「情熱は変わらない」4クラブで4度目の欧州制覇という偉業へ、モウリーニョ監督が闘志燃やす…かつてのファーガソン氏の金言も
2022.05.25 23:39 Wed
自身4度目となるヨーロッパのコンペティションの決勝に臨むローマのジョゼ・モウリーニョ監督が、改めて意気込みを語っている。
25日、ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)の決勝が行われる。今シーズンから新設された新たなヨーロッパの大会。ローマとフェイエノールトがファイナリストとなった。
ヨーロッパのコンペティションでは、1990-91シーズンのUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)の決勝以来となる決勝進出のローマ。悲願のヨーロッパのタイトル獲得が迫っている。
モウリーニョ監督は、ECLの決勝の相手であるフェイエノールトに対して称賛の言葉を送りつつ、試合中に相手を1つでも上回るように選手たちをサポートしたいと『UEFA.com』のインタビューで語った。
「彼らは我々のように14試合を戦い、難しい相手を乗り越えてきた」
「決勝は50-50だが、51-49になるように頑張る。それは試合の前ではなく、試合の最中でなければいけない。数カ月にわたる決勝戦に至るまでの作業は、90分、または120分の基礎となる」
「選手のための1日だ。私は少しだけ助けるためにそこにいる。これまでのところ幸運だった。ヨーロッパでの決勝には全て勝ってきた。ここぞというときに、彼らはいつもそこにいてくれた」
「私は歴史ある監督であり、ローマはビッグクラブだ。最初の大会を素晴らしい大会にしようとする責任を少し感じている」
「少しずつ、我々は可能な限りやるという野心を達成するために進んできた。そして、準決勝の2試合が17万人の観客を集め、満員のスタジアムで行われたことをとても誇らしく思う」
「カンファレンスリーグは、我々にとってのチャンピオンズリーグだ。それが我々の現在のレベルであり、我々がプレーしているコンペティションだ。クラブは、長い間、このような機会を経験していない」
また、自身にとっては4度目の決勝の舞台となる。
ポルト時代の2003-04シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)決勝で優勝を果たすと、インテル時代の2009-10シーズンにもCL決勝に進んで勝利を果たしている。マンチェスター・ユナイテッド時代には2016-17シーズンのヨーロッパリーグ(EL)決勝に進み優勝。2つの大会を制しており、ECLで優勝すれば3大会で優勝した初めての監督となる。
そんなモウリーニョ監督は、自身最初の優勝はバルセロナ時代だとコメント。アシスタントコーチとして初めて優勝した経験があると過去を振り返った。
「もし、私が4つの異なるクラブで4つのヨーロッパの大会を制することになれば、最初の優勝は1996-97シーズンのUEFAカップウィナーズ・カップでバルセロナの偉大なる故サー・ボビー・ロブソンのアシスタントコーチを務めたときのことだ。ダグアウトで彼の隣に座るたびに、とても誇らしい気持ちになった」
「新たな成果は、以前の成果よりも意味があるのか?そうだろう。1回目の優勝は適切なタイミングで、適切な場所にいることによってもたらされたものだ」
「2回目の優勝は1回目より厳しく、3回目の優勝は2回目よりも厳しいものだった」
「一定期間内に成功を収め、優勝することと、キャリアを通じて成功を収め、優勝し続けることは別のことだ」
これまで数々のタイトルを獲得し、ポルト以降の20年間では指揮を執ってきたチームでは必ずタイトルを獲得してきた。そして、ローマでもそのチャンスまであと一歩となっている。
フットボールへの情熱について問われたモウリーニョ監督は、マンチェスター・ユナイテッドを率いていたサー・アレックス・ファーガソン監督とのエピソードを語り、情熱がなくなることなどはないと語った。
「それはマンチェスター・ユナイテッドvsレアル・マドリー(2012-13 CLラウンド16)の試合だった。試合の前に、サー・アレックス・ファーガソンが私をオフィスに招待してくれた」
「私は『ボス、どんな感じですか?情熱は変わりませんか?何年経っても変わりませんか?』と尋ねたんだ。そうしたら彼はこう言ったよ。『忘れるんだ。何も変わらない。最後の日まで同じだ』とね」
「だから、私は自分が59歳であるということを信じられないと言い続けている。監督として、21年、22年のキャリアがあることも、信じられない。いつ辞めるのかがイメージできないんだ。情熱は変わらないよ」
モウリーニョ監督は、4つのクラブで4つのタイトルを獲得なるか。決勝は28時にキックオフを迎える。
25日、ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)の決勝が行われる。今シーズンから新設された新たなヨーロッパの大会。ローマとフェイエノールトがファイナリストとなった。
ヨーロッパのコンペティションでは、1990-91シーズンのUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)の決勝以来となる決勝進出のローマ。悲願のヨーロッパのタイトル獲得が迫っている。
「彼らは我々のように14試合を戦い、難しい相手を乗り越えてきた」
「例えば、マルセイユとの準決勝だ。ヨーロッパでの歴史を持つチームを相手にプレーするのには、ヴェロドローム(マルセイユの本拠地)は最も魅力的で難しい場所の1つだ。彼らを褒めるしかないだろう」
「決勝は50-50だが、51-49になるように頑張る。それは試合の前ではなく、試合の最中でなければいけない。数カ月にわたる決勝戦に至るまでの作業は、90分、または120分の基礎となる」
「選手のための1日だ。私は少しだけ助けるためにそこにいる。これまでのところ幸運だった。ヨーロッパでの決勝には全て勝ってきた。ここぞというときに、彼らはいつもそこにいてくれた」
「私は歴史ある監督であり、ローマはビッグクラブだ。最初の大会を素晴らしい大会にしようとする責任を少し感じている」
「少しずつ、我々は可能な限りやるという野心を達成するために進んできた。そして、準決勝の2試合が17万人の観客を集め、満員のスタジアムで行われたことをとても誇らしく思う」
「カンファレンスリーグは、我々にとってのチャンピオンズリーグだ。それが我々の現在のレベルであり、我々がプレーしているコンペティションだ。クラブは、長い間、このような機会を経験していない」
また、自身にとっては4度目の決勝の舞台となる。
ポルト時代の2003-04シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)決勝で優勝を果たすと、インテル時代の2009-10シーズンにもCL決勝に進んで勝利を果たしている。マンチェスター・ユナイテッド時代には2016-17シーズンのヨーロッパリーグ(EL)決勝に進み優勝。2つの大会を制しており、ECLで優勝すれば3大会で優勝した初めての監督となる。
そんなモウリーニョ監督は、自身最初の優勝はバルセロナ時代だとコメント。アシスタントコーチとして初めて優勝した経験があると過去を振り返った。
「もし、私が4つの異なるクラブで4つのヨーロッパの大会を制することになれば、最初の優勝は1996-97シーズンのUEFAカップウィナーズ・カップでバルセロナの偉大なる故サー・ボビー・ロブソンのアシスタントコーチを務めたときのことだ。ダグアウトで彼の隣に座るたびに、とても誇らしい気持ちになった」
「新たな成果は、以前の成果よりも意味があるのか?そうだろう。1回目の優勝は適切なタイミングで、適切な場所にいることによってもたらされたものだ」
「2回目の優勝は1回目より厳しく、3回目の優勝は2回目よりも厳しいものだった」
「一定期間内に成功を収め、優勝することと、キャリアを通じて成功を収め、優勝し続けることは別のことだ」
これまで数々のタイトルを獲得し、ポルト以降の20年間では指揮を執ってきたチームでは必ずタイトルを獲得してきた。そして、ローマでもそのチャンスまであと一歩となっている。
フットボールへの情熱について問われたモウリーニョ監督は、マンチェスター・ユナイテッドを率いていたサー・アレックス・ファーガソン監督とのエピソードを語り、情熱がなくなることなどはないと語った。
「それはマンチェスター・ユナイテッドvsレアル・マドリー(2012-13 CLラウンド16)の試合だった。試合の前に、サー・アレックス・ファーガソンが私をオフィスに招待してくれた」
「私は『ボス、どんな感じですか?情熱は変わりませんか?何年経っても変わりませんか?』と尋ねたんだ。そうしたら彼はこう言ったよ。『忘れるんだ。何も変わらない。最後の日まで同じだ』とね」
「だから、私は自分が59歳であるということを信じられないと言い続けている。監督として、21年、22年のキャリアがあることも、信じられない。いつ辞めるのかがイメージできないんだ。情熱は変わらないよ」
モウリーニョ監督は、4つのクラブで4つのタイトルを獲得なるか。決勝は28時にキックオフを迎える。
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