メキシコの新星ウィンガー、ロサーノがユーベとの打ち合いの中で決めたナポリ初ゴール【ファースト・ゴールズ】

2020.08.06 12:30 Thu
Getty Images
どれだけゴールを重ねている名選手でも、初めてのゴールは印象深いはず。今回の企画『FIRST GOALS』では、選手たちが各クラブで初めて決めたゴールを紹介していく。今回はメキシコ代表FWイルビング・ロサーノナポリで決めた最初のゴールだ。

◆メキシコの“神童”ロサーノが決めたナポリ初ゴール

2014年にメキシコの強豪パチューカでプロデビューを果たしたロサーノは、2017年に加入したPSVでブレイク。メキシコ代表として出場した2018年のロシアW杯での活躍も相まって、2019年夏にナポリへのステップアップを果たしている。

抜群のスピードと得点力を持つロサーノだが、記念すべきナポリ初ゴールとなったのは、自身のセリエAデビュー戦となった2019年8月31日に行われた、セリエA第2節、ユベントスとの試合で決めたゴールだった。
前半だけで2点のリードを許し、ナポリ劣勢の中迎えた後半、ロサーノが途中出場でセリエAデビュー。しかし、その後もユベントスの優勢は変わらず一時は3-0のリードを許す展開となる。

しかし、66分に反撃の狼煙を上げる1点を返したナポリは、68分にも決定機が訪れる。カウンターからチャンスを得たナポリは、相手の裏を取ったMFピオトル・ジエリンスキが左サイドを突破。ボックス手前までドリブルで進むと、中央で待っていたロサーノにパス。これをロサーノが、相手DFからのプレッシャーを受けながらもしっかりと決め、ナポリ初ゴールを記録した。

その後、80分にもゴールを奪ったナポリは、3点差に追いつき3-3に。しかし後半アディショナルタイムのオウンゴールにより、土壇場でユベントスに敗れている。

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なぜ眼帯を? ガットゥーゾ監督は現役時代から悩まされていた問題に対応

ここ最近、ナポリのジェンナーロ・ガットゥーゾ監督がピッチサイドで指揮を執る際、その右眼に目が行く。 ガットゥーゾ監督の右眼には、眼帯がされているが、視野が狭く見辛そうな印象しかない。 <div id="cws_ad"><div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJzSEVDa2tOdyIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script></div> 突如として眼帯をつけているガットゥーゾ監督だが、それは病気が理由だったようだ。 ガットゥーゾ監督は、長い間この病気に悩まされているとのこと。その病気は、眼筋型重症筋無力症とのことだ。 「眼筋型重症筋無力症」とは、末梢神経と筋肉の接ぎ目(神経筋接合部)において、筋肉側の受容体が自己抗体により破壊される自己免疫疾患。目と瞼を制御している筋肉に影響が出ているとのことだ。日本では指定難病されている。 その影響は1つのものが二重に見える「複視」を引き起こす可能性があり、ガットゥーゾはまず矯正用の眼鏡をかけていたとのこと。そして、それでも対処できずに眼帯をすることとなった。 実は、現役時代のラストシーズンにも苦しんでいたとのこと。片目だけでプレーし、選手とぶつかるなどしていたようだ。 セリエAは23日の試合が終われば一旦中断。その間に回復し、年明けの1月3日に行われるカリアリ戦では眼帯なしの姿が見られるだろうか。 2020.12.22 14:05 Tue

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