D・コスタ放出許可に理解を示す戸田和幸氏、プレミアMVPのカンテは「来季はさらにパフォーマンスを上げるかも」《戸田和幸インタビュー②》
2017.06.23 18:00 Fri
▽元日本代表で現在はサッカー解説者を務める戸田和幸氏に超ワールドサッカーがインタビューを実施。戸田氏は、2016-17シーズンのプレミアリーグMVPにチェルシーのフランス代表MFエンゴロ・カンテの名前を挙げ(同列のMVPにトッテナムFWハリー・ケインも選出)、チェルシーの戦術面から同選手の素晴らしさを語った。
▽2015-16シーズン、レスター・シティのプレミアリーグ初制覇に貢献したカンテは、今シーズン前にチェルシーへ移籍。新天地でも持ち前の運動量と高いボール奪取能力を遺憾なく発揮し、リーグ戦35試合に出場してブルーズの2年ぶりの戴冠に大きく貢献した。
▽自身が選出したベストイレブンにも、「もう、凄い。外しようがない」と文句なしで選出したカンテに関して、戸田氏はチェルシーの戦術的な面を解説しながら、欠かせない選手だったと称賛した。

──2016-17シーズンのプレミアリーグMVPはどの選手でしょうか
「最優秀選手は、カンテかケインですね。ここでカンテって言うと、だいだいどこの(識者とも)一緒になっちゃうからなぁ(笑)。僕は天邪鬼なところがありますので(笑)。でも、カンテは凄かったですからね。天邪鬼にならないならカンテです(笑)」
「チェルシーもシステムを変えるまで(※昨年9月、0-3で敗れたアーセナル戦後から4バック⇒3バックに移行)はあまり良くなくて、実は現地ではカンテすら批判されていました」
「試合がうまく運ばないと動き過ぎたりとかスペース空けてしまったりしますが、それは彼が『何とかしなければ』と考えてやっている結果だったのですがそれを向こうのメディアは批判をしていたので『そういう見方するんだと、カンテがやろうとしていることが分からないのかな?』と思っていました」

「コスタという選手はもともと2トップでプレーする方が好きな選手でもあります。ですから相手チームが下がりスペースが消されると、コスタも1タッチでフィニッシュする場面以外では試合から消えてしまう事が多かったと思います。そういった視点で見ると優勝したチームのエースとして多くの得点は挙げましたがフィニッシャーとしての働き以外の部分でのチームに対する貢献度を考えてコスタをベストイレブンには選びませんでした」
「コンテ監督がこれまで作りあげてきたチームを考えるとおそらく彼は「そこ」に手を加えるのではないかと思っていました。それを含めて凄まじい働きでカバーをしていたのがカンテであり、(ネマニャ・)マティッチ。時にはそこにセスクが入ると攻撃面での違う良い面が出ますが、彼も守備はサボっていない。もちろんカンテとマティッチの2人に比べれば劣りますが」
「(カンテが)コスタとアザールの下で今季のようなプレーができたことを考えれば、(ストライカーに)どのような選手が来るのかにもよりますけども例えば得点も挙げつつオールマイティに周りを使えるセンターフォワードが来たとなるとカンテ)仕事は相当に楽になると思います。というところで考えると来シーズンはさらにパフォーマンスを上げるかもしれませんね」
※24日は、戸田氏が選ぶ2016-17シーズンのプレミアリーグ最優秀監督を紹介!
▽2015-16シーズン、レスター・シティのプレミアリーグ初制覇に貢献したカンテは、今シーズン前にチェルシーへ移籍。新天地でも持ち前の運動量と高いボール奪取能力を遺憾なく発揮し、リーグ戦35試合に出場してブルーズの2年ぶりの戴冠に大きく貢献した。
▽自身が選出したベストイレブンにも、「もう、凄い。外しようがない」と文句なしで選出したカンテに関して、戸田氏はチェルシーの戦術的な面を解説しながら、欠かせない選手だったと称賛した。

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──2016-17シーズンのプレミアリーグMVPはどの選手でしょうか
「最優秀選手は、カンテかケインですね。ここでカンテって言うと、だいだいどこの(識者とも)一緒になっちゃうからなぁ(笑)。僕は天邪鬼なところがありますので(笑)。でも、カンテは凄かったですからね。天邪鬼にならないならカンテです(笑)」
「試合がうまく運ばないと動き過ぎたりとかスペース空けてしまったりしますが、それは彼が『何とかしなければ』と考えてやっている結果だったのですがそれを向こうのメディアは批判をしていたので『そういう見方するんだと、カンテがやろうとしていることが分からないのかな?』と思っていました」
「(アントニオ・)コンテ監督がシステムを変えてからですけど、(ジエゴ・)コスタと(エデン・)アザールは基本的に守備を免除されています。報道では、コスタは構想外になっていますね(※ジエゴ・コスタ自身がコンテから構想外の旨を通達されたとコメント) 。僕は(コンテは)新シーズンは違うCFを求めるのではないかと考えていました。相当我慢して使っていたと思います」

Getty Images
「基本的にコスタは後ろ向きの(相手を背にした)プレーが苦手です。ボールロストも多いですし1トップとして中盤以降の選手にスペースや選択肢を与えるプレー、ケインやジェズスが得意としているプレーがあまり得意ではありません。守備もやるときとやらないときが気分によるので集団として奪いに行くようなプレッシングがなかなか作れなかったと見ていました。そして前線からの規制がかからない守備において大きな働きをしていたのが、中盤の底と最終ラインでした。コスタには、『チームがボールを奪った瞬間にもっと受ける準備をしていてほしい』とか、『後ろ向きのプレーを正確にしてほしい』とか、コンテ監督も手元の選手を最大限に生かす為に色々考えて選手と向き合っていたのではないかと思います」「コスタという選手はもともと2トップでプレーする方が好きな選手でもあります。ですから相手チームが下がりスペースが消されると、コスタも1タッチでフィニッシュする場面以外では試合から消えてしまう事が多かったと思います。そういった視点で見ると優勝したチームのエースとして多くの得点は挙げましたがフィニッシャーとしての働き以外の部分でのチームに対する貢献度を考えてコスタをベストイレブンには選びませんでした」
「コンテ監督がこれまで作りあげてきたチームを考えるとおそらく彼は「そこ」に手を加えるのではないかと思っていました。それを含めて凄まじい働きでカバーをしていたのがカンテであり、(ネマニャ・)マティッチ。時にはそこにセスクが入ると攻撃面での違う良い面が出ますが、彼も守備はサボっていない。もちろんカンテとマティッチの2人に比べれば劣りますが」
「(カンテが)コスタとアザールの下で今季のようなプレーができたことを考えれば、(ストライカーに)どのような選手が来るのかにもよりますけども例えば得点も挙げつつオールマイティに周りを使えるセンターフォワードが来たとなるとカンテ)仕事は相当に楽になると思います。というところで考えると来シーズンはさらにパフォーマンスを上げるかもしれませんね」
※24日は、戸田氏が選ぶ2016-17シーズンのプレミアリーグ最優秀監督を紹介!
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