スパーズが敵地でレンヌ相手に辛くもドロー…ベルフワイン&ルーカス負傷でチェルシー戦に暗雲…《ECL》

2021.09.17 03:43 Fri
Getty Images
トッテナムは16日、ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)・グループG第1節でスタッド・レンヌとのアウェイゲームに臨み、2-2のドローで試合を終えた。
PR
パソス・デ・フェレイラとのプレーオフを逆転で制したトッテナム。ローマと共に初代王者の筆頭候補に挙がるイングランドの強豪は、その初戦でフランスの強豪レンヌと対戦した。
プレミアリーグでは開幕3連勝を飾るも、直近のクリスタル・パレス戦では0-3の完敗を喫した。今週末にチェルシーとのダービーを控える中、バウンスバックを図るヌーノ率いるチームは、タンガンガとスキップ、ケイン、ルーカス・モウラを除く先発7人を変更。今季初出場のエンドンベレやブライアン・ヒル、負傷明けのベルフワインがスタメンに名を連ねた。

立ち上がりからボールの主導権を握るトッテナムは早い時間帯にゴールをこじ開ける。11分、ハーフウェイライン付近の右サイドでエンドンベレがDFに囲まれながらもヒールパスで局面を打開。サポートに入ったスキップからケインとダイレクトパスが繋がり、ルーカスが完璧に背後へ抜け出す。そのままボックス右に持ち込んだルーカスがグラウンダーの折り返しを狙うと、DFベードが出した足に当たって大きくコースが変わったボールがそのままゴールネットを揺らした。

相手のオウンゴールで幸先よく先制に成功したトッテナムは、以降も果敢に2点目を狙う。その一方で、19分にはブリジョーの強烈なミドルシュート、GKゴッリーニが弾いたこぼれに詰めたテリエのヘディングシュートと続けて際どい場面を作られる。
すると、23分には自陣ボックス手前でルーズボールを奪われてギラシーとのパス交換からタイに見事な右足のミドルシュートをゴール右下隅へ突き刺され、同点に追いつかれた。

さらに、相手の勢いに晒される中で30分にはベルフワインが左足を痛めてプレー続行不可能となり、ホイビュルクをスクランブル投入。この交代でブライアン・ヒルが左インサイドハーフから左ウイングにポジションを上げた。

その後、前半終盤にかけてようやく盛り返したトッテナムは、41分にボックス手前まで侵攻したケインがブライアン・ヒルをオトリにボックス右から右足の強烈なシュートを放つが、これはGK正面を突く。

先制に成功も以降は守勢の中で前半を終えたトッテナムは、後半序盤にエンドンベレが良い形でゴール前に抜け出す決定機を作るが、ここは相手GKの勇敢な飛び出しに遭う。

すると、直後には相手のアフターチャージを受けて左足を痛めたルーカスがプレー続行不可能となり、54分にケインと共にベンチへ下がり、替わってエメルソンとスカーレットが同時投入された。

この交代で3トップがエメルソン、スカーレット、ブライアン・ヒルという急造ユニットとなったトッテナムは、何とかイーブンの展開を維持するものの、なかなか攻撃がうまくいかない。70分には良い形でゴール前まで運んで最後はホイビュルクが強烈なボレーシュートを放つが、これはGK正面を突く。

すると、直後の72分には左サイドからカットインしたスレマナのミドルシュートをGKゴッリーニが前に弾いたこぼれ球をラボルドにワンタッチで流し込まれ、逆転を許す。

それでも、反発力を見せるアウェイチームは76分、右サイドからドハーティが低い弾道の高速クロスを入れると、スライディングでのブロックを試みたタイに当たったボールがゴール前のスペースにこぼれる。これをホイビュルクが絶妙な左足のワンタッチでゴール左隅に流し込み、すぐさまスコアをタイに戻した。

その後、79分にエンドンベレを下げてデレ・アリを投入したトッテナムは、最後まで勝ち点3を目指して戦ったものの、レンヌが最後まで高い強度でのプレーを継続したこともあり、試合はこのまま2-2でタイムアップ。

公式戦連敗こそ逃れたものの、振るわないパフォーマンスにベルフワイン、ルーカスと前線に新たな負傷者を出してしまい、週末のチェルシー戦に不安を残す形となった。

スタッド・レンヌ 2-2 トッテナム
【レンヌ】
タイ(23分)
ラボルド(72分)
【トッテナム】
オウンゴール(11分)
ホイビュルク(76分)

PR
関連ニュース

「アーセナル最高の左SB」先制点誘発の冨安健洋が現地で高評価、ノースロンドン・ダービーで攻守に貢献「クルゼフスキは常に狼狽」

アーセナルの日本代表DF冨安健洋が高い評価を受けている。 28日、プレミアリーグ第35節でアーセナルはアウェイでトッテナムとの“ノースロンドン・ダービー”を戦った。 プレミアリーグ優勝に向けてもダービーとしても負けられないアーセナル。圧倒したチェルシー戦から中4日でのビッグマッチとなった中、冨安は左サイドバックとして続けて先発出場した。 対面するデヤン・クルゼフスキとのマッチアップを任されると、突破をほとんど許さない活躍。すると15分にはCKの際にニアサイドに入ると、ピエール=エミール・ホイビュアのオウンゴールを誘発させた。 一方で、前半途中から出場したブレナン・ジョンソンのスピードにはなかなか手こずる場面もあったが、レアンドロ・トロサール、ガブリエウ・マルティネッリと同サイドで組む選手の助けもあり守り切ることに。 攻撃面では、後半立ち上がりのFKからフリーの冨安はボックス内でダイビングヘッドもわずかに枠の上。それでもフル出場を果たし、ダービーの勝利に貢献した。 2試合連続のビッグマッチで先発した冨安に対し、イギリス『フットボール・ロンドン』は6点(10点満点)の評価をつけた。 「序盤はボールの扱いが少し雑だったが、試合が進むにつれて大きく改善した」 「1vs1のデュエルでは非常に堅実だったが、ボールの扱いは常にベストだったわけではない」 また、イギリス『ガーディアン』は7点(10点満点)をつけている。 「ホイビュアに決定的なオウンゴールの圧をかけ、その後に自分でゴールを決めることもできたかもしれなかった。スパーズのワイドの選手に手一杯となったが、1vs1でしっかりと守った」 イギリス『イブニング・スタンダード』は7点(10点満点)をつけた。 「チェルシーでの勝利の後もポジションを守り、アーセナルの最高の左サイドバックであると感じさせた」 「後半開始早々のFKからは絶好機を外してしまった」 イギリス『インデペンデント』は「典型的な強力なサイドバックとしてのパフォーマンスを発揮した」と、7点(10点満点)の評価。アメリカ『NBC Sports』は5点(10点満点)と点数は低いものの、「クルゼフスキは終始狼狽していた。ずさんなパスもいくつかあった」と評価した。 アーセナルは残り3試合。2位のマンチェスター・シティは1試合消化が少ない状況で勝ち点差「1」のため、あくまでも暫定首位。残り3連勝を収めて、朗報を待つしかない状況だ。 <span class="paragraph-title">【動画】冨安健洋がノースロンドン・ダービーで攻守に貢献!先制点誘発</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="0tATw4uSivQ";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.29 08:50 Mon

レーティング:トッテナム 2-3 アーセナル【プレミアリーグ】

プレミアリーグ第35節、トッテナムvsアーセナルが28日にトッテナム・ホットスパースタジアムで行われ、アウェイのアーセナルが2-3で勝利した。超WSの選手採点結果と寸評は以下の通り。 ▽トッテナム採点 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240429_0_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK 13 ヴィカーリオ 5.5 2失点はノーチャンスで後半にサカのシュートをビッグセーブ。だが、以前から狙われているセットプレー守備はチームと共に要改善 DF 23 ペドロ・ポロ 5.5 守備面ではやや苦戦を強いられたが、攻撃面ではソン・フンミンの決定機を演出するなどクルゼフスキと共に右サイドでアクセントを付けた 17 ロメロ 6.5 反撃の狼煙を上げるゴールに加え、攻守両面で八面六臂の見事なパフォーマンスを披露。ダービーの意味を理解するプレーぶりだった 37 ファン・デ・フェン 6.0 3失点共に大きな責任はなし。幻のゴールに加え、ビハインドを追う状況でリスク管理を一手に引き受けて広大なスペースをカバーした 33 ベン・デイビス 5.5 PK奪取という大きな仕事を果たす。試合の入りは良い潰しができていたが、2失点目含めてサカに苦戦を強いられた (→ロ・チェルソ -) MF 21 クルゼフスキ 6.0 3失点目ではハヴァ―ツのマークを離してしまったが、攻撃面では久々に好調時の躍動感を披露。攻撃の起点として攻め手を担った 30 ベンタンクール 5.0 試合の入りは悪くなかったが、全体的にプレースピード、精度がいまひとつだった (→サール 5.5) 攻守両面で活動量は見せたが、攻撃面ではアクセントになり切れず 10 マディソン 4.5 試合の入りは悪くなかったが、時間の経過と共にトーンダウン。潰される場面も少なくなく、攻撃を司ることができなかった (→リシャルリソン 5.5) 勝ちたい気持ちを全面に押し出したプレーを見せ、前線で動きの量を出して味方を生かした 5 ホイビュア 4.5 出足の鋭い潰しなど良いプレーもあったが、痛恨のオウンゴール。さらに、攻撃面でもマイボール時の判断、精度で物足りず (→ビスマ 5.5) 自陣での危ういプレーもあったが、後方でつなぎの起点に 16 ヴェルナー 5.0 前半30分過ぎに負傷交代。ホワイトやサカの守備に対して、効果的な仕掛けを見せられず (→ブレナン・ジョンソン 6.0) ヴェルナー負傷でスクランブル投入。左右のサイドで推進力を示した FW 7 ソン・フンミン 5.5 プレッシャーがかかるPKを決めた。ただ、試合を通してのパフォーマンス、キャプテンとしてのリーダーシップは十分ではなかった 監督 ポステコグルー 5.0 後半に2点を奪って意地は見せたが、セットプレーの脆弱な守備、被カウンター時の脆さと、ハイリスク・ローリターンの戦いに… ▽アーセナル採点 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240429_0_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK 22 ラヤ 5.0 軽率なプレーで失点に関与。点差や時間帯を考えれば、リスクを冒す必要は全くなかった。ハイボール処理では概ね安定も危うい場面もあった DF 4 ホワイト 6.0 サカのサポートを受けながら守備面ではソリッドな対応を見せた。攻撃では直近の試合に比べてアクセントを付けられなかったが、及第点の出来。セットプレーではヴィカーリオを苦しめた 2 サリバ 6.0 普段に比べて傑出したパフォーマンスとまではいかなかったが、要所を締める守備で勝利に貢献 6 ガブリエウ 6.0 相手のアタッカー陣相手によく戦った。サリバ同様にそつのないプレーだった 8 冨安健洋 5.5 クルゼフスキやジョンソンの対応に苦慮。攻撃でも細かいミスが散見されたが、久々のリーグ戦フル出場で最低限の仕事はこなした MF 8 ウーデゴール 6.0 過密日程でチェルシー戦に比べると、身体の重さが見受けられたが、前半の好パフォーマンスで流れを引き寄せた (→キヴィオル -) 5 トーマス 6.0 中盤のフィルター役として奮闘。繋ぎの局面ではミスもあったが、経由点としては機能した 41 ライス 6.5 ハヴァーツの3点目をアシスト。やや軽率な形でのPK献上で難しい終盤にしてしまったが、相手にボールを持たれる展開の中でよく粘った。さすがに連戦の影響もあって攻撃面ではさほど存在感を示せず FW 7 サカ 7.0 オウンゴール誘発に見事なフィニッシュで前回対戦に続くゴールを記録。攻撃の起点として常に相手の脅威となった 29 ハヴァーツ 7.0 決勝点に加えてサカのゴールをアシスト。前線で起点を担いつつ、守備でもチームを助けた 19 トロサール 6.0 攻撃面では3試合連続ゴールを逃したが、守備面で冨安を献身的にサポート。攻撃では経由点として機能 (→マルティネッリ 5.5) カウンターで決定的な仕事はできなかったが、最終盤の守備では持ち味の機動力を生かした 監督 アルテタ 6.5 ミス絡みの失点から最後は5バックでの逃げ切りという難しい試合になったが、準備期間の少ない中で相手の弱点を効果的に突いて勝ち切った ★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ! サカ(アーセナル) ハヴァーツの活躍も素晴らしかったが、難しい流れで決めた2点目の価値を高く評価したい。全体的に疲労感が出ていたチームの中で後半も右サイドで攻撃の起点となり続けてチームを引っ張った。 トッテナム 2-3 アーセナル 【トッテナム】 ロメロ(後19) ソン・フンミン(後42)【PK】 【アーセナル】 OG(前15) サカ(前27) ハヴァーツ(前38) 2024.04.29 00:12 Mon

アーセナルが敵地でのノースロンドンダービー制して暫定首位キープ! 冨安健洋はフル出場【プレミアリーグ】

プレミアリーグ第35節、トッテナムvsアーセナルが28日にトッテナム・ホットスパースタジアムで行われ、アウェイのアーセナルが2-3で勝利した。なお、アーセナルのDF冨安健洋はフル出場した。 5位のトッテナム(勝ち点60)は、13日に行われた前々節でニューカッスル相手に0-4で敗戦し、4位のアストン・ビラ(勝ち点66)との暫定勝ち点差が6ポイントに広がった。自力でのトップ4フィニッシュの可能性を残すものの、4位チームに比べて厳しい日程が控えており、ここからの逆転は至難の業。その最終盤の重要な戦いに弾みを付けると共に、宿敵の優勝阻止を狙う上でも勝ち点3必須のダービーでは2年ぶりの勝利を目指した。 ポステコグルー監督は先発3人を変更。今季絶望のウドジェ代役にベン・デイビス、ビスマとブレナン・ジョンソンに代えてホイビュア、クルゼフスキを起用した。 対する暫定首位のアーセナル(勝ち点77)は前節、ウォルバーハンプトンとのアウェイゲームに2-0の完勝。さらに、第29節延期分ではホーム開催のチェルシーとのダービーに5-0の歴史的大勝。70分過ぎに多くの主力をベンチに下げる余裕の采配もみせ、敵地でのダービーを万全の状態で迎えた。 現状ではマンチェスター・シティの取りこぼしが逆転優勝に必須となる中、その王者にプレッシャーをかけたいアルテタのチームは、中4日でのダービー連戦に向けて全く同じスタメンを採用。冨安は左サイドバックに入った。 ダービーらしく球際でバチバチとやり合う展開ながら、立ち上がりは互いに大きなリスクをかけることなく細かくボールを動かして攻め手を窺う。10分過ぎにはウーデゴールが直接FK、マディソンがショートカウンターからミドルシュートと、両司令塔がいずれもチームファーストシュートを記録。 そういった中、奇しくも前回対戦同様の形からアーセナルに先制点が生まれる。15分、右CKの場面でサカが左足インスウィングの高速クロスを入れると、ニアで冨安と競ったホイビュアのゴール方向へのヘディングのクリアがニアに突き刺さった。 前回対戦の再現かのようにオウンゴールでスコアが動いたダービー。トッテナムも2度のビハインドを追いついたその一戦を再現すべく、すぐさま反撃に打って出る。 そして、19分からの数分間ではマディソンの正確なプレースキックからロメロが2度のヘディングシュートでゴールに迫るが、ここは右ポストを叩く。 さらに、22分には左CKの二次攻撃からペドロ・ポロのミドルシュートのこぼれ球にボックス中央で反応したファン・デ・フェンが冷静に左足のシュートを左隅に流し込む。だが、同点ゴールかに思われたこのプレーは際どいオフサイド判定で認められず。 続けざまのピンチを凌いだアーセナルは前回対戦のPKとは異なる形となったが、同じスコアラーが2点目を記録する。27分、自陣ボックス内でライスがマディソンを潰した流れから、中央でボールを持ったサカが左のハヴァーツに預けて右の広大なスペースにスプリントすると絶妙なリターンパスが届く。そのままボックス内に持ち込むと、冷静にDFベン・デイビスを切り返しでかわして左足のコントロールシュートをゴール左下隅に流し込んだ。 追い上げムードの中で痛恨の2失点目を喫したトッテナムは、さらに右ハムストリングを痛めたヴェルナーがプレー続行不可能となってブレナン・ジョンソンのスクランブル投入を余儀なくされる。 一方、冷静にゲームプランを遂行するアウェイチームは自分たちのストロングであり、相手のウイークであるセットプレーから決定的な3点目まで奪って見せる。38分、左CKの場面でキッカーのライスが右足インスウィングの正確なボールをゴール前に入れると、普段通りにホワイトがGKヴィカーリオをブロック。大外からクルゼフスキを振り切ってニアに入り込んだハヴァーツが打点の高いヘディングシュートを叩き込んだ。 その後、前半のうちに何とか1点を返したいホームチームが後ろ重心の相手に対して、リスクを冒したハイプレスからのショートカウンター、サイドを起点とした攻撃から攻め立てたが、ポロのフィードに抜け出したボックス内での決定機はソン・フンミンが仕留め切れず。 スコア上ではアウェイチーム圧倒の前半を経てダービーは後半に突入。3点を追うトッテナムはベンタンクールを下げてサールをハーフタイム明けに投入した。 アーセナルは立ち上がりにセットプレーから冨安がダイビングヘッドでファーストシュートを記録すると、53分には左サイドでの崩しからハヴァーツの丁寧な折り返しにファーで反応したサカに決定機。だが、左足のボレーシュートはGKヴィカーリオの右足を使った好守に阻まれる。 4失点目は回避もなかなか攻撃の糸口を見いだせないトッテナムは60分を過ぎて2枚替えを敢行。ホイビュアとマディソンを下げてビスマ、リシャルリソンを投入。前線の並びに変化を加えると、この直後に意外な形から反撃の狼煙を上げるゴールが生まれる。 64分、サリバからバックパスを受けたGKラヤが圧力を受けた状態で欲張って繋ぎを試みると、キックミスで正面のロメロにボールを渡してしまう。この絶好機でロメロは冷静にゴール左隅へ右足シュートを流し込んだ。 この1点でスタジアムのボルテージが一気に上がり、しばらくはホームチームの攻勢が続いたが、徐々に落ち着きを取り戻したアーセナルが自陣でブロックを構えながら対応していく。 後半半ば以降はアーセナルがうまく試合を落ち着かせて膠着状態が続いていたが、ダービーは終盤に動く。84分、ボックス内でのルーズボールの競り合いでライスがベン・デイビスを蹴り上げてしまう。一度プレーは流されたが、オンフィールド・レビューの結果、トッテナムにPKが与えられる。これをキッカーのソン・フンミンが左隅に蹴り込んで87分に1点差に詰め寄る。 これで一気に勝敗がわからなくなると、アーセナルはウーデゴールを下げてキヴィオルを投入。5バックでの逃げ切りに入る。 6分が加えられた緊迫の後半アディショナルタイムにはトッテナムが決死の猛攻を仕掛けてセットプレーから際どいシーンを作ったものの、試合はこのままタイムアップを迎えた。 この結果、敵地でのダービーを制したアーセナルが暫定首位キープに成功し、リーグ優勝への望みを繋いだ。一方、ホームで最後は意地を見せたものの敗れたトッテナムは、逆転でのトップ4フィニッシュへより厳しい立場に立たされた。 2024.04.29 00:11 Mon

【プレミア注目プレビュー】優勝争い左右するノースロンドンダービー! スパーズの意地か、ガナーズが優勝への望み繋ぐか

プレミアリーグ第35節、トッテナムvsアーセナルが、日本時間28日22:00にトッテナム・ホットスパースタジアムでキックオフされる。優勝争いに影響与える今季2度目のノースロンドン・ダービーだ。 5位のトッテナム(勝ち点60)は、13日に行われた前々節でニューカッスル戦相手に0-4で敗戦し、2年連続セント・ジェームズ・パークで惨敗。4位のアストン・ビラ(勝ち点66)との暫定勝ち点差が6ポイントに広がった。後半戦に入って以降、一時期の離脱者の多さは改善されたものの、対戦相手の徹底した対策を上回ることができず。大きな問題を抱えるセットプレーの守備、被カウンター時のソリッドさを欠く対応によって失点を重ねるなど勝ち点3奪取に苦戦している。 現状でも自力でのトップ4フィニッシュの可能性は残しているが、3強に加えてチェルシーとのダービーを残すなどアストン・ビラに比べて厳しい日程となっており、ここからの逆転は至難の業だ。その最終盤の重要な戦いに弾みを付けると共に、宿敵の優勝阻止を狙う上でもホーム開催のダービーでの勝利は必須だ。 対する首位のアーセナル(勝ち点77)は前節、ウォルバーハンプトンとのアウェイゲームに2-0の完勝。さらに、第29節延期分ではホーム開催のチェルシーとのダービーに5-0の歴史的大勝。DFホワイトとMFハヴァーツの2ゴール共演など5ゴールを挙げた上、相手に一矢報いることも許さない完璧なパフォーマンスを披露。70分過ぎに多くの主力をベンチに下げる余裕の采配もみせ、今回のダービーに万全の状態で臨む構えだ。 現状ではシティの取りこぼしが逆転優勝に必須となるが、このダービーを制することができれば、マンチェスター・ユナイテッド戦を除き比較的勝ち点3獲得が容易な相手と対戦するため、敵地での大一番を制して望みを繋げたいところだ。 なお、昨年9月にエミレーツ・スタジアムで行われた前回対戦は2-2のドロー決着。アーセナルがオウンゴールとサカのPKによるゴールで2度先行したが、マディソンのお膳立てからのソン・フンミンのゴールで2度追いついたトッテナムが敵地から勝ち点1を持ち帰る形となった。 ◆トッテナム◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240427_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ヴィカーリオ DF:ペドロ・ポロ、ロメロ、ファン・デ・フェン、ベン・デイビス MF:サール、ビスマ MF:クルゼフスキ、マディソン、ヴェルナー FW:ソン・フンミン 負傷者:GKフォースター、DFウドジェ、MFセセニョン、スキップ、FWソロモン 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者は手術を実施して今季絶望のウドジェに加え、軽傷を抱えるスキップが不在となる。一方でペドロ・ポロ、リシャルリソンが戦列に復帰する。 スタメンに関しては、セントラルMFと左右のウイングの組み合わせに注目。前者はベンタンクール、ホイビュア、後者はブレナン・ジョンソン、リシャルリソンの起用も見込まれる。 ◆アーセナル◆ 【4-3-3】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240427_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ラヤ DF:ホワイト、サリバ、ガブリエウ、冨安健洋 MF:ウーデゴール、ジョルジーニョ、ライス FW:サカ、ハヴァーツ、トロサール 負傷者:なし 出場停止者:なし 出場停止者はいない。ティンバーの戦列復帰によって主力全員が起用可能だ。 チェルシー戦から中4日の日程となるが、余裕の試合展開によって消耗はさほどなく、同じ11人で臨む可能性は十分にある。ただ、トーマスに代えてジョルジーニョの復帰を予想。また、相手の特殊なスタイルを考えれば、トロサールのところによりスピードと走力があるマルティネッリを起用する形も想定される。 ★注目選手 ◆トッテナム:MFジェームズ・マディソン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240427_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ダービーで完全復活なるか。エースのソン・フンミンやウドジェ代役を担うベン・デイビスのパフォーマンスにも注目集まるが、前回対戦で2アシストと絶大な存在感を示した司令塔の復活がダービー勝利のカギを握る。 新加入ながらケインの背番号10を引き継ぎ、バイスキャプテンを任された中、開幕から“アンジェ・ボール”の担い手として絶大な存在感を示したマディソン。だが、昨年11月に負った足首のケガで2カ月の戦線離脱を強いられて以降は、シーズン序盤の輝きを取り戻せず。チーム全体として対戦相手の分析が進んだ点に加え、同じく後半戦で不調のビスマ、クルゼフスキらと共に攻撃の全権を握ったイングランド代表MFの不振が失速に繋がった印象だ。 今回のダービーに向けては2週間以上の準備期間があり、コンディション面では万全の状態を整えられているだけにライスやジョルジーニョ、ウーデゴールといった相手中盤とのデュエルにおいてプレスの矢印を折る得意のプレーで局面を打開し、高精度のラストパスやフィニッシュでアシスト、ゴールという決定的な仕事を果たしたい。 ◆アーセナル:DF冨安健洋 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240427_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 久々のダービー先発で勝利に貢献できるか。今シーズンも度重なる負傷に悩まされて継続性という部分に大きな問題を抱えているが、出場試合では攻守に安定したパフォーマンスを披露。ジンチェンコやキヴィオルら左サイドバックのポジション争いのライバルを前に総合力で上回っている印象だ。 昨年12月以来のリーグ戦先発となった直近のチェルシー戦ではさすがのパフォーマンスを見せており、リバウンドが出ない限りは2試合連続でのスタメン起用は濃厚。今季前回対戦を欠場し、昨季の2度の対戦はいずれも試合終盤の途中出場となり、先発出場は2022年12月以来となる見込みだ。 相手の右サイドは左利きで技巧派のクルゼフスキか、推進力と動き出しに優れるブレナン・ジョンソンが想定される中、守備では神出鬼没のサイドバック、サールのスペースへの走り込みへの対応を含めて臨機応変な対応が求められるところ。一方、攻撃では逆サイドのホワイトとのバランスを意識しながらボールの経由点、相手サイドバックの背後を狙う味方に精度の高い縦パスを供給したい。 2024.04.28 12:00 Sun

【プレミアリーグ第35節プレビュー】今季2度目のノースロンドンダービー! シティはフォレスト相手に5連勝狙う

先週末に行われた変則開催の第34節はアーセナルとリバプールがいずれも快勝。ただ、ミッドウィーク開催となった第29節延期分はアーセナル、マンチェスター・シティが勝利した一方、リバプールがマージーサイド・ダービーで痛恨の敗戦。三つ巴の争いから一歩後退する形となった。 昨シーズンに続きアーセナルとシティの一騎打ちの様相を呈す最終盤のリーグタイトル争いにおいて、今節はその行方を左右するノースロンドン・ダービーが開催される。 5位のトッテナム(勝ち点60)は、13日に行われた前々節でニューカッスル戦相手に0-4で敗戦し、2年連続セント・ジェームズ・パークで惨敗。4位のアストン・ビラ(勝ち点66)との暫定勝ち点差が6ポイントに広がった。後半戦に入って以降、対戦相手の徹底した対策を上回ることができず、勝ち点3奪取に苦戦。現状でも自力でのトップ4フィニッシュの可能性は残しているが、3強に加えてチェルシーとのダービーを残すなどアストン・ビラに比べて厳しい日程となっており、ここからの逆転は至難の業だ。その最終盤の重要な戦いに弾みを付けると共に、宿敵の優勝阻止を狙う上でホーム開催のダービーでの勝利は必須だ。 対するアーセナル(勝ち点77)は前節、ウォルバーハンプトンとのアウェイゲームに2-0の完勝。さらに、第29節延期分ではホーム開催のチェルシーとのダービーに5-0の歴史的大勝。DFホワイトとMFハヴァーツの2ゴール共演など5ゴールを挙げた上、相手に一矢報いることも許さない完璧なパフォーマンスを披露。70分過ぎに多くの主力をベンチに下げる余裕の采配もみせ、今回のダービーに万全の状態で臨む構えだ。現状ではシティの取りこぼしが逆転優勝に必須となるが、このダービーを制することができれば、マンチェスター・ユナイテッド戦を除き比較的勝ち点3獲得が容易な相手と対戦するため、敵地での大一番を制して望みを繋げたいところだ。 スパーズの後押しを期待しつつ、今節での首位浮上を目指すマンチェスター・シティ(勝ち点76)は、残留圏内ギリギリの17位に位置するノッティンガム・フォレストとのアウェイゲームでリーグ5連勝を狙う。先週末はMFベルナルド・シウバのゴールによってチェルシーとのFAカップ準決勝を1-0で制したグアルディオラのチームは、第29節延期分ではブライトンとのアウェイゲームに4-0で完勝。DFウォーカーの2アシストにMFフォーデンの2ゴールなど自慢の攻撃が機能し、リーグ戦では4試合ぶりのクリーンシートも達成した。残留に向けてなりふり構わぬ戦いを見せるフォレストとのアウェイゲームは決して簡単な試合とはならないが、現状のパフォーマンスを鑑みれば確実に勝ち点3を敵地から持ち帰る可能性は高そうだ。 その2強の取りこぼしを期待しつつ、わずかな逆転優勝の可能性に賭ける3位のリバプール(勝ち点74)は、8位のウェストハムとのアウェイゲームに臨む。第29節延期分のエバートンとのマージーサイド・ダービーでは課題の決定力不足に加え、セットプレーの拙い守備から2ゴールを奪われて敵地グディソン・パークで0-2の完敗となった。その厳しい敗戦から中2日のランチタイムキックオフという過酷な状況で臨む、難敵ハマーズとのアウェイゲームではFWサラーやFWヌニェスら攻撃陣の奮起に期待しつつ、バウンスバックの勝利を期待したい。フェイエノールトのスロット監督招へいへ大きな進展が見られる中、スタメン復帰も見込まれるMF遠藤航ら新指揮官に向けた各選手のアピールにも注目だ。 週明けにカンファレンスリーグ(ECL)準決勝のオリンピアコス戦を控える4位のアストン・ビラは、9位のチェルシーとのビッグマッチに臨む。前節はボーンマス相手に先制を許したものの、FWロジャーズ、FWディアビ、FWベイリーと2列目のアタッカー陣のゴールによって3-1の逆転勝利。2連勝でトッテナムとの勝ち点差を広げることに成功。エースFWワトキンスの抜群の存在感に加え、駒が揃う守備陣の安定感が光る。 対するチェルシーはFAカップ準決勝敗退に加え、第29節延期分ではアーセナルに屈辱の惨敗を喫して公式戦連敗。今季無冠が確定すると共に、来季のヨーロッパ出場権争いにおいても崖っぷちの状況だ。今回の一戦に向けてはコンディション不良でダービーを欠場したMFパーマーの復帰は朗報だが、MFエンソ・フェルナンデスがヘルニアの手術で今季終了、MFチュクエメカ、FWスターリングが新たに負傷と、引き続き厳しい台所事情での戦いとなる。難所ビラ・パークでの一戦は厳しい戦いとなるが、公式戦連敗ストップへ気概を示したい。 FAカップ優勝と共にリーグ戦でのEL出場権確保を目指す6位のマンチェスター・ユナイテッドは、降格圏の19位バーンリー相手に久々のリーグ連勝を狙う。チャンピオンシップ(2部)のコヴェントリー・シティ相手に3点差を追いつかれる失態を演じながらも、PK戦を制して宿敵シティが待つFAカップ決勝に駒を進めた赤い悪魔。また、第29節延期分では最下位のシェフィールド・ユナイテッドに2度先行を許す不甲斐ない戦いに終始したものの、MFブルーノ・フェルナンデスの2ゴール1アシストの活躍で4-2と逆転勝利し、リーグ5戦ぶりの白星を収めた。前節、そのブレイズとの裏天王山に快勝して残留への望みを繋いだバーンリーとのホームゲームでは一部主力の復帰が見込まれる中、確実に勝ち点3を取り切りたい。 残留争いではシェフィールド・ユナイテッドに今節での降格の可能性。7位のニューカッスル戦で勝ち点3を逃した場合、残り試合すべてで勝利しても最多勝ち点は「25」となるため、17位のフォレスト(勝ち点26)に新たな勝ち点剥奪処分といった処分が科されない限り、逆転は不可能となる。その他ではDF橋岡大樹を擁する18位のルートン・タウン(勝ち点25)は、12位のウォルバーハンプトンから何とか勝ち点3をもぎ取ってシティ戦で取りこぼし濃厚なフォレストを上回りたいところだ。 ◆プレミアリーグ第35節 ▽4/27(土) 《20:30》 ウェストハム vs リバプール 《23:00》 フルアム vs クリスタル・パレス マンチェスター・ユナイテッド vs バーンリー ニューカッスル vs シェフィールド・ユナイテッド ウォルバーハンプトン vs ルートン・タウン 《25:30》 エバートン vs ブレントフォード 《28:00》 アストン・ビラ vs チェルシー ▽4/28(日) 《22:00》 ボーンマス vs ブライトン トッテナム vs アーセナル 《24:30》 ノッティンガム・フォレスト vs マンチェスター・シティ 2024.04.27 12:00 Sat
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly