5季ぶりJ1復帰の福岡がついに初勝利! ウェリントン弾でFC東京を下す《J1》

▽29日に味の素スタジアムで明治安田生命J1リーグ・1stステージ第9節、FC東京vsアビスパ福岡が行われ、福岡が1-0で勝利し今季リーグ戦初勝利を挙げた。

▽前節のヴァンフォーレ甲府戦に引き分けて12位に位置するFC東京と、未だにリーグ戦で勝利がない17位の福岡が激突した。FC東京は前節から駒野に代えて小川を起用。前線はネイサン・バーンズと平山が並び、阿部は左サイドに入った。対する福岡は、4バックを採用。バックラインは右から實藤、田村、堤、亀川が並び、前線はウェリントンと金森が2トップを組んだ。

▽試合は立ち上がりからオープンな展開となると、4分にはFC東京がFKから最初のチャンスを得る。福岡も直後に為田のクロスを城後が合わせにかかるなど、ゴール前での攻防が目立つ展開となった。15分には、米本が体勢を崩したところを見逃さなかった金森がカウンターを開始。しかし福岡はこのチャンスでシュートまで持ち込めなかった。
▽FC東京は30分、堤のクリアミスを拾った平山がチャンスを迎えるもシュートを打てず。相手陣内までボールを運ぶ回数は多いFC東京だが、シュートの意識が低く脅威を与えられない。結局前半は、お互いにゴールを奪うことはできずに終えた。

▽迎えた後半はどちらも選手交代なしで迎えると、最初にチャンスを作ったのは福岡。52分にディフェンスラインの裏に抜け出した城後が、ロビングのボールをそのままボレーで合わせる。しかし、シュートはGK秋元の正面に飛んでしまった。▽FC東京は54分にネイサン・バーンズを下げてムリキを送り込む。すると投入直後に、左サイドの阿部のチャンスメイクからムリキにボールが収まるもシュートは打てず。こぼれ球を拾った米本がミドルレンジから狙うが、ディフェンダーに当ててしまった。

▽すると今度は福岡にチャンス。61分に、右サイドの浅い位置から入れた末吉のクロスを、ファーサイドのウェリントンが競り勝ってヘディングシュートを放つと、これがゴールネットに吸い込まれて先制に成功した。追いかけるFC東京は65分にムリキがボックスのすぐ外で倒されてFKを獲得。このチャンスで森重が直接狙うもわずかに枠を外してしまう。

▽69分には福岡がカウンターでボールを運ぶと、ボックス左に侵入した末吉にダニルソンから絶妙なスルーパスが通る。キックフェイントでマーカーを外した末吉だったが、シュートを打てず追加点を奪えなかった。逆にFC東京は75分に左サイドの小川のクロスに平山が頭で合わせる。しかしここはGKイ・ボムヨンの守備範囲内に飛ばしてしまう。

▽終盤は河野に代えて前田を投入したFC東京が圧倒的に攻め込んでいく。福岡は實藤に代えて濱田を送り出すなど、1点を守りきる作戦に出る。90分には左CKのチャンスを得たFC東京が平山のヘディングでゴールに迫る。しかし叩きつけたヘディングはクロスバーを越えてしまった。

▽押し込まれる福岡は、最後まで集中を切らさずにFC東京の攻撃を跳ね返していく。しかし目安のアディショナルタイム4分が過ぎた95分に末吉が痛恨のハンドでPKを献上。FC東京はこのチャンスで森重がキッカーを務めるが、シュートはクロスバーを直撃。そのまま試合終了のホイッスルが吹かれ、福岡は2011年11月19日の第32節山形戦以来となる、約4年半ぶりのJ1勝利を挙げた。一方のFC東京は公式戦5試合未勝利と苦しい状況が続くこととなった。