「選手とサポーターに感謝」悲願のカップタイトルに川崎F・鬼木達監督が感じた“メンタル”《YBCルヴァンカップ》

2019JリーグYBCルヴァンカップの決勝が26日に埼玉スタジアム2002で行われた。北海道コンサドーレ札幌vs川崎フロンターレの試合は、シーソーゲームとなる中、後半のラストプレーで札幌が同点に追いつく展開に。その後の延長戦では札幌が逆転するも、川崎Fが追いつき、PK戦までもつれた。PK戦では、川崎FのGK新井章太が2つのセーブを見せ、川崎Fが勝利。初のリーグカップ優勝を成し遂げた。
試合後、川崎Fの鬼木達監督が記者会見に臨み、苦しい展開となった試合について振り返るとともに、これまでカップ戦で準優勝に終わり続けたチームが悲願のカップタイトルを勝ち取れたことを喜んだ。

◆鬼木達監督(川崎フロンターレ)
「この埼玉スタジアム2002をホームのような雰囲気にしてくれたサポーターの数と声援に感謝しています」「最後、勝っても負けてもおかしくない中で、最後の最後まで選手が諦めずに、それを信じてサポーターが応援し続けてくれたことに感謝します。選手とサポーターに感謝しています」

「ゲームは決して簡単なものではなかったです。特に最後の、後半アディショナルタイムで同点に持っていかれたことで選手の気持ちも落ちたと思いますし、退場等あって難しいゲームになりました。最後まだ諦めないという姿勢が何かを起こせるということを、選手とサポーターから教えてもらったと思っています」

──初のカップタイトルを獲ったことの意味は

「こういう大舞台というか、一発勝負のところでずっと勝てずにいて、もし今日もあの展開で負けるようなことがあれば、なかなか引きずっていくような歴史になりかねない試合だったと思います」

「そういった意味では、一昨年から少しずつチームの歴史を選手とサポーターが変えてくれていると思います。また次に進んでいけるチームになったと思っています」

──2年前と同じで序盤に失点して追いかけていく展開となりましたが、2年前との違いは

「選手も自分もあのような展開になっても焦れずにやろうと挑んでいたので、失点はありましたけど慌てずにやってくれたと思います」

「ただ、チャンスを決めきれていなかったので、この展開はさすがに選手も焦れそうな雰囲気はありました。そこで、前半の最後に点を取れたことは大きかったです」

「その中で追加点をあの時間帯に取れたこと。ただ、最後のあの場面で失点したことは、今後を含めて修正しなければいけないと思います。メンタルの部分が勝負を分けるなという思いがあります」

──VARの入った決勝についての感想は

「VARは難しいですし、何のジャッジかわからなかったです。難しい展開にはなりましたが、2年前もあのような舞台でやらせてもらっていたので、自分自身も落ち着いてメンバー選考も含めて、延長も考えていたので、選手も自分も落ち着いてやれたのではないかと思います」

──PK戦に入る前に選手たちはどんな雰囲気だったのか。またどんな働きかけをしたか

「選手は当然1人少ない状況で追いついているので、最後に危険なシーンもあったのでホッとした雰囲気はありました」

「最終的にはメンバーを決めましたが、話し合いの中では自信のなさそうな選手もいたのでコミュニケーションをとりました」

「最後も気持ちだという形でみんなで盛り上がっていきました。その声をかけていたのも(新井)章太だったので、最後あの形につながったと思います」