【日本代表コラム】テストの場となった壮行試合、細部を詰められるか
2018.05.31 13:30 Thu
▽「色々なトライはできた。ただ、それは勝つことを前提とした上でのトライ。結果が出ず、本当に残念」と試合後会見の冒頭で話した西野朗監督。初陣となったガーナ代表戦は、壮行試合として用意された舞台だったが、不安の残る結果となった。
◆新システムをトライも…
▽まずは守備面。キックオフ直後のファーストプレーでは、右ウイングバックに入ったMF原口元気(デュッセルドルフ)の裏のスペースを突かれ、CKを与えてしまった。また、3バックを組んだDF吉田麻也(サウサンプトン)、MF長谷部誠(フランクフルト)、DF槙野智章(浦和レッズ)の3人に関しては、中央に入った長谷部がラインの高さやポジショニングについて積極的に声を掛けていたが、ハマった守備を見せたとは言いがたかった。
▽ラインは基本的に低く設定されていたため、ロングボールを入れられる場面が多くなったが、中央の長谷部は競り合いに勝てず。右に入った吉田が競れていればというシーンは多かった。結果、ロングボールの流れから槙野がボックス付近でファウルを犯し、トーマスに直接決められ先制を許してしまった。
▽2失点目も同様だった。後半早々に裏へのボールを出されると、長谷部が競り合いながらボックスに侵入。そこにGK川島永嗣(メス)が飛び出しファウル。PKから2点目を与えてしまった。
◆攻撃面も形がない
▽確かに、監督が代わったことで、選手の立ち位置や役割が変わり、今まで通りの感覚ではプレーできないのは事実だ。しかし、決め事があったかというと、そうでもないような印象を受けた。
▽ボランチにMF大島僚太(川崎フロンターレ)を起用したこと、さらにシャドーに宇佐美と本田を起用したことを考えると、よりボールを保持して崩したい印象を受けた。現に、カウンターでの攻撃は数えるほど。基本的にはパスを繋いで崩すというスタイルを90分間崩さなかった。
▽前半に関して、後方から大迫にボールを入れる形まではできているが、そこからどの様な攻撃を仕掛けるのか。宇佐美、本田がどのポジションをとるのか、ウイングバックに入ったMF原口元気(デュッセルドルフ)、DF長友佑都(ガラタサライ)はどこまで上がりを見せるのか。そのタイミングは…。まだまだ、明確な攻撃の形を作れているとは言えず、ガーナ戦は手探りに終わった。
▽本田は「これから、“これでもか”ってぐらい詰めていかないと。次の試合でまた1個良くして、そのまた次で1個良くしてっていうイメージ」と語っており、本大会初戦の前に行われるスイス代表戦(6月8日)、パラグアイ代表戦(6月12日)の2試合で、より細部を詰めていくと意気込んだ。
◆後半は完全なテスト
▽後半立ち上がり、酒井高が原口よりも高い位置をとり、長友も積極的に上がったことで、ゴール前でのシュートシーンが増えた。しかし、崩しかけながらもシュートは決まらず。香川が2度迎えた決定機は、不発に終わった。
▽その後、負傷明けのFW岡崎慎司(レスター・シティ)、クラブで出場機会がなかったMF井手口陽介(クルトゥラル・レオネサ)、そしてMF柴崎岳(ヘタフェ)を投入。それぞれのコンディションとパフォーマンスのチェックを行うために起用したと考えていいだろう。
▽岡崎は自身の持ち味でもある体を張ったプレーを見せたが、決定機には絡めず。また、井手口も試合勘のなさからか、ボールへの寄せの甘さなどが気になった。柴崎はボールを持てば狙いを持ったパスを前線に供給。随所にらしさを見せたと言えるだろう。ゴールに繋がるシーンを作れなかったことは残念だが、トライはしていた印象だ。
▽一方、起用されなかったフィールドプレーヤーは、FW浅野拓磨(ハノーファー)、MF乾貴士(エイバル)、MF三竿健斗(鹿島アントラーズ)、DF植田直通(鹿島アントラーズ)、DF昌子源(鹿島アントラーズ)、DF酒井宏樹(マルセイユ)、DF遠藤航(浦和レッズ)の7名だ。
▽乾は合宿前から抱えている負傷の影響があったと考えられるが、他の6名はコンディションには問題がなかったと考えていいだろう。試合の展開もあったが、テストする必要性がなかったとも考えられる。現在のシステムにおいて、それぞれの果たす役割は見えており、細部を詰める部分に関しては、メンバー発表後に行うのだろう。
◆選ばれる23名は…
▽試合結果、内容に不安を覚えることはあるが、それでも23名は発表される。ガーナ戦に臨んだ26名から選ばれるのであれば、落選するのは3名だ。
▽まず、先発した11名に関しては、23名の中に入ると予想される。1失点を喫し、得点を奪えなかったとは言え、ボールを保持して主導権を握るという形は見せていた。また、出場こそなかったがGK東口順昭(ガンバ大阪)、GK中村航輔(柏レイソル)も当確だろう。GK3枠を考えれば、川島を含めた3人になるはずだ。
▽気になるのは控えメンバーだ。今回使った[3-4-2-1]のシステムを含めて考えると、センターバックはあと1人は必要となる。昌子、植田の2人だが、経験値を踏まえて昌子が選ばれるだろう。ファイタータイプの植田だが、3バックでは生きづらい。また、西野監督が口にした「ポリバレント」という言葉から考えても、外れてしまう。逆に、長谷部のポジションを考えると、遠藤はボランチだけでなく3バックの右、さらにはウイングバックもクラブでプレーしている。また、三竿もボランチだけでなく、3バックの中央でプレーが可能だ。植田よりは「ポリバレント」と考えていいだろう。
▽また、サイドバックで起用されなかった酒井宏も23名に入るだろう。4バックのシステムも併用すると考えると、右サイドバックとして酒井宏がファーストチョイスとなるからだ。残りは6名だ。まず、後半から出場した中では武藤、岡崎、柴崎、酒井高は当確と見ていいだろう。大迫以外のFWとして武藤と岡崎は別のタイプとなり、シャドーストライカーとしても2トップの相方としても起用が可能だ。また、ボールを保持することを考えると、柴崎も確実に入るだろう。ゲームの流れを変えることも可能だ。そして、両サイドバック、ウイングバックができる酒井高も当確とみる。
▽これで残すは2名だ。井手口、香川、乾、浅野の4名が残っているが、攻撃のカードとしては乾が残ると見る。ケガ具合だけが心配だが、そこを西野監督がどう判断するか。ケガが認められれば初戦の24時間前まで変更が可能となるため、一旦は選ばれる可能性が高い。そして最後の1名は、井手口を推す。スペインでは苦しい時期を過ごしたが、将来性と予選でのプレーぶりを見れば入れたい所。ボランチの選手が多くなってしまうが、ボールへの執着心と運動量を考えると、グループステージの3試合で起用する場面は訪れそうだ。
▽一方で、落選と考える香川、浅野は、現状のシステムでは起用しにくい所が否めない。香川はパフォーマンスが上がっていなく、シャドーとしては生きにくいと考える。また、浅野のスピードは魅力的だが、前線の組み合わせを考えると浅野よりもプレーの幅が広がる選手を起きたい。
▽いずれにしても、頭を悩ませるであろう西野監督。31日のトレーニングをキャンセルしたことを考えると、ガーナ戦で心を決めたのかもしれない。どのような決断を下すとしても、信念を持ち、最後まで自身のスタイルを貫いてもらいたい。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
◆新システムをトライも…

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▽新システムである[3-4-2-1]で試合に臨んだ日本代表。21日からスタートした合宿で取り組んできたが、1週間の準備期間では足りていない部分が散見。特に形を作るという部分では、まだまだな部分が多かった。▽まずは守備面。キックオフ直後のファーストプレーでは、右ウイングバックに入ったMF原口元気(デュッセルドルフ)の裏のスペースを突かれ、CKを与えてしまった。また、3バックを組んだDF吉田麻也(サウサンプトン)、MF長谷部誠(フランクフルト)、DF槙野智章(浦和レッズ)の3人に関しては、中央に入った長谷部がラインの高さやポジショニングについて積極的に声を掛けていたが、ハマった守備を見せたとは言いがたかった。
▽2失点目も同様だった。後半早々に裏へのボールを出されると、長谷部が競り合いながらボックスに侵入。そこにGK川島永嗣(メス)が飛び出しファウル。PKから2点目を与えてしまった。
▽1失点目とは異なるが、2失点目もDFラインとGKとの連携不足と言っていいだろう。3バックのポジショニング、GKとの守備時の約束事など、まだまだ細部を詰める必要がある。
◆攻撃面も形がない

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▽攻撃面も同様だ。前半は1トップにFW大迫勇也(ブレーメン)が入り、2シャドーにMF本田圭佑(パチューカ)、MF宇佐美貴史(デュッセルドルフ)が入った。トップの大迫にボールは収まるものの、その後の攻撃にはアイデアを欠いた。本田も試合後に「最後の部分におけるビジョンの共有が足りない」とコメント。しかし、それは想定内であり、準備期間の少なさが原因と分析していた。▽確かに、監督が代わったことで、選手の立ち位置や役割が変わり、今まで通りの感覚ではプレーできないのは事実だ。しかし、決め事があったかというと、そうでもないような印象を受けた。
▽ボランチにMF大島僚太(川崎フロンターレ)を起用したこと、さらにシャドーに宇佐美と本田を起用したことを考えると、よりボールを保持して崩したい印象を受けた。現に、カウンターでの攻撃は数えるほど。基本的にはパスを繋いで崩すというスタイルを90分間崩さなかった。
▽前半に関して、後方から大迫にボールを入れる形まではできているが、そこからどの様な攻撃を仕掛けるのか。宇佐美、本田がどのポジションをとるのか、ウイングバックに入ったMF原口元気(デュッセルドルフ)、DF長友佑都(ガラタサライ)はどこまで上がりを見せるのか。そのタイミングは…。まだまだ、明確な攻撃の形を作れているとは言えず、ガーナ戦は手探りに終わった。
▽本田は「これから、“これでもか”ってぐらい詰めていかないと。次の試合でまた1個良くして、そのまた次で1個良くしてっていうイメージ」と語っており、本大会初戦の前に行われるスイス代表戦(6月8日)、パラグアイ代表戦(6月12日)の2試合で、より細部を詰めていくと意気込んだ。
◆後半は完全なテスト

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▽前半は現状のシステムでのベストメンバーを起用したと見られる日本代表。後半頭から、MF香川真司(ドルトムント)、FW武藤嘉紀(マインツ)、DF酒井高徳(ハンブルガーSV)を投入した。香川は本田とともにシャドーの位置に入り、武藤は大迫に代わってトップへ。酒井高は原口と代わり右ウイングバックを務めた。▽後半立ち上がり、酒井高が原口よりも高い位置をとり、長友も積極的に上がったことで、ゴール前でのシュートシーンが増えた。しかし、崩しかけながらもシュートは決まらず。香川が2度迎えた決定機は、不発に終わった。
▽その後、負傷明けのFW岡崎慎司(レスター・シティ)、クラブで出場機会がなかったMF井手口陽介(クルトゥラル・レオネサ)、そしてMF柴崎岳(ヘタフェ)を投入。それぞれのコンディションとパフォーマンスのチェックを行うために起用したと考えていいだろう。
▽岡崎は自身の持ち味でもある体を張ったプレーを見せたが、決定機には絡めず。また、井手口も試合勘のなさからか、ボールへの寄せの甘さなどが気になった。柴崎はボールを持てば狙いを持ったパスを前線に供給。随所にらしさを見せたと言えるだろう。ゴールに繋がるシーンを作れなかったことは残念だが、トライはしていた印象だ。
▽一方、起用されなかったフィールドプレーヤーは、FW浅野拓磨(ハノーファー)、MF乾貴士(エイバル)、MF三竿健斗(鹿島アントラーズ)、DF植田直通(鹿島アントラーズ)、DF昌子源(鹿島アントラーズ)、DF酒井宏樹(マルセイユ)、DF遠藤航(浦和レッズ)の7名だ。
▽乾は合宿前から抱えている負傷の影響があったと考えられるが、他の6名はコンディションには問題がなかったと考えていいだろう。試合の展開もあったが、テストする必要性がなかったとも考えられる。現在のシステムにおいて、それぞれの果たす役割は見えており、細部を詰める部分に関しては、メンバー発表後に行うのだろう。
◆選ばれる23名は…

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▽結果として0-2の敗戦。ワールドカップ前最後の国内戦であり、壮行試合であったことを考えると、やはり残念な印象が強い。開幕2カ月前に監督交代に踏み切ったのだから…という声が出るのも必然だろう。▽試合結果、内容に不安を覚えることはあるが、それでも23名は発表される。ガーナ戦に臨んだ26名から選ばれるのであれば、落選するのは3名だ。
▽まず、先発した11名に関しては、23名の中に入ると予想される。1失点を喫し、得点を奪えなかったとは言え、ボールを保持して主導権を握るという形は見せていた。また、出場こそなかったがGK東口順昭(ガンバ大阪)、GK中村航輔(柏レイソル)も当確だろう。GK3枠を考えれば、川島を含めた3人になるはずだ。
▽気になるのは控えメンバーだ。今回使った[3-4-2-1]のシステムを含めて考えると、センターバックはあと1人は必要となる。昌子、植田の2人だが、経験値を踏まえて昌子が選ばれるだろう。ファイタータイプの植田だが、3バックでは生きづらい。また、西野監督が口にした「ポリバレント」という言葉から考えても、外れてしまう。逆に、長谷部のポジションを考えると、遠藤はボランチだけでなく3バックの右、さらにはウイングバックもクラブでプレーしている。また、三竿もボランチだけでなく、3バックの中央でプレーが可能だ。植田よりは「ポリバレント」と考えていいだろう。
▽また、サイドバックで起用されなかった酒井宏も23名に入るだろう。4バックのシステムも併用すると考えると、右サイドバックとして酒井宏がファーストチョイスとなるからだ。残りは6名だ。まず、後半から出場した中では武藤、岡崎、柴崎、酒井高は当確と見ていいだろう。大迫以外のFWとして武藤と岡崎は別のタイプとなり、シャドーストライカーとしても2トップの相方としても起用が可能だ。また、ボールを保持することを考えると、柴崎も確実に入るだろう。ゲームの流れを変えることも可能だ。そして、両サイドバック、ウイングバックができる酒井高も当確とみる。
▽これで残すは2名だ。井手口、香川、乾、浅野の4名が残っているが、攻撃のカードとしては乾が残ると見る。ケガ具合だけが心配だが、そこを西野監督がどう判断するか。ケガが認められれば初戦の24時間前まで変更が可能となるため、一旦は選ばれる可能性が高い。そして最後の1名は、井手口を推す。スペインでは苦しい時期を過ごしたが、将来性と予選でのプレーぶりを見れば入れたい所。ボランチの選手が多くなってしまうが、ボールへの執着心と運動量を考えると、グループステージの3試合で起用する場面は訪れそうだ。
▽一方で、落選と考える香川、浅野は、現状のシステムでは起用しにくい所が否めない。香川はパフォーマンスが上がっていなく、シャドーとしては生きにくいと考える。また、浅野のスピードは魅力的だが、前線の組み合わせを考えると浅野よりもプレーの幅が広がる選手を起きたい。
▽いずれにしても、頭を悩ませるであろう西野監督。31日のトレーニングをキャンセルしたことを考えると、ガーナ戦で心を決めたのかもしれない。どのような決断を下すとしても、信念を持ち、最後まで自身のスタイルを貫いてもらいたい。
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2018年7月2日。3年前の出来事を覚えているだろうか。 FIFAのワールドカップ公式ツイッターが1本の動画を共有。それは、ロシア・ワールドカップ ラウンド16のベルギー代表vs日本代表のあのゴールだった。 大会直前にヴァイッド・ハリルホジッチ監督を解任した日本代表は、西野朗監督が急遽率いてロシアW杯に臨んだ。 グループHに入った日本は、初戦でコロンビア代表相手に香川真司と大迫勇也のゴールで1-2と勝利。2戦目のセネガル代表戦は2度相手にリードされる展開となったが、乾貴士と本田圭佑のゴールで2-2の引き分けに終わった。 そして迎えた第3節。ポーランド代表と対戦した日本は、0-1でリードされる展開に。しかし、フェアプレーポイントでの勝ち抜けを考え、ビハインドながら攻め込まない展開を見せると、そのまま試合終了。狙い通り、フェアプレーポイントでの勝ち上がりを決めた。 そして迎えたラウンド16。相手は優勝候補にも挙げられていたベルギーだった。 そのベルギー相手に前半を0-0で終えた日本は、48分に原口元気のゴールで先制。さらに52分には乾貴士のゴールでリードを0-2と広げる。 まさかの展開に多くの日本人は胸が踊っていた一方で、負けるわけにいかないベルギーは選手交代で手を打つことに。すると69分にヤン・ヴェルドンゲン、74分にマルアン・フェライニと空中戦を使われて同点に追いつく。 日本も粘りを見せて攻め込む中、誰もが延長戦にもつれ込むと思った後半アディショナルタイム4分に悲劇が待っていた。 日本は攻め込むと左CKを獲得。これを本田がゴール前にクロス。しかし、これはGKティボー・クルトワがキャッチする。すると、すぐさま周囲を見たクルトワはアンダースローでボールを前へ。これをケビン・デ・ブライネが受けてドリブルを開始。ベルギー全体がカウンターの形に入ると、そのまま相手陣内まで持ち上がって右サイドへスルーパス。これを右サイドを上がっていたトーマス・ムニエが受けると、ダイレクトでグラウンダーのクロス。中央のロメル・ルカクがスルーすると、走り込んだナセル・シャドゥリが押し込み、ベルギーが奇跡の逆転を果たした。 日本人にとっては当然ながら、世界中のサッカーファンにとっても忘られない一戦となったこの試合。公開されると「最高の試合だった」 「伝説のカウンターアタック」とベルギーの綺麗なカウンターに称賛の声が。一方で「これはスイスvsフランスか?」という声もあり、先日のユーロ2020のラウンド16になぞらえる人も出てきた。 この勝利、実はW杯では偉業の1つであり、ノックアウトステージで2点差を逆転して勝ち上がったのは48年ぶりだった。 なお、劇的勝利からちょうど3年が経った2021年7月2日、日本に勝利したベルギーはユーロ2020ベスト4をかけてイタリア代表との準々決勝に臨む。 <span class="paragraph-title">【動画】日本をどん底に落としたベルギーのスペシャルなカウンターアタック</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr"> 48 years had passed since a team recovered a two-goal deficit and won a knockout-phase <a href="https://twitter.com/hashtag/WorldCup?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#WorldCup</a> game until a Belgian miracle <a href="https://twitter.com/hashtag/OnThisDay?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#OnThisDay</a> in 2018<br><br>Nacer Chadli completed a sensational counter-attack to rewrite history <a href="https://twitter.com/NChadli?ref_src=twsrc%5Etfw">@NChadli</a> | <a href="https://twitter.com/BelRedDevils?ref_src=twsrc%5Etfw">@BelRedDevils</a><a href="https://t.co/tzvoWhVbp7">pic.twitter.com/tzvoWhVbp7</a></p>— FIFA World Cup (@FIFAWorldCup) <a href="https://twitter.com/FIFAWorldCup/status/1410860793071996930?ref_src=twsrc%5Etfw">July 2, 2021</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJQckpzNmlUeCIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> 2021.07.02 22:55 Fri3
【日本代表コラム】テストの場となった壮行試合、細部を詰められるか
▽「色々なトライはできた。ただ、それは勝つことを前提とした上でのトライ。結果が出ず、本当に残念」と試合後会見の冒頭で話した西野朗監督。初陣となったガーナ代表戦は、壮行試合として用意された舞台だったが、不安の残る結果となった。 ◆新システムをトライも…<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180531_5_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽新システムである[3-4-2-1]で試合に臨んだ日本代表。21日からスタートした合宿で取り組んできたが、1週間の準備期間では足りていない部分が散見。特に形を作るという部分では、まだまだな部分が多かった。 ▽まずは守備面。キックオフ直後のファーストプレーでは、右ウイングバックに入ったMF原口元気(デュッセルドルフ)の裏のスペースを突かれ、CKを与えてしまった。また、3バックを組んだDF吉田麻也(サウサンプトン)、MF長谷部誠(フランクフルト)、DF槙野智章(浦和レッズ)の3人に関しては、中央に入った長谷部がラインの高さやポジショニングについて積極的に声を掛けていたが、ハマった守備を見せたとは言いがたかった。 ▽ラインは基本的に低く設定されていたため、ロングボールを入れられる場面が多くなったが、中央の長谷部は競り合いに勝てず。右に入った吉田が競れていればというシーンは多かった。結果、ロングボールの流れから槙野がボックス付近でファウルを犯し、トーマスに直接決められ先制を許してしまった。 ▽2失点目も同様だった。後半早々に裏へのボールを出されると、長谷部が競り合いながらボックスに侵入。そこにGK川島永嗣(メス)が飛び出しファウル。PKから2点目を与えてしまった。 ▽1失点目とは異なるが、2失点目もDFラインとGKとの連携不足と言っていいだろう。3バックのポジショニング、GKとの守備時の約束事など、まだまだ細部を詰める必要がある。 ◆攻撃面も形がない<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180531_5_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽攻撃面も同様だ。前半は1トップにFW大迫勇也(ブレーメン)が入り、2シャドーにMF本田圭佑(パチューカ)、MF宇佐美貴史(デュッセルドルフ)が入った。トップの大迫にボールは収まるものの、その後の攻撃にはアイデアを欠いた。本田も試合後に「最後の部分におけるビジョンの共有が足りない」とコメント。しかし、それは想定内であり、準備期間の少なさが原因と分析していた。 ▽確かに、監督が代わったことで、選手の立ち位置や役割が変わり、今まで通りの感覚ではプレーできないのは事実だ。しかし、決め事があったかというと、そうでもないような印象を受けた。 ▽ボランチにMF大島僚太(川崎フロンターレ)を起用したこと、さらにシャドーに宇佐美と本田を起用したことを考えると、よりボールを保持して崩したい印象を受けた。現に、カウンターでの攻撃は数えるほど。基本的にはパスを繋いで崩すというスタイルを90分間崩さなかった。 ▽前半に関して、後方から大迫にボールを入れる形まではできているが、そこからどの様な攻撃を仕掛けるのか。宇佐美、本田がどのポジションをとるのか、ウイングバックに入ったMF原口元気(デュッセルドルフ)、DF長友佑都(ガラタサライ)はどこまで上がりを見せるのか。そのタイミングは…。まだまだ、明確な攻撃の形を作れているとは言えず、ガーナ戦は手探りに終わった。 ▽本田は「これから、“これでもか”ってぐらい詰めていかないと。次の試合でまた1個良くして、そのまた次で1個良くしてっていうイメージ」と語っており、本大会初戦の前に行われるスイス代表戦(6月8日)、パラグアイ代表戦(6月12日)の2試合で、より細部を詰めていくと意気込んだ。 ◆後半は完全なテスト<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180531_5_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽前半は現状のシステムでのベストメンバーを起用したと見られる日本代表。後半頭から、MF香川真司(ドルトムント)、FW武藤嘉紀(マインツ)、DF酒井高徳(ハンブルガーSV)を投入した。香川は本田とともにシャドーの位置に入り、武藤は大迫に代わってトップへ。酒井高は原口と代わり右ウイングバックを務めた。 ▽後半立ち上がり、酒井高が原口よりも高い位置をとり、長友も積極的に上がったことで、ゴール前でのシュートシーンが増えた。しかし、崩しかけながらもシュートは決まらず。香川が2度迎えた決定機は、不発に終わった。 ▽その後、負傷明けのFW岡崎慎司(レスター・シティ)、クラブで出場機会がなかったMF井手口陽介(クルトゥラル・レオネサ)、そしてMF柴崎岳(ヘタフェ)を投入。それぞれのコンディションとパフォーマンスのチェックを行うために起用したと考えていいだろう。 ▽岡崎は自身の持ち味でもある体を張ったプレーを見せたが、決定機には絡めず。また、井手口も試合勘のなさからか、ボールへの寄せの甘さなどが気になった。柴崎はボールを持てば狙いを持ったパスを前線に供給。随所にらしさを見せたと言えるだろう。ゴールに繋がるシーンを作れなかったことは残念だが、トライはしていた印象だ。 ▽一方、起用されなかったフィールドプレーヤーは、FW浅野拓磨(ハノーファー)、MF乾貴士(エイバル)、MF三竿健斗(鹿島アントラーズ)、DF植田直通(鹿島アントラーズ)、DF昌子源(鹿島アントラーズ)、DF酒井宏樹(マルセイユ)、DF遠藤航(浦和レッズ)の7名だ。 ▽乾は合宿前から抱えている負傷の影響があったと考えられるが、他の6名はコンディションには問題がなかったと考えていいだろう。試合の展開もあったが、テストする必要性がなかったとも考えられる。現在のシステムにおいて、それぞれの果たす役割は見えており、細部を詰める部分に関しては、メンバー発表後に行うのだろう。 ◆選ばれる23名は…<div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20180531_5_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽結果として0-2の敗戦。ワールドカップ前最後の国内戦であり、壮行試合であったことを考えると、やはり残念な印象が強い。開幕2カ月前に監督交代に踏み切ったのだから…という声が出るのも必然だろう。 ▽試合結果、内容に不安を覚えることはあるが、それでも23名は発表される。ガーナ戦に臨んだ26名から選ばれるのであれば、落選するのは3名だ。 ▽まず、先発した11名に関しては、23名の中に入ると予想される。1失点を喫し、得点を奪えなかったとは言え、ボールを保持して主導権を握るという形は見せていた。また、出場こそなかったがGK東口順昭(ガンバ大阪)、GK中村航輔(柏レイソル)も当確だろう。GK3枠を考えれば、川島を含めた3人になるはずだ。 ▽気になるのは控えメンバーだ。今回使った[3-4-2-1]のシステムを含めて考えると、センターバックはあと1人は必要となる。昌子、植田の2人だが、経験値を踏まえて昌子が選ばれるだろう。ファイタータイプの植田だが、3バックでは生きづらい。また、西野監督が口にした「ポリバレント」という言葉から考えても、外れてしまう。逆に、長谷部のポジションを考えると、遠藤はボランチだけでなく3バックの右、さらにはウイングバックもクラブでプレーしている。また、三竿もボランチだけでなく、3バックの中央でプレーが可能だ。植田よりは「ポリバレント」と考えていいだろう。 ▽また、サイドバックで起用されなかった酒井宏も23名に入るだろう。4バックのシステムも併用すると考えると、右サイドバックとして酒井宏がファーストチョイスとなるからだ。残りは6名だ。まず、後半から出場した中では武藤、岡崎、柴崎、酒井高は当確と見ていいだろう。大迫以外のFWとして武藤と岡崎は別のタイプとなり、シャドーストライカーとしても2トップの相方としても起用が可能だ。また、ボールを保持することを考えると、柴崎も確実に入るだろう。ゲームの流れを変えることも可能だ。そして、両サイドバック、ウイングバックができる酒井高も当確とみる。 ▽これで残すは2名だ。井手口、香川、乾、浅野の4名が残っているが、攻撃のカードとしては乾が残ると見る。ケガ具合だけが心配だが、そこを西野監督がどう判断するか。ケガが認められれば初戦の24時間前まで変更が可能となるため、一旦は選ばれる可能性が高い。そして最後の1名は、井手口を推す。スペインでは苦しい時期を過ごしたが、将来性と予選でのプレーぶりを見れば入れたい所。ボランチの選手が多くなってしまうが、ボールへの執着心と運動量を考えると、グループステージの3試合で起用する場面は訪れそうだ。 ▽一方で、落選と考える香川、浅野は、現状のシステムでは起用しにくい所が否めない。香川はパフォーマンスが上がっていなく、シャドーとしては生きにくいと考える。また、浅野のスピードは魅力的だが、前線の組み合わせを考えると浅野よりもプレーの幅が広がる選手を起きたい。 ▽いずれにしても、頭を悩ませるであろう西野監督。31日のトレーニングをキャンセルしたことを考えると、ガーナ戦で心を決めたのかもしれない。どのような決断を下すとしても、信念を持ち、最後まで自身のスタイルを貫いてもらいたい。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2018.05.31 13:30 Thu4
元日本代表監督のハリルホジッチ氏、4カ国で4大会連続のW杯出場権獲得も3度目の直前解任で引退を示唆「サッカーにありがとうと言いたい」
カタール・ワールドカップ(W杯)を前に、モロッコ代表の監督を解任されたヴァイッド・ハリルホジッチ氏(69)が、監督キャリアを終える可能性があることを明かした。フランス『RMC Sport』が伝えた。 かつては日本代表も率いていたハリルホジッチ監督。モロッコ代表を率い、カタールW杯の出場権を獲得していたが、モロッコサッカー協会(FRMF)は8月11日、本大会まで3カ月のタイミングで退任を発表した。 FRMFは「カタールW杯に向けた最終段階の調整に関して見解の相違があったため、ハリルホジッチ氏と友好的に別れることに合意した」と発表していたが、背景は大きく異なる。 2019年8月にモロッコ代表の指揮官に就任し、2022年のカタールW杯出場に導いたハリルホジッチ監督。しかし、数カ月前からチェルシーのMFハキム・ツィエクやバイエルンのDFヌサイル・マズラウィら一部選手との確執により、チームの主力となりうる実力者を除外するなど、メンバー選考に関して批判の声が集まっていた。 監督としてはヴェレジュ・モスタルやボーヴェ・オワーズ、ラジャ・カサブランカ、リール、スタッド・レンヌ、パリ・サンジェルマン(PSG)、トラブゾンスポル、アル・イテハド、ディナモ・ザグレブ、ナントなどのクラブチームの他、コートジボワール代表、アルジェリア代表、日本代表、そしてモロッコ代表と4カ国の代表チームを指揮した。 その4カ国ではいずれもW杯本大会に導く手腕を見せていたが、2018年の日本代表でも大会直前の親善試合で結果が出なかったことから解任され、西野朗監督が本大会では指揮。また、2010年のコートジボワールでもW杯前のアフリカ・ネーションズカップで結果が出ずに解任されていた。 史上初の4カ国で4大会連続の本大会出場を決める偉業を成し遂げながら、2大会連続、通算3回目の大会直前での解任の憂き目に遭ったハリルホジッチ氏。モロッコ代表の監督を退任した際の心境を語った。 「この決断は私にとって少し辛いものだった。むしろ、変な形でキャリを終えようとさえ思っている」 「それが人生だ。浮き沈みは激しいが、ちょっとやりすぎだ。サッカーにありがとうと言いたい」 選手の起用をめぐる問題などがありながらも、その手腕は高く評価され、モロッコ代表の監督を退任した後も「多くのオファーを受けた」とのこと。ただ、「どのオファーも受け入れない」と語り、実質的に監督業から引退することを決めたようだ。 2022.09.22 17:15 Thu5
2000人に調査! 最も上司にしたい日本代表監督、森保一監督は4位、1位は? 社長に向いているのはあのベテラン
超ワールドサッカーでは2022年11月、カタール・ワールドカップ(W杯)の開催にあわせて、「Yahoo!ニュース」を通じて、2000人の「Yahoo!クラウドソーシングユーザー」を対象にアンケートを実施した。 7大会連続7度目の出場となった日本代表は、史上初のベスト8進出を目指す中、初戦のドイツ代表戦では世界を驚かせる逆転勝利を収め、目標に向かって大きな一歩を歩み出した中、第2戦のコスタリカ代表戦では、試合を支配しながらもミスから失点して敗戦を喫し、急転してグループステージ突破が厳しい状況となっている。 今大会は解説や自身の発信などで、多くの日本代表OBや監督らが情報を発信。そこで、様々な角度から日本代表のイメージ調査を実施した。 まず、「上司にしたい日本代表監督経験者」について調査。W杯に初めて出場した1998年のフランス大会以降で指揮を執った監督に限定して聞いたところ、現在日本代表を指揮してカタールW杯を戦っている森保一監督は11.8%の票を集め、4位となった。 最も上司になって欲しい人物は、1998年のフランス大会と2010年の南アフリカ大会と2度のW杯を経験し、解説者としても鋭い意見と厳しい指摘が話題の岡田武史氏で33.7%の支持を得た。 意見には「裏表がなさそう」、「厳しいけどオフは親しみやすそう」、「的確なアドバイスがもらえそう」というものがあった。 また2位には、岡田氏の前に監督を務めながら、病に倒れて退任していたイビチャ・オシム氏で、17.7%の支持。3位はサッカーの神様として世界中で知られながら、2006年のドイツ大会では結果を残せなかったジーコ氏で15.1%だった。 その他、同僚にいたら頼もしそうな選手については、長友佑都(FC東京)が32.2%で1位に輝き、2位には27.9%でGK川島永嗣(ストラスブール)が、3位には12%で現在のキャプテンであるDF吉田麻也(シャルケ)が入った。若手ではMF久保建英(レアル・ソシエダ)が4.2%を獲得し、4位に入っている。 社長が似合いそうな選手では、1位が28.4%で川島、2位が21.9%で長友、3位が16%で吉田と頼りになる選手と同じ3人が上位を占めた中、4位には4.8%の支持を得たGKシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)が入ることとなった。 <span class="paragraph-title">【写真】上司にしたい日本代表監督ランキング</span> <span data-other-div="movie"></span> <span class="paragraph-subtitle">1位:岡田武史</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221130_enquete_okada.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> <span class="paragraph-subtitle">2位:イヴィチャ・オシム</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221130_enquete_osim.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> <span class="paragraph-subtitle">3位:ジーコ</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221130_enquete_zico.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> <span class="paragraph-subtitle">4位:森保一</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221130_enquete_moriyasu.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> <span class="paragraph-subtitle">5位:西野朗</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221130_enquete_nishino.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> <span class="paragraph-subtitle">6位:フィリップ・トルシエ</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221130_enquete_troussier.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> <span class="paragraph-subtitle">7位:アルベルト・ザッケローニ</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221130_enquete_zac.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> <span class="paragraph-subtitle">8位:ヴァイッド・ハリルホジッチ</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221130_enquete_halil.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 2022.11.30 13:15 Wed日本の人気記事ランキング
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「今回もニッコニコ」もはや恒例!1人だけ笑顔の日本代表集合写真がまたも話題に「待ってました!」「いつも笑顔が素敵」
日本代表FW上田綺世(フェイエノールト)が、やはり笑顔だ。 3月の2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選で北朝鮮代表との連戦に臨む予定だった日本。だが、アウェイの平壌で開催予定だった試合が中止となったことで、ホームでの1試合のみで活動を終えた。 週末の試合に向けて選手たちが各自のクラブへと戻っている中、21日に行われたホームゲームで先発していた上田も28日にインスタグラムを更新。「応援ありがとうございました!」とファンやサポーターへの感謝の思いを綴っていた。 そんな中、その上田の投稿に添えられていた1枚の写真が話題だ。 上田は、キックオフ前にスターティングメンバー11人が並んで撮影される集合写真もアップ。他の10人がいかにも試合前というようなきりっとした表情を見せる中、上田だけは満面の笑顔だった。 上田が集合写真の撮影時に笑顔を見せるのは恒例のこと。アジアカップ2023の時も度々話題となっていたが、今回はそのアジアカップ以来の代表戦ということもあり、ファンからは「綺世いつも笑ってて可愛い!!!」、「いつも笑顔が素敵」、「今回もニッコニコ」、「スマイル待ってました!」、「とびきりの笑顔で可愛い」とまたも反響が集まっている。 今回はアウェイでの試合が中止となったこともあり、上田の笑顔も並んだ集合写真はこの時だけ。6月の2次予選でも、またこのとびきりの笑顔が見られるだろうか。 <span class="paragraph-title">【写真】1人だけ爽やかな笑顔!日本代表の集合写真(2枚目)</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/C5BhsnPtqYw/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; border:0; border-radius:3px; box-shadow:0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width:540px; min-width:326px; padding:0; width:99.375%; width:-webkit-calc(100% - 2px); width:calc(100% - 2px);"><div style="padding:16px;"> <a href="https://www.instagram.com/p/C5BhsnPtqYw/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" background:#FFFFFF; line-height:0; padding:0 0; text-align:center; text-decoration:none; width:100%;" target="_blank"> <div style=" display: flex; flex-direction: row; align-items: center;"> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 40px; margin-right: 14px; width: 40px;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: column; flex-grow: 1; justify-content: center;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; margin-bottom: 6px; width: 100px;"></div> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; width: 60px;"></div></div></div><div style="padding: 19% 0;"></div> <div style="display:block; height:50px; margin:0 auto 12px; width:50px;"><svg width="50px" height="50px" viewBox="0 0 60 60" version="1.1" xmlns="https://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="https://www.w3.org/1999/xlink"><g stroke="none" stroke-width="1" fill="none" fill-rule="evenodd"><g transform="translate(-511.000000, -20.000000)" fill="#000000"><g><path d="M556.869,30.41 C554.814,30.41 553.148,32.076 553.148,34.131 C553.148,36.186 554.814,37.852 556.869,37.852 C558.924,37.852 560.59,36.186 560.59,34.131 C560.59,32.076 558.924,30.41 556.869,30.41 M541,60.657 C535.114,60.657 530.342,55.887 530.342,50 C530.342,44.114 535.114,39.342 541,39.342 C546.887,39.342 551.658,44.114 551.658,50 C551.658,55.887 546.887,60.657 541,60.657 M541,33.886 C532.1,33.886 524.886,41.1 524.886,50 C524.886,58.899 532.1,66.113 541,66.113 C549.9,66.113 557.115,58.899 557.115,50 C557.115,41.1 549.9,33.886 541,33.886 M565.378,62.101 C565.244,65.022 564.756,66.606 564.346,67.663 C563.803,69.06 563.154,70.057 562.106,71.106 C561.058,72.155 560.06,72.803 558.662,73.347 C557.607,73.757 556.021,74.244 553.102,74.378 C549.944,74.521 548.997,74.552 541,74.552 C533.003,74.552 532.056,74.521 528.898,74.378 C525.979,74.244 524.393,73.757 523.338,73.347 C521.94,72.803 520.942,72.155 519.894,71.106 C518.846,70.057 518.197,69.06 517.654,67.663 C517.244,66.606 516.755,65.022 516.623,62.101 C516.479,58.943 516.448,57.996 516.448,50 C516.448,42.003 516.479,41.056 516.623,37.899 C516.755,34.978 517.244,33.391 517.654,32.338 C518.197,30.938 518.846,29.942 519.894,28.894 C520.942,27.846 521.94,27.196 523.338,26.654 C524.393,26.244 525.979,25.756 528.898,25.623 C532.057,25.479 533.004,25.448 541,25.448 C548.997,25.448 549.943,25.479 553.102,25.623 C556.021,25.756 557.607,26.244 558.662,26.654 C560.06,27.196 561.058,27.846 562.106,28.894 C563.154,29.942 563.803,30.938 564.346,32.338 C564.756,33.391 565.244,34.978 565.378,37.899 C565.522,41.056 565.552,42.003 565.552,50 C565.552,57.996 565.522,58.943 565.378,62.101 M570.82,37.631 C570.674,34.438 570.167,32.258 569.425,30.349 C568.659,28.377 567.633,26.702 565.965,25.035 C564.297,23.368 562.623,22.342 560.652,21.575 C558.743,20.834 556.562,20.326 553.369,20.18 C550.169,20.033 549.148,20 541,20 C532.853,20 531.831,20.033 528.631,20.18 C525.438,20.326 523.257,20.834 521.349,21.575 C519.376,22.342 517.703,23.368 516.035,25.035 C514.368,26.702 513.342,28.377 512.574,30.349 C511.834,32.258 511.326,34.438 511.181,37.631 C511.035,40.831 511,41.851 511,50 C511,58.147 511.035,59.17 511.181,62.369 C511.326,65.562 511.834,67.743 512.574,69.651 C513.342,71.625 514.368,73.296 516.035,74.965 C517.703,76.634 519.376,77.658 521.349,78.425 C523.257,79.167 525.438,79.673 528.631,79.82 C531.831,79.965 532.853,80.001 541,80.001 C549.148,80.001 550.169,79.965 553.369,79.82 C556.562,79.673 558.743,79.167 560.652,78.425 C562.623,77.658 564.297,76.634 565.965,74.965 C567.633,73.296 568.659,71.625 569.425,69.651 C570.167,67.743 570.674,65.562 570.82,62.369 C570.966,59.17 571,58.147 571,50 C571,41.851 570.966,40.831 570.82,37.631"></path></g></g></g></svg></div><div style="padding-top: 8px;"> <div style=" color:#3897f0; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:550; line-height:18px;">この投稿をInstagramで見る</div></div><div style="padding: 12.5% 0;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: row; margin-bottom: 14px; align-items: center;"><div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(0px) translateY(7px);"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; height: 12.5px; transform: rotate(-45deg) translateX(3px) translateY(1px); width: 12.5px; flex-grow: 0; margin-right: 14px; margin-left: 2px;"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(9px) translateY(-18px);"></div></div><div style="margin-left: 8px;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 20px; width: 20px;"></div> <div style=" width: 0; height: 0; border-top: 2px solid transparent; border-left: 6px solid #f4f4f4; border-bottom: 2px solid transparent; 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overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/p/C5BhsnPtqYw/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">上田綺世/Ayase Ueda(@bee18_official)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> 2024.03.28 11:25 Thu2
森保監督続投で歴代最長監督はというと…/六川亨の日本サッカーの歩み
まだ正式決定ではないが、森保一監督の『2年間の』続投が決まったようだ。正式には来年のJFA(日本サッカー協会)理事会での承認待ちになる。その頃にはコーチ陣などのスタッフの詳細も決定しているだろう。 93年のJリーグ誕生以降、日本代表の監督は基本的にW杯の4年サイクルで交代してきた。例外は94年のアジア大会で韓国に敗れたロベルト・ファルカン氏、97年のアウェー中央アジア2連戦で更迭された加茂周氏、07年に病に倒れたイヴィチャ・オシム氏、15年に契約解除されたハビエル・アギーレ氏、そして18年に解任されたヴァイッド・ハリルホジッチ氏の5人しかいない。 そうした過去30年の歴史のなかで、初めて『続投』が決定的となったのが森保監督である。目標としていた「ベスト8」には届かなかったものの、大国ドイツとスペインに逆転勝ちを収めたことが高く評価されたことは言うまでもない。 そこで過去の歴代監督の任期を振り返ると、上には上がいるもので、長沼健氏(元JFA会長)は1962年から69年までの7年間と、さらに72年から76年までの4年間、トータル11年間も日本代表の監督を務めた。「時代が違う」と言ってしまえばそれまでだが、おそらく2度と破られることのない記録と言っていいだろう。 長沼氏が“長期政権"を担うことになったのには理由がある。64年に東京五輪があったからだ。このため62年に33歳の若さで監督に抜擢された。そして東京五輪ではグループリーグでアルゼンチンを倒して決勝トーナメントに進出。準々決勝で銀メダルに輝いたチェコスロバキアに0-4で敗れたが、ベスト8進出で日本に“第1次サッカーブーム"を巻き起こした。 さらに4年後のメキシコ五輪では、アジア勢初となる銅メダル獲得の快挙を達成。その再現を半世紀後の21年東京五輪で森保監督は期待されたが、残念ながらメダルにはあと一歩届かなかった。 長沼氏は69年のメキシコW杯アジア1次予選で、韓国とオーストラリアの後塵を拝したことで監督の座をコーチだった岡野俊一郎氏(元JFA会長)に譲る。しかし岡野氏が71年のミュンヘン五輪予選で韓国とマレーシアに負けたことで、日本サッカーの復権は再び長沼氏に託されることになった。 ところが73年の西ドイツW杯アジア予選はイスラエル(当時はアジアに所属し、中東勢が対戦を拒否したため予選は東アジアに組み込まれた)とマレーシアに敗れ、76年のモントリオール五輪アジア予選も韓国とイスラエルに敗れて監督から退くことになった。 当時の日本サッカーは、「W杯予選は負けても当たり前」であり、五輪予選で敗退するたびに監督は交代していた。Jリーグ開幕以前では、92年のバルセロナ五輪アジア最終予選で敗れた横山謙三総監督、88年ソウル五輪アジア最終予選で中国に逆転負けを喫した石井義信氏(故人)、80年モスクワ五輪アジア予選で韓国とマレーシアに及ばなかった下村幸男氏らである。 しかし96年のアトランタ五輪に28年ぶりに出場して以来、五輪出場は7大会連続して出場。その間には12年ロンドン五輪と21年東京五輪ではメダルまであと一歩に迫った。もう五輪は出場するのは当たり前で、次の24年パリ五輪は「メダル獲得」がノルマになるだろう。 同じようにW杯も98年以降7大会連続して出場中で、さらに2026年のアメリカ・カナダ・メキシコ大会は出場国が48に増えるため、出場権を失うことはまず考えられない。森保監督にとっては「ベスト8」への再チャレンジになるが、その前に横内昭展ヘッドコーチは磐田の監督に、上野優作コーチはFC岐阜の監督に転身するなどスタッフの陣容は一新せざるを得ない。 果たして新たなスタッフの顔ぶれはどうなるのか。そこに外国人コーチが入るのかどうかなどは楽しみなところ。 そして森保監督は、23年こそ秋まで親善試合しかない“静かな"一年になるものの、21年東京五輪は「金メダル」を目標に掲げながらも4位に終わり、カタールW杯も「ベスト8」が目標だったがラウンド16で敗退した。このため、まだ先の話ではあるが、24年のアジアカップでは『優勝』がW杯まで続投するためのノルマにすべきではないだろうか。 2022.12.26 22:00 Mon3
田中碧が5年間履き続ける靴下、プロになってから履き続けるアイテム「できるだけ長く履きたい」
デュッセルドルフの日本代表MF田中碧は、5年間同じ靴下を履いているようだ。それが、田中にとってのラッキーアイテムだという。ドイツ『ビルト』が伝えた。 デュッセルドルフで2年目を迎える田中。1年目は苦労することもあった中、2年目もレギュラーとしてプレー。ここまで2.ブンデスリーガで11試合に出場し1ゴール1アシストを記録している。 その田中は、1日に行われた2.ブンデスリーガ第10節のアルミニア・ビーレフェルト戦で今シーズン初ゴールを記録していた。 カタール・ワールドカップ(W杯)への出場も期待される中、『ビルト』が意外なところに注目した。それは、田中が履いている靴下だ。 『ビルト』は、田中がメディアの対応を行っている際、スパイクを脱いでいる状態で靴下姿で話をしているとのこと。ただ、その靴下は色褪せ、穴も空いているという。 田中に対し、『ビルト』は靴下について質問。日本から5年も履き続けているものであり、ラッキーアイテムであると明かした。 「これは僕の“幸運の靴下”です。5年前に日本でプロになってから、練習や試合のたびにこの靴下を履いています。もちろん、穴はいくつかありますけど、できるだけ長く履きたいです」 これまでも、川崎フロンターレ時代の優勝や日本代表のカタールW杯アジア最終予選でゴールを決めた際も履いていたと思われ、デュッセルドルフにも幸運をもたらすものだと期待されている。 「やっと今シーズン初ゴールを決められて、とても嬉しかったです。その理由は、ここでの代表チームで上手くプレーができていなかったからです。余計にモチベーションが上がりました」 「でも、もっと早く決めるべきでしたし、その試合でも3つのチャンスがあったので、少なくとも2ゴールは決めるべきでした」 田中が履き続ける幸運の靴下。デュッセルドルフ、そして日本代表にも幸運をもたらせてくれるだろうか。 <span class="paragraph-title">【写真】ドイツ紙が注目した田中碧が5年履き続けている靴下</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="es" dir="ltr">Una foto de Christian Kitsch en <a href="https://twitter.com/BILD?ref_src=twsrc%5Etfw">@BILD</a><br><br>Ao Tanaka, del Fortuna Düsseldorf, lleva cinco años con las mismas medias por superstición<br><br>"Desde que me convertí en profesional en Japón, he estado usando este par de medias en cada entrenamiento y cada partido"<br> <a href="https://t.co/b4lA0eTPLS">https://t.co/b4lA0eTPLS</a> <a href="https://t.co/tyCXgfQEpx">pic.twitter.com/tyCXgfQEpx</a></p>— Jot Down Sport (@JotDownSport) <a href="https://twitter.com/JotDownSport/status/1580971403779592192?ref_src=twsrc%5Etfw">October 14, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2022.10.21 12:10 Fri4
「こりゃ強い」海外メディアが日本の勝利をいじる!悟空やルフィ、アニメキャラ11人を並べ「このメンバーでドイツに勝った」
ブラジルメディアがユーモアあふれる投稿で日本代表の勝利を祝している。 日本は23日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループE第1節でドイツ代表と対戦した。PKで前半に先制を許すも、後半のシステム変更が奏功し、堂安律、浅野拓磨のゴールで2-1と逆転勝ち。戦前の下馬評を覆す大きな勝利を収めた。 世界中のメディアが驚きを持って報じるなか、ブラジルのエンタメ情報メディア『BCharts』は『Troll Football』によるユニークな一枚を引用した。 「後半、日本はこのメンバーでドイツに勝った」と、日本代表11人をアニメキャラクターに置き換えたコラージュ画像を掲載。集合写真には『ドラゴンボール』の孫悟空や『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィのほか、『名探偵コナン』の工藤新一などが登場した。 各作品の主人公などがずらりと並ぶ一枚には、海外ファから「大好きです」、「今日もドラゴンボール見に行く」、「まさにその通りだった」、「彼らはスーパーイレブンを召喚した」、「ユーモアとジョーク」などのコメントが届いた。 日本のファンにも好評のようで「ちょっキーパーw」、「こりゃ強いわ」、「コスタリカ戦はこのメンバーでお願いします」、「日本代表いじられる」などの声が寄せられている。 日本の次戦は27日、スペイン代表に0-7の大敗を喫したコスタリカ代表との対戦となっている。 <span class="paragraph-title">【写真】悟空やルフィに一護やサイタマまで!海外メディアがいじった日本代表イレブン</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="pt" dir="ltr">A seleção do Japão foi pra cima da Alemanha assim no segundo tempo: <a href="https://t.co/pdHJGsd1aU">pic.twitter.com/pdHJGsd1aU</a></p>— BCharts (@bchartsnet) <a href="https://twitter.com/bchartsnet/status/1595431235697901569?ref_src=twsrc%5Etfw">November 23, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2022.11.25 17:05 Fri5