【ラ・リーガ第33節プレビュー】久保建英がアラベス戦で新体制初先発へ! 混戦トップ4争いにも注目

2022.04.19 19:00 Tue
Getty Images
先週末に行われた第32節は覇権争いを決定づける一節に。首位のレアル・マドリーが3位のセビージャを劇的レモンターダで退けると、2位のバルセロナはホームでカディス相手に16試合ぶりの黒星を喫し、わずかながら残されていた逆転優勝の可能性がほぼ消滅。そのため、今後のラ・リーガは混戦のトップ4争いと、残留争いにより注目が集まる形に。
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ミッドウィーク開催となる第33節ではMF久保建英がアギーレ新体制で初スタメン確実な18位のマジョルカ(勝ち点29)と、19位のアラベス(勝ち点25)による残留争い直接対決に注目したい。マジョルカは前節、アトレティコ・マドリー撃破の勢いに乗ってエルチェ相手に新体制連勝を狙ったが、敵地で0-3の完敗。降格圏内に逆戻りとなった。その試合で久保はハーフタイム明けに途中出場し、攻撃の活性化に一役買ったものの、味方の決定機逸もあって決定的な仕事はできなかった。
ただ、その試合でのパフォーマンス、FWアマトの負傷離脱を受け、アギーレ監督は前日会見で久保の先発起用を明言。現時点でフォーメーションは不明だが、長身FWムリキとの2トップでの起用が濃厚と見られている。

対戦相手のアラベスは、前節のラージョ戦でフリオ・ベラスケス新体制2戦目で初白星を挙げており、その勢いを考えれば、マジョルカにとって非常にタフな試合になるはずだ。久保としてはチームに勝利をもたらす決定的な仕事を果たし、ポジション奪取に繋げたいところだ。
2位のバルセロナ(勝ち点60)、同勝ち点で3位と4位のセビージャ、アトレティコ、5位のベティス(勝ち点57)、6位のレアル・ソシエダ(勝ち点55)の5チームで3枠を争うチャンピオンズリーグ(CL)出場権争い。

今節では6位のソシエダと、2位のバルセロナが直接対決を、セビージャとアトレティコが残留争いに身を置く最下位のレバンテ(勝ち点25)、17位のグラナダ(勝ち点29)と、ベティスが13位のエルチェ(勝ち点35)と対戦する。

ヨーロッパリーグ(EL)でフランクフルト相手にまさかの準々決勝敗退となったバルセロナは、バウンスバックを図ったカディス戦でも振るわないパフォーマンスで0-1の敗戦。カンプ・ノウでの公式戦連敗と共に、昨年12月のベティス戦以来となるリーグ16戦ぶりの黒星を喫した。

ここに来てMFペドリ、DFピケら主力に負傷者が増え始め、後半戦躍進の原動力となったFWオーバメヤンやFWフェラン・トーレスらアタッカー陣のパフォーマンスにも翳りが見え始め、チーム状態は芳しくない。

対するソシエダはエースFWオヤルサバルの長期離脱によって攻撃面は迫力不足も、持ち味の堅守を武器に直近3勝2分けの5戦無敗と好調を維持。伝統的に相性が悪いアノエタでのアウェイゲームと考えると、現状のバルセロナにとっては引き続き厳しい試合となるはずだ。

セビージャは直近のレアル・マドリー戦で前半の2点リードから後半の3失点で敗れるショッキングなホームでの敗戦を経験。これにより、バルセロナ同様わずかながら残された逆転優勝の可能性がほぼ消滅し、残り試合ではトップ4圏内死守を目指す。

対戦相手のレバンテは最下位ながらも直近3試合ではいずれも複数得点を記録し、ビジャレアル、グラナダに勝利し、バルセロナをあと一歩のところまで追い詰めた難敵だ。とりわけ、ベテランアタッカーのホセ・モラレスが好調を維持しており、レアル・マドリー戦で3失点の守備陣は要警戒だ。また、前節途中出場で存在感を欠いたFWラファ・ミルらアタッカー陣の奮起が求められるところだ。

一方、エスパニョール相手にMFカラスコのラストプレーPK弾で2-1の勝利を収め、上位陣で唯一勝ち点3を積み上げたアトレティコは、グラナダ相手に連勝を目指す。ただ、エスパニョール戦ではFWフェリックス、MFレマルと2人のアタッカーが負傷し、今季中の復帰が困難となるアクシデントも発生。とりわけ、後半戦のチームの攻撃をけん引してきたポルトガル代表FWの戦線離脱は大きな痛手だ。今回のグラナダ戦では代役を担うFWスアレスやFWクーニャ、FWアンヘル・コレアらのパフォーマンスに注目したい。

最後にセビージャ相手の圧巻のレモンターダで2シーズンぶりのラ・リーガ制覇をほぼ決定づけた首位のレアル・マドリー(勝ち点75)は、9位のオサスナ(勝ち点44)を相手にリーグ3連勝を狙う。

途中投入のFWロドリゴ、DFナチョのゴールで2点差を追いつき、最後はエースFWベンゼマの後半アディショナルタイムのゴールで見事に勝ち切ったアンチェロッティ率いるチームだが、直前のCLチェルシー戦も含め、ベンゼマやMFモドリッチらにかなりの疲労が蓄積しており、CL準決勝のマンチェスター・シティ戦に向けてはそろそろオーバーホールの必要がありそうだ。

そして、ミッドウィーク開催でのアウェイゲームとなるオサスナ戦では大幅なターンオーバーの可能性もありそうだ。サスペンション明けのMFカゼミロやセンターバックコンビ、若手のFWヴィニシウスらを継続起用し、その他のポジションでは今後の有事、新たなオプションを増やすため、控え選手に出番を与えたいところだ。

《ラ・リーガ第33節》
▽4/19(火)
《26:00》
マジョルカ vs アラベス
《28:00》
ベティス vs エルチェ
《28:30》
ビジャレアル vs バレンシア

▽4/20(水)
《26:00》
アトレティコ・マドリー vs グラナダ
《27:00》
セルタ vs ヘタフェ
《28:30》
オサスナ vs レアル・マドリー

▽4/21(木)
《26:00》
エスパニョール vs ラージョ
レバンテ vs セビージャ
《27:00》
カディス vs アスレティック・ビルバオ
《28:30》
レアル・ソシエダ vs バルセロナ

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