リヨン監督辞任のルディ・ガルシアがジュニーニョSDとの軋轢を告白

2021.05.26 17:24 Wed
Getty Images
先日にリヨンの監督を退任したルディ・ガルシア氏が、スポーツ・ディレクター(SD)のジュニーニョ氏と不和が生じていたことを明らかにした。

2019年10月に就任し、同シーズンにチャンピオンズリーグ、クープ・ドゥ・フランス、クープ・ドゥ・ラ・リーグの3つのコンペティションでいずれも準決勝まで進むなどの実績を残したルディ・ガルシア氏。今季も終盤まで優勝戦線に絡んでいたが、最終節の敗戦により、チャンピオンズリーグ出場圏外の4位フィニッシュ。フランス人指揮官も去り際に「無念」の言葉を残していた。

そんな中、フランス『レキップ』のインタビューを受けたルディ・ガルシア氏は、辞任の理由についてCL出場権を逃したことは一つとしながらも、ジュニーニョSDとの関係悪化も影響したとして、その経緯を赤裸々に告白した。
「最初はうまくいっていた。しかし、気付かぬ間におかしな方向へ進んでしまっていたのだ。11月に2、3回勝利した後、スポーツ・ディレクターはもはや私を祝福などしてくれなかった。彼はブラジルの選手がプレーしていないと不満だったようだ」

「彼は自分が連れてきた選手で勝ちたかったのだ。多くの投資を行い、それも資質ではあるかもしれないが、勝手に選手たちに先発を約束していたのだろう」
「それから我々は話し合い、彼は私に押し付けることはしないと約束した。それでも、(マクサンス・)カクレの様な若手の台頭を遅らせることになった。ジュニの意見ではジャン・ルーカスの方が良いというものだった。問題はそこから始まったのだろう」

「冬のブレイクに入って私はヴァンサン・ポンソ(ジェネラル・ディレクター)に会いに行き、『どうなってるんだ?ジュニは何をしようとしている!? このままではダメだ。もし彼が望むなら、私は鍵を置いていく』と言った」

「辞めなければならないとしたら辞めていただろう。だが、このクラブは私に最適なクラブだった。その質問をしたところ、ヴァンサンは『ノー』と答えた。だが、すでに難しい状況になってしまっていた。12月にはタイトルレースをしていたのに…」

「しかし、彼(ジュニーニョ)はもはや誰に対しても怒りをぶつけていて、ブルーノ・シェイル(採用責任者)のことは敵とみなしていたのかもしれない。9月にはヴァンサン・ポンソにもね。私が仲裁に入ったりなんかもしたよ。何とか怒りを抑えようとね」

コメントのように、ジュニーニョSDとは選手の起用法を巡って食い違いもあったようだ。ルディ・ガルシア氏は「彼には客観性と平等性が欠けている」と、批判を強めた。

「第16節の頃、ジュニはジャン・ルーカスが年内にブラジルで2試合行うことを決めた。彼は『ジャン・ルーカスは十分にプレーできていない。カクレが代わりにプレーしている』などと言ってきたよ」

「しかし、その時は中盤の選手が不足していて、ジャン・ルーカスを起用しないことを望んだわけではなかった。ジャン=ミシェル・オラス会長が取り持ってくれたが、ジュニは私に何も言わずに彼をブラジルに送った」

「私はそんな事態に直面していた。彼は私に隠れて何かをしたり、選手と勝手に話したり、ジャン・ルーカスのような特定の選手が監督を批判することを許してしまっている。彼には客観性と平等な扱いが欠けているのだ」

それでも同氏はジュニーニョSDの今後の成功を祈っているようだ。

「ジュニはクラブのアイドルで、素晴らしい選手だった。そして素晴らしいディレクターになってほしいと思っている。私はジュニを追い出すような男になるつもりは無かった。これらは私のスポーツ的決断だった。すべてが正しかったとは言わない」

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