。やり繰りに苦戦するディフェンスラインではダービーで退場のDFエルモソを出場停止で欠くが、DFサビッチ、DFヒメネス、DFレギロンらに復帰の目途が立ち、MFヴィツェルを本来の中盤に戻し、より安定したゲームコントロールが期待される。一方、開幕以降トーンダウンが顕著なストライカー陣には奮起が求められるところだ。

ヨーロッパ5大リーグでも唯一となる開幕6連勝と絶好調の王者レアル・マドリーは、5位のオサスナを相手に7連勝を狙う。中断前のアトレティコ戦では主砲ベンゼマを欠くことで苦戦も予想されたが、FWヴィニシウス、FWロドリゴ、MFバルベルデの若手トリデンテが決定的な働きをみせ、敵地で2-1の勝利を収めた。週明けに行われるCLではシャフタールとの首位攻防連戦が控えるが、まずは難敵オサスナを相手に結果を残したい。
オサスナ戦ではクラブ、代表でフル稼働だったMFモドリッチの離脱にDFアラバもコンディションに不安を抱えるが、代わって負傷明けのベンゼマの復帰が決定的と見られ、自身不在の中で躍動した若手アタッカー陣との共演による攻撃陣のさらなる爆発が期待される。一方、対戦相手のオサスナはここまで2連勝後に敗戦というサイクルが続き、直近のヘタフェ戦では敗戦を喫しているが、自慢の堅守を武器に王者を撃破して前述のサイクルを継続することになるのか。

その王者を2ポイント差で追う2位のバルセロナは、10位のマジョルカとのアウェイゲームで6連勝を目指す。中断前の前節は前半序盤に数的優位を得た結果、FWレヴァンドフスキのドブレーテの活躍などで3-0の完勝を収めた。ただ、週明けからインテルとの重要なCL連戦を控える中、このインターナショナルマッチウィークでは“FIFAウイルス”に罹患。DFアラウホ、DFクンデ、MFフレンキー・デ・ヨング、FWデパイが代表活動中に負傷した上、チーム残留組のDFベジェリンと4選手が離脱を余儀なくされた。

そのため、今回のマジョルカ戦ではインテル戦に備えて大幅なターンオーバー敢行が見込まれており、緊急事態の右サイドバックに関してはDFセルジ・ロベルトが間に合わない場合、DFクリステンセンかDFエリック・ガルシアを右に回してDFピケをセンターバックで起用するか、3バックへの変更が想定される。FWムリキら馬力のある相手攻撃陣にへの対応に不安を残すだけに、[5-3-2]のソリッドな戦いを志向するホームチームに対して攻撃陣の力で押し切りたい。

MF久保建英を擁する8位のレアル・ソシエダは、11位のジローナを相手に連勝を目指す。久保は前節のエスパニョール戦で果敢なプレスからFWセルロートのゴールをお膳立てし、公式戦2試合連続アシストを記録。チームの2-1の勝利にきっちり貢献した。今回のインターナショナルマッチウィークではアメリカ代表戦で上々のパフォーマンスをみせ、エクアドル戦は完全休養となっており、今回のジローナ戦でもスタメン起用が濃厚だ。チームでは今季絶望のFWサディクに加え、FWカルロス・フェルナンデス、FWチョがコンディションの問題を抱えており、前述のセルロートやカンテラーノらと共にフル稼働が求められるところだ。

その他では連勝を狙う3位のベティスと13位のセルタが対峙するカード、開幕から唯一未勝利が続く最下位のエルチェの試合に注目したい。

《ラ・リーガ第7節》
▽9/30(金)
《28:00》
アスレティック・ビルバオ vs アルメリア

▽10/1(土)
《21:00》
カディス vs ビジャレアル
《23:15》
ヘタフェ vs バジャドリー
《25:30》
セビージャ vs アトレティコ・マドリー
《28:00》
マジョルカ vs バルセロナ

▽10/2(日)
《21:00》
エスパニョール vs バレンシア
《23:15》
セルタ vs ベティス
《25:30》
ジローナ vs レアル・ソシエダ
《28:00》
レアル・マドリー vs オサスナ

▽10/3(月)
《28:00》
ラージョ vs エルチェ
関連ニュース

今季で契約満了のエルモソ、アトレティコ退団へ…複数クラブと交渉中

アトレティコ・マドリーの元スペイン代表DFマリオ・エルモソ(28)は、今夏の移籍が有力のようだ。スペイン『Relevo』が報じた。 2019年夏にエスパニョールから加入して以来、センターバックや左サイドバックとしてアトレティコの最終ラインを支えてきたエルモソ。2020-21シーズンにはラ・リーガ制覇に貢献し、ここまでクラブ通算165試合に出場している。 しかし、アトレティコとの契約は今シーズン限り。新契約締結に向け、2023年6月などに交渉を重ねたというが、エルモソは納得できるオファーを受け取ることができず、契約満了での今夏退団が既定路線のようだ。 現在はヨーロッパの数クラブやその他のクラブと交渉を行っているようで、決断のメドは4月中旬とのこと。4月末にはある程度行き先が定まると予想されている。 なお、エルモソ自身はラストとなる可能性が高いアトレティコでの今シーズンに集中。ラ・リーガとチャンピオンズリーグ(CL)でできる限りの好成績を目指し、その後、キャリアの岐路を迎えることになりそうだ。 2024.03.26 23:04 Tue

アトレティコやサウジのクラブから関心も…レヴァンドフスキにバルサ退団の意思なし

バルセロナのポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキ(35)には、複数クラブからの関心があるようだ。 ドルトムントやバイエルンでは大エースとして君臨してきたレヴァンドフスキ。2022年夏にバルセロナへ加入してからもゴールを量産し続けると、加入1年目から公式戦46試合33得点8アシストの活躍でラ・リーガ優勝に貢献した。 今シーズンはややペースが落ちながらも、公式戦39試合20ゴール9アシストを記録。ただし、チャビ・エルナンデス監督が退任を発表したクラブが新体制に舵を切った場合、レヴァンドフスキの売却を選択肢に入れる可能性もある。 そんな中で、ドイツ『スカイ・スポーツ』によると、レヴァンドフスキには同じラ・リーガのアトレティコ・マドリーや、サウジアラビアのクラブからの関心があるとのことだ。 ただし、レヴァンドフスキ自身にはかねてから公言する通り、バルセロナを離れる意思はなし。2026年夏までの契約を全うするつもりであり、オファーはすべて拒否しているようだ。 バルセロナ側が今夏にどのような対応をとるかは不透明だが、よほどのことがない限り希代のストライカーは来季もラ・リーガでプレーすることになるだろう。 2024.03.26 17:20 Tue

アトレティコ、クラブに忠誠誓うコケと2025年まで契約延長!

アトレティコ・マドリーは25日、元スペイン代表MFコケ(32)との契約を2025年6月30日まで延長したことを発表した。なお、今回の契約には1年間の延長オプションが付随している。 2000年にアトレティコ・マドリードの下部組織に入団したコケは、2009年に行われたバルセロナとのリーグ戦でトップチームデビュー。卓越した戦術眼、テクニック、身体能力、闘争心を併せ持つ万能型MFは、2011年12月に就任したディエゴ・シメオネ監督の下、チームの“心臓"として活躍。 ここまで公式戦625試合に出場し、クラブ最多出場記録を更新し続けるコケは、ラ・リーガ、ヨーロッパリーグ、UEFAスーパーカップを2度ずつ制するなど、近年のアトレティコのタイトル獲得に大きく貢献してきた。 新契約にサインしたコケは、クラブがSNSで公開したビデオの中で以下のように喜びを語った。 「僕の故郷であるこのクラブを去る機会は何度もあったが、僕はそれを望まなかった。一番楽しい時、一番いい時期に去るなんてありえないからね。最も困難な瞬間にもいなければならないが、良い瞬間を楽しむ方法も知っていなければならない」 「この素晴らしい時期にアトレティコのキャプテンになれたことは大きな誇りだ。ミゲル・アンヘル・ジルCEOとクラブは、僕がジュニアユースだった頃から多大な努力をしてくれた。思い出以上に、チームメイト、ガビ、ファンフラン、ゴディン、シメオネ、それから地元の人たち…ファンのみんなと一緒にネプトゥーノを戻りたい。実質的に引退できる日までここで続けられるよう、双方にとって良い契約を結べた。アトレティは僕の人生だ」 2024.03.25 23:50 Mon

長期戦覚悟で約49億円まで値下げへ…バルセロナがフェリックスの買取OP付き再レンタル希望

バルセロナはポルトガル代表FWジョアン・フェリックス(24)を来シーズンもレンタルすべく動いているようだ。スペイン『スポルト』が報じた。 今シーズン、アトレティコ・マドリーから買い取りオプションなしの1年間のレンタルでバルセロナへ移籍しているフェリックス。左ウイングを主戦場に、ここまで公式戦34試合で9ゴール5アシストとまずまずの活躍を見せている。 バルセロナはそんなフェリックスを来シーズンも戦力として数えたいようで、3000万ユーロ(約49億3000万円)以下の買い取りオプションが付帯するレンタル移籍を希望しているとのこと。ファリックス自身もアトレティコに戻るつもりはなく、もう1年バルセロナでプレーしたいと考えている模様だ。 一方のアトレティコは、バルセロナ、もしくはサウジアラビアのクラブへの売却を希望。しかし、バルセロナに移籍金を支払う意思はなく、サウジアラビア行きに関してはフェリックスが望んでいないという。 交渉を主導する代理人のジョルジュ・メンデス氏は、バルセロナとアトレティコの双方が納得する形で決着をつけたいようだが、アトレティコはフェリックスを6500万ユーロ(約106億9000万円)と評価。再レンタルは受け入れたとしても、3000万ユーロ以下での買い取りオプションを希望するバルセロナとは大きな隔たりがある。 また、バルセロナはこの交渉において自分たちの方が有利なことを自覚しているとのこと。時間が解決し、アトレティコが折れる可能性があることから、決着を焦っていないという。 2019年夏にベンフィカから推定1億2600万ユーロ(約207億3000万円)でフェリックスを獲得したアトレティコ。契約は2029年6月まで残しているが、破格の買い取りオプションが付帯したレンタル移籍を認めることになるのだろうか。 2024.03.23 17:14 Sat

アトレティコ戦で退席処分のチャビ監督が2試合ベンチ入り禁止処分…

バルセロナを率いるチャビ・エルナンデス監督に2試合のベンチ入り禁止処分を科された。 バルセロナは、17日に行われたラ・リーガ第29節でアトレティコ・マドリーとアウェイで対戦。3-0の快勝で上位対決を制し、2位に浮上していた。 チャビ監督は同試合の40分に微妙な判定に不満を示し、第4審判への執拗な抗議によってレッドカードを貰い、退席処分となっていた。 試合後、バルセロナはチャビ監督に制裁を加えないよう求めたが、スペインサッカー連盟(RFEF)の競技委員会はこれを却下。 競技委員会の声明によれば、今回の件では競技規則第127条が適用され、「チャビ監督に2試合のベンチ入り禁止、クラブに700ユーロ、違反者に600ユーロの罰金」が科せられた。 この裁定によりチャビ監督は、30日に行われるラ・リーガ第30節のラス・パルマス戦と4月13日に行われる第31節のカディス戦の欠場が決定したが、4月21日にサンティアゴ・ベルナベウ行われる首位レアル・マドリーとの“エル・クラシコ”ではベンチ入りできることとなった。 2024.03.21 23:30 Thu
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly