波紋を呼ぶ退席拒否…レバークーゼン監督は長期ベンチ入り禁止の可能性も

2016.02.22 19:56 Mon
レバークーゼンを率いるロジャー・シュミット監督は、長期のベンチ入り禁止処分を科されるかもしれない。ドイツサッカーリーグ(DFL)の審判アドバイザーを務めるヘルムート・クルーグ氏が、その可能性を認めた。

21日に行われたブンデスリーガ第22節で、ホームのレバークーゼンはドルトムントに0-1と敗れている。問題が起きたのは、64分のことだった。ドルトムントFWピエール=エメリク・オーバメヤンが決勝点となるゴールを素早いリスタートから決めた後、フェリックス・ツヴァイヤー主審がピッチを去り、試合を中断させてしまったのだ。

これはシュミット監督が退席処分に従わなかったためだった。シュミット監督は、ドルトムントのFKがファウルのあった位置とかなり離れていると指摘し、そこからゴールが決まったことに文句を言った。すると、主審はレバークーゼン主将のFWステファン・キースリンクを通じてシュミット監督に退席を命じている。それに監督が応じなかったため、主審が前述の行動に出た。

レバークーゼン指揮官は試合後、「なぜ退席しなければいけないのかを教えてくれなかった」と、ベンチを離れなかった理由を説明している。

一方、ドイツ『キッカー』によると、ツヴァイヤー主審は「何度かシュミット監督に退席するよう伝えた」と話し、「それに従わなかったため、試合を中断する以外の選択肢がなくなった」と述べた。キースリンクに伝言を依頼したのは、「(直接話す)必要性がないと考えた」からとのことだ。

前代未聞の退席拒否という行動に出たシュミット監督には、厳罰が下されるかもしれない。DFLで審判アドバイザーを務めるクルーグ氏は『ビルト』に対し、「これは(DFBの)監査委員会の調査対象だ。ロジャー・シュミットに長期間のベンチ入り禁止処分が下される可能性がある」と話している。

約9分間の中断の後で試合は再開したものの、異様な雰囲気は続いた。シュミット監督はベンチに戻らず、この間に退席処分に応じた形となっている。

その後、レバークーゼンは相手のハンドによるPKを主張する場面もあったが、主審の笛は鳴らなかった。すると、レバークーゼンの怒りが爆発。ルディ・フェラーSD(スポーツ・ディレクター)は「試合を中断させて、あのような大騒ぎにする必要は一切ない」「選手たちをロッカールームに送り、悲惨なことが起こったかのような行動を取るのは大げさだ」と、『スカイ』のマイクに怒りの言葉をぶつけた。

だが、ドイツサッカー連盟(DFB)の審判委員会長を務めるヘルベルト・ファンデル氏は、ツヴァイヤー主審の判断を支持している。「ドルトムントが得点を挙げた後の場面における彼の判断は、ルールに則ったものだ」と擁護し、こう続けた。

「選手あるい監督が、退場や退席処分を受けたにも関わらず離れることを拒否するのなら、試合の中断や中止の可能性を警告することは正しい判断だ。監督が判定を無視し、自身の振る舞いによって審判の説明を強制するのはあり得ないことである」

たとえミスジャッジだったとしても、スポーツにおいて審判の判定は絶対だ。シュミット監督は、ツヴァイヤー主審の決定に従った上で抗議をした方が良かったかもしれない。


提供:goal.com

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