【プレビュー】復調アトレティコが逆転突破を懸けて不振の前回王者に挑む《アトレティコ・マドリーvsバルセロナ》

2016.04.13 07:00 Wed
Getty Images
▽チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグ、アトレティコ・マドリーvsバルセロナが13日の日本時間27:45からビセンテ・カルデロンで開催される。先週にバルセロナホームで行われた1sレグは、トーレスのゴールでアウェイのアトレティコが先制も、そのトーレスが前半半ばに退場した影響で数的優位を手にしたバルセロナがスアレスの2ゴールで逆転し、2-1で先勝した。

▽1stレグで敗戦したアトレティコだが、バルサキラーのトーレスの得点でアウェイゴールを持ち帰ったうえ、数的不利の状況を何とか耐えてホームでの2ndレグに逆転の望みを繋いだ。また、国内リーグではグリーズマンのリーガ7試合連続ゴールなどでエスパニョールを一蹴し、首位バルセロナとの勝ち点差を「3」に縮めることに成功。ビセンテ・カルデロンでの逆転劇に向けて準備は整った。

▽一方、1stレグで逆転勝利したバルセロナだが、数的優位の試合展開を考えれば、あと1点か2点はほしかったというのが正直な感想だ。加えて、国内リーグではホームでのクラシコ敗戦に続いて鬼門アノエタでソシエダに敗れて、まさかのリーガ2連敗。独走状態で連覇が確実視されたリーガでも3位のレアル・マドリーとの勝ち点差が「4」に縮まり、2年連続のシーズン3冠に向けて正念場を迎えている。
▽両者の勝ち抜けの条件は、アトレティコが1-0か、2点差以上の勝利で逆転でのベスト4進出が決まる。一方、バルセロナは引き分け以上で文句なし。また、アウェイゴールを3点以上奪っての1点差の敗戦でも突破が決まる。なお、アトレティコが2-1で90分間を終えた場合のみ延長戦に突入する。(延長戦でもアウェイゴールは適用される)
◆アトレティコ・マドリー◆
【4-4-2】
▽アトレティコ・マドリー予想スタメン
GK:オブラク
DF:フアンフラン、ゴディン、リュカ、フィリペ・ルイス
MF:コケ、ガビ、アウグスト・フェルナンデス、サウール・ニゲス
FW:グリーズマン、カラスコ
出場停止者:FWトーレス
負傷者:DFホセ・ヒメネス(ヒザ)、サビッチ(つま先)、MFチアゴ(脛)、オリベル・トーレス

▽1stレグで退場したトーレスが出場停止となる。負傷者に関しては、ホセ・ヒメネスとチアゴが1stレグに引き続き起用不可能。また、練習に復帰しているサビッチとオリベルに関してもコンディションが万全ではないため、ベンチスタートが濃厚だ。システムに関しては、1stレグと同様に[4-4-2]の布陣が濃厚だが、試合展開によって絶好調のコケを生かす[4-3-1-2]の攻撃的な布陣も考えられる。
◆バルセロナ◆
【4-3-3】
▽バルセロナ予想スタメン
GK:テア・シュテーゲン
DF:ダニエウ・アウベス、ピケ、マスチェラーノ、ジョルディ・アルバ
MF:ラキティッチ、ブスケッツ、イニエスタ
FW:メッシ、スアレス、ネイマール
出場停止者:なし
負傷者:DFマテュー(ヒザ)、ヴェルメーレン(ふくらはぎ)、MFラフィーニャ(内転筋)、アレイシ・ビダル、FWサンドロ・ラミレス(ハムストリング)
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては、1stレグを欠場したマテューやサンドロ・ラミレスに加えて、ラフィーニャとヴェルメーレンが新たに故障者リストに入った。直近のリーガで2連敗中だが、1stレグと同じ11人がピッチに立つ可能性が高い。

★タクティカル・プレビュー
◆勝敗の鍵は局面のバトル
▽1週間前に行われた1stレグでは、アトレティコが[4-3-1-2]の新布陣で戦う奇策に出ることも予想されたが、蓋を開けてみれば、いつも通りの[4-4-2]の布陣から攻守両面でソリッドなパフォーマンスを見せた。バルセロナ側もプランBを持たないチームだけに、この2ndレグも1stレグと似たような試合展開になるはずだ。そして、勝敗の鍵はアタッキングサードでの一対一やセカンドボールへの対応など、局面のバトルが握ることになる。

◆堅守ベースにコケと2トップのホットライン開通なるか~アトレティコ・マドリー~
▽1stレグではトーレスの早過ぎる退場によって終始押し込まれる展開を強いられたアトレティコだが、キックオフ直後からトーレスが退場する前半30分過ぎまでは前線からのアグレッシブかつ連動したプレッシングが見事にはまり、試合のペースを握っていた。

▽したがって、ホームで戦う2ndレグもこの戦い方をベースとし、あとは逆転突破のため、いかにゴールを奪うかという部分がポイントになってくる。得点を奪ううえで最も可能性を感じるのは、コケの高精度の右足とゴディン、サウール・ニゲスと空中戦に強いメンバーが揃うセットプレーだ。そのセットプレーの回数を増やすため、個での打開が期待できるグリーズマンやカラスコといった選手が積極的にボックス付近で仕掛けていきたい。

▽また、流れの中での攻撃では1stレグで機能したショートカウンターの精度を高めていきたい。ボールを奪った位置に応じて、人の少ない相手バイタルエリアを2トップやサウールがドリブルで運ぶのか。背後のスペースに対して、コケからの高精度のフィードやスルーパスを狙っていくのか、その判断を突き詰めていきたい。とりわけ、対バルセロナで圧倒的な決定力を誇り、裏への飛び出しに優れたトーレスが不在のため、グリーズマンやカラスコ、ビエットら前線のアタッカーには、相手最終ラインと駆け引きしながらコケからボールを引き出す動きが求められる。

◆“FIFAウイルス”からの快復は? 沈黙のエースの復調が鍵~バルセロナ~
▽クラシコ前まで公式戦39戦無敗と圧倒的な強さを誇ったバルセロナだが、インターナショナルウィークでワールドカップ南米予選を戦った影響でメッシ、スアレス、ネイマールの“MSN”のパフォーマンスが著しく低下。1stレグではスアレスの決定力に救われたものの、直近のリーガでは2連敗中と精彩を欠いている。

▽そうなれば、イニエスタやブスケッツを中心にバルセロナ本来の中盤を生かした戦い方にシフトしたいところだが、彼らのコンディションも芳しくない。加えて、ここ最近トリデンテの破壊力に依存し過ぎた影響で本来のスタイルへの転換も容易な状況ではない。

▽したがって、この窮地を脱するには、“MSN”の復活しかない。とりわけ、3月16日のアーセナル戦以降、公式戦4試合ゴールのないメッシの復活が重要だ。ここ最近は得点に固執せず、ゲームメーカーとしての役割を意識しているメッシだが、よりエゴイスティックなプレーでチームを引っ張ってほしい。また、コンディション低下によって一対一での勝率が悪化しているネイマールは、より周囲を使う意識や無謀な仕掛けからの不用意なボールロストを減らしていきたい。

▽前回対戦の序盤で苦戦したビルドアップに関してはブスケッツへの依存が相変わらず高いため、世界屈指の足下のスキルを持つGKテア・シュテーゲンの積極的な関与も重要になってくる。さらに、サイドバックのところではめられるシーンが多かったため、両ウイングやボールサイドのMFがより動きの量を増やしてパスコースを確保したいところだ。

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