試合巧者のウルグアイ、サンパオリ率いるチリに逆転勝利《国際親善試合》

▽19日(現地時間18日)に国際親善試合のチリ代表vsウルグアイ代表が行われ、ウルグアイが2-1で勝利した。

▽ブラジル・ワールドカップで評価を上げたサンパオリ監督率いるチリは、14日に行われたボリビア代表戦で5-0と大勝。この試合でもメデル、イスラ、サンチェス、ビダルなどの中心選手をスターティングメンバーに並べた。

▽一方、13日のコスタリカ代表戦を3-3で引き分けたウルグアイは、ワールドカップでの出場停止処分により、来年のコパ・アメリカに出場できないスアレスが一足早くチームから離脱。ウルグアイを率いるタバレス監督は、エースを欠く布陣でチリとのテストマッチに臨んだ。そのウルグアイは、ゴディン、アレバロ・リオス、カバーニなどのワールドカップ出場組が先発。2トップはカバーニの相棒に21歳のD・ロランが名を連ねた。
▽チリは右からイスラ、メデル、ハラ、メナをディフェンスラインに配した4-3-3でスタート。サンパオリ監督が標榜するショートパスを多用するスタイルで試合に入った。対するウルグアイは慣れ親しんだ4-4-2の布陣で試合に臨んだ。

▽最初にチャンスをつくったのはチリ。12分、ゴール前で得たFKをサンチェスが直接右足で狙う。シュートは枠を捉えたが、これはGKムスレラのセーブに防がれた。対するウルグアイは15分、右サイドからホセ・ヒメネスが挙げたクロスをボックス内のD・ロランがダイレクトボレー。だが、強烈なシュートは惜しくもゴール右に外れた。▽次第にチリがボールポゼッションを高めて試合を支配すると、27分にゴールが生まれる。左サイドのオレジャーナが送ったクロスにサンチェスが頭で合わせ、チリが先制点を奪った。先制後、チリは落ち着いたボール回しで試合をコントロール。そのまま前半は終了するかに思われたが、劣勢だったウルグアイがセットプレーから同点に追いつく。

▽アディショナルタイム1分、左サイドのFKでC・サンチェスが上げたボールに、ファーのD・ロランがヘディングで合わせる。これがゴール右に決まり、1-1で前半が終了した。

▽前半終了間際に同点としたウルグアイだったが、後半も引き続きチリに試合の主導権を握られる。ウルグアイは、後方から次々と選手がなだれ込むチリの攻撃に苦慮。カウンターやセットプレーからなんとか打開を試みるも、なかなかチャンスらしいチャンスを作れない。

▽そんな中、70分にはチリにビッグチャンスが訪れる。ボックス内の混戦からE・バルガスが放ったシュートが枠内に収まった。しかし、E・バルガスがオフサイドを取られ、チリは惜しくも勝ち越しのチャンスを逸する。

▽チリに押し込まれ、なかなか打開策を見つけられないウルグアイ。タバレス監督はメデルとの激しいバトルで終始苛立っていたカバーニに見切りを付け、80分にA・ゴンサレスを投入。さらに、C・ロドリゲスをA・エルナンデスに代えた。すると、この采配が見事に的中する。この交代直後、入ったばかりのA・エルナンデスがロングボールをフリックで前線に送ると、D・ロランが頭でつなぎ、最後はカバーニに代わって入ったA・ゴンサレスがゴールネットを揺らした。

▽一瞬の隙を突いて逆転に成功したウルグアイはその後、チリの猛攻を凌いで試合終了。劣勢ながらも試合巧者振りを発揮したウルグアイが、ワールドカップで旋風を巻き起こしたチリから逆転勝利を収めた。