先発全員を入れ替えたリバプールvsアーセナルは5-5の壮絶打ち合いに! PK戦を制したリバプールに軍配《EFLカップ》

EFLカップ(カラバオカップ)4回戦、リバプールvsアーセナルが30日に行われ、5-5のスコアで90分間の戦いが終了。その後、PK戦を5-4で制したリバプールが5回戦進出を決めた。

3回戦でMKドンズ、ノッティンガム・フォレストとそれぞれ下部カテゴリーのクラブに快勝したプレミアリーグのビッグ6同士による一戦。

直近のリーグ戦でトッテナムとのビッグマッチを制したホームのリバプールは先発全員を変更。ミルナー、ジョー・ゴメス、ナビ・ケイタ、ララナ、オリジ、オックスレイド=チェンバレンというサブ組とトップチームデビューの18歳DFネコ・ウィリアムズやエリオット、ブリュースターと多くの若手を起用した。
一方、ホームのクリスタル・パレスで2点差を追いつかれてドローとなったアーセナルは、同試合での主将MFジャカのサポーターに対する挑発行為の影響でチーム内に不穏な空気が漂う。その悪い流れを払しょくしたい難敵相手の一戦に向けてはこちらも先発全員を変更。ホールディング、ベジェリンやエジル、マルティネッリなどヨーロッパリーグを戦うメンバーが起用された。

前線から圧力をかけるアグレッシブな入りを見せたアーセナルが主導権を奪いにかかるが、先制点を奪ったのはホームのリバプール。右サイドのウィリアムズからのフィードに抜け出したチェンバレンが右サイド深くで低いクロスを入れると、ブリュースターの手前でクリアを試みたDFムスタフィのオウンゴールを誘った。相手からもらったプレゼントゴールで俄然沸くアンフィールドでホームチームが畳み掛ける攻撃を見せるが、チェンバレンらが決定機を生かせない。すると、試合はここから一気にアウェイチームペースへと傾いていく。

19分、波状攻撃からボックス中央でフリーのブカヨ・サカがシュート。これはGKケレハーに弾かれるが、オフサイドラインぎりぎりでこぼれ球に詰めたトレイラが冷静にゴールへ蹴り込み、同点に追いつく。続く26分には相手陣内で得たFKの場面で意表を突くリスタートから右サイド深くのメイトランド=ナイルズが高速クロス。DFにディフレクトしたボールをGKが前に弾くと、こぼれ球をマルティネッリが押し込んだ。

早い時間帯に試合を引っくり返したアーセナルは36分にもウィリアムズの不用意なバックパスをかっさらったサカがボックス左に持ち込むと、ゴール前でドフリーのマルティネッリが難なく流し込み、点差を2点に広げた。

随所に若さが悪い方向に出たリバプールだったが、前半終了間際の43分にはセットプレーの流れからボックス内で仕掛けたエリオットが相手のファウルを誘い、これをキッカーのミルナーがきっちり決めて再び1点差に縮めて前半を終えた。

激しい点の奪い合いとなった試合は後半も同様の展開に。54分、ミルナーの不用意なGKへのバックパスをナイルズが引っかけると、ゴールラインを割りそうになったボールをエジルが何とか残して折り返す。これをナイルズが無人のゴールへ流し込み、アーセナルが後半最初のゴールを奪った。

ミス絡みの痛恨の失点に加え、直後にケイタが負傷するアクシデントにも見舞われたリバプールだが、ここから見事な反発力を見せる。まずは58分、ボックス手前中央でララナが頭で競ったボールをいち早く拾ったチェンバレンがすかさずミドルシュート。強烈なシュートが古巣のゴールネットを揺らす。続く62分にはカーティス・ジョーンズからの縦パスを足下に受けたオリジが鮮やかなターンでDFホールディングをかわしてボックス中央から右足のシュートを流し込み、瞬く間に追いついた。

これで一気にホームチームが流れを掴むかに思われたが、71分にはボックス中央を持ち上がったジョー・ウィロックが強烈なミドルシュートをゴール左上隅に突き刺してアーセナルが勝ち越しに成功した。

その後、逃げ切りを図るアーセナルに対してなかなか決定機を作れないリバプールだったが、最後の最後に劇的同点ゴールを挙げる。94分、波状攻撃から右サイドのウィリアムズが低いクロスを入れると、これをボックス中央のオリジがバックステップを踏んでから見事なジャンピングボレーで合わせ、ゴール右隅に突き刺した。

ホームチームがギリギリで追いついて持ち込んだPK戦では両者の勢いの差がそのまま表れる結果に。互いに3人目まで連続で成功した中、先攻のアーセナルはダニ・セバージョスが左隅を狙ったシュートをGKケレハーが完璧なセーブでストップ。そして、リバプールは4人目のオリジ、5人目のC・ジョーンズがきっちり決めて5-4でPK戦を制した。

共にリーグ戦から先発全員を入れ替えて臨んだ5-5の壮絶な打ち合いの末、PK戦で勝ち切ったリバプールが5回戦進出を果たした。