後半ATの劇的弾ケインが首位シティに16戦ぶりの黒星与える! 3連敗で崖っぷちのスパーズが敵地で会心のシーズンダブル《プレミアリーグ》
2022.02.20 04:42 Sun
プレミアリーグ第26節、マンチェスター・シティvsトッテナムが19日にエティハド・スタジアムで行われ、アウェイのトッテナムが2-3で勝利した。
開幕戦で0-1と敗れた因縁の相手にリベンジを狙う絶好調のペップ率いるチームは、そのスポルティング戦から先発2人を変更。ストーンズとマフレズに代えてウォーカー、ギュンドアンを起用。3トップは右からスターリング、ベルナルド・シウバ、フォーデンという並びとなった。
一方、直近の3連敗で消化試合が3試合少ないものの、8位に甘んじるトッテナム(勝ち点36)。とりわけ、直近のサウサンプトン戦、ウォルバーハンプトン戦では格下相手にホームで終始圧倒される不甲斐ないパフォーマンスに終始。逆転でのトップ4フィニッシュに暗雲が漂う。
難攻不落のエティハドで4連敗を回避狙うコンテ率いるチームは、前節のウルブス戦から先発4人を変更。ダビンソン・サンチェス、ドハーティ、ウィンクス、ルーカス・モウラに代えて負傷明けのダイアー、初先発のクルゼフスキに加えて、エメルソン・ロイヤル、ホイビュルクを起用した。
開始4分、自陣でのビルドアップから3バックの左のベン・デイビスが中盤に下りたケインへ斜めのグラウンダーのパスを差し込むと、これをケインが絶妙なダイレクトパスで左サイドのスペースを狙っていたソン・フンミンへ繋ぐ。このままボックス内まで持ち込んだソン・フンミンはGKエデルソンとDFをギリギリまで引き付けて右に走り込んできたクルゼフスキにラストパスを送ると、プレミアリーグ初先発のスウェーデン代表MFがきっちり流し込み初ゴールを決めた。
相手の狙っていた形にまんまと嵌って早々にビハインドを背負うことになったシティだが、慌てることなくここから攻勢を強めていく。相手守備のギャップを冷静に見極めながら質の高いボールの出し入れと、両翼の個人技で易々とボックス付近までボールを運び、うまく左サイドで浮くカンセロが続けて際どいシュートを放っていく。
さらに、21分にはボックス左でボールを持ったギュンドアンが狙いすました右足のコントロールシュートを放つが、これは惜しくも右ポストを叩いた。序盤の攻防を見てフォーデンとスターリングの立ち位置を入れ替えて攻撃に変化を付けたホームチームは、狙いの前からの守備、カウンタープレスも嵌ってハーフコートゲームを展開する。
そして、ゴールの匂いを色濃くさせるホームチームは33分、左サイドからスターリングが右足インスウィングで入れたクロスに対して、デ・ブライネがゴール前に飛び込んでいくと、その動きが気になったか、GKロリスが前にボールをこぼす。これにいち早く反応したギュンドアンが冷静にゴールネットへ蹴り込んだ。
良い時間帯にスコアをタイに戻したシティは、やや気落ちする相手に対して畳みかける攻めを見せる。序盤は幾度か許していたソン・フンミンをスペースに走らせるカウンターにもきっちり対応。相手に息つく暇も与えない攻撃で圧倒。だが、連敗ストップを期すトッテナムも防戦一方の中で何とか粘り、終始ホームチームのペースで進んだ試合は1-1のイーブンで折り返した。
互いに選手交代なしで臨んだ後半も試合の流れに大きな変化はなし。引き続き後ろに重いトッテナムに対して、後方からアタッキングサードまでストレスなくボールを運ぶシティがハーフコートゲームを継続する。
一方、トッテナムも54分にはケインとソン・フンミンのホットラインが開通。背後へ飛び出したソン・フンミンへ絶妙なスルーパスが通るが、ここは元スパーズDFウォーカーのカバーリングに遭い、打たされた形の左足のシュートはGKエデルソンに難なくキャッチされる。
しかし、このプレーをキッカケに少しずつ前への勢いを取り戻したアウェイチームは、今度こそ黄金のホットラインが勝ち越しゴールをもたらす。59分、ケインからソン・フンミンを狙ったクロスはDFに撥ね返されるが、セセニョンがこぼれ球を回収してすぐさま左に流れたソン・フンミンへ繋ぐ。ここで韓国代表はゴール前に走り込んだケインへパーフェクトクロスを供給すると、これをイングランド代表FWがきっちりゴールへ流し込んだ。
ここまでの劣勢を圧倒的な個の力で撥ね退けたトッテナムは、やや動揺が見えるホームチームに対して鋭さを増すカウンターの切っ先を突き付ける。64分には鮮やかなカウンターで再びソン・フンミンからケインへのラストパスが繋がる。しかし、ゴール前に抜け出したケインのシュートはGKエデルソンのビッグセーブに阻まれ、3点目奪取とはならなかった。
守護神に救われて何とか1点差を維持したシティは、直後の66分にボックス左でベルナルド・シウバから足元にパスを受けたギュンドアンが前半の決定機と同じような形から右足を振り抜くが、枠の右隅を捉えたシュートはGKロリスの驚異的なワンハンドセーブに阻まれる。そして、絶好の同点機を逸したシティベンチはスターリングを下げてマフレズを最初の交代カードとして切った。
ここからシティが攻勢を強めていくが、先にゴールへ迫ったのはまたしてもトッテナム。73分、ベン・デイビスからの対角のロングフィードを受けたクルゼフスキがそのまま縦に運んでクロスを供給。これがDFに当たってゴール前にこぼれると、うまくバックステップでボールを収めたケインが右足のシュートをニア下に流し込む。しかし、VARのレビューの結果、クルゼフスキの抜け出しのタイミングでオフサイドが取られてゴールは取り消しとなった。
再び3失点目を免れて生き残ったシティだが、ソン・フンミン、エメルソンを下げてルーカス・モウラ、ドハーティを投入し、完全に逃げ切り態勢に入ったトッテナムの守備をあと一歩でこじ開けられない。それでも、地力で勝る昨季王者は土壇場で追いつく。
89分、ボックス左でベルナルド・シウバが入れた高速クロスがDFロメロの顔付近に上げていた腕に直撃。一度プレーは流されたが、オンフィールドレビューの結果、PKが与えられる。そして、このプレッシャーがかかるPKをキッカーのマフレズがゴール右上隅の際どいコースに突き刺した。
後半アディショナルタイムが7分ということもあり、もう一つ二つ見せ場が訪れるかに思われたが、その見せ場を作ったのはアウェイチーム。95分、ハーフウェイライン付近でロメロから足元にボールを受けたベンタンクールが絶妙なワンタッチパスを右サイドのスペースに走り込むクルゼフスキに繋ぐ。そして、クルゼフスキが左足に持ち替えて上げた浮き球のクロスがゴール前に向かうと、ファーサイドにポジションを取っていたケインがDFウォーカーの前に入り込んで渾身のヘディングシュートを右隅へ流し込んだ。
その後、ホームチームの猛攻をチーム一丸となった守備で撥ね返し続けたトッテナムが、首位シティに16試合ぶりの黒星を与える会心のシーズンダブルを達成。リーグ3連敗と最悪な状況で迎えた敵地での一戦を完全復活のエースの2ゴールで勝ち切り、トップ4争いに踏みとどまった。
一方、試合内容は悪くなかったものの、開幕戦に続きトッテナムに競り負けたシティは、今節勝利したリバプールとの暫定勝ち点差が「6」に縮まり、リーグ連覇に向けてよりシリアスな状況を迎えることになった。
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先月半ばに行われたサウサンプトン戦でリーグ連勝が「12」でストップした首位のシティ(勝ち点63)。しかし、以降のブレントフォード戦、ノリッジ戦をいずれも完勝すると、ミッドウィークに行われたチャンピオンズリーグ(CL)ではスポルティング・リスボンとのアウェイゲームに5-0の圧勝。ベスト8への切符をほぼ手中に収めた。一方、直近の3連敗で消化試合が3試合少ないものの、8位に甘んじるトッテナム(勝ち点36)。とりわけ、直近のサウサンプトン戦、ウォルバーハンプトン戦では格下相手にホームで終始圧倒される不甲斐ないパフォーマンスに終始。逆転でのトップ4フィニッシュに暗雲が漂う。
難攻不落のエティハドで4連敗を回避狙うコンテ率いるチームは、前節のウルブス戦から先発4人を変更。ダビンソン・サンチェス、ドハーティ、ウィンクス、ルーカス・モウラに代えて負傷明けのダイアー、初先発のクルゼフスキに加えて、エメルソン・ロイヤル、ホイビュルクを起用した。
守備時に[5-4-1]のブロックを敷いたトッテナムに対して、立ち上がりからボールを握るシティが押し込む入りを見せる。だが、劣勢必至と思われたアウェイチームが鮮やかな仕掛けからいきなりゴールをこじ開ける。
開始4分、自陣でのビルドアップから3バックの左のベン・デイビスが中盤に下りたケインへ斜めのグラウンダーのパスを差し込むと、これをケインが絶妙なダイレクトパスで左サイドのスペースを狙っていたソン・フンミンへ繋ぐ。このままボックス内まで持ち込んだソン・フンミンはGKエデルソンとDFをギリギリまで引き付けて右に走り込んできたクルゼフスキにラストパスを送ると、プレミアリーグ初先発のスウェーデン代表MFがきっちり流し込み初ゴールを決めた。
相手の狙っていた形にまんまと嵌って早々にビハインドを背負うことになったシティだが、慌てることなくここから攻勢を強めていく。相手守備のギャップを冷静に見極めながら質の高いボールの出し入れと、両翼の個人技で易々とボックス付近までボールを運び、うまく左サイドで浮くカンセロが続けて際どいシュートを放っていく。
さらに、21分にはボックス左でボールを持ったギュンドアンが狙いすました右足のコントロールシュートを放つが、これは惜しくも右ポストを叩いた。序盤の攻防を見てフォーデンとスターリングの立ち位置を入れ替えて攻撃に変化を付けたホームチームは、狙いの前からの守備、カウンタープレスも嵌ってハーフコートゲームを展開する。
そして、ゴールの匂いを色濃くさせるホームチームは33分、左サイドからスターリングが右足インスウィングで入れたクロスに対して、デ・ブライネがゴール前に飛び込んでいくと、その動きが気になったか、GKロリスが前にボールをこぼす。これにいち早く反応したギュンドアンが冷静にゴールネットへ蹴り込んだ。
良い時間帯にスコアをタイに戻したシティは、やや気落ちする相手に対して畳みかける攻めを見せる。序盤は幾度か許していたソン・フンミンをスペースに走らせるカウンターにもきっちり対応。相手に息つく暇も与えない攻撃で圧倒。だが、連敗ストップを期すトッテナムも防戦一方の中で何とか粘り、終始ホームチームのペースで進んだ試合は1-1のイーブンで折り返した。
互いに選手交代なしで臨んだ後半も試合の流れに大きな変化はなし。引き続き後ろに重いトッテナムに対して、後方からアタッキングサードまでストレスなくボールを運ぶシティがハーフコートゲームを継続する。
一方、トッテナムも54分にはケインとソン・フンミンのホットラインが開通。背後へ飛び出したソン・フンミンへ絶妙なスルーパスが通るが、ここは元スパーズDFウォーカーのカバーリングに遭い、打たされた形の左足のシュートはGKエデルソンに難なくキャッチされる。
しかし、このプレーをキッカケに少しずつ前への勢いを取り戻したアウェイチームは、今度こそ黄金のホットラインが勝ち越しゴールをもたらす。59分、ケインからソン・フンミンを狙ったクロスはDFに撥ね返されるが、セセニョンがこぼれ球を回収してすぐさま左に流れたソン・フンミンへ繋ぐ。ここで韓国代表はゴール前に走り込んだケインへパーフェクトクロスを供給すると、これをイングランド代表FWがきっちりゴールへ流し込んだ。
ここまでの劣勢を圧倒的な個の力で撥ね退けたトッテナムは、やや動揺が見えるホームチームに対して鋭さを増すカウンターの切っ先を突き付ける。64分には鮮やかなカウンターで再びソン・フンミンからケインへのラストパスが繋がる。しかし、ゴール前に抜け出したケインのシュートはGKエデルソンのビッグセーブに阻まれ、3点目奪取とはならなかった。
守護神に救われて何とか1点差を維持したシティは、直後の66分にボックス左でベルナルド・シウバから足元にパスを受けたギュンドアンが前半の決定機と同じような形から右足を振り抜くが、枠の右隅を捉えたシュートはGKロリスの驚異的なワンハンドセーブに阻まれる。そして、絶好の同点機を逸したシティベンチはスターリングを下げてマフレズを最初の交代カードとして切った。
ここからシティが攻勢を強めていくが、先にゴールへ迫ったのはまたしてもトッテナム。73分、ベン・デイビスからの対角のロングフィードを受けたクルゼフスキがそのまま縦に運んでクロスを供給。これがDFに当たってゴール前にこぼれると、うまくバックステップでボールを収めたケインが右足のシュートをニア下に流し込む。しかし、VARのレビューの結果、クルゼフスキの抜け出しのタイミングでオフサイドが取られてゴールは取り消しとなった。
再び3失点目を免れて生き残ったシティだが、ソン・フンミン、エメルソンを下げてルーカス・モウラ、ドハーティを投入し、完全に逃げ切り態勢に入ったトッテナムの守備をあと一歩でこじ開けられない。それでも、地力で勝る昨季王者は土壇場で追いつく。
89分、ボックス左でベルナルド・シウバが入れた高速クロスがDFロメロの顔付近に上げていた腕に直撃。一度プレーは流されたが、オンフィールドレビューの結果、PKが与えられる。そして、このプレッシャーがかかるPKをキッカーのマフレズがゴール右上隅の際どいコースに突き刺した。
後半アディショナルタイムが7分ということもあり、もう一つ二つ見せ場が訪れるかに思われたが、その見せ場を作ったのはアウェイチーム。95分、ハーフウェイライン付近でロメロから足元にボールを受けたベンタンクールが絶妙なワンタッチパスを右サイドのスペースに走り込むクルゼフスキに繋ぐ。そして、クルゼフスキが左足に持ち替えて上げた浮き球のクロスがゴール前に向かうと、ファーサイドにポジションを取っていたケインがDFウォーカーの前に入り込んで渾身のヘディングシュートを右隅へ流し込んだ。
その後、ホームチームの猛攻をチーム一丸となった守備で撥ね返し続けたトッテナムが、首位シティに16試合ぶりの黒星を与える会心のシーズンダブルを達成。リーグ3連敗と最悪な状況で迎えた敵地での一戦を完全復活のエースの2ゴールで勝ち切り、トップ4争いに踏みとどまった。
一方、試合内容は悪くなかったものの、開幕戦に続きトッテナムに競り負けたシティは、今節勝利したリバプールとの暫定勝ち点差が「6」に縮まり、リーグ連覇に向けてよりシリアスな状況を迎えることになった。
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