【J1ピックアッププレビュー】連覇への接近か、残留への光明か《川崎Fvs柏》

2018.11.02 23:15 Fri
©︎J.LEAGUE
▽明治安田生命J1リーグ第31節の川崎フロンターレvs柏レイソルが3日に等々力陸上競技場で行われる。連覇を目指す首位・川崎F(勝ち点60)と残留争い真っ只中の17位・柏(勝ち点33)、目標は違うがどちらにとっても勝利が欲しい一戦だ。

◆J1連覇を目指すのみ〜川崎フロンターレ〜
▽川崎Fの今季の目標はリーグ戦連覇に絞られた。前節のヴィッセル神戸戦では、前半を1-3で折り返すも、底力を見せつけて5-3で勝利。2位・サンフレッチェ広島との勝ち点差も「4」に広げることに成功した。しかし、10月24日に行われた天皇杯準々決勝モンテディオ山形戦では、ベストメンバーで臨むも2-3で敗北。タイトル獲得の可能性はJ1のみとなった。
▽今節の相手は現在残留争い中。真っ向からの戦いを避けてくる可能性もあり、山形戦で露呈したセットプレーやカウンターへの対応には注意したい。また、今節は守護神のGKチョン・ソンリョンが山形戦での退場により出場停止に。先月左太もも肉離れと診断されたDF車屋紳太郎、左ふくらはぎの違和感で別メニューが続いていたMF大島僚太の出場も微妙なところだ。しかし、今節勝利すれば、次節連覇を達成できる可能性も出てくる。状況は苦しいが、残り4試合勝利を目指して戦うのみ。

◆難敵との連戦初戦、残留への光明見出せるか〜柏レイソル〜
▽不安定な戦いを続ける柏は、徐々に降格の危機が迫っている。前々節では優勝争いを繰り広げる広島に3-0で勝利してチームも上向きになるかに思われた。しかし続く前節の名古屋グランパスとの残留争い直接対決では決めるべき時に決められず、0-1で敗北。順位も17位に落とし、降格の2文字がちらつき始めた。

▽柏は今節の川崎F戦を始め、鹿島アントラーズ、セレッソ大阪、ガンバ大阪と残り4試合厳しい戦いが続く。そんな中、脳震とうで長期間戦列を離れていたGK中村航輔が先週ついに全体練習合流の朗報も。今節の出場は不透明だが、守護神復帰も見えてきた。しかし、今節はDF高木利弥が名古屋戦の退場により出場停止。最終ラインを再編成する中、どこまでリーグ屈指の攻撃力を誇る川崎Fを抑えられるか。チームは今節に向けて10月25日から非公開練習を敢行。ここから始まる残留への厳しい戦い、まず首位・川崎F戦で光明を見出せるか。
【予想スタメン&フォーメーション】
◆川崎フロンターレ[4-2-3-1]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:新井章太
DF:エウシーニョ、奈良竜樹、谷口彰悟、登里享平
MF:守田英正、下田北斗
MF:家長昭博、中村憲剛、阿部浩之
FW:小林悠
監督:鬼木達
▽今節は数人の入れ替えが。出場停止のチョン・ソンリョンに代わりGK新井章太が先発。また、第29節鹿島アントラーズ戦で退場し、天皇杯の山形戦を欠場していたMF阿部浩之が復帰する。練習に復帰した車屋と大島の出場は流動的。1トップは前回対戦でゴールを記録し、J1得点ランク日本人トップに立つFW小林悠が入る。

◆柏レイソル[4-4-2]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:桐畑和繁
DF:小池龍太、鈴木大輔、鎌田次郎、中山雄太
MF:伊東純也、小泉慶、大谷秀和、クリスティアーノ
FW:瀬川祐輔、オルンガ
監督:加藤望
▽一方の柏は、DF鎌田次郎が第23節以来の先発か。出場停止の高木の左サイドバックにはDF中山雄太が入ることになりそうだ。2トップはFW瀬川祐輔とFWオルンガが組む。

【注目選手】
◆MF阿部浩之(川崎フロンターレ)
(C)CWS Brains,LTD.
▽連覇に向けた重要な一戦に向け、カギを握るのはMF阿部浩之だ。鹿島戦では終盤退場覚悟のプレーでチームに勝ち点1をもたらした。しかし、直近の天皇杯山形戦ではふくらはぎの違和感から欠場。自身が出場できなかっただけに、残された唯一のタイトルであるリーグ戦への意気込みは強いはず。チームを引き締めて連覇を大きく手繰り寄せる勝利へチームを導くことができるか。

◆FW瀬川祐輔(柏レイソル)
(C)J.LEAGUE PHOTOS
▽首位撃破へのキープレーヤーは瀬川だ。一時期は4戦連発を記録するも、前節の名古屋戦では決定機を決められず。「僕が外し過ぎた。反省しています」と悔しさをあらわにした。今節は攻撃面でももちろん、守備のスイッチ役として川崎Fを苦しめることも重要になる。攻守両面で川崎Fの嫌な存在となれるか。

◆川崎Fは連覇へ、柏は残留へ…目標達成への重要な一戦
▽J1連覇を目指す川崎Fと残留を目指す柏。両者の置かれている立場は違うが、どちらにとっても負けられない一戦となる。首位の川崎Fは現在2位の広島との勝ち点差が「4」。今節の結果次第では連覇に王手をかける可能性もある。

▽一方の柏は残留圏内の15位・名古屋との勝ち点差はわずか「1」であるものの、14位・ジュビロ磐田、13位・神戸、12位・湘南ベルマーレとは「4」差をつけられており、この一戦に敗れることになれば、一気に降格の可能性が高まる。一方で、勝利すれば今節残留圏内に浮上する可能性もある。

▽目標達成への重要な一戦。チケットは完売だ。満員のサポーターが見守る中で、勝利を飾るのは連覇を目指す川崎Fか。それとも残留目指す柏か。両者の一戦は、3日14時にキックオフを迎える。
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