とにかく無茶苦茶、雪が降ってる…/原ゆみこのマドリッド

2021.01.09 22:00 Sat
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©Atlético de Madrid
「これからが面白くなるところだったのに」そんな風に私が溜息をついていたのは金曜日、コパ・デル・レイ32強対決組み合わせ抽選でバルサと当たったコルネジャやレアル・マドリーと当たったアルコジャノら、2部Bチームの選手たちが大喜びしているシーンをTVで見た時のことでした。いやあ、スペイン・スーパーカップ参加による1、2回戦免除により、マドリッドの1部チームがまだ1つ残っているのは有難いんですけどね。まさか今週開催された2部B相手の2回戦で敗退した1部4チームのうち、その半分がマドリッド勢って、一体どういうこと?逆に優秀だったのは2部の弟分チームたちで、レガネス(vsソクエジャモス、0-2)、ラージョ(vsアロ、1-3)、フエンラブラダ(vsマジョルカ、2-2、延長戦を経て、PK戦で勝利)、アルコルコン(vsサラゴサ、2-1)は同カテゴリー対決になった2チームも含め、全て突破。16or17日にはそれぞれ、セビージャ、エルチェ、レバンテ、バレンシアら、1部チームをホームに迎えての一発勝負に挑むことになりましたが、どこより健闘したのはラス・パルマス(2部)を破った2部Bのナバルカルネーロだったかと。


ええ、木曜の夜には午後中、暴風雨フィロメナ来襲の前触れとして降った雪が早くも積もり、同じ2部Bグループのラス・ロサスのクラブスタッフが超特急で除雪した市営総合スポーツ施設の凍てつくグラウンドで、武藤嘉紀選手の先制点を皮切りにキケ・ガルシア、ペドロ・レオンがゴールを挙げ、後半23分までに0-3とリードしながら、そこから追いつかれて同点に。レギュラー選手を投入した延長戦でエンリッチが決勝点を入れて、冷や汗ものの勝利を掴んだエイバルと32強対決を戦うことになったんですが、うーん。このカテゴリーのクラブはキャパ制限はあるものの、観客を入れてくれるんですが、ラス・ロサス同様、ナバルカルネーロもマドリッド市内からはバスに乗って、遥々行った郊外にスタジアムがあるため、とてもコロナによる夜間外出禁止が始まる午前零時までに戻って来れそうにないのがネックなんですよねえ。

まあ、そんなことはともかく、このミッドウィークのコパでヘタフェとアトレティコがどのようにダメダメだったか、お話ししていくことにすると。火曜に先陣を切ったのは弟分の方だったんですが、前半5分にはウィリーのヘッドでコルドバに先制点を奪われる始末。ハーフタイムまで経過してもまったく追いつける気配がなかったため、「Hemos dado entrada a jugadores no habituales para que se reivindicaran/エモス・ダードー・エントラーダ・ア・フガドーレス・ノー・アビトゥアレス・パラ・ケ・セ・レイビンディカラン(アピールできるよう、レギュラーじゃない選手をスタメンに起用した)」というボルダラス監督も後半にはククレジャ、アランバリ、ポルティージョ、マタ、ジェネと次々、投入していったものの、まったく今季のヘタフェのゴール日照りは根が深い。

結局、最後までその1点が返せず、1-0で負けてしまったんですが、え、現在、彼らは降格圏と勝ち点差1の16位とリーガで下位に低迷。前節もバジャドリーに0-1で負け、ここ3試合白星なしなんだから、却って、早めにコパとお別れできて助かったんじゃないかって?うーん、まだ4試合の出場停止処分を消化中、かつ負傷のリハビリをしているクーチョもまだ戻れませんし、昨年最後のアトレティコ戦でケガをしたウナルもハムストリングの肉離れが発覚。2月末まで戦列を離れるとあって、FWも30代のマタとアンヘルしか残っていませんからね。

そういう意味では試合数が減るのはラッキーなんですが、水曜にバルサからのレンタルが決まったアレニャに続いて、いよいよ金曜には久保建英選手がビジャレアルから河岸を変え、マドリーからのレンタル移籍として、シーズン後半をヘタフェで過ごすことが発表されましたからね。今年はヨーロッパの大会にも出ておらず、コパももうないとなると、プレーできるのはリーガだけになってしまいますが、その辺は大丈夫?ちなみにヘタフェはこの2日間、雪の降る中、何とか、練習はできたようですが、金曜の午後にはコリセウム・アルフォンソ・ペレスも見事に白化粧。

日曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)からのエルチェ戦はスペイン南東部にあるマルティン・バレロでのキックオフなので、今のところ、雪の影響はないようですが、果たして土曜に久保選手が加わるだろう、前日練習が実施できるかは不明。そうなると、遠征に連れて行ってもらえるかも定かではないんですが、まだ1月には岡崎慎司選手のいる、やはりコパで敗退したウエスカ、アスレティック、アラベスとのリーガ戦が控えていますからね。エルチェも18位で現在、10試合白星なしとはいえ、あちらは水曜にコパでラ・ヌシア(2部B)に0-1と勝ち、32強対決に進出できて、意気が上がっているかもしれませんし、とにかくrival directo/リバル・ディレクト(直接ライバル)とのガチンコ勝負では意地を見せてくれるといいのですが。

そして水曜にバルセロナでコルネジャと対戦したアトレティコはというと、こちらもシメオネ監督の「Es un gran oportunidad mañana para que se muestren los que juegan menos/エス・ウン・グラン・オポルトゥニダッド・マニャーナ・パラ・ケ・セ・ムエストレン・ロス・ケ・フエガン・メノス(明日はあまり出場していない選手たちが実力を披露するビッグなチャンスだ)」という期待を叶えることはできなかったんですよ。そう、展開的にも弟分と似ていて、前半7分、FKからアドリアン・ヒメネスのシュートが決まって、コルネジャが先制。それも原因はヒメネスが自陣で犯したファールでイエローカードをもらった上、自傷してピッチ外で待機していた間のことだったともなると、どこに突っ込んでいいのか、私もわからないぐらいなんですが、でも相手は2部Bですからね。

1点ぐらい、ジョアン・フェリックスやコレアもいるし、簡単に逆転できるだろうと思っていたら、とんでもない。先日のカルダサル(3部)戦に続き、人工芝のピッチが苦手なのか、それからも意味不明なボールロストから、敵にチャンスを作られたアトレティコはいつまで経ってもゴールが決まらず。前半こそ、サウールのシュートがバーを直撃したり、オフサイドだったものの、コレアがparadon(パラドン/スーパーセーブ)されたり、フェリペのヘッドが枠を外れたりと攻めていた時もあったんですが、ハーフタイムまでに同点に追いつくことはできません。

そしていよいよ後半、何せ、こちらはレギュラーを入れようにも、シメオネ監督が過密日程の選手たちの働きすぎを懸念して、ルイス・スアレス、カラスコ、マルコス・ジョレンテ、レマル、コケらをお留守番にしていましたからね。そこへ17分にはカンテラーノ(アトレティコBの選手)の右SB、リカルドが2枚目のイエローカードをもらって退場という逆境にも見舞われ、結局、ビトロをサポンジッチに、そして足を敵に踏まれて腫らしたジョアンを18才のソリアーノに代えただけとなれば、そのまま1-0で負けてしまったのも仕方ない?

何せ、彼らは昨季、最初のコパの試合となった32強対決のクルトゥラル・レオネサ(2部B)戦でもジョアン、コレア、ビトロ、サウール、フェリペを中心にスタメンを組んで、見事1-2で敗退していますからね。そこから、まったく学んでいなかった選手たちも選手たちですが、それだけに試合後、シメオネ監督が、「Buscaremos soluciones si estamos el ano que viene/ブスカレモス・ソルシオネス・シー・エスタモス・エル・アーノ・ケ・ビエネ(もし来季も私たちがいるなら、解決策を探すことになる)」と絶対、マスコミが喰いつくだろう、曰くあり気な発言。自分に注目を集めていたのはもしや、部下たちの至らなさから、世間の目を逸らす目的があったのかも。

でもそれはムリです。だってえ、いくら控えとは言ったって、ピッチに立っていたのはコルネジャの選手の何十倍ものお給料をもらっているトップチームの選手たちなんですよ。この日、キャプテンを務めたサウールが最近、ベンチを温めることが多くなった自身の不調に「Tengo que mejorar y estar bien, sobre todo mentalmente/テンゴ・ケ・メホラール・イ・エスタル・ビエン、ソブレ・トードー・メンタルメンテ(ボクはもっと良くならないと。とにかくメンタル的にね)」と言っていたのには、私生活で何かあったんじゃないかと心配になったものの、どんな言い訳もききませんって。

ただ、もうこうなったら、同じ水曜にシーズン当初に延期されていたアスレティック戦に2-3と競り勝ち、消化試合は2試合多いものの、勝ち点差7の3位に上昇。首位争いにバルサが加わる姿勢を見せてきたこともありますし、勝ち点差2で2位のお隣さんが追ってきているリーガの首位固めに専念するしかないんですが、木曜はコパ留守番組を中心に何とか、雪が本格的に降り出す前に練習を終えたアトレティコも、金曜の午前中にマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に集まってみれば、一面雪景色。

いえ、土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)からのアスレティック戦に備え、ワンダ・メトロポリターノも周辺は積雪に覆われていたものの、ピッチは暖房設備を使って万全の準備を整えているんですけどね。さすがに練習グラウンドの雪かきをする人手までは得られなかったか、試合前日がジムセッションという異例の事態に。幸い、ジョアンとヒメネスはほぼ回復いているとシメオネ監督は言っていましたが…金曜も暴風雨フィロメナのせいで午後から雪となり、夜になっても止まらず、マドリッドの交通網がどんどん麻痺していく中、とんでもない情報が。

何と、マルセリーノ新監督の下、首都前泊を予定していたアスレティックがビルバオ(スペイン北部)ではまだ雪が降っていなかったため、飛行機はマドリッドに着いたものの、積雪によるバラハス空港閉鎖でUターン。夜いっぱい雪は続く予定のため、バス移動も難しく、土曜の試合前に到着できるか、今の時点ではまったく不明なのだとか。同様にアトレティコの選手たちも前日合宿のため、自宅から車でワンダに集合するのも雪深くて危険と、取り止めになってしまいましたしね。正直、朝になってもすぐ道の除雪ができる訳ではありませんし、いくらピッチが完璧でも、プレーする主役たちがスタジアムに辿り着けないのでは試合開催なんて、ムリなのでは?(その後、延期が決定)

え、悲惨なことになっているのはお隣さんも同じじゃないかって?その通りで、まだコパ免除のため、今週はミッドウィークにじっくり調整できたマドリーは動員できるスタッフが多いんでしょうかね。木曜にはコロナ陽性者と濃厚接触があったとして、用心のため、翌朝、PCR検査陰性がわかるまで、チームの指揮を執らなかったジダン監督も晴れて復帰。夕方のセッションだったにも関わらず、何とか、ピッチを綺麗にしたバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で雪の中、トレーニングしていたんですが、土曜午後9時(日本時間翌午前5時)開催予定のオサスナ戦のため、ラリーガの忠告もあり、夕方にはパンプローナ(スペイン北部)に向かうことに。

それが何と、午後7時に離陸というのが裏目に出たか、バラハス空港の滑走路除雪が済むまで、延々と機内で出発を待たされた挙句、ようやく飛び立てたのは午後11時近くだったとか。いえ、皮肉にもまだパンプローナは晴れており、おそらく着陸には問題ないと思うんですけどね。あちらの降雪開始は金曜深夜で、土曜は1日中雪という予報。試合の時刻にも止みそうになく、キックオフまでに除雪できるかも降る量次第だとか。もし延期になった場合は日曜正午にキックオフすることになっていますが、ホント、大丈夫なんでしょうか。

ちなみにこの試合、マドリーの欠場者は長期離脱のロドリゴと累積警告となるカルバハル、そして直前に筋肉痛で招集リストを外れたヨビッチの3人。まあ、オサスナもリーガ19位と降格圏にいる不調のチームですが、水曜にはコパでオロット(2部B)に0-3と快勝していますからね。雪の影響についてはジダン監督など、「El temporal no va a marcar la alineación/エル・テンポラル・ノー・バ・ア・マルカル・ラ・アリネラシオン(悪天候がスタメンを左右することはない)。アザールとか、ロンドンでプレーしてたから、慣れているしね」と言っていましたが、いやいや。こんなに雪が降っては、私の行きつけのバル(スペインの喫茶店兼バー)だって、土曜は開くかわかりませんし、何はともあれ、どのチームも事故に遭うことなく、無事にこの豪雪禍を切り抜けてくれるといいのですが。

【マドリッド通信員】 原ゆみこ
南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
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熱い首位争いはどこに行った…/原ゆみこのマドリッド

「本来なら、今週もリーガ優勝戦線の行方で盛り上がるはずだったのに」そんな風に私が気分を害していたのは火曜日、マスコミの話題がスーパーリーグの創設宣言と、それに入らないクラブやサッカー諸団体、とりわけUEFAと利権争いの方に集中しているのを見た時のことでした。いやあ、CLに代わる大会として、15の永久出場エリートチームの中には一応、レアル・マドリー、バルサだけでなく、創設メンバーに加わらないと他のクラブを選ぶと脅されたアトレティコも名を連ねているんですけどね。もしこれが実現すれば、サポーターの夢を掻き立てたEurogeta(エウロヘタ/ヨーロッパの大会に出場するヘタフェ)なんて、もう2度とお目にかかれないだけでなく、予め出場権を保証されたりしたら、毎季CL出場権獲得が目標だったアトレティコなど、マジメにリーガをプレーしなくなる危険すらあるのでは? うーん、月曜にはUEFAから、次期CL新フォーマットの発表があって、それも出場チームが32から36に増加。グループ分けがなくなり、規定に沿って、各チームが10試合戦い、8位以上が決勝トーナメント16強対決に直接進出、残りは9位から24位の間でプレーオフという案も何だか、意味不明のバトルロイヤルみたいで、あまり魅力は感じないんですけどね。スーパーリーグ初代会長に任命されたマドリーのペレス会長も月曜にTVのインタビューを受け、「コロナ禍でクラブの財政が悪化しているのに、CLの新フォーマットが2024年からなんて、その頃には皆、息が絶えている」と発言。どうやらこの夏、8月にでもスーパーリーグを開催したいようでしたが、え、それまでに現在、絶賛大改装中のサンティアゴ・ベルナベウは使用可能になるですかあ。 他にもUEFAが創設メンバーに入っているマドリー、チェルシー、マンチェスター・シティを今季のCLから失格にしたがっている(準決勝に残るのはPSGだけ。戦わずして初優勝?)とか、それらのクラブにいる選手はユーロやW杯に参加させないとか、ラ・リーガもこの3チームを除外する(優勝するのはセビージャ?ビジャレアル、ベティス、レアル・ソシエダがCL出場?)とか、債務が途方もなく超過しているバルサはスーパーリーグからの収入でネイマール(PSG)やハーランド(ドルトムント)の獲得が可能になるとか、もう際限なく、色んな話が派生しているんですが、いやあ。えりにえって、アトレティコが元気を取り戻した日にこんな騒ぎが始まるとは、ホント、いい迷惑だったかと。 そう、先週末は土曜に今季のコパ・デル・レイ決勝でバルサが0-4と大勝して戴冠。またしてもガバラ(ビルバオの運河を航行した木材運搬船、1984年のリーガ優勝パレードに使われて以来、格納されている)に乗る機会を失ったアスレティックには同情を禁じ得ませんが、おかげでファイナリストのカード以外、残り8試合のリーガ戦の方は日曜に集中開催されることに。先にプレーしたのはアトレティコだったんですが、どうにも最近の成績不振の影響か、序盤から強いプレスをかけてくるエイバルになかなか反撃ができず、また今日もパスが3度も繋がらない日なのかと、私も半ば達観して見ていたところ、何と、40分過ぎに奇跡が起きたんですよ! それもエースのルイス・スアレスが負傷で欠場の折り、得点オプションを増やそうと、このところシメオネ監督が入念に特訓させていたセットプレーからで、いえ、42分のCKはこの試合初めてではなく、それまでショートで出してはセンターまで後退とか、いわゆるgiricorner(ヒリコルネル/最低のCK)を連発していた彼らだったんですが、おそらくそれで敵も油断したんでしょうね。トリッピアーの蹴ったボールをエレーラが頭で流し、ファーサイドでゴールに押し込んだのがコレアだったから、ビックリしたの何のって!それどころか、その2分後にも彼はエレーラのロングパスから始まったプレーでカラスコからラストパスを受け、ゴール前で敵を背に1回転してシュート。またしてもネットを揺らし、あっという間に2-0になってしまったって、丁度、ランチの後のシエスタ(お昼寝)の時間帯だけに、もしや私は夢を見てる? 違うんです。うーん、コレアと言えば、ここずっと決定力改善の取り組みを続けていながら、2週間続けて、チームに勝ち点を与える絶好機に敵GKに弾かれるという有り様。そのせいで、どんなに努力しても1シーズン、5得点レベルの選手なんだろうと、自分もひどいことを言ってしまったりしたんですが、すみません。シメオネ監督も「Me pone muy contento lo de Correa y revalida lo que pienso del trabajo, de insister/メ・ポネ・ムイ・コンテントー・ロ・デ・コレア・イ・レバリダ・ロ・ケ・ピエンソ・デル・トラバッホ、デ・インシスティル(コレアのゴールにはとても満足している。努力や粘り続けることに対しての私の考えを裏付けるものだからね)」と試合後に話していたんですけどね。 実はコレアは努力が報われる運の持ち主だったというのは本当に喜ばしい限りですが、この日のアトレティコはそれだけでは気が済まず。ええ、前日のコパ決勝を見て、たまにはgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を真似してみたくなったのか、後半4分にはサウールが自陣から出したパスにカラスコが抜け出すと、エリア外に飛び出して来たGKドミトロビッチをかわして3点目をゲットしてくれます。そして8分にも、今度はコレアが駆け込んで来たマルコス・ジョレンテにアシストして、とうとう4点目って、いやあ、この辺から、アトレティコのパス運びがやけにスムースに。まるで勝ち点57のうち、7しか取りこぼさず、絶対首位に輝いていたシーズン折り返しの頃のような、いいプレーを見せていたんですが、これって、やっぱり、ゴールのおかげ? ええ、シメオネ監督もゴールは、「Generan entusiasmo, ilusión, energía/ヘネラン・エントゥシアスモ、イルシオン、エネルヒア(熱狂や夢、エネルギーを生む)。後半のウチはパスがより正確で、動きもあって、生き生きしていた」と言っていたんですが、ううん。となると、ベティス戦の後、コケが「全てはメンタル次第」と主張していたのも、あながちウソではなかったのかと納得してしまいますが、その日の最後の仕上げは、キャプテンと殊勲のコレアがデンベレとビトロに代わり、お休みをもらった後の23分。今度はカラスコがラストパスを供給し、前節出場停止だった間にガソリンを再チャージしたジョレンテが自身2点目を決めて、とうとうスコアは5-0になってしまいましたっけ。 さすがにここまで来ると、シメオネ監督も心にゆとりができて、カラスコとヘレーラもさくさく、トレイラとコンドグビアに代えていましたが、え、後半の3点、上手くセビージャ戦とベティス戦に分散させられていれば、勝ち点6が取れていたのにと思ってしまう私はちょっとせこすぎですか?いえまあ、コレアも「Los atléticos estamos más acostumbrados a sufrir/ロス・アトレティコス・ノー・エスタン・アコンストゥンブラードス・ア・エストー、エスタモス・マス・アコストクンブラードス・ア・スフリル(アトレティコは苦しむ方に慣れている)」と言っていたように、こんな盆と正月が一緒にやってきたような大勝は滅多にありませんからね。これでまた、もう1節、首位でいられることを素直に喜んでおかないと。 その一方で、後半に入った乾貴士選手も奮闘しながら、「ウチが抵抗を止めてしまったから、相手は2点取った後も攻め続けていた」とメンディリバル監督が嘆いていたように、これで14試合白星なし。最下位のままとなってしまったエイバルもちょっと気の毒でしたが、残留ライン17位にいるウエスカとの差は勝ち点4と変わっていませんからね。それこそ、アトレティコが今週木曜午後7時(日本時間翌午前2時)から、ワンダ・メトロポリターノにその相手を迎えるのが、少しは心の慰めになるのでは? ちなみに日曜にはアラベスに1-0で負けているウエスカも、その16位アラベス、18位バジャドリーと同じ勝ち点で並ぶ残留争い真っ最中のチーム。まだスアレスの復帰はなく、ネンザ中のジョアン・フェリックス、2試合連続で直前に招集リスト落ちしているレマルが間に合うのかもわからないアトレティコなんですが、先週などは、サポーターも心配になったんでしょうね。マハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場の柵に連日、「Contra todo y contra todos, adelante campeón/コントラ・トードー・イ・コントラ・トードス、アデランテ・カンペオン(全てに対して、全ての相手に対して、前に進め、チャンピン)」、「Quien no crea, que no venga/キエン・ノー・クレア、ケ・ノー・ベンガ(信じない者はここに来るな)」、「Morid por el Atlético de Madrid/マドリッド・ポル・エル・アトレティコ・デ・マドリッド(アトレティコ・マドリーに命を捧げよ)」といった横断幕を日替わりで掲げていた程でしたが、選手たちがこの大量点で回復した自信を失わなければ、きっといいプレーを見せてくれるんじゃないでしょうか。 え、それでその降格圏ギリギリの3チームのすぐ上、勝ち点差4で15位にいるヘタフェの兄弟分ダービーはどうだったのかって?いや、これがまた、兄貴分が欠場者の嵐で、とりわけカルバハル、セルヒオ・ラモス、バラン、ナチョ、メンディ、更にカセミロまでいない守備陣が大変なことになっていたんですけどね。そこへジダン監督がベンゼマ、クロースを温存したせいもあって、これでヘタフェが勝てなければ、一生、マドリーには勝てないんじゃないかとさえ、思ったぐらいだったんですが、とんでもない。前半7分にはミリトンが自陣から送ったパスから、マリアーノがGKダビド・ソリアをかわしてシュート。これがVAR(ビデオ審判)により、ミリ単位のオフサイドを取られていなければ、先制されるところだったんですから、いやはや、勝負とはわからないもの。 マリアーノはその後にもシュートをゴールライン上でティモルにクリアされるなど、この日はツキがありませんでしたが、ゴール運の悪さでは比類ないのが今季のヘタフェ。前半はマタのヘッドがゴールポストを直撃したり、後半もマクシモビッチのシュートがカンテラーノ(RMカスティージャの選手)のチュストに当たり、軌道が変わったボールをGKクルトワにparadon(パラドン/スーパーセーブ)されるなど、チャンスは作ったものの、こうも点が取れないのではねえ。CL準々決勝リバプール戦、クラシコ(伝統の一戦)とハードな3試合の後、体力的にも人員的にも限界にあったマドリーもベンゼマが後半19分にマリアーノに代わった以外、前日、2部Bの試合でフル出場していたブランコとアリバスを入れるぐらいしか、ジダン監督にも打つ手がなく、そのままスコアレスドローで終わってしまいましたっけ。 まあ、これで首位とマドリーの差は勝ち点3に、試合をしていない3位のバルサとの差は2になったんですが、ミッドウィーク開催のリーガがある今週はもう、水曜午後10時(日本時間翌午前5時)から、シーズン前半には0-1で負けているカディスに挑みますからね。順位なんて、日替わりで変わってしまいそうですが、実はジダン監督のチームには更なる逆境が発生しているんですよ。というのも火曜の練習で、ヘタフェ戦を含め、この2週間の4試合に皆勤していた35才のモドリッチが背筋を痛めてしまったから。アンフィールドで打撲を受けたクロースも招集リストに入れず、コロナ感染者との濃厚接触で隔離されていたバルベルデも欠場リピートなんですが、それでもバランがコロナ陰性に、ナチョ、カセミロも出場停止処分が終わり、とうとうカルバハルも復帰と朗報もなくはないんですけどね。 こちらは土曜にベティス戦、来週はいよいよCL準決勝チェルシー戦1stレグと、またしばらく週2試合ペースが続くため、早く使える戦力を増やさないと、出ずっぱりの選手がケガで脱落するという悪循環に陥ってしまいかねないんですが、さて。ちなみにヘタフェの次戦は木曜午後10時から、カンプ・ノウでのバルサ戦。実は今季の不調ぶりとは対照的に彼ら、シーズン前半の対戦ではクーマン監督のチームにコリセウム・アルフォンソ・ペレスで1-0と勝利しており、先日はアトレティコともスコアレスドロー。そして直近のマドリー戦でも勝ち点1を稼いでいるとなれば、マドリッドの両雄もちょっとは援護射撃を期待していいかと思いますが…どちらの兄弟分ダービーでも出番のなかった久保建英選手も今度はプレーする機会がもらえるといいですよね。 そして月曜にはまた、ブタルケにレガネスの試合を見に行った私だったんですが、どうも彼らも最近は足踏み状態。前節、首位のエスパニョールにアウェイで2-1と負けてしまったのは仕方ないところもありましたが、この日の相手、8位のポンフェデラディーナにも前半31分にCKから、セルヒオ・ゴンサレスのゴールで先制しながら、後半にシエルバの直接FKで追いつかれてしまうとは。それもオメロウが2枚目のイエローカードで退場となったファールが元凶ともなると、自業自得の感がなくもありませんが、残り7試合で1部にそのまま昇格となる2位のマジョルカとの差は勝ち点10。今となってはもう、プレーオフ出場圏の4位の座を死守することを考えた方がいいかもしれません。 ただ、そうなると現在、6位のラージョとマドリッド勢同士で争うことになるのが、難点ですけどね。ちなみにこのポンフェデラディーナ戦では、柴崎岳選手の出場はなく、せっかく私もレガネスの試合に行かせてもらいながら、あまりプレーする姿を見ることができないのがちょっと残念。当人にしても無観客のブタルケしか、まだ知らないというのは不幸なことですが、何だか、やっぱり今季はこのまま、ファンはスタジアムに入れずに終わってしまいそうな予感が最近、ひしひしとしています。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.04.21 19:30 Wed
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決勝を考えるのには早いけど…/原ゆみこのマドリッド

「またスペイン勢でヨーロッパの王座を独占できるかもしれないのね」そんな風に私が思いを馳せていたのは金曜日、前夜のEL準々決勝では残念ながら、グラナダがオールド・トラフォードでも2-0と連敗。やはりマンチェスター・ユナイテッドとの格の違いには抗えなかったか、予選2回戦から、延々と戦ってきた大会をとうとう後にしたものの、ビジャレアルの方はディナモ・ザグレブにラ・セラミカでも2-1と勝ち、準決勝(4/29、5/6)でアーセナルを負かせば、5月26日にポーランドのグダニスクで行われる決勝が待っていることに気づいた時のことでした。いえ、彼らには、ペジェグリーニ監督(現ベティス)が率いていた2006年のCL準決勝でアーセナルに2試合合計1-0で屈し、夢の決勝進出を逃した苦い過去があるのは知っているんですけどね。 もう1つの準決勝、マンチェスター・ユナイテッドvsローマ戦で前者が勝てば、決勝ではレアル・ソシエダ(16強対決で4-0負け)、グラナダのリベンジもできますし、いえ、まだ5月29日、トルコのイスタンブールで開催されるCL決勝共々、その大一番に観客が入れるのかどうかはわからないんですけどね。そこは無理でも、セビージャでEL3連覇の経験があるウナイ・エメリ監督のチームが優勝して、水曜にCL準決勝進出が決めたレアル・マドリーも3年ぶりに大好きなトロフィーを掲げることができたらなら、8月のUEFAスーパーカップもマドリッドの両雄が争った2018年以来のスペイン勢対決に。さすがその頃ともなると、ヨーロッパ諸国のコロナワクチン接種もかなり進んでいるでしょうしね。となれば、北アイルランドのベルファストで開催される試合にファンが応援に行くのも可能になるのでは? いやあ、スペイン国内では今はまだ、6月のユーロですら、グループリーグ3試合が行われるはずだったサン・マメス(アスレティックのホーム)のあるビルバオ市の規制緩和基準が高くて、UEFAの主張するキャパの20~30%の有観客試合を実施するのがほぼ不可能な見込み。セビージャ(スペイン南部)のカルトゥーハに代えてもらえるよう、サッカー協会があの手この手を尽くしているところなんですけどね。リーガの方もいつから観客を入れるといった話はほとんど聞かなくなっていて、今季はこのまま終わってしまいそうな気配も漂っているんですが、まあ、それはそれ。今は先にマドリーのCL準決勝2ndレグがどうだったか、お伝えしていくことにすると。 ちなみに同じアンフィールドでも、リバプールファンがスタジアム入りするチームバスのお出迎えをして、公道でbengala(ベンガラ/発煙筒)を焚くぐらいしかできず、場内には入れず。アトレティコの昨季CL16強対決2ndレグでTV越しでさえ、伝わってきた熱気などまったくなく、1stレグのエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)とは比べものにならない程、スタンドが広いのも逆に寒々しさを強調することに。それでも1週間前の試合を3-1で負けていたクロップ監督のチームは立ち上がりから、ゴールを挙げようと猛攻撃。前半2分には早くもGKクルトワが、「いつもなら、目を閉じてても決めている」(クロップ監督)という、サラーの至近距離シュートをparadon(パラドン/スーパーセーブ)で弾き、窮地を脱していましたが、更に彼は10分にも自慢の長身を生かし、ミルナーのミドルシュートも枠外に逸らしてくれたから、助かったの何のって。 前半のうちはまだ、クラシコ(伝統の一戦)で受けた打撲の腫れが足に残っていながら、痛み止めを打ち、カルバハル、ルーカス・バスケスの負傷で穴の開いた右SBに、本職のオドリオソラを差し置いて、抜擢されたバルベルデが不慣れだったせいでしょうか。他にもサラーやワイナルドゥムのフリーのシュートが外れるなど、ドキリとするシーンが多かったマドリーですが、まあ、相手が得点しない限り、この日は頑張って攻撃に出る必要性もありませんでしたからね。後半も初っ端からフィルミーノがガンガン狙ってきましたが、照準悪く、マドリーのゴールネットを揺らすことはできず。逆に20分にはビニシウスがGKアリソンに迫ったものの、こちらも弾かれてしまったため、結局、最後はマドリーが全員守備で凌ぎ、スコアレスドローで突破を決めることになりましたっけ(2試合合計3-1)。 え、あの景気の良かった1stレグのせいもあって、スカッとしたゴールを期待していたのに裏切られた気がするって?うーん、クルトワなども「Veniamos de dos partidos muy duros y quiza nos falto algo de fisico/ベニモス・デ・ドス・パルティードス・ムイ・ドゥーロス・イ・キサ・ノス・ファルトー・アルゴ・デ・フィシコ(ウチはハードな2試合をこなした後で多分、フィジカル的に何か欠けていたんだろう)」と言っていたんですけどね。この日も後半途中でクロースが代わらないといけなかったり、30代多めの固定メンバーには体力的にも大変な1週間だったかと思いますが、ジダン監督によると、このリバプール戦2ndレグでは、「Terminamos físicamente mucho mejor que contra el Barcelona/テルミナモス・フィシカメンテ・ムーチョ・メホール・ケ・コントラ・エル・バルセロナ(フィジカル的にバルサ戦よりずっといい感じで終われた)」のだとか。 クロップ監督も「今日、負けたのではなく、もうマドリッドでの対戦で負けていた。ウチは得点できず、マドリーの経験が勝利を導いた」と言っていましたが、やはり2試合制では、1stレグで余裕勝ちしておくのが一番ですよね。その辺は16強対決の1stレグ、ホーム扱いのブカレストでのチェルシー戦で0-0狙いの戦いをして、結局、0-1で敗戦。スタンフォード・ブリッジでの2ndレグで逆転することのできなかったアトレティコなど、重々、見習ってほしいところなんですが、皮肉にもマドリーの準決勝の相手もそのチェルシーに。ポルトとの準々決勝を2試合合計2-1で勝ち上がった彼らを4月27日にはディ・ステファノに迎えることになりますが、もう1つの準決勝がPSGvsマンチェスター・シティであることを考えると、マドリーが優勝を狙うには願ったり叶ったりのクジ運だったかも。 まあ、それはまだ先の話で、この1週間、レギュラーCBのセルヒオ・ラモスとバランを欠きながら、リバプールとの2試合、そしてクラシコをナチョとミリトンの2人で無事に乗り切ったジダン監督のチームはこの週末のリーガ戦、更なる試練に直面するんですよ。ええ、土曜の午後9時30分(日本時間翌午前4時30分)から、バルサとアスレティックの今季コパ・デル・レイ決勝がカルトゥーハであるため、この33節はその2チームの含まれる2試合を除いた、残り8試合が日曜開催となるんですが、金曜のPCR検査で隔離期間の10日間が過ぎながら、まだバランがコロナ陽性だったから、さあ大変!というのも日曜午後9時(日本時間翌午前4時)から、コリセウム・アルフォンソ・ペレスであるヘタフェとの兄弟分ダービーではナチョが累積警告で出場停止となるから。 要はトップチームのCBがミリトンしかおらず、普通に考えれば、カンテラーノ(RMカスティージャの選手)のチュストが入るしかないんですけどね。バルベルデの右SBで意表を突いたジダン監督となれば、3CB制で入ったことのある、左SBメンディを使ったりすることもありうる?まだラモス、カルバハル、ルーカス・バスケスらは戻れませんし、クラシコで退場したカセミロも出場停止となると、今回もスタメンのやりくりが大変になりそうですが、相変わらず、予測ができないのはアザール。もう1週間以上、チーム練習に加わっているものの、リバプール遠征には呼ばれませんでしたし、このヘタフェ戦の招集リストに入るかどうかもわかりませんが、攻撃陣にはベンゼマ、ビニシウス、アセンシオ、ロドリゴ、マリアーノ、イスコと余裕があるのは羨ましいところかと。 逆にここ5試合で3分け2敗とまた、白星なし生活に戻ってしまった弟分はとにかく、ゴールが入らないのが悩みの種。それだけに兄貴分の守備弱体化を利用できるか、微妙なところなんですが、朗報は先日の各国代表戦週間にコロナ感染して、今週まで、トルコから戻って来られなかったウナル・エネルがチームに合流したこと。一応、これでマタ、アンヘルに加えて、FWが1人、増えましたしね。CBチャクラも出場停止処分を終えたため、ボルダラス監督も今季絶望のクーチョとカバコ以外、全戦力を使えることになるんですが…現在、降格圏と勝ち点差4の15位というポジションを改善するには、来週木曜のバルサ戦と合わせて、ここ2試合はあまり最適な機会とは言えないかもしれません。 そして日曜には午後4時15分(日本時間午後11時15分)から、一時は勝ち点10~12差の絶対首位、今では2位マドリーに1差、3位バルサも2差、とうとう4位のセビージャにも6差と迫られてしまったアトレティコもエイバル戦をワンダ・メトロポリターノで迎えるんですが、いやあ、彼らも弟分に負けないぐらいのゴール不足でねえ。そこへエースのルイス・スアレスの負傷に続き、前節ベティス戦で足首をネンザしたジョアン・フェリックスも全治10日間と、またしてもゴールをコレアに期待するという、怖いことになっているんですが、せめてもの慰めは出場停止処分の終わったマルコス・ジョレンテの復帰と、3月の各国代表戦期間中の練習で気を失って以来、ずっと別メニューだったFWデンベレがようやく出場できそうなことぐらいでしょうか。 何せ、今季はシーズンのスタートがずれたせいか、延期試合があったりしたせいか、最近はホームとアウェイが交互にやって来ず。セビージャ遠征が2週続いた後、最下位のエイバル、来週木曜は16位のウエスカと、下位チームとの待ち望んでいた貴重なホームゲームが続きますからね。その後はアスレティック、エルチェ、バルサとアウェイ3連発になるため、乾貴士選手や岡崎慎司選手には悪いんですが、ここで勝ち点をフルに稼げないようでは、とてもアトレティコにリーガ優勝など、目指す資格はないかと。ちなみに今年は1月最初の試合に勝って以来、13試合白星なしという不調に陥っているエイバルでは、3月にスペインA代表に初招集されたブライアン・ヒルがマドリー戦でのケガがまだ治らず、欠場の予定。CLの重荷からはすでに解放されているアトレティコだけに、体力だけは十分あるはずなんですが、果たして3試合ぶりの勝利は掴めるのでしょうか。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.04.17 21:15 Sat
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お隣さんの強さが眩しい…/原ゆみこのマドリッド

「そりゃ景気づけは必要だけど、こんなご時世にいいのかしら」そんな風に私が首を傾げていたのは木曜日、いよいよ、リーガで後のなくなったアトレティコが午前中に練習を済ませると、チーム全員でバスに乗って、マドリッド郊外に遠足。ヒル・マリン筆頭株主の別荘で決起ランチを行ったというニュースを聞いた時のことでした。いやあ、コロナ感染防止政令のあるスペインでは今でもまだ、飲食店内での1テーブル人数は4人まで、テラスでも6人までに制限されているんですけどね。個人宅に外から人を招くことも禁じられていて、とりわけ週末など、ガンガン違法フィエスタが摘発されているんですが、チーム丸々にクラブ上層部が参加したら、その数、30名は軽く超えていない? うーん、確かに彼らはリーガでも1、2を争う数の選手、果てはシメオネ監督まで、チームの半数程はすでに感染済みですから、集団免疫がもうあるだろうと、勝手に誤解していても不思議はないんですけどね。先月から始まったワンダ・メトロポリターノでのワクチン接種会の対象はまだ、エッシェンシャルワーカーとようやく65才以上が対象になってきたところですから、選手たちには関係ないとはいえ、まあ、各試合前など、折々、全員がPCR検査を実施。陽性者のいない今なら、大丈夫だろうと踏んだんでしょうが、でもわかりませんよお。この火曜、同様に厳しい予防策を取っているお隣さんなんか、いきなりバランの感染がCL準々決勝1stレグ当日に発覚しているんですから。 そう、今週はバルサ、セビージャ、アトレティコが次々とCL16強対決で敗退した後、スペイン勢唯一の生き残りとなったレアル・マドリーがエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)でリバプールと火曜に対戦。ラッキーなことに私もまた、スタジアム観戦できたんですが、16強対決アタランタ戦の時とは違い、3月末にはスペインはサマータイム入ってくれたのが幸いしました。同じ午後9時キックオフでもまだ辺りが明るいうちにスタンドに着くことができたのは嬉しかったかと。 もうその頃には、前日の検査の結果で怪しかったバランはバルデベバス(バラハス空港の近く)での前夜合宿には参加せずに自宅待機、陽性が確定した後、カンテラーノ(RMカスティージャの選手)のチュストが招集されたなんてこともわかっていましたが、何せ、キャプテンでDFの要、とにかくCLでいないとマドリーの勝率が格段に落ちるという、セルヒオ・ラモスがスペイン代表戦最終日の試合後、ふくらはぎにケガをして、1カ月のbaja(バハ/欠場)が決まっていましたからね。更にバランもいないとなると、ジダン監督も相当、胃が痛かったんじゃないかと思いますが、「Hemos cambiado a Militao por Varane, 4-3-3, no hemos cambiado nada de lo que preparamos/エモス・カンビアードー・ア・ミリタオ・ポル・バラン、クアトロ・トレス・トレス、ノー・エモス・カンビアドー・ナーダ・デ・ロ・ケ・プレパラモス(バランをミリトンに代えただけの4-3-3、ウチは準備したことは何も変えなかった)」作戦が見事に成功するとは! というのも、キックオフ前には丁度、リバプールが自分の座っている側のピッチでアップをしていたため、昨季CL16強対決では、このサラー、マネ、フィルミーノ、GKアリソンといった、名前を聞くだけでも強そうな選手が沢山いるチームにアトレティコが何度も窮地に立ちながら、最後は勝ったのよねと妙なノスタルジーを感じていた私だったんですけどね。何と、前線のフィルミーノをジオゴ・ジョタに代えただけの相手は立ち上がりから、まったく攻めて来なかったから。 それは実際、CBファン・ダイクなど、DF陣に長期負傷者大量発生、守備が弱体化していたせいでの用心だったんでしょうかね。対照的にその日は、後でルーカス・バスケスが、「奥行きのあるパスを出して長くプレーを繋いで、スペースを見つけるためにボールをサイドからサイドへと移動させた」と説明していた通り、マドリーの動きがやけに軽やか。とうとう27分にはクロースのロングパスをビニシウスが絶妙のトラップで受け、彼にしては滅多にお目にかかれない正確なシュートを決めて、先制点を奪ったとなれば…。 でも、ここは名門同士のCLカードに超満員となったサンティアゴ・ベルナベウではなく、無観客のディ・ステファノ。現地での前日練習もせず、この試合で初めて足を踏み入れたクロップ監督など、キックオフ前のインタビューで「これはスタジアムじゃなくて、練習場だ」と言っていたぐらいの地味な舞台とあって、歓声もパルコ(貴賓席)やマドリーの控え選手たちが座っている辺りから聞こえたぐらいでしたからね。こういう淋しさを感じるたび、私が遠い目をしてしまうのも仕方なかったかと。 それでも攻撃の手を緩めなかったマドリーは36分にも、アレクサンダー・アーノルドの不用意なバックパスにアセンシオが追いついて、GKの頭を越えるvaselina(バセリーナ/ループシュート)。距離が足りなかったか、アリソンをかわして、更にゴール前で押し込んでいましたが、もうこれで4試合連続得点ですからね。2年前、ヒザの靭帯断裂を治して戻って来て以来、あまりプレーに冴えが見られなかった彼ですが、もう完全に復調したと言っていいのでは?さすがに前半だけで2点のビハインドにはクロップ監督も自身のゲームプランミスを悟ったか、ハーフタイムを待たず、42分にはケイタをチアゴ・アルカンタラに代えるという、先日のセビージャ戦でロディをコレアに代えたシメオネ監督みたいな戦術訂正をする破目になっていましたっけ。 まあ、これは当たったと言っていいでしょう。というのも心を入れ替えてピッチに立った後半、早くも5分にリバプールはジョタからボールを受けたサラーがシュート。これが人垣の間を通って、GKクルトワを破ったため、スコアは2-1に。ゴールにはVAR(ビデオ審判)判定が入ったため、選手たちが祝うのには時間がかかったんですが、何せ貴重なアウェイゴール。この1点があれば、たとえそのまま負けたとしても、ホームで1-0とすれば、勝ち抜けできますからね。チアゴ効果もあって、勢いづいてきた相手に私もちょっと、不安を覚えていたんですが、大丈夫。この日のマドリーは止めを刺すことを知っていたんです。 それは20分、今度は敵の左サイドから入ったモドリッチがエリア内のビニシウスにラストパス。それをワンタッチで流し込んでしまったのですから、ビックリしたの何のって。3点目を挙げたマドリーは、うーん、その頃には普通のリーガ戦以上に勤勉に走ったためか、前線の選手にも疲れが出て、せっかく敵エリアまで着きながら、カウンターに失敗するというケースも何度か、ありましたしからね。といっても、こういうビッグマッチでジダン監督が信頼できる選手がベンチに沢山いた訳ではないため、アセンシオが、負傷から復帰が何とか間に合ったバルベルデに、ビニシウスが同郷のロドリゴに代わっただけでしたが、自陣エリアを取り囲んでのリバプール最後の猛攻も無事にやり過ごすと、試合は3-1で終了。 え、でもリバプールには2018-19シーズンのCL準決勝でバルサに3-0と負けながら、アンフィールドで4-0のremontada(レモンターダ/逆転突破)をした経験があるんだろうって?そうですね、ただ、クロップ監督も「バルサに逆転勝ちした試合の80%はファンのおかげだったが、今はそういう訳にはいかない」と言っていたように、来週水曜のホームゲームも無観客試合なのは、いくらもう、そんな状態がずっと続いているからとはいえ、かなり辛いところ。とはいえ、マドリーの方もラモスやバランは戻って来られないですから、2-0でいいとなれば、必死で喰らいついてくるはずですが、さて。ちなみにマドリーが順調に準決勝進出できた場合、今季はもう組み合わせが決まっていて、相手はポルトかチェルシー。水曜の1stレグでは後者が0-2とアウェイで勝利していたため、アトレティコのリベンジをすることになりそうですが、まだそれは先の話で、今は…。 クラシコ(伝統の一戦)が土曜に迫っているんですよ。それも両者共、リーガで好調が続いていて、3位のマドリーと2位のバルサの差は勝ち点3。首位アトレティコと2位もとうとう1差になってしまったため、どちらもここで宿敵を倒して、てっぺんに立とうと牙を研いでいるんですが、どちらが有利かというと微妙でねえ。前節のバジャドリー戦では、ジョルディ・アルバのハンドによるペナルティのスルーやオスカル・プラーノへの厳格なレッドカードがあった後の終盤、土壇場でデンベレのゴールが決まり、1-0と辛勝したバルサより、先週末のエイバル戦から、いいプレーを見せて勝っているマドリーの方が勢いに乗ってそうですが、何せ、向こうにはこのミッドウィークに試合がなかったというアドバンテージが。 とりわけ、リバプール戦の後、多くの選手が芝生に座り込むなど、ヘトヘト状態だったのを目の前で見ていますし、主力のモドリッチ、クロース、ベンゼマらは軒並み30代。ジダン監督はスタメンをリピートするようですが、しっかり体力が回復してくれるのか、ちょっと心配かと。メンバーの方では木曜のセッションではカルバハルが、アザールも先週後半からチーム練習に参加していますが、2人共、今季は復帰した途端、またケガしてリハビリ生活に逆戻りというのを繰り返していますからね。招集リストに入るかどうか、まだわからないんですが、敵もピケが急ピッチで調整中。この木曜、4月8日には長女ミアちゃん、長男アマロ君とまったく同じバースデーで次女アルバちゃんを奥さんのエリカさんが出産したグリーズマンなども張り切っているはずですし、とにかく土曜午後9時(日本時間翌午前4時)からの一戦は見逃す訳にはいきません。 そして同じ土曜の午後2時(日本時間午後9時)からはマドリッドの弟分、ヘタフェがカディスをコリセウム・アルフォンソ・ペレスに迎えるんですが、こちらはどうも、相手が大変なことになっていてねえ。というのもカディスは前節のバレンシア戦に2-1で勝ったんですが、途中、ディアカビが「Negro de mierda/ネグロ・デ・ミエルダ(黒人のクソ野郎)」と人種差別発言を受けたと訴え、一時は全員がロッカールームに引き上げるという騒ぎに。結局はピッチに戻って、試合は無事終わったものの、それから差別発言の張本人とされたカラがバレンシアは元より、世間から轟々の非難を浴びることに。 ただカラ自身はずっと、そんなことは言っていないと主張、どうやらラ・リーガ協会の綿密なオーディオ調査では、その言葉には南米系のアクセントがあったため、アンダルシア(スペイン南部)出身のカラのものではありえないとか、更に映像でカラの唇を読んだところ、言ってないとか、イロイロ出てきて、といってもディカビが嘘をついているとも考えがたいですからね。結末がどうなるのか、私も全然、わからないんですが、ま、試合の方は13位と勝ち点2差の15位の対決という、ヘタフェにとっては先週末のオサスナと似たような状況でしょうか。 一応、ここまでで勝ち点30は溜めているため、焦らなければ、そのうち彼らも残留ラインには届くんじゃないかと思いますが、今回はCBチャクラが出場停止と負傷が重なっていない上、トルコでコロナ感染隔離されているエネス・ウナルもまだ帰っていないとあって、ここ3試合連続引き分けの流れを断ち切るのは難しいかも。何にしろ、この先はマドリー、バルサと強敵が待っているため、できれば勝ち点3を取れるといいのですが…。 そして日曜午後9時から、またセビージャ(スペイン南部)に遠征して、今度はベティスと対戦するのがアトレティコなんですが、この水曜には途方もない不幸がチームを襲うことに。いえ、どちらにしろ、ルイス・スアレス、マルコス・ジョレンテ、コンドグビアは累積警告で出場停止なんですけどね。それが、たった1試合の我慢のはずだったのに、スアレスがマハダオンダ(マドリッド近郊)での練習中に左ふくらはぎを痛め、全治3週間となってしまったとなれば、もうここ10試合で4勝2分け4敗とどんどん、貯金を吐き出しているシメオネ監督のチームは、どうやって点を取ったらいい? 一応、セビージャ戦を休んだジョアン・フェリックス、カラスコ、サビッチはチームに復帰、それに母親をコロナで亡くしたトレイラもようやくウルグアイから帰って来たんですけどね。この先、エイバル、ウエスカ、アスレティック戦と、エース不在の試合が4つも続くのでは、もうリーガ優勝など、夢のまた夢のような気もしないではないんですが、予想もつかないことが起きるのがサッカー。まあ、現在6位、同じ勝ち点のレアル・ソシエダと共にEL出場圏内にいるベティスもエースのボルハ・イグレシアが前節エルチェ戦での打撲で、ほとんど練習ができていないようですし、とにかくこの試合では決して、GKオブラクにイヤな思いをさせないのが大前提。ジョアンやコレア、カラスコ辺りがゴールを挙げて、何とか首位を死守してもらいたいものです。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.04.10 00:30 Sat
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これからは胃の痛くなる週末が続く…/原ゆみこのマドリッド

「普通ならもっとワクワクしててもいいんだけど」そんな風に私が腑抜けていたのは月曜日、ジダン監督とナチョのCL準々決勝リバプール戦1stレグ前記者会見をレアル・マドリーTVで見ていた時のことでした。いやあ、今季は決勝トーナメントに4チーム揃って進出したスペイン勢でしたが、最初の16強対決でバルサはPSGに、セビージャはドルトムントに、そしてアトレティコもチェルシーに負けて、もう生き残りはマドリーだけ。おまけにこのカードは2018年決勝の再戦で、当時はBBC(ベンゼマ、ベイル、クリスチアーノ・ロナウドの頭文字)擁するジダン監督のチームが、前半途中にセルヒオ・ラモスとの接触プレーで肩を脱臼したサラーが交代したこともあって、3-1と余裕の勝利でDecimotercera(デシモテルセーラ/13回目のCL優勝のこと)を達成しているんですけどね。 その翌年、リバプールはワンダ・メトロポリターノでトッテナムを破り、14年ぶりにCL優勝しているため、あまりリベンジ気分はないかと思いますが、大体がして、そのキエフでの決勝で2ゴールを挙げたベイルも今はトッテナムに貸し出し中でいませんし、一番、相手ファンの恨みを買っていそうなラモスなど、先週水曜のスペイン代表戦後の練習で左ふくらはぎを負傷。この火曜午後9時(日本時間翌午前4時)から、もうイギリスからの入国がOKになったため、チェルシーとのホームゲームのためにブカレスト(ルーマニア)まで行かされたお隣さんとは違い、幸運にもエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)でプレーできることになった1stレグのみならず、来週水曜、アンフィールドでの2ndレグにも出られないんですよ。 加えて、先週末からチーム練習に加わっていたアザールもまだ戻れず、カルバハルも復帰予定が立ってないなど、全戦力を使えない状態は変わらないとはいえ、リーガ前節の結果を踏まえたこの週明けは、ジダン監督の「Siempre faltan jugadores, pero la fuerza es el equipo/シエンプレ・ファルタン・フガドーレス、ペロ・ラ・フエルサ・エス・エル・エキポ(常に選手が欠けているが、チームがウチの力だ)」という言葉に納得。「ウチのチームは何1つ、諦めたりはしない。そういう信念をこのクラブとチームは持っている。Mientras hay vida siempre peleamos/ミエントラス・アイ・ビダ・シエンプレ・ペレアモス(命がある限り、私たちは常に戦う)」というのには私もただただ、頷くばかりだったかと。 それとは別腹で、サラー、マネ、フィルミーノの3弾頭を今季は脅かすまでに成長。先日のポルトガル代表のW杯予選3試合でも、初先発となったルクセンブルク戦前半にケガして交代したジョアン・フェリックスと真逆の大活躍で、3ゴールを決めていたディオゴ・ジョタが、2016年にパソス・デ・フェレイラからアトレティコに入りながら、1試合も出ることなく、ウォルバーハンプトンに移籍。当人も前日会見で、「マドリーへのライバル意識を感じる時間はなかった」と言っていましたが、昨季はとうとう、リバプールに引き抜かれるまでになったFWがマドリッドに来ているのを見て、逃した魚の大きさを嘆いていたりもしている自分だったりするんですが…。 まあ、そんなことはともかく、paron(パロン/リーガの停止期間のこと)明けのリーガでマドリッド勢がどうだったか、お話ししていかないと。まずは土曜日、トップバッターとして、マドリーがエイバルを迎えたんですが、ラモスがいない分を最近、ジダン監督も気に入っている3CB制で補ったのが良かったんでしょうかね。バランを温存したため、ナチョ、ミリトン、メンディが並び、マルセロとルーカス・バスケスがcarrilero(カリレーロ/長い距離をカバーするSB)を担ったんですが、開始4分には、久々の出場となったマルセロのクロスをベンゼマがヘッドしてゴールに。 ただ、これはオフサイドだったため、先制点にはならなかったんですが、その後も20分にはアセンシオの直接FKがゴールバーを直撃したり、36分にも彼のゴールがVAR(ビデオ審判)でオフサイドとなったりと、一方的にマドリーが攻めまくり。メンディリバル監督も後で「序盤のあの有り様じゃ、parece que te han podido meter 8.../パレセ・ケ・テ・アン・ポディードー・メテール・オチョ(8点ぐらい取られるんじゃないかと思った…)」と嘆いていた程だったんですが、実際にスコアボードに数字が上がったのは41分のことでした。 ええ、この時はカセミロが敵陣で奪ったボールをアセンシオにパス、今度はオフサイドに引っかからず、そのシュートがGKドミトロビッチを破って、マドリーにリードを与えてくれたんですよ。これで3試合連続ゴールと、当人も「Ahora están entrando los goles, antes iban al palo y no entraban/アオラ・エスタン・エントランドー・ロス・ゴーレス、アンテス・イバン・アル・パロ・イ・ノー・エントラバン(今はゴールが入ってくれている。前はポストに当たったりして入らなかったのにね)」と言っていましたけどね。最近、めきめき調子を上げてきた感じがしますが、仕上げをしてくれたのは、これまた、ここ4試合で6ゴールと絶好調だったベンゼマ。丁度、ハーフタイムの頃から降り始めた雨が強風を伴うドシャ降りと化した後半15分ぐらいまでは、ルーカス・バスケスのバックパスをGKクルトワが取り損ね、危うくオウンゴールになりかねないドッキリもあったんですが、雨足の弱まった28分、ビニシウスのクロスを頭で決め、今度はつつがなく、チームの2点目を挙げてくれましたっけ。 結果2-0と快勝したマドリーは首位のお隣さんとの差を勝ち点3に縮め、累積警告にあと1枚と迫っていたナチョもイエローカードを受けず、次節のクラシコ(伝統の一戦、マドリーvsバルサ戦のこと)にも出られるという幸運ぶり。おまけにモドリッチとクロースは入れ替わりで出場、ベンゼマとアセンシオも早めに引き上げて、体力温存させることができましたからね。火曜のリバプール戦ではかなり、いい試合が見られるんじゃないかと思いますが、これは180分間の戦い。よっぽどのことがない限り、決着は2ndレグでつくんじゃないでしょうか。 そしてバルデベバス(バラハス空港の近く)のにわか大雨がセントロ(市内中心部)にも移ってきたため、次の時間帯だったオサスナvsヘタフェ戦は諦めて、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)から家に避難してしまった私だったんですが、どうやらそちらはかなり不活発な展開だったようで、0-0のまま終了。何せ、先週のインターナショナルウィークではエネス・ウナルがトルコ代表でコロナに感染し、スペインに戻れず。マクシモビッチもセルビア代表戦の後、私的な事情でこの月曜にようやく戻って来るというハンデがマドリッドの弟分チームにはありましたからね。U24日本代表のアルゼンチン戦を月曜に終えた後、練習に合流したのが金曜だった久保建英選手も後半30分からの出場に留まりましたし、とりあえず、降格圏との差は勝ち点6あるため、焦ることはないんですが…この土曜のカディス戦の後はマドリーとの兄弟分ダービー、続いてバルサ戦と難敵が続くため、次節は絶対、勝っておかないといけないですよ。 そして夜には、セビージャ(スペイン南部)はマドリッドとかなり離れているものの、やはりゲリラ豪雨に襲われる中、カルトゥーハでレアル・ソシエダが0-1でアスレティックを破り、昨季のコパ・デル・レイ王者に輝いたんですが、得点のキッカケはギリシャ戦に続き、またしてもイニゴ・マルティネスがポルトゥをエリア内で倒して献上したPK。これにはこの日、パルコ(貴賓席)で観戦していたスペイン代表のルイス・エンリケ監督もちょっと、考えてしまうかも。ちなみにその殊勲のPKを決めたオジャルサバルも同じ代表のチームメートなんですが、意外と根性がありますよね。というのも、レアル・ソシエダの第1キッカーである彼はここ4回中、3本のPKを失敗していたから。 それどころか、「Curiosamente ensayé tres penaltis en el último entrenamiento y fallé dos/クリオーサメンテ・アンサジェ・トレス・ペナルティス・エン・エル・ウルティモ・エントレナミエントー・イ・ファジェ・ドス(面白いことに最後の練習でPKを3回蹴って、2回失敗してたんだ)」と当人も後で告白していた程だったんですけどね。本番ではやはり先週、代表合宿でご一緒していたGKウナイ・シモンに手も触れさせないとはまったくもって、見事じゃないですか。表彰式では不幸にも前日、カルトゥーハでのセッションで負傷したイジャラメンディに、34年間、クラブが遠ざかっていたトロフィーを受け取る役目を譲ってあげる心遣いもありましたしね。同じバスク地方(スペイン北部)のクラブで、両方のチームを経験している選手も多いせいか、普通だったら、メダルを受け取るやいなや、すぐロッカールームに戻ってしまう準優勝チームの選手たちがセレモニーを最後まで見守っていたのも印象的でしたっけ。 ま、アスレティックは17日にバルサと今季のコパ決勝もあるため、そこで37年ぶりのぶりのビッグタイトルを掴んで、1984年のリーガ優勝以来、パレード出航していないガバラ(ビルバオの運河を航行した木材運搬船)に乗ってくれればいいんですけどね。実は彼ら、2012年にもコパとELで決勝進出し、どちらかではガバラを出せるものと期待されていたんですが、前者はバルサに、後者はアトレティコに負け、無冠に終わるという悪い前例も。今年は1月に先行して行われたスペイン・スーパーカップ(昨季のリーガ1、2位とコパ・ファイナリストによるファイナルフォー)で優勝しているため、まだいいんですが、土曜の日中、このコロナ禍にも関わらず、サポーターが市街に溢れ、警官隊と衝突する騒ぎを起こしていた映像を見たりすると、もし優勝できても、サン・セバスティアンにファンの集まる祝勝行事を控えたレアル・ソシエダのように自粛という流れになるかもしれませんね。 そして翌日曜はまたリーガが戻り、ブタルケに2部の弟分、レガネスの試合を見に行った私だったんですが、相手が昇格組のサダベルだったせいか、前回のホームゲーム、近所のフエンラブラダとのダービーの日とは打って変わって、スタジアムの周辺にはまったく人影がなし。ただ皮肉なもので、大勢のサポーターに見送られて挑んだその試合には0-2であっさり負けていた彼らだったのに、この日は前半、アルナイスとロベル・イバニェスが決めたゴールで2点を先行することに。後半14分にはルビオのシュートがルーベン・ペレスに当たって入った1点で追い上げられたものの、そのまま無事に2-1と逃げ切って勝利です。ベンチスタートだった柴崎岳選手も後半途中から、プレーすることができましたしね。今のところ、直接昇格の2位とは勝ち点差が8あるレガネスですが、プレーオフ圏内の4位はしっかりキープしているため、1部最速リターンもまだまだ期待できるんじゃないでしょうか。 え、それで日曜の夜にセビージャ戦をプレーしたアトレティコはどうだったんだって?いやあ、レガネス(マドリッド近郊)から急いで戻り、丁度、最寄りの駅から行きつけのバルに向かう道中、サウールがラキティッチを踏んでペナルティを取られたとオンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の中継で聞いて、私も慌ててお店に駆け込む破目になったんですけどね。GKオブラクが前節のアラベス戦のホセルに続き、オカンポスのPKを弾いてくれたのには俄然、テンションが上がったものの、前半のアトレティコの守備崩壊状態はもう、何て言っていいか、わからないぐらい。当日、サビッチが急性胃腸炎を起こし、ベンチにも入れなかったのが、シメオネ監督の戦略を狂わせたか、あまりにセビージャのチャンスが続くのにたまりかね、前半34分には3CB制のカリレーロとして入っていたロディをコレアに代えるって、これはロディもちょっと可哀想だったかと。 DFを4人したのが良かったか、後半には少々、持ち直したアトレティコでしたが、悲劇に見舞われたのは25分のこと。最後はヘスス・ナバスのクロスをアクニャに頭で決められてしまったんですが、そのプレーは元々、トリッピアーの蹴ったボールがオカンポスの腕に当たりながら、ハンドを流されたのが起点でしたからね。となれば、「Toca luchar contra todo/トカ・ルチャール・コントラ・トードー(全てを相手に戦わないといけなくなった)」(コケ)と、選手たちが猛抗議していたのも当然だった?いえ、結局はその1点ぽっきりを返せない彼らが悪いんであって、その日は頼りのルイス・スアレスが不発。ベンチにはリハビリが間に合わなかったジョアン・フェリックスも、出場停止が重なっていたカラスコもいなかったのは本当に不幸だったかと。 ええ、シメオネ監督が投入できたのもコンドグビアとエレーラだけでしたし、コケは2回ともシュートをGKボノの正面に撃つわ、エルモーソはフリーで大空に飛ばしてしまうわ、コレアも最後のチャンスをモノにできずとなれば、1-0で負けてしまったのも仕方ありません。うーん、それでも「Sé que es lo que quiero, sé cual es el camino y no le tengo miedo a nada/セ・ケ・エス・ロ・ケ・キエロ、エス・クアル・エス・エル・カミーノ・イ・ノー・レ・テンゴ・ミエードー・ア・ナーダ(自分の望むことはわかっているし、それがどういう道なのかもわかっている。何も恐れることはない)」と指揮官が落ち込んでいないのは有難いんですけどね。実はこの敗戦によるダメージは、月曜にバジャドリー戦に土壇場のデンベレのゴールで1-0と勝ったバルサに勝ち点差1とされてしまったことだけでなく、イエローカードをもらったスアレス、マルコス・ジョレンテ、そしてコンドグビアの3人が一気に次節、ベティス戦で累積警告の出場停止となってしまったこと。 実際、昨今のアトレティコの凋落ぶりは凄まじく、シーズン前半はお隣さんに負けた1敗と引分けが2回あっただけだったのに比べ、後半戦に入ってからは10試合でたったの3勝だけ。これじゃ10以上あった後続との勝ち点差がみるみるなくなっていくのも当たり前ですが、まったく。こうなると、今週来週はマドリーがリバプールとの2試合で頭がいっぱいになって、週末のクラシコでバルサと潰し合いしている間、アトレティコの選手たちもじっくり反省。調子の良かった頃の勝ち癖を取り戻してくれるのを私も祈るしかありません。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.04.06 22:30 Tue
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あと10試合で全てが決まる…/原ゆみこのマドリッド

「滅多にないタイトル獲得のチャンスとなれば、ファンだって応援したいわよね」そんな風に私が共感を示していたのは金曜日、コパ・デル・レイ決勝の地、セビージャ(スペイン南部)に移動するため、スビエタ練習場を出るレアル・ソシエダのチームバスを大勢のサポーターがお見送りしている映像をお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、折しも世間はセマナ・サンタ(イースター週間)の祝日でしたし、1日早く出発したバスク地方最大のライバル、アスレティックのファンもレサマ練習場周辺に8000人が詰めかけたなんて聞くと、いても立ってもいられない気分になるのはわかりますけどね。いまだ、スペインのコロナ流行は現在進行形中。 おかげで土曜午後9時30分(日本時間翌午前4時30分)から、1年遅れで開催される昨季のコパ決勝もカルトゥーハは無観客。セマナ・サンタ前後は州外への移動禁止措置も強化され、ビルバオ(スペイン北部、アスレティックのホームタウン)からも、サン・セバスティアン(同レアル・ソシエダ)からもサッカー観戦といった理由では行かれないため、せめてお見送りぐらいはと思ったファンが多かったんでしょうが、ちょっとその辺は2014年にレアル・マドリーがメスタジャ(バレンシアのホーム)でバルサを下して以来、決勝進出チームすら出ていないマドリッドのサッカーファンにとっては他人事。開催地のセビージャにしても去年に続き、今年もスペイン有数の年間行事であるprosecion(プロセシオン/キリストやマリアの像が載った神輿を担いで信者が練り歩く)が中止となってしまったこともあり、街頭インタビューで勝敗予想を訊かれていた地元の人々も適当に日和ってましたが、ま、私もそんな感じでしょうか。 とはいえ、1月のスペイン・スーパーカップでは、まさにそのカルトゥーハを舞台にマドリー、バルサを下して優勝。すでにガバラ(ビルバオの運河を航行した木材運搬船。1984年にアスレティックがリーガ優勝パレードに使って以来、博物館に格納されていた)の進水テストも終了し、まずはこの昨季の決勝、そして17日のバルサとの今季決勝と2回、優勝のチャンスがあるアスレティックの方が、丁度、水曜のスペイン代表戦でもGKウナイ・シモンとCBイニゴ・マルティネスがカルトゥーハでプレーして、そのままチームが到着するのをセビージャで待っていたりと、地の利があるような気がしなくもないんですけどね。もちろん、32年ぶりのコパ決勝となるレアル・ソシエダも頑張るはずですが、勝敗は時の運。スタンドは空でも、ピッチでは熱戦が繰り広げられることだけは間違いないんじゃないでしょうか。 え、それよりスペインの2022年W杯予選3戦目はどうだったかを知りたいって?そうですね、初戦でギリシャに1-1でドロー、2試合目のジョージア戦では後半ロスタイムにダニ・オルモ(ライプツィヒ)が挙げたゴールで1-2と勝利。かろうじて連続引き分けを逃れた彼らだったんですが、終わってみれば、最後のコソボ戦が一番、余裕があったような。ちなみにスタメン3連投となったのはGKウナイ・シモン、エリッグ・ガルシア、フェラン・トーレス(マンチェスター・シティ)、モラタ(ユベントス)の4人で、ビックリしたことにこの日もジョージア戦に続いて、キャプテンのセルヒオ・ラモス(マドリー)がベンチだったんですよ。 折しも前日にはポルトガル代表のルクセンブルク戦ハーフタイム前に、ジョアン・フェリックスが足首を痛めて交代したという報があったため、コケとマルコス・ジョレンテのアトレティコ・コンビがまた先発に戻っていたのはちょっと心配でしたが、ブスケツ、ジョルディ・アルバ、そしてデビュー戦途中出場での活躍が認められ、残り2試合でスタメン入りした18才のペドリと、バルサ勢も全員出場。よって、それ程、不公平感はなかったんですけどね。先制点が入ったのは前半34分と少々待たないといけなかったものの、この日もダニ・オルモが魅せてくれました。ええ、ジョージア戦同様、ジョルディ・アルバからパスを受けた彼がエリア内左から、見事なvaselina(バセリーナ/ルーップシュート)を決めちゃうんですから、大したものじゃないですか。 更にその2分後には、こちらも先日、殊勲の同点ゴールを挙げたフェラン・トーレスがセンターラインからペドリの出したスルーパスに追いつき、2点目をゲット。コソボはジョージアと違い、高速カウンターをかけてくる訳でもなかったため、これでほぼ勝負はついたように見えたんですが、いえいえ。まさか、後半25分、自陣エリアを出てクリアに行ったウナイ・シモンがハリミ(ザントハウゼン)にボールを取られ、その孤を描くシュートがゴールに入ってしまうって、大丈夫ですかあ?それでも昨年11月から、デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)に代わる正GKとして抜擢した、彼への信頼をルイス・エンリケ監督が失うことはなかったようですけどね。正直、その5分後、ようやく打撲が癒え、今回の代表戦で初のお勤めを果たすことができたジェラール・モレノ(ビジャレアル)が、コケの蹴ったCKを頭で3点目に変えてくれてなければ、終盤はもっと緊迫した展開になっていたかと。 そのまま試合は3-1で終わり、これでスペインは消化試合が1つ少ないスウェーデンを勝ち点1上回って、グループ首位に君臨。6月はユーロ準備の親善試合2つをこなした後、本大会が始まるため、W杯予選の方は9月までないんですが、その時にはまず、スウェーデンとの直接対決から再開することに。何ともまあ、わかりにくいことになっているのは、昨年の夏、開催する予定だったユーロ2020がコロナ禍のせいで、1年遅れになってしまったからなんですが、真剣勝負の公式戦を3つやったおかげで、ユーロに行く選手もかなり見えてきたかと。ええ、ルイス・エンリケ監督も今回の集まった24人に加え、現在、負傷や不調などで呼ばれなかった10人程の中から、最終的に23人(UEFAの決定で増える可能性あり)を選ぶことになりそうだと言っていましたっけ。 え、実はこの試合後にはとんでもない災難に見舞われた選手がいたんじゃないかって?その通りで、後半41分には、この日も「Es una decisión técnica/エス・ウナ・デシシオン・テクニカ(戦術的判断だ)。他の選手が出るべきと私が決めただけ」と、ルイス・エンリケ監督に温存されていたラモスがピッチに入れ、代表最多世界記録にあと4と迫る180試合出場にすることができたんですけどね。TVのインタビューを受けた後、そのまま、おとなしく着替えに行けば良かったところ、「tras el partido, me quedé entrenando sobre el terreno de juego y noté un pinchazo en el gemelo izquierdo/トラス・エル・パルティードー、メ・ケデ・エントレナンドー・ソブレ・エル・テレーノ・デ・フエゴ・イ・ノテ・ウン・ピンチャソ・エン・エル・ヘメロ・イスキエルドー(試合の後、ピッチに残って練習していたら、左のふくらはぎに鋭い痛みを感じた)」って、勤勉が裏目に出るとはまさにこのことでは? そう、2月初旬に左ヒザ半月板の手術をしたラモスは、昨季はマンチェスター・シティ、その前はアヤックスとのCL16強対決2ndレグに出場できず、チームが敗退してしまったことに責任を感じていたんでしょうか。今季は絶対、アタランタとの2ndレグに間に合わせると超スピードでリハビリをして、実際、2連勝で準々決勝進出を遂げることができたんですけどね。その影響で、表向きは打撲と言ってはいるものの、paron(パロン/リーガの休止期間のこと)直前のセルタ戦を欠場し、代表でもギリシャ戦は前半だけ、ジョージア戦はスタンド観戦、コソボ戦は7分間の名誉出場という、スローペースにならざるを得ず、おまけに翌日、帰京して受けた検査では全治1カ月って、ちょっとお、マドリーは今、シーズンの山場を迎えているんですよ。 勝ち点差6で首位のお隣さんを追う中、もちろん、この土曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)からのエイバル戦には出られませんし、来週土曜のクラシコ(伝統の一戦、マドリーvsバルサ戦のこと)もアウト。それだけでなく、来週火曜のCLリバプール戦1stレグ、再来週の2ndレグにも出られないとあっては、さすがのジダン監督も頭がクラクラしているかもしれませんが、何せ、ラモスは今季いっぱいで切れる契約の延長交渉にもまだ合意できていませんからね。ホントに間の悪いことになってしまいましたが、一応、マドリーのいいニュースも伝えておくと。それは筋肉痛でドイツ代表の試合に出ず、早退してきたクロース、ベルギー代表の3試合目、ベラルーシ戦を背筋痛で休んだGKクルトワが回復したことで、土曜の出場に支障はなさそう。 実は3月中旬にチェルシーから移籍後、10回目の負傷をしたアザールも金曜にはバルデベバス(バラハス空港の近く)でのチーム練習に参加しているんですけどね。こちらはまだ招集リストに入れなかったんですが、オドリオソラとマリアーノが戻って来たため、少しは助けになるかと。ちなみに相手のエイバルにも負傷者は5人いて、武藤嘉紀選手もその1人なんですが、乾貴士選手はエスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノ(RMカスティージャのホーム)に来る予定。今は降格圏の18位、年初のグラナダ戦以来、11試合白星なしという、大スランプ中のチームですが、今季はホームでカディスやアラベスに負けた黒歴史もあるマドリーだけに気を引き締めてかからないといけないですよね。 そして続いて、土曜午後6時30分(日本時間翌午前1時30分)からはマドリッドの弟分、ヘタフェがエル・サダルでオサスナに挑むんですが、実はトルコ代表に行っていたエネス・ウナルがケガをして帰って来るという逆境が。セルビア代表に行ったマクシモビッチも私的な理由で到着が遅れ、月曜にU24代表でアルゼンチンとの親善試合を日本でプレー。とっくに戻っているはずだった久保建英選手も金曜まで練習に合流してなかったりと、いえ、各国代表に招集された6人以外はこの2週間、じっくり調整できているんですけどね。相手のオサスナは勝ち点差1でヘタフェの1つ上の13位と、似たり寄ったりのところにいるため、結構、拮抗した戦いになりそうな。丁度、エースのマタが2試合の出場停止処分を終えて復帰しますし、ここはしっかり勝ち点3を獲得して、現在6差の降格圏から、もっともっと遠ざかってくれたらと思います。 そして日曜に首位防衛戦となるのが、いえ、2位のバルサともまだ勝ち点差4あるため、たとえ、午後9時(日本時間翌午前4時)から、サンチェス・ピスファンでセビージャに負けても今週末、アトレティコが追い抜かれるということはないんですけどね。一応、私も気になって、金曜には代表戦帰りの選手たちの様子を覗きにマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に行ってみたところ、足首のケガは軽傷と言われているジョアンはまだ、グラウンドに現れず。他はコケ、ジョレンテを始め、GKオブラク、サビッチ、トリッピアー、レマルらだけでなく、ウルグアイ代表には行っていないものの、またケガをして、しばらくジム調整となっていたヒメネスも元気に参加していたから、ホッとできたの何のって。 ちなみにジョアンに関しては、土曜のセッションでいい感触なら、招集リストに入るようですが、欠場確実なのは先週、コロナに感染して重症化した母親を見舞いに帰国したところ、まだ53才という若さにも関わらず、助からなかったというトレイラ。ショックでなかなか、マドリッドに戻って来られないようですが、すでにCL16強対決でチェルシーに敗退しているアトレティコにはミッドウィークの試合がありませんからね。来週日曜のベティス戦までに気を持ち直してくれればいいかと。とりあえず、この2回連続となるセビージャ遠征を終えれば、またワンダ・メトロポリターノでウエスカ戦となるアトレティコなんですが、残り10試合中アウェイが6つと多いのはバルサと同じ。比べてお隣さんには4試合しかないというのはちょっと、ハンデになるかもしれませんね。 <hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2021.04.04 00:30 Sun
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