GL敗退の瀬戸際に立たされた両雄の一戦はクロアチアに軍配《ブラジル・ワールドカップ》
2014.06.19 08:57 Thu
▽18日に行われたブラジル・ワールドカップのグループA第2節、カメルーン代表vsクロアチア代表は試合巧者ぶりを見せたクロアチアが4-0で大勝した。
▽初戦でブラジルと対戦したクロアチアは、開催国を相手に善戦したものの、1-3で敗戦。敗れれば敗退が決定する今節は、出場停止でブラジル戦を欠場したマンジュキッチが復帰し、ラキティッチやモドリッチらと共に先発起用された。
▽対するカメルーンも、初戦のメキシコ戦を1-0で落とし、今大会を黒星スタート。今回の一戦へ向けた先発メンバーには、チュポ=モティングやソングらが前節に引き続き先発に名を連ねた。一方、先日に自身のツイッターでクロアチア戦の欠場を示唆したエトーは、ベンチスタートとなった。
▽互いに敗れれば最終節を残して敗退が決定する一戦は、カメルーンが立ち上がりから攻勢をかける展開となる。ムカンジョとエムビアの縦関係で構成される右サイドからゴールチャンスを演出。開始早々からアブバカルが立て続けにボックス内でシュートに持ち込むなど、クロアチアを攻め立てた。
▽だが、絶対に負けられない試合の均衡を破ったのはクロアチアだった。11分、右サイドから上げたスルナのクロスはヌクルにクリアされたものの、これをペリシッチがボックス右で拾うと、左ゴールポスト付近にグラウンダーのパスを供給。ダイアゴナルな動き出しでボックス中央に侵入したオリッチが左足で合わせたシュートが、GKイタンジュの左脇を抜けてゴール左に吸い込まれた。
▽立ち上がりに押し込まれたクロアチアだったが、先制後はチームとしての落ち着きを取り戻し、チーム戦術とする堅守速攻で追加点を狙う。ポゼッションを相手に譲り、モドリッチとラキティッチのボランチから繰り出される長短交えたパスで攻撃を組み立てていく。
▽一方、ファーストチャンスをモノにされたカメルーンだったが、その後も気落ちすることなく、右サイドを軸としたアタックで反撃。豊富な運動量で自陣から果敢に攻撃参加するエムビアが右サイドから幾度も前線へパスを送り込むが、チョルルカやロブレンをはじめとする相手の最終ラインを崩しきることができない。
▽なんとか同点に追いつきたいカメルーンだったが、40分にアクシデントが発生。マンジュキッチに背後から手を出したソングがレッドカードで一発退場となり、前半のうちに数的不利の状況に陥ってしまった。前半の終了間際には少ない人数で攻め立てたカメルーンだったが、ゴールを奪えずに0-1で試合を折り返した。
▽ハーフタイム明けからシュジュに代えてナンケウを投入したカメルーンは、選手間でポジション変更を行う。エムビアを中盤に上げ、右サイドバックにナンケウを配置。そして、前半にアンカーを務めていたマティプをセンターバックに据え、数的不利を考慮した[4-4-1]のシステムへ変更を施した。
▽ソング不在のボランチの穴埋めを行ったカメルーンだが、後半開始3分で致命的な2点目を献上する。イタンジュの緩慢なゴールキックを左サイドで奪ったペリシッチが高い位置にポジション取りしていたナンケウを交わして縦へドリブル突破。最後はボックス左から放ったシュートがゴールネットを揺らし、数的有利のクロアチアが後半開始早々に試合の行方を決定付けた。
▽2点目を奪ったクロアチアの勢いは、その後も止まらない。61分にプラニッチが蹴った左CKからマンジュキッチが打点の高いヘディングシュートで加点。さらに73分には流れの中からマンジュキッチのシュートがカメルーンのゴールネットを再び揺らし、リードを4点に広げた。
▽その後も攻撃の手を緩めないクロアチアは、前半終了間際に5点目のチャンスを迎えたものの、ラキティッチがこの得点機を決めきれずに試合はそのまま終了。4得点で大勝したクロアチアは、決勝トーナメント進出へ向けて大きな勝ち点3を奪取。一方、敗れたカメルーンは試合終了間際に味方同士で揉め合うなど、チームの輪が乱れたままグループリーグ敗退が決定した。
▽初戦でブラジルと対戦したクロアチアは、開催国を相手に善戦したものの、1-3で敗戦。敗れれば敗退が決定する今節は、出場停止でブラジル戦を欠場したマンジュキッチが復帰し、ラキティッチやモドリッチらと共に先発起用された。
▽対するカメルーンも、初戦のメキシコ戦を1-0で落とし、今大会を黒星スタート。今回の一戦へ向けた先発メンバーには、チュポ=モティングやソングらが前節に引き続き先発に名を連ねた。一方、先日に自身のツイッターでクロアチア戦の欠場を示唆したエトーは、ベンチスタートとなった。
▽互いに敗れれば最終節を残して敗退が決定する一戦は、カメルーンが立ち上がりから攻勢をかける展開となる。ムカンジョとエムビアの縦関係で構成される右サイドからゴールチャンスを演出。開始早々からアブバカルが立て続けにボックス内でシュートに持ち込むなど、クロアチアを攻め立てた。
▽だが、絶対に負けられない試合の均衡を破ったのはクロアチアだった。11分、右サイドから上げたスルナのクロスはヌクルにクリアされたものの、これをペリシッチがボックス右で拾うと、左ゴールポスト付近にグラウンダーのパスを供給。ダイアゴナルな動き出しでボックス中央に侵入したオリッチが左足で合わせたシュートが、GKイタンジュの左脇を抜けてゴール左に吸い込まれた。
▽立ち上がりに押し込まれたクロアチアだったが、先制後はチームとしての落ち着きを取り戻し、チーム戦術とする堅守速攻で追加点を狙う。ポゼッションを相手に譲り、モドリッチとラキティッチのボランチから繰り出される長短交えたパスで攻撃を組み立てていく。
▽一方、ファーストチャンスをモノにされたカメルーンだったが、その後も気落ちすることなく、右サイドを軸としたアタックで反撃。豊富な運動量で自陣から果敢に攻撃参加するエムビアが右サイドから幾度も前線へパスを送り込むが、チョルルカやロブレンをはじめとする相手の最終ラインを崩しきることができない。
▽なんとか同点に追いつきたいカメルーンだったが、40分にアクシデントが発生。マンジュキッチに背後から手を出したソングがレッドカードで一発退場となり、前半のうちに数的不利の状況に陥ってしまった。前半の終了間際には少ない人数で攻め立てたカメルーンだったが、ゴールを奪えずに0-1で試合を折り返した。
▽ハーフタイム明けからシュジュに代えてナンケウを投入したカメルーンは、選手間でポジション変更を行う。エムビアを中盤に上げ、右サイドバックにナンケウを配置。そして、前半にアンカーを務めていたマティプをセンターバックに据え、数的不利を考慮した[4-4-1]のシステムへ変更を施した。
▽ソング不在のボランチの穴埋めを行ったカメルーンだが、後半開始3分で致命的な2点目を献上する。イタンジュの緩慢なゴールキックを左サイドで奪ったペリシッチが高い位置にポジション取りしていたナンケウを交わして縦へドリブル突破。最後はボックス左から放ったシュートがゴールネットを揺らし、数的有利のクロアチアが後半開始早々に試合の行方を決定付けた。
▽2点目を奪ったクロアチアの勢いは、その後も止まらない。61分にプラニッチが蹴った左CKからマンジュキッチが打点の高いヘディングシュートで加点。さらに73分には流れの中からマンジュキッチのシュートがカメルーンのゴールネットを再び揺らし、リードを4点に広げた。
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