プレビュー:希望と絶望の狭間にいる両雄が激突《ウルグアイvsイングランド》
2014.06.19 18:00 Thu
▽ブラジル・ワールドカップ・グループD第2節のウルグアイ代表vsイングランド代表が、日本時間19日28時からアレーナ・デ・サンパウロで開催される。初戦で黒星を喫した両雄にとって、今節は何としてでも勝利し、グループステージ突破に希望を繋げたい一戦だ。
▽直近の国際大会で好成績を残してきたウルグアイだが、格下と目されるコスタリカとの初戦では1-3でまさかの敗戦を喫した。カバーニのPKで先制に成功したものの、その後はエースのスアレスを負傷で欠いたことで攻撃が停滞。ウルグアイの真骨頂である堅守速攻が機能せず、死の組といわれるこのグループの中で最も力が劣るとみられていたコスタリカに痛恨の黒星となった。勝利が必須な状況で今節を迎えるウルグアイとしては、グループ突破を目指すライバル・イングランドとの直接対決を制し、グループ突破に望みを繋げたい。
▽一方のイングランドは、初戦のイタリア戦で1-2の敗戦。スターリングやスタリッジといった若手を先発に抜擢したものの、ピルロを筆頭とした経験値の高い選手たちで構成されたイタリアに力負けした。とはいえ、対戦相手のウルグアイも初戦を落としており、ここで立て直すことができれば、死のグループ突破へ光を見いだすことが可能。イングランドとしては、ここでグループ突破に向けて勝ち点3を手にし、立て直しを図りたいところだ。
◆ウルグアイ代表◆
【4-3-1-2】
▽ウルグアイ代表予想スタメン
GK:ムスレラ
DF:フシーレ、コアテス、ゴディン、カセレス
MF:ガルガノ、A・リオス、C・ロドリゲス
FW:カバーニ、フォルラン、スアレス、
負傷者:ルガーノ(左ヒザ)
出場停止者:M・ペレイラ
▽コスタリカ戦で退場処分を受けたM・ペレイラの欠場が確定。代役にはフシーレが起用されるものとみられる。また、初戦で左ヒザを痛めたルガーノの欠場も確定しており、ゴディンの相方にはコアテスが起用されると予想。そして、コスタリカ戦でベンチ入りしたものの出番がなかったスアレスに関しては、出場を示唆するコメントを残していることから、イングランド戦で先発する可能性がある。
◆イングランド代表◆
【4-2-3-1】
▽イングランド代表予想スタメン
GK:ハート
DF:G・ジョンソン、ケイヒル、ジャギエルカ、ベインズ
MF:ウェルベック、ヘンダーソン、スターリング、ジェラード、ルーニー
FW:スタリッジ
負傷者:なし
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関しても、イタリアとの初戦を欠場していたチェンバレンが直近の練習に復帰しており、23名全選手が起用可能な状況だ。また、起用法に不満を抱えているとされるルーニーだが、イタリア戦に引き続いて左サイドでの出場となりそうだ。
★注目選手
◆FWルイス・スアレス(ウルグアイ)
▽イングランドDF陣には、対人とハイボール処理に長けたDFが集う。だが、アジリティに難を抱えているため、局面での一対一とドリブル突破に無類の強さを発揮するスアレスが鍵を握る。また、今季のプレミアリーグで得点王に輝いたスアレスは、日々対峙しているイングランドDF陣の特徴を最も熟知している選手といえる。イングランド戦出場の可否はいまだ不透明な状況だが、プレーすることになれば、脅威となるプレーで相手の最終ラインを揺さぶりたい。
◆DFギャリー・ケイヒル(イングランド)
▽一方のイングランドは、前線にタレントを揃えるウルグアイ攻撃陣と対面するケイヒルに注目する。イタリア戦では2失点を喫したイングランドDF陣だが、センターバックの一角でプレーしたケイヒルは相手の動きを先読みした守備で、ピンチに繋がるプレーを事前に阻止。対峙することが予想されるカバーニやフォルラン、そして出場の可能性を示唆するスアレスらのプレーをも上回るディフェンスで、最終ラインに安定感をもたらしたい。
◆生放送予定
《27:30》※キックオフ28:00
【W】ウルグアイ代表 vs イングランド代表
(フジテレビ系列)
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