国内初陣で敗戦の森保一監督、“メンタル面”の危機感とA代表に絡む“レベルアップ”を要求《キリンチャレンジカップ2019》

2019.11.17 18:53 Sun
Getty Images
U-22日本代表は、17日にキリンチャレンジカップ2019でU-22コロンビア代表と対戦した。国内での初陣となったこの試合。A代表の活動を回避したMF久保建英(マジョルカ)、MF堂安律(PSV)らが先発した中、前半からコロンビアがペースを握る展開に。すると後半に立て続けにゴールを奪われ、0-2で敗戦を喫した。

試合後、森保一監督が記者会見に臨み「メンタル面」の問題を指摘。また、東京オリンピック本大会に向けては「オーバーエイジも含めてポジション争いをするということを意識してもらいたい」と語り、選手のレベルアップを促した。
◆森保一監督(U-22日本代表)
「今日のU-22東京オリンピックに向けてのチームの強化として、キリンチャレンジカップのコロンビア戦を行わせていただいたこと、そして2万6000人という大観衆にスタジアムに来ていただいて試合を盛り上げていただいたこと、そしてメディアを通してたくさんのみなさんがこの試合に注目してくれていたこと、応援してくださっていたことに感謝を申し上げたいと思います」

「結果的に残念でしたが、まず平和の祭典、東京オリンピックに向けての国内での初めての親善試合が、ここ平和都市・広島でできたことは、非常に平和の発信、平和を考えていただくということについて、意義のある試合をさせていただいたと思っています」
「次の12月28日の長崎での試合も、平和に向けて、平和を噛み締めて、平和を考えてということを、ピッチとスタンド、そしてメディアを通して応援してくださる方と、時間を共有できればと思っています」

「今日の試合、選手たちは国内での初試合ということで、絶対に勝って、東京オリンピックへの期待を持っていただこうと、非常にモチベーション高く良い準備をして、試合に臨んでくれました」

「しかしながら、素晴らしい雰囲気を作ってくれたなか、勝たなければいけないとい所が逆にプレッシャーになったのか、硬い入りになってしまって、相手にペースを握られて、難しい試合になってしまったかなと思っています」

「東京オリンピック本大会を見据えた時、先日行われていたラグビー・ワールドカップでも、経験ある選手の皆さんが入りに部分で、勝たなければいけないというプレッシャーの中戦っていたのを我々も見ていましたが、オリンピック本大会も同じ様な状況になることは考えられると思います」

「今日の雰囲気を作って頂いた中で、オリンピック本大会は難しくなる、入りの所をもっとメンタルを強くしてアグレッシブに戦える様にならなければいけないということ。学びの場になりました」

「試合を通して一対一の局面で上回られていたことは課題として、もっと上げていかなければいけないところですが、メンタル的にスムーズに入れるように、そこは我々スタッフが雰囲気作りから本大会のイメージをいいかに持ってやるかということを、今回の様な機会を生かして本大会に進んでいきたいと思います」

──試合中に3バックから4バックに変えた意図は

「我々が追う展開になって、今日のメンバーを見たときに前線に攻撃力ある選手がベンチに控えているので、前線の人数を増やすということで、交代で攻撃から効果的に得点を奪いにいけなかった部分を考えてやりました」

「これまでのオリンピックの活動でも3バックと4バックを両方ともやっています。今日は追う展開でのシステム変更になりましたが、タイミングを見てシステム変更を考えようということは試合前から頭に入れていました」

──A代表組として同時起用された久保建英と堂安律の評価は

「前半の途中は良い距離感で縦パス、楔が入ってコンビネーションのシーンがあって、いくつか見ることができていたので、その辺は感覚的にやってほしいなと思います」

「コンビネーションの部分では相手のプレッシャーの強さもあり、なかなかスムーズにいかない部分が多かったところは、チームの活動として、この短い期間で融合していくこと、合わせていくことは簡単ではないなと思っていました」

「今後は、我々は代表ウィークのルールの中で活動していくことになるので、そこでその時与えられた条件でベストな選択をして、チーム作りをしていきたいと思います」

「今日の対戦相手であるコロンビアも、4人のU-22世代の選手がA代表で活動しているという情報ももらっています。我々のチームも、できるだけA代表で活躍できる力を持った選手が、最後オリンピックに出ていくということを目指しながらやっていきたいと思います」

──国内初陣となることで、選手に何か話をされたか
「昨日の練習の前に試合前日の記者会見の中で、私がメディアの皆さんの前で、我々が東京オリンピックで金メダルを目指して戦うということを話してきたと選手たちに伝えました」

「その上で、今日の試合を我々が何を目指しているのかを表現できる様に準備していこうと試合前に話しました」

「試合が終わって、我々の目標が私だけのものなのか、チームで共有しているのかを選手たちに話して、選手たちも今日の敗戦は悔しいけど、東京オリンピックで金メダルを獲得するためにやっていくということ、力をつけていくことを共有しました」

──本大会に向けてGKは重要になるが、大迫敬介、谷晃生に期待したいこと

「彼らに期待したいことはフィールドの選手と同じ様に、東京オリンピックに向けて、A代表のゴールマウスをファーストチョイスで1番手として、守れる様に力をつけてほしいということ。私やスタッフに、大迫が一番だということを見せつけてもらいたいです」

──横内コーチが前に出て指示をしていたが指揮の役割分担は

「ここのところの準備は横内さんがしてきた中で、A代表とオリンピックチームの代表が重なった時は、横内さんが指揮を執っていたということで、あまり状況を変えない様にということで、立ち位置は話し合って、横内さんに前に出てもらって、2人の中で話して決めました」

「選手に対してのコーチングは、普段の試合と同じで相談して選手にしっかり伝える。交代も何がベストなのかということを、2人揃った時の試合と同じでコミュニケーションをとりながらやりました」

──FW3人を全て使ったがどういったところを伸ばしてもらいたいか

「組織力というところは、日本の武器にしなければいけないと思いますが、2つあります」

「まずは組織力というところで、連携、連動のところの、動きの質、パスの質で崩していくところ。攻撃だけではないですが、個でこじ開けるという最後のところ。その部分は選手たちには強く意識して、レベルアップしてもらいたいです」

「個でこじ開ける部分と連携、コンビネーションで崩すところのレベルをアップしてもらいたいです」

「先ほどのGKの質問と同じです。全体に言えることで、A代表に絡める様な選手が多くさらに出てくることによって、東京オリンピックでの目標を達成できると思いますし、選手たちには同年代だけの競争だけでなく、オーバーエイジも含めてポジション争いをするということを意識してもらいたいなと思います」

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日本代表に初招集されたMF奥抜侃志(ニュルンベルク)がメディア取材に応対。改めて、選ばれた想いを口にした。 16日、日本代表はノエビアスタジアム神戸でキリンチャレンジカップ2023のチュニジア代表戦を前にトレーニングを行った。 冒頭15分が公開された中、三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)の不参加を受けて追加招集を受けた奥抜も全体トレーニング合流。体調不良でトレーニングに参加できていなかった中、試合にはなんとか間に合うこととなった。 自身の体調について奥抜は「しっかりとコンディションを上げて試合に絡めたらと思います」とコメント。チーム内でのコミュニケーションについて「一応全員とは挨拶をして話はできたので、あとは自分のプレーとか特徴は早い段階で知ってもらわないといけないです。明日試合ですししっかり伝えていきたいです」とコメント。チームメイトに理解してもらうことが大事だとした。 追加招集を受けて驚きを与えた中、体調不良という残念なスタートとなった日本代表活動。それでも、大宮アルディージャのアカデミーで育ち、J2でのプレーしかない中でポーランドのグールニク・ザブジェへと移籍して海外挑戦。今シーズンからは2.ブンデスリーガ(ドイツ2部)のニュルンベルクへとステップアップしていた。 奥抜は代表招集に関して「ここまで早く来れることは想像していませんでした」とコメント。ただ、「自分がやるべきことをしっかりやれていたので、良い形で繋がったと思います」と、自信は持っていたという。 特徴であるドリブルと持ち味のスピードを生かしたプレーを得意としていた奥抜。海外での成長については「ドリブルの縦の突破というのは、日本の時はカットインが多かったですが、今は縦の突破の方が特徴で、そこがシフトチェンジしたところです」とコメント。「どちらかというがカットインの方が得意でしたけど、今は縦でスピードを生かした方が良いと海外で改めて感じました」と語り、より自身の強みを出していくプレーを選んだことが成長につながっているという。 大きなものを胸に合流した中での体調不良。奥抜は自身の心境について「ホテルから出られなかったので、その状態をホテルで代表の試合を見て、凄くプレーしたい気持ちでした」とコメント。「焦らずに自分の体調を治すことを最優先にして過ごしていました」と、回復に努めたという。 その中でトレーニング参加。「しっかり加われたのは今日が初めてで、そこまで強度高いことはなく調整でしたが、止める蹴るとか、そういう部分は今までやってきた中でトップレベルだと感じました」と、やはり日本代表のレベルの高さには驚いたという。 日本のサイドアタッカーはタレントが揃っている状況。その中での競走を勝ち抜かなければ、継続して招集されることはない。奥抜は「三笘選手や中村(敬斗)選手とかタレントの良い選手がいっぱいいるので、気負いすぎず被らない特長を出せれば生き残っていけると思うので、その部分を自分自身で見つけ出して高めていきたいです」と語り、ライバルとのポジション争いに自身の強みを出していきたいとした。 その強みとはスタイルを変えたドリブルのやり方。「カットインしようと思っていたんですが、ピッチ状態が良くないので、あまり踏み込んでカットインということがあまりできないなと感じた時に、スピードを生かしてみようと縦に行くことをチャレンジしたら武器になりました」と、海外でスタイルを変えた理由を明かした奥抜。「縦を警戒されれば中に行きやすくなったので、やっていても感じます」と、武器が1つ増えたことになるという。 森保一監督は「今日の状態を見て」と奥抜の起用についても言及。また、大宮のサポーターも大きな期待を寄せており、この短期間で日本代表ユニフォームを購入する強者もいた。 「出たらやってやるという気持ちはあるので、しっかり何かを残さなきゃいけないと思っていました。出たら結果を残したいです」 「大宮から海外に行くということを自分として目標にしていて、J1の可能性もある中で大宮からということを意識してやってきました。アカデミーとして、今後育ってくる選手たちに背中を見せられたらと思います」 また、J2出身者ということもあり、他のJ2クラブにも夢を与える結果に。「J2の選手としても、大宮の選手としても色々な思いを背負ってプレーすると思うので、恥のないプレーをしたいです」と語り、期待に応える準備はできているという。 日本代表デビューなるのか。注目のチュニジア代表戦は17日の19時10分からノエビアスタジアム神戸で行われる。 <span class="paragraph-title">【写真】全体練習に戻ってきた初招集の奥抜侃志…隣にはかつてのライバル</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/Cyc88Rjv7Nq/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; 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20歳の誕生日を迎えた久保建英がFC東京・長谷川健太監督に感謝、20歳の意気込みは「大人のサッカー」

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「中村俊輔2世よりも“山田楓喜”を見て」輝く左足で日本を頂点に立たせたレフティー、“喜”を背負う山田家の長男が見据えるものは「最高の“山田楓喜”」

日本人の約9割だと言われているのが右利き。かつては左利きを矯正する動きもあったほど、日常生活における様式も右利き仕様が多い。 一方で、残りの1割に属する左利きは、スポーツ界では特に稀有な存在でありながら、偉大な記録の持ち主は左利きが多い。日本代表の歴史において、これまでも記憶に残る数々の左利きの選手がいる。かつて背番号10を背負った名波浩、中村俊輔。現在の10番を背負う堂安律も左利きだ。若くして大きな注目を集め、世界にその名を知らしめる久保建英も左利き。強烈なキャラクターで人々を今も魅了し続ける本田圭佑も左利き。攻撃のキーマンにはどの時代も“左利き”の選手がいた。 パリ五輪出場を決め、8大会連続12回目のオリンピックの舞台に立つU-23日本代表。AFC U23アジアカップで見事にチームを優勝に導いた男もまた“左利き”。東京ヴェルディの山田楓喜だ。 パリ五輪世代として、U-21日本代表時代から招集を受けていた山田。左利きながら、右サイドのアタッカーとして起用されてきたが、所属していた京都サンガF.C.ではレギュラーではなく、代表でも出番は限られていた。 その山田は心機一転、今シーズンは東京ヴェルディに移籍。すると、開幕戦の横浜F・マリノス戦では強烈なFKを直接叩き込みインパクトを残すと、ここまで3ゴール。今大会では5試合に出場すると、2ゴール1アシストと数字を残した。 山田が決めたゴールは準々決勝のU-23カタール代表戦での開始早々の強烈ミドルと、決勝のU-23ウズベキスタン代表戦での値千金のミドル。いずれもその左足から繰り出されたシュートがチームの勝利に貢献した。 「今まで自分は準備してきましたし、こういう大舞台で決めるために苦しい時も腐らずに常に準備してきたので、当然かなとも思いますし、大舞台で日本代表という大きなチームを優勝に導けたことは凄く嬉しいなと思います」 決勝の翌日に帰国した山田はそう語り、自身が重ねてきたモノが、結果になって現れただけ。「今までちゃんと準備してきたので、昂ることなく、いつも通り臨めました」と、決勝の終盤に出場しても、普段通りにプレーできたという。 自信を持っているものは強い。プロの世界では特にそれを感じることが多い。常に自身の100%を出すためには、安定したメンタルが重要であり、そのメンタルの支えになるのは、しっかりとした準備と積み上げてきたことによる自信だろう。山田にはそれが備わっている。 東京Vでの好調ぶりももちろん後押しになったはず。ただ、山田は「今までずっと変化し続けてきて、成長し続けてきているので、自分がちゃんと活躍できる場を選んだ道で結果を出せています。いつでもどのタイミングでも結果を出せる自信もありましたし、移籍して自分が輝ける場所を選んで、代表にもつながってきているので、決断というのは良かったと思います」とコメント。京都で燻っていた中で、移籍を決断した結果として、今の活躍がある。それも自信からくる決断のおかげだ。 取材の受け答えを見ていても、淡々と思っていることを語る山田。ただ、そこには確固たる自身の考えと、ブレることのない意志を感じる。それは、パリ五輪に向けての18名のメンバー争いを聞かれた山田の答えからも窺えた。 「とりあえずはこのアジアカップで代表期間が終わったので、オリンピックのことを考えず、ヴェルディの選手として戦わないといけないので、代表のことは忘れて、ヴェルディのために戦いたいなと思います」 「その先のことは何も考えず、ヴェルディのために結果を出し続けるだけです」 アジアで優勝を果たした。パリ五輪の切符も掴んだ。目標としていたものに対し、やれることをやって結果を残した。ただ、次はパリ五輪ではなく、東京V。所属クラブのためにプレーすることが、やるべきこと。その積み上げを続けているからこそ、今の山田がある。 また、強烈な左足のキックについても同様だ。「才能はある程度あったと思いますけど、プロになっている選手であれば誰でもあると思うので、努力は才能を勝らないと思います。努力というのは自分で努力していたという気持ちはないんですけど、それが良かったかなと思います。どんどん上積みしていった日々の練習というのを大事にしてきましたし、これからも必要だと思うので、それは忘れずにずっとやっていきたいです」とコメント。必要なことを積み上げたことだけが重要ということだ。 FKの精度、キック精度を持って、中村俊輔氏と比較される山田。ただ本人は全くそう思っていない。そのメンタリティも、活躍の要因と言える。 「(中村氏とは)全く別の選手ですし、素晴らしいフリーキッカーで左足の選手と比べられることは嬉しいですけど、全く別の選手で、全く違う特徴を持っているので、中村俊輔2世というよりは、山田楓喜というのを、誰かの後釜ではなく山田楓喜というものを見てもらいたいです」 誰もが似たような選手を真似しそうなものだが、「誰もないですね。自分のスタイルを貫き通してきたという感じです」と、山田は昔から誰かを手本にはしていないという。自分は“山田楓喜”。これを大事にしている。 「今年の目標としては、自分の価値を高めて名を売っていくということを移籍した時から決めていました。その途中ですし、まだまだこれからどんどん山田楓喜というものを世界に知らしめていかなければいけないと思います。まだ途中ですし、全然満足していないので、これからという感じです」 今回の大会の活躍で、間違いなく“山田楓喜”の価値は高まり、その名は今まで以上に知られることとなっただろう。その名前にも特徴が。人々に“喜”を与える存在になるべくして、体現している。 「『喜』が先祖代々長男についていて、それが自分も長男なので、『喜』を第一に考えた名前となっています」と、「楓喜」という名前の由来について語ってくれた。そして「自分が喜んでいる姿を出しながら、周りの人にも喜んでもらうという感じです」と、自身が楽しく、喜んでプレーすることで、喜びを与えていく。代表選手にとって、最も大事な要素を、名前として背負っている。 そんな山田の目標は、最高の“山田楓喜”になること。 「最終目的はないですが、自分がどれだけ成長できるか。日々成長したいなという思いがあったから、今までも成長できたと思うので、それを忘れず、変な目標とか高みを見せずに、日々成長することにフォーカスしたいです」 間違いなく注目を集めるその左足。多くの“喜び”をこれからも多くの人々に与えて行ってもらいたい。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 <span class="paragraph-title">【動画】歓“喜”をもたらした山田楓喜の後半AT弾! 日本を優勝へ導く左足ミドル!!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="QYyvg_78ZLE";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.06 09:00 Mon
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日本代表対決のスタメン発表! OAの3名はベンチスタート

3日、日本代表vsU-24日本代表の一戦が札幌ドームで行われる。 キリンチャレンジカップ2021のジャマイカ代表戦が、ジャマイカ代表が来日できなかったことを受けて急遽中止に。その後、対戦相手にU-24日本代表を指名し、異例の日本代表対決が実現した。 カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選を戦う日本代表と、東京オリンピック出場に向けてメンバー選考を続けるU-24日本代表の一戦。互いに主力選手を起用して臨む。 日本代表はDF長友佑都(マルセイユ)、MF鎌田大地(フランクフルト)、MF南野拓実(サウサンプトン)、FW大迫勇也(ブレーメン)と日本代表の主軸を先発起用した。 一方のU-24日本代表はオーバーエイジの3名はベンチスタート。MF久保建英(ヘタフェ)、MF中山雄太(ズヴォレ)、MF板倉滉(フローニンヘン)らが起用された。 今回の試合は、フィールドプレーヤーが7名、GK1名が交代可能なレギュレーション。後半の交代枠は3回までとなるが、負傷交代の場合は含まれない。 ★日本代表スタメン[4-2-3-1] ※並びは予想 GK:シュミット・ダニエル DF:室屋成、植田直通、谷口彰悟、長友佑都 MF:橋本拳人、守田英正 MF:原口元気、鎌田大地、南野拓実 FW:大迫勇也 監督:森保一 ★U-24日本代表スタメン[4-2-3-1] ※並びは予想 GK:大迫敬介 DF:菅原由勢、橋岡大樹、町田浩樹、旗手怜央 MF:中山雄太、板倉滉 MF:三好康児、久保建英、遠藤渓太 FW:田川亨介 監督:横内昭展 2021.06.03 18:42 Thu
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東京五輪に臨むU-24スペイン代表は豪華! GKウナイ・シモンやペドリらユーロ2020のスペイン代表から6名が招集

スペインサッカー連盟(RFEF)は29日、東京オリンピックに臨むU-24スペイン代表メンバーを発表した。 ルイス・デ・ラ・フエンテ監督は、22名を指名。18名の本大会登録メンバーに加え、予備登録メンバー4名を招集した。 今回のメンバーには、ラ・リーガで主軸としてプレーし、スペイン代表としてユーロ2020に参加しているメンバーも多数選出した。 28日のラウンド16・クロアチア代表戦で痛恨のオウンゴールを喫したGKウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ)やマンチェスター・シティからバルセロナへと復帰したDFエリック・ガルシア、CBでコンビを組むDFパウ・トーレス(ビジャレアル)、バルセロナの新星MFペドリやMFダニ・オルモ(RBライプツィヒ)、FWミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ)が招集されている。 また、レアル・マドリーのFWマルコ・アセンシオやアーセナルに2年間レンタルで出ていたMFダニ・セバージョスも招集。U-24日本代表としてプレーするMF久保建英の同僚でもあるMFマルク・ククレジャも招集された。 スペインはグループCに入り、エジプト、アルゼンチン、オーストラリアと対戦する。今回発表されたU-24スペイン代表は以下の通り。 ◆U-24スペイン代表メンバー GK アルバロ・フェルナンデス(ウエスカ) ウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ) アレハンドロ・ドミンゲス(ラス・パルマス) DF オスカル・ミンゲサ(バルセロナ) ヘスス・バジェホ・ラサロ(グラナダ) エリック・ガルシア(バルセロナ) パウ・トーレス(ビジャレアル) オスカル・ヒル(エスパニョール) フアン・ミランダ(レアル・ベティス) MF マルク・ククレジャ(ヘタフェ) ホン・モンカジョラ(オサスナ) マルティン・スビメンディ(レアル・ソシエダ) ダニ・セバージョス(レアル・マドリー) ミケル・メリノ(レアル・ソシエダ) カルロス・ソレール(バレンシア) ペドリ(バルセロナ) FW ブライアン・ヒル(セビージャ) マルコ・アセンシオ(レアル・マドリー) ダニ・オルモ(RBライプツィヒ/ドイツ) ミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ) ラファ・ミル(ウォルバーハンプトン/イングランド) ハビエル・プアド(エスパニョール) <span class="paragraph-title">【動画】U-24スペイン代表メンバー発表ムービー!</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJVdmpoQlZmMyIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> 2021.06.29 19:45 Tue
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U-22日本代表候補メンバー発表 清水MF松岡大起ら26名《トレーニングキャンプ》

日本サッカー協会(JFA)は1日、U-22日本代表候補のトレーニングキャンプメンバーを発表した。 今月下旬からを予定するAFC U23アジアカップ2022予選に向けたものとなる今合宿。今回も元日本代表DFの内田篤人氏がロールモデルコーチとして帯同が予定され、4日から高円宮記念JFA夢フィールドとJヴィレッジでスタートする。 その今回は26選手が招集。尚志高校のDFチェイス・アンリが高体連から唯一招集されたほか、大学からも5名が呼ばれ、清水エスパルスのMF松岡大起をはじめ、J1を舞台に活躍する選手たちもメンバー入りした。 ◆招集メンバー一覧 GK 小畑裕馬(ベガルタ仙台) 佐々木雅士(柏レイソル) 杉本光希(立正大学) ヒル袈依廉(早稲田大学) DF 山原怜音(筑波大学) 角田涼太朗(横浜F・マリノス) 大畑歩夢(サガン鳥栖) 畑大雅(湘南ベルマーレ) 奈良坂巧(FC町田ゼルビア) 鈴木海音(ジュビロ磐田) 佐古真礼(藤枝MYFC) 中野伸哉(サガン鳥栖U-18) チェイス・アンリ(尚志高校) MF 郷家友太(ヴィッセル神戸) 松井蓮之(法政大学) 松村優太(鹿島アントラーズ) 松岡大起(清水エスパルス) 櫻井辰徳(ヴィッセル神戸) 鈴木唯人(清水エスパルス) 藤田譲瑠チマ(徳島ヴォルティス) 田中聡(湘南ベルマーレ) 中村仁郎(ガンバ大阪ユース) 甲田英將(名古屋グランパスU-18) FW 藤尾翔太(水戸ホーリーホック) 佐藤恵允(明治大学) 細谷真大(柏レイソル) 2021.10.01 17:05 Fri

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