5試合で23人が先発、横浜FMが持つ強みは“ポジション”に捉われない戦い方と“一貫性”/編集部コラム

2022.03.07 06:45 Mon
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Jリーグ開幕から2週間が経過。新型コロナウイルス(COVID-19)のクラスターにより一部チームは活動停止に追い込まれたが、おおよそのJ1クラブが5試合を消化した。

開幕から週2回の試合開催を続けてきた中で、カップ戦を戦ったチームはどのチームも思い切ったターンオーバーを敢行。YBCルヴァンカップでは若手や控え組を積極的に起用し、週末のリーグ戦で主軸選手を起用するという形がおかった。
ここからは基本的に週1回の試合開催となり、一息つけると言ったところだろう。

しかし、4チームだけがリーグ戦を5試合消化という過酷な試練を受けていた。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場する川崎フロンターレ、浦和レッズ、横浜F・マリノス、ヴィッセル神戸の4チームだ。

神戸は15日に控えるプレーオフでメルボルン・ビクトリーに勝利しなければ本大会への出場は叶わない状況だが、この4チームの成績は対照的だ。
川崎フロンターレと横浜F・マリノスは3勝1分け1敗の勝ち点10。横浜FMが首位に立ち、2位に川崎Fがつける状況。浦和は6日に行われた湘南ベルマーレ戦で初勝利を記録も、団子状態のおかげで7位に位置している。

そして心配なのが神戸。未だ勝利なし、3分け2敗で16位と低迷中だ。セレッソ大阪、湘南ベルマーレが1勝でもすれば最下位という状況。勝ちきれない苦しさを味わっている。


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【ECLグループステージ展望】菅原や長谷部ら日本人6選手が参戦!

2023-24シーズンのカンファレンスリーグ(ECL)・グループステージが21日に開幕する。創設3年目を迎えるチャンピオンズリーグ(CL)、ヨーロッパリーグ(EL)に次ぐUEFA3番目のコンペティションには日本人6選手が参戦。また、昨シーズンのファイナリストであるフィオレンティーナやアストン・ビラといった4大リーグのクラブが出場する。 ここでは、日本人選手の所属するクラブ、注目クラブを中心にグループステージを展望していきたい。 ◆昨季から大幅増の日本人6選手が参戦! <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230920_101_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季のグループステージはAZのDF菅原由勢が唯一の出場選手だったが、今季はその菅原を含め6人の日本人選手が参戦する。 グループGではMF長谷部誠を擁するフランクフルトと、MF田中亜土夢を擁するヘルシンキの日本人対決が実現。昨季限りでの現役引退の可能性が報じられながらも、今季も現役続行を選択した39歳MFは今季の公式戦初戦となったDFBポカール1回戦でフル出場し健在ぶりを発揮。以降は体調不良の影響などもありベンチを温める機会が増えているが、過密日程に突入する中、自身初のECLで出番が与えられる可能性は十分にありそうだ。 一方、ヘルシンキの重鎮となった35歳MFは今季ここまでの公式戦6試合に出場しており、こちらも健在ぶりを発揮。先発でも途中投入でも自身のやるべき仕事を把握するプレーメーカーは、今大会でも虎視眈々と出場機会を窺う。 ECL創設から3シーズン連続参戦の常連、菅原はアストン・ビラ、レギア・ワルシャワと難敵2クラブと同居したグループEで首位通過を目指す。今夏の移籍市場ではDFケルケズ、MFラインデルス、FWイサクセン、DFベウケマと多くのチームメイトが4大クラブへのステップアップを果たした中、自身にもドルトムントらビッグクラブの関心も伝えられたが、最終的に残留が決定。ただ、エールディビジや日本代表でのパフォーマンスを鑑みれば、今冬あるいは来夏のステップアップは決定的と見られ、おそらく今大会がAZでの最後のECLとなる可能性が高そうだ。注目度が高いアストン・ビラ戦で自身の実力を改めて証明し、さらなるアピールといきたい。 KVコルトレイクでの活躍を経て今夏ヘントへステップアップを果たしたDF渡辺剛は、マッカビ・テル・アビブ、ゾリャとヨーロッパの常連らと同居したグループBで初のECLの戦いに臨む。新天地では開幕から全試合に出場し、早くもディフェンスラインの主軸として活躍。今大会でも攻守両面での活躍が期待される。 同じベルギー勢のクラブ・ブルージュに所属するMF本間至恩は、強豪ベシクタシュ、ボデ/グリムトと同居した厳しいグループでECLデビューを目指す。昨夏の加入以降、セカンドチームが主戦場となっているが、ファーストチームでも通算3試合に出場し1ゴール1アシストを記録。今季はECL予選1試合の出場にとどまっており、ファーストチームで出番を得るのは至難の業と言えるが、何とかセカンドチームでアピールして出場機会を得たい。 今夏、コンサドーレ札幌からクロアチア屈指の名門ディナモ・ザグレブに加入したMF金子拓郎も、本間同様にチーム内のポジション争いを制してECLデビューを目指す選手の一人だ。加入当初は3試合に出場したものの、以降の公式戦4試合ではプレー機会を得られず、新天地で最初の壁にぶち当たっている。グループCはバルカニを除きビクトリア・プルゼニ、アスタナと欧州の常連クラブでディナモ・ザグレブとしても気の抜けない相手となっており、ECLデビューに向けてはチーム内での競争を制する必要がある。 日本人選手所属クラブ以外では昨季準優勝のフィオレンティーナ、スカッドの質で優勝候補と目されるアストン・ビラ、ベシクタシュ、フェネルバフチェ、リール辺りが注目のクラブとなる。 アストン・ビラはELマイスターの異名を持つウナイ・エメリ監督の存在に加え、GKマルティネスを始めDFパウ・ロペス、MFティーレマンス、MFザニオーロ、FWディアビ、FWワトキンスら強烈なタレントが在籍しており、現時点では優勝候補筆頭と目される。 また、資金力のあるトルコ勢ではフェネルバフチェがGKリヴァコビッチやMFフレッジ、FWタディッチ、FWジェコら、ベシクタシュもMFオックスレイド=チェンバレン、FWレビッチ、DFバイリーらを新戦力として迎え入れている。 ◆グループA リール/フランス スロヴァン・ブラチスラヴァ/チェコ オリンピア・リュブリャナ/リトアニア KIクラクスヴィーク/フェロー諸島 ◆グループB ヘント/ベルギー(渡辺剛) マッカビ・テル・アビブ/イスラエル ゾリャ/ウクライナ ブレイザブリク/アイスランド ◆グループC ディナモ・ザグレブ/クロアチア(金子拓郎) ビクトリア・プルゼニ/チェコ アスタナ/カザフスタン バルカニ/コソボ ◆グループD クラブ・ブルージュ/ベルギー(本間至恩) ボデ/グリムト/ノルウェー ベシクタシュ/トルコ ルガーノ/スイス ◆グループE AZ/オランダ(菅原由勢) アストン・ビラ/イングランド レギア・ワルシャワ/ポーランド ズリニスキ・モスタル/ボスニア・ヘルツェゴビナ ◆グループF フェレンツヴァーロシュ/ハンガリー フィオレンティーナ/イタリア ヘンク/ベルギー チュカリチュキ/セルビア ◆グループG フランクフルト/ドイツ(長谷部誠) PAOK/ギリシャ ヘルシンキ/フィンランド(田中亜土夢) アバディーン/スコットランド ◆グループH フェネルバフチェ/トルコ ルドゴレツ/ブルガリア スパルタク・トルナヴァ/スロバキア ノアシェラン/デンマーク 2023.09.21 19:00 Thu

【ELグループステージ展望】三笘や堂安ら日本人6選手が出場…リバプールやローマも参戦

2023-24シーズンのヨーロッパリーグ(EL)・グループステージが21日に開幕する。今大会ではリバプールや昨シーズンの準優勝ローマら強豪クラブに加え、日本人6選手が参戦する。 ここでは、注目クラブや日本人選手の所属するクラブを中心にグループステージを展望していきたい。 ◆プレミア勢にセリエA勢は順当首位通過なるか <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230920_100_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今シーズンのグループステージでは、優勝候補筆頭のリバプールや昨季準優勝のローマ、ブンデスリーガで首位を走るレバークーゼン、アタランタといった強豪クラブが参戦する。 例年熾烈さを増すプレミアリーグのトップ4争いにおいて昨季は序盤、中盤戦の不振が響いてチャンピオンズリーグ(CL)出場権を逃したリバプール。今季はリーグ戦での巻き返しを最優先事項としつつ、前身UEFAカップ時代の2000-01シーズン以来、4度目のEL制覇を目指す。 グループEではDF町田浩樹を擁するユニオン・サン=ジロワーズ、オーストリアの強豪LASK、フランスのトゥールーズと移動面を含め比較的与しやすい相手との対戦となり、積極的にターンオーバーを行いながらでも十分に首位通過が可能と思われる。基本的にはホームゲームで主力クラスを使いつつ、アウェイゲームでは控え選手や能力が高い若手を抜擢しながらの戦いとなるはずだ。 ただ、多士済々なメンバーが並び選手層も十分な前線に対して、バックラインと中盤はやや選手層に問題を抱えており、負傷者の状況次第では少し難しいやりくりとなりそうだ。ヨーロッパコンペティション初出場となるMF遠藤航に関しては現状ELが主戦場となる可能性が高く、ここでのアピールを通じてリーグ戦でもメインキャストになりたい。 その大本命とは力の差があるものの、カンファレンスリーグ(ECL)初代王者であり、昨季ELファイナリストのローマは今季こそ首位通過を果たしたい。グループGはチェコの強豪スラヴィア・プラハが対抗となるが、それ以外はシェリフとセルヴェットという格下が相手。昨季はベティスにグループ首位の座を譲ったが、今季はFFPの制限下でチアゴ・ピントGMを中心とするリクルート部門がフリートランスファーやレンタル移籍を軸に効果的な補強を敢行。FWルカク、FWアズムン、MFレナト・サンチェス、MFアワール、MFパレデスと前線と中盤は十分な選手層があり、手薄なディフェンスラインをうまく回せれば、余力を残しての首位通過は十分に可能だ。 昨季は前述のローマに敗れてベスト4敗退となったレバークーゼンだが、シャビ・アロンソ体制2年目の今季はブンデスリーガでバイエルンを抑えて首位に立つなど好調を維持。主力の流出を最小限にとどめた上、MFジャカやMFホフマン、DFグリマルド、FWボニフェイスら実力者を迎え入れることに成功。アゼルバイジャンのカラバフ、モルデとBKヘッケンの北欧勢と移動面や晩秋時期のアウェイゲームという環境面で懸念材料はあるものの、問題なく勝ち抜けるはずだ。 その他では昨季優勝したセビージャ同様に今大会で無類の強さを見せるスペイン勢ではベティスとビジャレアルが参戦。ただ、前者はセンターバックの選手層に問題を抱え、後者は開幕直後にセティエン前監督を解任し、パチェタ新監督を招へいする混乱に見舞われている。 また、数年前はCLの舞台でも躍進を見せていたアタランタやECL2代目王者で今季のプレミアリーグでも好スタートを切ったウェストハムらも突破の本命となりそうだ。 ◆三笘らが欧州初参戦 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230920_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今シーズンのグループステージでは、6人の日本人選手がプレーする。 前述の遠藤、セルヴェットのDF常本佳吾と共にUEFAコンペティション初参戦となるMF三笘薫は、今大会最激戦区となるアヤックス、マルセイユ、AEKアテネと強豪揃いのグループBに入った。 ここまでリーグ戦4勝1敗で上位に付ける好調のシーガルズは、今夏の移籍市場でFWアンス・ファティやMFミルナー、MFダフード、FWジョアン・ペドロらを補強しており、二足の草鞋に耐えうるスカッドを構築。ただ、対戦相手の面々を考えると、中途半端なターンオーバーでは勝ち切ることは難しく、デ・ゼルビ監督のチームマネジメントが試されるところだ。絶対的主力である三笘に関してはリーグ戦優先の起用の可能性が高そうだが、ホームゲームでの先発出場やアウェイゲームでの途中出場を通じて決定的な仕事を期待したい。 なお、対戦相手のアヤックスは今季からの監督交代に加え、MFクラーセン、FWタディッチを始めDFティンバー、MFエドソン・アルバレスら主力の退団が相次ぎ、チーム作りの部分で苦戦。同じくマルセイユはFWオーバメヤンら積極補強を敢行したが、グループステージ開幕直前にマルセリーノ監督が電撃退任。クラブ首脳陣とウルトラスの衝突を含め混乱に見舞われており、ブライトンとしては首位通過も十分に狙えるはずだ。 PSVとフライブルクで今大会の経験値十分のMF堂安律はウェストハム、オリンピアコスとの三つ巴の形となったグループAで首位通過を狙う。今季ここまでのリーグ戦で2勝2敗の10位に位置するチームにおいて今季も右サイドの主力を担うレフティーだが、DFBポカールを含めて目に見える数字を残せておらず、比較的相性が良い今大会できっちり数字を残したい。 スポルティングCPのMF守田英正は昨季に続くEL参戦だが、グループステージからの参戦は今季が初となる。グループDではシュトゥルム・グラーツとチェンストホヴァという曲者2チームも気になるところだが、アタランタとの一騎打ちが予想される。MFウガルテのパリ・サンジェルマン移籍によって、今季は完全に中盤の要を担う守備的MFは開幕からリーグ戦全試合にフル出場し、4勝1分けの好スタートを切ったチームを牽引。高いプレー強度を誇るアタランタとの直接対決ではMFデ・ローンやMFコープマイネルスらオランダ代表勢とのマッチアップに注目が集まる。 昨季のECLに続いて2年連続のヨーロッパ参戦となる町田は、遠藤を擁するリバプールと同組ということもあり、2位通過が現実的な目標となる。今季は開幕から公式戦全試合でスタメン出場し、先日には日本代表デビューも飾るなど充実の26歳DFは世界屈指のアタッカー陣を擁するリバプール相手にどこまで戦えるか。 今夏、鹿島アントラーズからスイスへ旅立った常本はローマやスラヴィア・プラハと同組に。加入直後に公式戦3試合に出場していたが、以降は負傷によって戦線離脱を余儀なくされていた。それでも、グループステージ開幕直前になって全体練習に復帰しており、今大会での活躍が期待されるところだ。 ◆グループA ウェストハム/イングランド オリンピアコス/ギリシャ フライブルク/ドイツ(堂安律) TSC/セルビア ◆グループB アヤックス/オランダ マルセイユ/フランス ブライトン/イングランド(三笘薫) AEKアテネ/ギリシャ ◆グループC レンジャーズ/スコットランド ベティス/スペイン スパルタ・プラハ/チェコ アリス・リマソル/キプロス ◆グループD アタランタ/イタリア スポルティングCP/ポルトガル(守田英正) シュトゥルム・グラーツ/オーストリア チェンストホヴァ/ポーランド ◆グループE リバプール/イングランド(遠藤航) LASK/オーストリア ユニオン・サン=ジロワーズ/ベルギー(町田浩樹) トゥールーズ/フランス ◆グループF ビジャレアル/スペイン スタッド・レンヌ/フランス マッカビ・ハイファ/イスラエル パナシナイコス/ギリシャ ◆グループG ローマ/イタリア スラヴィア・プラハ/チェコ シェリフ/モルドバ セルヴェット/スイス(常本佳吾) ◆グループH レバークーゼン/ドイツ カラバフ/アゼルバイジャン モルデ/ノルウェー BKヘッケン/スウェーデン 2023.09.21 18:00 Thu

【CLグループD展望】昨季準優勝インテルがGS突破の本命、久保ソシエダはベンフィカとの2位争いに挑む構図

2023-24シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)は9月19日からグループステージが開幕。グループDは20日に第1節のレアル・ソシエダvsインテル、ベンフィカvsレッドブル・ザルツブルクでスタートする。 ◆編集部予想 ◎本命:インテル ○対抗:ベンフィカ △連下:レアル・ソシエダ ▲大穴:レッドブル・ザルツブルク ◆充実のスカッド、頭一つ抜けた総合力 ~インテル~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230917_1_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今回の4チームの顔ぶれを見れば、昨シーズンのファイナリストであるインテルをグループステージ突破の本命から外すわけにはいかない。 昨季決勝戦はマンチェスター・シティに0-1で惜敗も、クラブにとって13年ぶりの大舞台を経験した選手たちには自信がみなぎる。セリエA開幕4連勝で首位に立ち、新キャプテンのFWラウタロ・マルティネスは4試合で5ゴールと絶好調。直近のミラノ・ダービーでは同じく好調のミランに5-1の圧勝を収めた。 また、昨季終了後にGKオナナ、DFシュクリニアル、MFブロゾビッチ、FWジェコ、FWルカクといった各ポジションの主力級が相次いで退団も、最高経営責任者(CEO)のジュゼッペ・マロッタ氏が今夏も卓越した手腕を発揮。経験豊かな実力者を次々と獲得し選手層をキープした。 オナナの後釜にGKゾマー、最終ラインにはDFパヴァールをそれぞれバイエルンから獲得。中盤はMFフラッテージとMFクラーセンが加わり、DFクアドラードとDFカルロス・アウグストという両サイドのバックアッパー確保にも成功した。 さらに、最前線にはラウタロの新たな相棒としてFWテュラム、FWアルナウトビッチとFWサンチェスをバックアッパーとして獲得。2チーム編成も可能なほどに戦力が揃っており、国内とCLの戦いを並行するなかでも大きな不安要素は見当たらない。総合力はグループDで頭一つ抜けている。 ◆CL経験値は十分、懸念はストライカー ~ベンフィカ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230917_1_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 3シーズン連続のCL参戦となるベンフィカ。総合力ではインテルに及ばないが、グループステージ突破の可能性は十分だ。 昨季はラウンド16でインテルに敗れて敗退も、パリ・サンジェルマン(PSG)、ユベントスと同居したグループステージを4勝2分けの無敗で首位突破。2021-22シーズンはベスト8に進出しており、CLでの経験値はインテルに勝るとも劣らない。 ポルトガル王者として臨む今季はMFディ・マリアが13年ぶりに帰還。W杯王者の一員となって帰ってきた35歳は国内リーグ開幕から5試合で4ゴール2アシストと健在で、DFオタメンディ、MFジョアン・マリオ、MFラファ・シウバといった各ポジションの軸が引き続きチームをけん引する。 懸念材料はストライカーか。一昨季はFWヌニェス(現リバプール)、昨季はFWゴンサロ・ラモス(PSG)という絶対的な点取り屋が君臨し、彼らが最前線で攻撃の起点にもなることによって、欧州の舞台で一定の成果を上げてきたチームだ。 今夏退団したラモスの後釜はFWペタル・ムサとフィオレンティーナから獲得したFWカブラウが収まるも、昨季ラモスのバックアッパーという域を抜け出せなかった190cmのストライカーと前ヴィオラの主力FWがチャンスメイクに関与できなければ、ポルトガルの雄の戦いは苦しくなるだろう。 ◆初戦でインテル叩いて勢いに乗れるか ~ソシエダ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230917_1_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 10シーズンぶりにCL参戦のラ・レアル。CL経験値のほとんどないチームは“勢い”が最も重要だ。 MF久保建英を擁し、スペイン代表の主力級でもあるFWオヤルサバル、MFスビメンディ、MFメリーノ、DFル・ノルマンなどがチームの中心として君臨。スカッドの骨格はしっかりしている印象だ。 また、久保の相棒FWセルロートが退団したセンターフォワードにFWアンドレ・シウバ、両サイドバックにアーセナルからDFティアニー、スタッド・レンヌのDFアマリ・トラオレ(オドリオソラ)を獲得。CL参戦を控え、選手層拡大に成功したと言ってよい。 ただ、グループステージ突破の次点候補としたベンフィカとの決定的な違いは経験値。久保やメリーノら中心選手はヨーロッパリーグ(EL)の経験こそ豊富だが、キャリア初のCL挑戦となり、チーム全体でもCL出場歴を持つのは前述の新加入3人を含めても数人しかいない。 それでも、裏を返せば可能性を秘めたフレッシュなチームとも言える。選手たち各々の実力に疑いの余地はなく、本拠地アノエタで戦うグループ初戦のインテル戦で勝ち点3を積み上げれば、勢いに乗ること間違いなしだ。 ◆有望な若手とCL初采配の指揮官 ~ザルツブルク~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230917_1_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 5シーズン連続でCL参戦のザルツブルク。“若手の登竜門”として名高いチームには、今季もビッグクラブが関心を寄せる有望な若手が所属も、グループステージ突破は容易ではない。 毎年のようにビッグクラブへ選手を送り出すオーストリアの絶対王者。2019-20シーズンはFWハーランド(現シティ)をドルトムント、FW南野拓実(モナコ)をリバプールへ売却し、昨季活躍したFWオカフォーは今夏からミランへと旅立った。 今季もインテルなどから関心が寄せられる20歳MFグルナ=ドゥアト、19歳FWカリム・コナテ、攻撃的MFの逸材グルーク、DFデディッチといった注目株が在籍。彼らは皆、CLというショーウィンドウを経由してビッグクラブへ向かうわけだが、ザルツブルクの欧州における競争力は決して高くない。 2021-22シーズンにクラブ史上初のグループステージ突破も、ラウンド16はバイエルンに2戦合計2-8で大敗。昨季はミラン、チェルシーと同居したグループステージを3位で敗退し、ELでもローマに敗れて決勝トーナメントのプレーオフで敗退。格上に善戦しても、最後は及ばないといった印象だ。 今季からチームを率いるのは46歳のゲルハルド・シュトルバー監督。大きな実績がなく、CL初采配ながらも躍進を狙うという点では、マティアス・ヤイスレ前監督やジェシー・マーシュ元監督と同じだ。若手の躍動と指揮官の采配が命運を握るのは間違いない。 2023.09.20 13:30 Wed

【CLグループC展望】マドリーとナポリが圧倒的本命

2023-24シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)グループステージが19日に開幕した。グループCはレアル・マドリーとナポリが本命。CL初出場のウニオン・ベルリンは堅守が持ち味だが、前述の2クラブの圧倒的な攻撃力の前には太刀打ちできないか。ブラガとヨーロッパリーグを懸けて3位の座を争うのが現実的だ。 ◆編集部予想 ◎本命:レアル・マドリー ○対抗:ナポリ △連下:ウニオン・ベルリン ☆大穴:ブラガ ◆ベンゼマ移籍も20歳の傑物が牽引~レアル・マドリー~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2023/get202300919_7_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季は優勝したマンチェスター・シティの前にベスト4で敗退したマドリー。ラ・リーガのタイトルもバルセロナに奪われた中、今季はMFベリンガムを一本釣り。そのベリンガムがリーガ開幕から4戦連発と最高のスタートを切り、早くもチームの中心となった。守護神クルトワとディフェンスリーダーのミリトンの長期離脱に加え、FWベンゼマの抜けた穴を埋めるのは厳しそうだが、末恐ろしい20歳のハイパフォーマンスがこのまま続けばグループステージは難なく突破できるだろう。 ◆イタリア王者の自信を胸に~ナポリ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2023/get202300919_7_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季はベスト8でミランに敗れたものの、セリエAで33年ぶりに優勝したナポリがマドリーと共に突破候補だ。スパレッティ監督からルディ・ガルシア監督にバトンは託されたが、スタイルは変わらずフォーメーションも継続。DFキム・ミンジェの移籍は痛いが、FWクワラツヘリアとFWオシムヘンの残留が何より大きい。FWリンドストロームを加え、欧州随一の攻撃力でグループステージは駆け抜けたい。 ◆ボヌッチ筆頭に補強は成功~ウニオン・ベルリン~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2023/get202300919_7_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 年々成績を上げていたウニオンがついに昨季、ブンデスリーガで4位となってクラブ史上初のCL出場に辿り着いた。欧州最高峰の舞台に備え、クラブはDFボヌッチ、MFゴセンス、MFトゥサール、FWフォラントと各ポジションに実力者を補強。とりわけボヌッチはユベントスで豊富な経験を積んでおり、大半がCL初体験となるウニオンの面々にとっては貴重な存在となりそうだ。フィッシャー監督が鍛え上げた守備が持ち味のウニオンだが、マドリーとナポリという欧州屈指の攻撃力を持つチームが相手とクジ運が悪過ぎた。自分たちの守備がどこまで通用するか、今後の指針に活かしたい。 ◆経験豊富なベテランを補強~ブラガ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2023/get202300919_7_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季ポルトガルリーグ3位のブラガはプレーオフでパナシナイコスを下し、11季ぶりに本戦出場を果たした。新戦力としては元ポルトガル代表のMFモウティーニョとDFフォンテを補強。経験豊富な両ベテランに加え、FWブルマ、FWロニー・ロペス、MFサラサールと質の高い攻撃陣を加えた。とりわけブルマはCL予選4試合で3ゴール1アシストと躍動。早くもチームにフィットしている。昨季ポルトガルリーグ14ゴールのFWリカルド・オルタ、同11ゴールのFWバンザら攻撃陣が格上クラブ相手にどこまで通用するかが生命線となりそうだ。 2023.09.20 13:00 Wed

【CLグループB展望】アーセナル本命もPSV&セビージャにもチャンスあり

2023-24シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)グループステージが9月19日に開幕する。グループBはアーセナルが軸となるが、PSVとセビージャにも十分チャンスがある拮抗した争いが予想される。 ◆編集部予想 ◎本命:アーセナル ○対抗:PSV △連下:セビージャ ▲大穴:RCランス ◆7季ぶりの参戦で躍進目指す~アーセナル~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230918_100_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今グループの本命は昨シーズンのプレミアリーグで王者マンチェスター・シティと熾烈な優勝争いを演じたポット2のアーセナルだ。 リーグ全体のレベルの向上によって長らくヨーロッパ最高の舞台から遠ざかっていたイングランドの名門だが、青年指揮官アルテタを先導役に堅実な歩みの末に7シーズンぶりの出場を決定。リーグ戦での20年ぶりの覇権奪還、CLの舞台での躍進を目指す重要なシーズンに向けてはMFライス、DFティンバー、MFハヴァーツ、GKラヤと各ポジションに実力者を迎え入れ、二足の草鞋に耐えうるスカッドを構築してきた。 ティンバーの長期離脱やハヴァーツのフィットの遅れと幾つかの誤算はあるものの、リーグ戦では開幕から4勝1分けの無敗と昨季同様に上々の滑り出しを見せる。そのため、ここ2シーズンで披露しているパフォーマンスを含め、間違いなく今グループをリードしていく存在となるはずだ。 ただ、ここからの超過密日程の中ではメンバーを固定する傾向が顕著な指揮官が、いかに柔軟なチームマネジメントができるかが重要なポイントとなる。とりわけ、やや手薄なディフェンスラインではCL初参戦となるDF冨安健洋のユーティリティー性がチームの助けになるはずだ。 ◆PO突破の勢いにのってGS突破へ~PSV~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230918_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 実績やスカッドの厚さではセビージャに叶わないものの、現状のパフォーマンスや勢いを考慮し、オランダ屈指の名門をアーセナルの対抗とする。 クラブとの不和で昨季終盤に電撃退任したファン・ニステルローイ前監督の後釜に、国内外で経験を積んだボス監督を招へいしたPSV。ここまではその決断が功を奏し、昨季と同じ顔合わせとなったレンジャーズとの予選プレーオフでは見事にリベンジを達成し、2018-19以来のCL本戦出場を決めた。 今夏の移籍市場ではパリ・サンジェルマンに買い戻されたエースのMFシャビ・シモンズやノッティンガム・フォレストに引き抜かれたMFサンガレに加え、バックアッパー組がレンタル元に帰還。その一方で、FWロサーノやFWラングMFスハウテン、DFデスト、DFベラ=コチャプといった実力者を獲得。さらに、CL出場決定によって流出濃厚だったFWバカヨコらの慰留に成功したことで、世界最高峰の舞台でも十分に戦えるスカッドに仕上げてきた。 その証拠に国内リーグでは開幕4連勝に加え、13得点1失点と結果、内容ともに充実。また、昨季のヨーロッパリーグ(EL)グループステージで同居したアーセナルとは1勝1敗と互角の戦績を残しており、2015-16シーズン以来のグループステージ突破に期待が懸かる。 ◆実績十分も開幕から不振…~セビージャ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230918_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季のEL王者としてポット1に入ったアンダルシアの雄だが、ラ・リーガでの不振によって3番手の評価とした。 ロペテギ、サンパオリと2人の指揮官を解任する混迷の昨季を送りながらも、シーズン終盤に就任したメンディリバル監督の下で最多7度目のEL制覇を成し遂げたセビージャ。とはいえ、昨季の12位という順位が物語るようにチーム全体の問題は完全には解決しておらず、今季のラ・リーガでは開幕3連敗という屈辱を味わった。 今夏の移籍市場では、良くも悪くも近年のリクルートを主導したモンチの“負の遺産”の整理を優先しつつ、MFソウやFWルケバキオ、MFスマレらを完全移籍やレンタルで補強。また、DFペドロサやFWマリアーノ、GKニーランをフリーで獲得した。さらに、移籍市場閉幕後はウルトラスの反発を覚悟した上で手薄なディフェンスラインにDFセルヒオ・ラモスを迎え入れる、賭けに出た。そのベテランDFはデビュー戦となった直近のラス・パルマス戦で1-0の今季初勝利に貢献し、ひとまず良い形で18年ぶりの復帰戦を飾った。 今グループステージではその“劇薬”が良い形で作用することを期待しつつ、爆発力に欠けるFWエン=ネシリら攻撃陣の奮起が突破のカギを握る。 ◆21年ぶり参戦も苦戦必至~RCランス~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20230918_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 2020-21シーズンのリーグ・アン昇格から見事な躍進を見せた古豪は、2002-03シーズン以来のCL本戦に出場する。 フランク・エズ監督の就任をきっかけにリーグ・アン昇格、2シーズン連続7位での1部残留と躍進を遂げたフランス北部に本拠を置くクラブは、昨季パリ・サンジェルマンと熾烈な優勝争いを繰り広げた末に2位フィニッシュ。望外のCLストレートインを決めた。 ただ、その躍進と引き換えに今夏の移籍市場では中盤に君臨していた主将MFフォファナがアル・ナスル、エースFWオペンダがRBライプツィヒに流出。代わってモンペリエの逸材FWワイを始め、MFディウフやFWコルテスといった若手有望株を獲得。さらに、モナコDFアギラールやレスターMFメンディ、DFマウアサといった即戦力を補強し、スカッドの拡充に務めた。 ただ、今季ここまでのリーグ戦では1分け4敗の5戦未勝利で最下位に低迷する想定外の序盤戦となっており、久々のCLに向けて大きな不安を残す。フランス代表GKサンバ、オーストリア代表DFダンソにガーナ代表MFサメドとセンターラインの主軸は健在なだけに、新エース候補のワイを含めた若手の台頭が待たれるところだ。 2023.09.20 12:30 Wed
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