若手8選手がフル代表デビューのスペインがボスニア・Hに快勝《国際親善試合》

2016.05.30 03:08 Mon
Getty Images
▽29日に国際親善試合のスペイン代表vsボスニア・ヘルツェゴビナ代表が、スイスのAFGアレーナで行われ、スペインが3-1で勝利した。

▽ユーロ2016で大会3連覇を目指すスペインは、本大会に向けたテストマッチでボスニア・ヘルツェゴビナと対戦。前日にチャンピオンズリーグ(CL)決勝を戦ったレアル・マドリーとアトレティコ・マドリーの所属選手を含め、複数の主力が招集外となったこの試合では、アスピリクエタやセスク、シルバの3選手を除いて当落線上のメンバーとアセンシオやベジェリンら若手サポートメンバーが先発に入った。

▽一方、6月初めに行われるキリンカップで日本代表と対戦するボスニア・Hは、ゼコやピャニッチ、ベゴビッチら主力メンバーが先発に名を連ねた。

▽開始直後にノリートのクロスに反応したアドゥリスがいきなりGKベゴビッチにファインセーブを強いるなど、躍動感のある入りを見せたスペインは、11分にセットプレーの流れから先制に成功する。ボックス左でゼコのクリアボールを拾ったノリートが右足のシュートをゴール右上隅に突き刺した。

▽幸先良く先制に成功したスペインは、さらに18分に再びセットプレーの流れから2点目を奪う。ボックス内でクリアボールを拾ったセスクからパスを受けたノリートが、GKベゴビッチのポジションを見極めて意表を突いたループシュートを狙うと、これがゴール左隅に決まった。
▽セットプレーの流れから瞬く間に2失点を喫したボスニア・Hは、20分過ぎにゼコが足を負傷し、ジュリッチとの負傷交代を強いられた。それでも、29分には右CKの場面でピャニッチの絶妙なクロスに反応したスパヒッチがDFバルトラに競り勝ってヘディングシュートを突き刺した。

▽前半終盤にかけてはより拮抗した展開が続くが、若武者アセンシオとノリート、シルバのコンビネーションプレーを起点に良い仕掛けを続けるスペインが優勢に試合を運ぶ。ただ、前半終了間際に小競り合いからアスピリクエタの顔面に軽くパンチしたスパヒッチにレッドカードが掲示され、やや後味の悪い形で前半は終了した。

▽迎えた後半、1人少ないボスニア・Hはヴィスカに代えてハーフタイム明けからハイロビッチを投入。また、トップ下のベシッチが右サイドバックに下がり、右サイドバックのヴランジェがスパヒッチの抜けたセンターバックにスライドした。

▽対してスペインはアドゥリスとシルバを下げて、ペドロとこれが代表デビューとなるデニス・スアレスを投入し、ノリートが“ファルソ・ヌエベ”を務めることになった。

▽後半先にチャンスを作ったのは、ビハインドを追うボスニア・H。50分、ハイロビッチの絶妙なスルーパスに抜け出したジュリッチがボックス内でGKと一対一を迎えるが、この絶好機を決め切れない。

▽さらにボスニア・Hは積極的な仕掛けで推進力をもたらしたハイロビッチが多くのチャンスに絡んでいく。67分にはドゥリェヴィッチのクロスが右ポストを叩き、70分にはボックス手前でピャニッチの横パスを受けたドゥリェヴィッチのシュートが枠を捉えるも、ここはGKアセンホに阻まれた。

▽60分にイニャキ・ウィリアムスとディエゴ・ジョレンテ、オヤルザバルの3選手を新たにフル代表デビューさせたデル・ボスケ監督は、試合終盤の82分にもフォルナルスをピッチに送り出し、最終的にこの試合で若手8選手が代表初キャップを刻むことになった。

▽代表デビュー戦で結果を残したいスペインの若手選手は、10人の相手に対して、積極的な仕掛けを見せるが、オヤルザバルが2度のビッグチャンスを逸するなど、デビュー戦初ゴールの偉業はならず。それでも、スペインは試合終了間際にイニャキ・ウィリアムスのシュートのこぼれ球に反応した先輩ペドロの3点目で勝負を決定付け、ボスニア・Hとのテストマッチを3-1で勝利した。
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