白クマが繋ぐなでしこのチームワーク、連覇に向けた決勝Tへ《カナダ女子ワールドカップ2015》
2015.06.17 22:48 Wed
▽日本時間17日にカナダ女子ワールドカップ2015グループC第3節が行われ、エクアドル女子代表に1-0と辛勝したなでしこジャパンは、グループ首位での決勝トーナメント進出を決めた。試合内容はともあれ、まずは目標だったグループステージ首位通過を達成したことを評価したい。
▽さらにこの3試合では、登録メンバー23名全員を起用するなど、決勝トーナメントに向けてうまく調整ができた。その中で、残念なニュースがFW安藤の負傷離脱だった。
◆痛かった安藤の離脱
▽連覇に向けた開幕戦となった9日のスイス女子代表戦では、相手GKと交錯した安藤が左足ひ骨を骨折してチームから離脱することになった。豊富な運動量を誇る安藤は、前線からのプレスを継続的に仕掛けることができる上、相手の裏を取る動きの質が高い。さらに、中盤に下がってゲームを動かすことができるため、前線のターゲットとなる大儀見の相棒として適任だった。それだけに安藤の離脱は、なでしこジャパンにとって大打撃だった。
◆安藤の代役は岩渕が適任!?
▽離脱した安藤の代役として、FW菅澤がカメルーン女子代表戦とエクアドル女子代表戦で先発起用された。菅澤の特徴は体の強さを活かしたポストプレーと打点の高いヘディング。カメルーン戦ではそのヘディングからW杯初ゴールを奪った。しかし、タイプが似ている大儀見と2トップを組んだ際には、やや下がり目の位置でプレーする役割もこなさなければならない。そのため、ボックス内で真価を発揮する菅澤の良さが十分に活かされていない印象だ。
▽一方で、エクアドル戦に途中出場したFW岩渕のプレーには、希望の光が見えた。ヒザの負傷により出遅れていた岩渕だったが、この試合で約10分間出場し、順調な回復ぶりをアピール。ドリブルから相手の守備網を突破するなど、コンディションも上がってきている。安藤ほどの守備力はないものの、なでしこジャパンに推進力をもたらしてくれる存在だけに、決勝トーナメント1回戦では、思い切ってスタートから使うのも手だろう。
▽負傷した安藤は、すでにチームを離れて帰国した。なでしこの選手たちは、白クマのぬいぐるみに安藤のユニフォームを着せてベンチに置いている。国際サッカー連盟(FIFA)は「安藤は足首のケガで大会を去りました。しかし、彼女の仲間たちはそんな彼女に敬意を表しました」と公式ツイッターで取り上げており、なでしこジャパンのチームワークを称えた。
▽無念の途中離脱となった安藤に報いるためにも、再び世界女王の称号を勝ち得たい。その思いは彼女たちが一番強いだろう。トロフィーとともに彼女たちが白クマを掲げる日を楽しみに、ディフェンディングチャンピオンの決勝トーナメントが、いよいよ始まる。
《超ワールドサッカー編集部・川嶋正隆》
▽さらにこの3試合では、登録メンバー23名全員を起用するなど、決勝トーナメントに向けてうまく調整ができた。その中で、残念なニュースがFW安藤の負傷離脱だった。
◆痛かった安藤の離脱
▽連覇に向けた開幕戦となった9日のスイス女子代表戦では、相手GKと交錯した安藤が左足ひ骨を骨折してチームから離脱することになった。豊富な運動量を誇る安藤は、前線からのプレスを継続的に仕掛けることができる上、相手の裏を取る動きの質が高い。さらに、中盤に下がってゲームを動かすことができるため、前線のターゲットとなる大儀見の相棒として適任だった。それだけに安藤の離脱は、なでしこジャパンにとって大打撃だった。
▽離脱した安藤の代役として、FW菅澤がカメルーン女子代表戦とエクアドル女子代表戦で先発起用された。菅澤の特徴は体の強さを活かしたポストプレーと打点の高いヘディング。カメルーン戦ではそのヘディングからW杯初ゴールを奪った。しかし、タイプが似ている大儀見と2トップを組んだ際には、やや下がり目の位置でプレーする役割もこなさなければならない。そのため、ボックス内で真価を発揮する菅澤の良さが十分に活かされていない印象だ。
▽一方で、エクアドル戦に途中出場したFW岩渕のプレーには、希望の光が見えた。ヒザの負傷により出遅れていた岩渕だったが、この試合で約10分間出場し、順調な回復ぶりをアピール。ドリブルから相手の守備網を突破するなど、コンディションも上がってきている。安藤ほどの守備力はないものの、なでしこジャパンに推進力をもたらしてくれる存在だけに、決勝トーナメント1回戦では、思い切ってスタートから使うのも手だろう。
◆安藤のためにも連覇を
▽負傷した安藤は、すでにチームを離れて帰国した。なでしこの選手たちは、白クマのぬいぐるみに安藤のユニフォームを着せてベンチに置いている。国際サッカー連盟(FIFA)は「安藤は足首のケガで大会を去りました。しかし、彼女の仲間たちはそんな彼女に敬意を表しました」と公式ツイッターで取り上げており、なでしこジャパンのチームワークを称えた。
▽無念の途中離脱となった安藤に報いるためにも、再び世界女王の称号を勝ち得たい。その思いは彼女たちが一番強いだろう。トロフィーとともに彼女たちが白クマを掲げる日を楽しみに、ディフェンディングチャンピオンの決勝トーナメントが、いよいよ始まる。
《超ワールドサッカー編集部・川嶋正隆》
女子ワールドカップの関連記事
|