王者相手に惜敗のFC東京、アルベル新監督は選手を称える「我々が突き進むべき道を示した」

2022.02.18 22:18 Fri
©超ワールドサッカー
FC東京アルベル・プッチ・オルトネダ監督が、惜敗に終わったJ1開幕戦の川崎フロンターレ戦を振り返った。

J1リーグの2022シーズンが18日に開幕し、2連覇中の川崎FとFC東京が等々力陸上競技場で激突した。いきなりの多摩川クラシコとなった注目の一戦は、序盤こそ王者が威厳を見せつける入りとなったが、オルトネダ監督を新指揮官に迎えた新生FC東京も徐々に押し返していく。

しかし、両守護神の躍動でなかなか得点は生まれず。そんな拮抗した試合が動いたのは81分のことだった。川崎Fは左CKで投入直後のFW遠野大弥がクロスを上げると、ニアでFWレアンドロ・ダミアンが頭で合わせて先制。
終盤にはFC東京が猛攻を仕掛ける展開となったが、虎の子の1点を守り切った川崎Fに軍配が上がった。

試合後の会見でオルトネダ監督は、スタイルが変わったことや新型コロナウイルスで多くの主力が欠けていたことが敗因の一つになったと分析。それでも王者相手に互角以上に戦ったチームを称えている。
「プレースタイルを大きく変えた後、わずか1カ月の準備期間でこの開幕を迎えた。多くの選手たちがこのプレースタイルに慣れていなかった。18歳の若い選手もいるし、多くの新加入選手もいた。また、感染によって6人が戦線を離脱していた」

「その状況の中、試合の最初15分はドタバタしたが、それは起こり得ることだ。それ以降は試合を支配する時間が長く、決定的なチャンスを多く作れていた。一対一の局面、バーを叩く局面もあった」

「2連覇中のチャンピオンの地で、ここまでしっかり試合を支配できたこと、そこから私が選手たちに感じる誇りは大きいというのは想像できるだろう。多くの障壁がある中、ここまで良いプレーができていたことを誇りに思う」

後半にはより攻勢を強めたFC東京だったが、ハーフタイムで指揮官はしっかりと指示していたようだ。

「ボールを大切にしてプレーしようと伝えた。我々にはクオリティの高い選手が揃っている。そして、川崎がカウンターを狙ってくるだろうから、それにしっかりリスク管理をしようと言った」

「川崎は長くこのプレースタイルとともにプレーを続け、ほぼ毎試合ボールポゼッションで相手を上回っている。一方で、その部分で今日の我々は彼らを上回り試合を支配した」

「その分を含め、私は選手たちを説得したい。それが我々が突き進むべき道であることを。選手は伸び代だらけで、完成度は20%にも満たないと思う。そういう意味でも、まだ時間がある中、今シーズン選手たちは間違いなく成長するだろう」

「そしてルヴァンカップでは若手選手にも多くの機会を与え、さらに成長してもらいたいと思う。チームだけでなく、クラブも一歩一歩成長してくれるだろう」

「我々は改めて突き進むべきは、今日表現した道のりだ。戦う姿勢を見せ、ミスも犯すだろうが、日々成長して大きなことを成し遂げ、偉大なクラブになっていきたいと思う」

「多くの選手がこのプレースタイルに慣れていない。今までプレーしてこなかった。ただ、彼らは学ぼうと意欲に満ちている」

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