“メスタージャの奇跡”、圧巻の逆転劇を見せたバレンシアがベスト4進出《EL》
2014.04.11 07:00 Fri
▽EL準々決勝2ndレグのバレンシアvsバーゼルが10日に行われ、バレンシアが90分を3-0で終えて2戦合計3-3となり、延長戦に突入。延長戦で2点を加えたバレンシアが、最終的に5-3で準決勝進出を果たした。
▽ホームで行われた1stレグを3-0で先勝したバーゼルは、その後主力数名に負傷者が出たため経験の少ない若手が先発に名を連ねた。一方のバレンシアはマテューやパレホ、アルカセルなど現状のベストメンバーをピッチに送り込み、本拠地メスタージャで奇跡の逆転突破を目指した。
▽立ち上がりからエンジン全開のバレンシアが積極的な入りを見せるも、攻守の切り替えが徹底されたバーゼルの堅守を前になかなか決定的な場面を作れない。それでも、攻め続けるバレンシアは前半終了間際に立て続けにゴールを奪う。
▽まずは38分、右サイドで相手のパスをインターセプトしたJ・ペレイラの浮き球のフィードに反応したアルカセルがボックス左に抜け出すと、丁寧な胸トラップからゴール左隅にシュートを流し込んだ。続く42分にはカルタビアの左CKをボックス中央のE・バルガスがヘディングでゴール右に流し込み、2点目を奪取。奇跡の逆転突破に向けて最高の形で試合を折り返した。
▽前半終盤に2点を奪った勢いそのままに後半も猛攻を続けるバレンシアは、バーゼル陣内でハーフコートゲームを展開する。一方、後半に入っても劣勢が続くバーゼルは53分にM・デルガドを下げてジョバンニ・シオ、61分にD・デゲンに代えてアリジを投入。フレッシュな選手に局面の打開を託す。だが、ほとんどカウンターに行けないバーゼルはその後も防戦一方を強いられた。
▽再三の決定機を作りながらGKゾンマーの牙城を崩せないバレンシアだったが、2トップの圧巻のコンビネーションから待望の3点目を奪う。70分、J・ペレイラからのロングフィードに抜け出したE・バルガスが体勢を崩しながらボックス左でワンタッチで落とすと、これをボックス手前のアルカセルが右足ダイレクトでシュート。強烈なシュートがクロスバーの内側に跳ね返ってゴールネットに吸い込まれた。そして、このゴールでバレンシアは2戦合計スコアを完全にイーブンに戻した。
▽勢いづくバレンシアは88分に絶好の逆転機会を迎えるが、ボックス内でGKと一対一となったアルカセルがゾンマーをかわし切れず、90分間で勝負を決めることはできなかった。
▽試合開始直後から攻め続けているバレンシアだったが、延長に入っても全く攻め疲れを見せない。一方、防戦一方の展開でフラストレーションを溜めていたバーゼルは延長前半終了間際にディアス、サウロが立て続けに退場処分を受けて、9人での戦いを強いられてしまう。それでも、この試合で圧巻のゴールキーピングを見せていたGKゾンマーがE・バルガスの決定機をファインセーブで阻止し、何とか延長前半を凌ぎきった。
▽相手守護神の当たり具合を見ると、PK戦突入を避けたいバレンシアは、延長後半に最後の交代カードとしてピアッティを投入。すると、この交代策がメスタージャにこの日一番の歓喜をもたらす。113分、左サイドを抜け出したピアッティの絶妙なグラウンダーのクロスをニアに走り込んだアルカセルがワンタッチで押し込み、ついにバレンシアが逆転に成功する。その後、バーゼルの決死の猛攻を凌いだバレンシアは終了間際にもベルナトがダメ押しの5点目を奪い、試合はタイムアップ。メスタージャで奇跡の逆転劇を演じたバレンシアが、ベスト4進出を決めた。
▽ホームで行われた1stレグを3-0で先勝したバーゼルは、その後主力数名に負傷者が出たため経験の少ない若手が先発に名を連ねた。一方のバレンシアはマテューやパレホ、アルカセルなど現状のベストメンバーをピッチに送り込み、本拠地メスタージャで奇跡の逆転突破を目指した。
▽立ち上がりからエンジン全開のバレンシアが積極的な入りを見せるも、攻守の切り替えが徹底されたバーゼルの堅守を前になかなか決定的な場面を作れない。それでも、攻め続けるバレンシアは前半終了間際に立て続けにゴールを奪う。
▽まずは38分、右サイドで相手のパスをインターセプトしたJ・ペレイラの浮き球のフィードに反応したアルカセルがボックス左に抜け出すと、丁寧な胸トラップからゴール左隅にシュートを流し込んだ。続く42分にはカルタビアの左CKをボックス中央のE・バルガスがヘディングでゴール右に流し込み、2点目を奪取。奇跡の逆転突破に向けて最高の形で試合を折り返した。
▽前半終盤に2点を奪った勢いそのままに後半も猛攻を続けるバレンシアは、バーゼル陣内でハーフコートゲームを展開する。一方、後半に入っても劣勢が続くバーゼルは53分にM・デルガドを下げてジョバンニ・シオ、61分にD・デゲンに代えてアリジを投入。フレッシュな選手に局面の打開を託す。だが、ほとんどカウンターに行けないバーゼルはその後も防戦一方を強いられた。
▽再三の決定機を作りながらGKゾンマーの牙城を崩せないバレンシアだったが、2トップの圧巻のコンビネーションから待望の3点目を奪う。70分、J・ペレイラからのロングフィードに抜け出したE・バルガスが体勢を崩しながらボックス左でワンタッチで落とすと、これをボックス手前のアルカセルが右足ダイレクトでシュート。強烈なシュートがクロスバーの内側に跳ね返ってゴールネットに吸い込まれた。そして、このゴールでバレンシアは2戦合計スコアを完全にイーブンに戻した。
▽勢いづくバレンシアは88分に絶好の逆転機会を迎えるが、ボックス内でGKと一対一となったアルカセルがゾンマーをかわし切れず、90分間で勝負を決めることはできなかった。
▽試合開始直後から攻め続けているバレンシアだったが、延長に入っても全く攻め疲れを見せない。一方、防戦一方の展開でフラストレーションを溜めていたバーゼルは延長前半終了間際にディアス、サウロが立て続けに退場処分を受けて、9人での戦いを強いられてしまう。それでも、この試合で圧巻のゴールキーピングを見せていたGKゾンマーがE・バルガスの決定機をファインセーブで阻止し、何とか延長前半を凌ぎきった。
▽相手守護神の当たり具合を見ると、PK戦突入を避けたいバレンシアは、延長後半に最後の交代カードとしてピアッティを投入。すると、この交代策がメスタージャにこの日一番の歓喜をもたらす。113分、左サイドを抜け出したピアッティの絶妙なグラウンダーのクロスをニアに走り込んだアルカセルがワンタッチで押し込み、ついにバレンシアが逆転に成功する。その後、バーゼルの決死の猛攻を凌いだバレンシアは終了間際にもベルナトがダメ押しの5点目を奪い、試合はタイムアップ。メスタージャで奇跡の逆転劇を演じたバレンシアが、ベスト4進出を決めた。
バレンシアの関連記事
UEFAヨーロッパリーグの関連記事
|
|
バレンシアの人気記事ランキング
1
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.27“ベニテスの堅守速攻”2冠達成/バレンシア[2003-04]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.27</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2003-2004シーズン/バレンシア 〜ベニテスの堅守速攻〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2003-04valencia.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:ラファエル・ベニテス(43) 獲得タイトル:リーガエスパニョーラ、UEFAカップ 攻撃力8:★★★★★★★★☆☆ 守備力9:★★★★★★★★★☆ タレント7:★★★★★★★☆☆☆ 連係9:★★★★★★★★★☆ 選手層7:★★★★★★★☆☆☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">2冠達成</div> 当時のバレンシアの監督は、就任3年目のラファエル・ベニテスだった。2001-02シーズンにバレンシアに招へいされたベニテスは、1年目にして約30年ぶりとなるリーガエスパニョーラ制覇を達成。メンディエタやキリ・ゴンサレスを擁して2000年から2シーズン連続でCLファイナリストとなったエクトル・クーペルがつくった堅守速攻のチームをベースとしたベニテスは、サポーターが待ち望んでいたタイトルを獲得した。 2003-04シーズンは、リーガエスパニョーラで第2節から第7節まで6連勝するなど好スタートを切った。中盤戦以降は、バルセロナ、レアル・マドリー、デポルティボと熾烈な優勝争いを繰り広げたが、第27節でデポルティボを3-0で下したのをキッカケに、そこから6連勝と勢いに乗る。そして、最終的には2位バルセロナに勝ち点5差をつけて、71得点27失点という素晴らしい成績で、2年ぶり6度目の優勝を達成した。なお、リーガでは、2013-14シーズンにアトレティコ・マドリーが優勝するまで、このシーズンのバレンシアが、レアル・マドリードとバルセロナ以外で最後に優勝したチームであった。 また、UEFAカップでは、決勝トーナメントでボルドーやビジャレアルを撃破し、決勝に進出。マルセイユとの決勝では、ビセンテとミスタのゴールによって2-0で勝利し、見事に戴冠を果たした。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ソリッドな守備+a</div> 前述したように、チームのベースはクーペル時代からの堅守速攻。ただ、ベニテスは、ワントップのクラウディオ・ロペスやカリューをスペースに走らせていたクーペル時代よりも、ストライカーも含めてショートパスを繋ぐスタイルを意識していた。 守護神は安定感抜群のカニサレスが務め、アジャラがまとめる最終ラインは大きく崩れることはなかった。中盤の底には、バレンシアお馴染みの“バラハ&アルベルダ”。2人のコンビネーションは抜群だった。右サイドには、メンディエタほどの輝きはなかったものの、攻守に堅実なルフェテを配置。左サイドのビセンテは、キレ味鋭いドリブルが持ち味だった。 システムは4-2-3-1と4-4-2を併用。4-2-3-1の場合は、ワンタッチプレーでアクセントを付けるアイマールがトップ下を務め、2トップの場合は縦への推進力があるアングーロがミスタとコンビを組むパターンが多かった。 2000年代前半のバレンシアの問題点だったのが、エース不在による得点力不足。しかし、このシーズンはミスタが19ゴールを挙げる活躍を披露。ビセンテも2桁ゴールを記録し、強固な守備組織を有するチームのなかで、得点力が大幅にアップしたのが2冠達成の最大の要因となった。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">DFロベルト・アジャラ (30)</span> アルゼンチン代表として115試合に出場した名センターバック。加入した2000年以降、バレンシアの最終ラインの中心となり、2度のリーガ優勝やCL決勝進出に多大な貢献を果たした。177cmとセンターバックとしては小柄ながらも、驚異的なジャンプ力を誇り、空中戦に無類の強さを誇った。UEFAカップの決勝では、当時マルセイユに所属していたドログバを、まるで子ども扱い。売り出し中のストライカーを完璧に抑えきり、優勝の立役者となった。 2019.04.16 22:00 Tue2
「補強してくれ」バレンシア指揮官が我慢の限界か「お望みなら全て破壊してやる」
バレンシアのルベン・バラハ監督は、我慢の限界か。スペイン『Relevo』が伝えている。 バレンシアは28日、ラ・リーガ第3節でアスレティック・ビルバオに0-1と敗戦。バルセロナとの第1節を皮切りに、開幕3連敗で最下位だ。 バラハ監督は健闘も惜敗のバルセロナ戦後、「投資がない限り、この現実が続く。現状バレンシアの選手たちには、競争のリズムがない。私としてはゲーム展開を変える選択肢がない」と、補強への不満を就任後初めて口に。 現状、バレンシアの新戦力はFWラファ・ミル、2部レバンテから1年レンタルのFWダニ・ゴメス、FWルイス・リオハ、2番手GKストレ・ディミトリエフスキのみ。 あとはレンタルバックかBチームからの昇格で、中盤と最終ラインは補強ゼロとなっている。 「なぜ投資が不足しているのか、ハッキリわからないので安易に私見を述べるわけにはいかない。ともかく、私にバリエーションをくれ。マーケットはまだ開いているんだ」 そして、アスレティック戦を前にしてバレンシアのミゲル・アンヘル・コロナSDが、指揮官が獲得を望んでいたユベントス(当時)のMFエンソ・バレネチェアに関し、「積極的に獲得へ動かなかった」ともとれる旨の発言。 バラハ監督はこれを念頭に置いてか、試合後「お望みなら3日以内で全てを破壊してやるぞ。私の本望ではないがな」と静かに怒り。 2023年2月の就任からしばらくは、悪名高きオーナーであるピーター・リム氏を擁護してきたOB指揮官だが、今夏を境に経営陣全体への不満と怒りを隠さず。 エースのFWウーゴ・ドゥロもアスレティック戦後にミックスゾーンで「誰かに僕たちを助けてほしい…」とつい漏らしたそうで、選手間でもチーム編成に関する不信感が高まっている可能性がありそうだ。 2024.08.29 14:20 Thu3
近年低迷目立つバレンシアが会長交代! 筆頭株主の息子、キアット・リム氏が就任
バレンシアは3日、キアット・リム氏(31)が新会長に就任することを発表した。3月5日に正式に就任することとなる。 キアット・リム氏は、バレンシアの筆頭株主であるピーター・リム氏の息子。2022年からクラブのディレクターを務めていた。 クラブの会長はレイフーン・チャン女史が2期3年間務めていたが、キアット・リム氏が引き継ぐこととなる。 バレンシアはピーター・リム氏の杜撰な経営問題があり、近年は大きく低迷。ただ、クラブを売却する気はなく、息子に託していくことになった。 クラブは声明で「彼の任命は、クラブに対する確固とした長期的なコミットメントを示すものであり、クラブの安定性と将来に向けた堅実なプロジェクトの構築に対するコミットメントを強化するものです」としている。 また、これまで会長を務めたレイフーン・チャン氏もコメントしている。 「当社の筆頭株主の息子であるキアット・リム氏にバトンを渡すことができてうれしく思います。この任命は、クラブとその将来に対するクラブの継続的な取り組みを明確に示すものです」 「また、私がこの役職に就いている間、サポートをしてくださったファンやクラブ関係者の皆様に心から感謝の意を表したいと思います」 <span class="paragraph-title">【写真】バレンシアの新会長に就任するキアット・リム氏</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="es" dir="ltr">COMUNICADO OFICIAL: KIAT LIM, NUEVO PRESIDENTE DEL VALENCIA CF</p>— Valencia CF (@valenciacf) <a href="https://twitter.com/valenciacf/status/1896558908849926653?ref_src=twsrc%5Etfw">March 3, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2025.03.03 23:45 Mon4
バレンシアやユベントスでプレーした元マリ代表モハメド・シソコが現役引退を発表
元マリ代表MFモハメド・シソコ(34)がフランス『RMC Sport1』の番組『Footissime』で現役引退を発表した。 『Footissime』のインタビューでシソコは引退についてこのように話している。 「僕が今夜ここにいるのは、引退を伝えるためだ。僕のキャリアはここで終わる。本当に難しい決断だった。受け入れ難かった。いつまでもフットボールに身を置いておきたかったからね」 そのように語った後、サプライズで家族や友人、さらには元チームメイトのルイス・ガルシアやFWママディ・シディベ、MFマテュー・ボドメールから祝福のビデオメッセージがあったようだ。シソコは涙を流しながら「誇りに思う。簡単ではなかった。でも本当に、本当に誇りに思うよ」とコメント。仲間たちへの感謝も述べた。 マリ代表で34キャップを数えたシソコは、生まれ故郷フランスのオセールでプロデビュー後、バレンシアやリバプール、ユベントス、パリ・サンジェルマンなど欧州各国の強豪クラブを渡り歩いた。バレンシアではラ・リーガ制覇、リバプールではFAカップ優勝を経験。 鋭いタックルと運動量から「ブラック忍者」の異名を持つ守備的MFは、晩年は上海申花(中国)やプネー・シティ(インド)、アトレティコ・サンルイス(メキシコ)、傑志体育会(香港)といった世界のクラブでプレー。昨年1月にはソショーと半年契約を結び、リーグ・ドゥで13試合に出場した。 2020.01.14 18:15 Tue5
