フレッジ直接FK弾でホームのシャフタールが逆転勝利! 敗れたローマも新星デビュー弾でAG持ち帰る《CL》

2018.02.22 06:49 Thu
Getty Images
▽チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦1stレグ、シャフタールvsローマが21日にOSKメタリスト・スタジアムで行われ、ホームのシャフタールが2-1で逆転勝利した。
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▽マンチェスター・シティ、ナポリの2チームに1度ずつ土を付けるなど、堂々とした戦いぶりでグループFをシティに次ぐ2位で通過したシャフタール。また、国内リーグでは約2カ月間のウィンターブレーク明けとなった直近のチョルノモレツ戦を5-0の快勝で飾り、首位キープに成功した。極寒のハルキウで迎える今回の初戦に向けてはタイソン、ベルナール、フレッジら5人のブラジル人など、ドーピング違反で出場停止中の主将DFスルナを除くベストメンバーが起用された。▽一方、アトレティコ・マドリーとチェルシーと同居した“死のグループC”を見事に首位通過したローマ。しかし、昨年末から急激に失速したチームは公式戦7試合未勝利という泥沼の状況を経験。それでも、格下との対戦が続いた直近の3試合ではきっちり3連勝を飾り、良い流れを取り戻して今回の一戦を迎えた。なお、先週末のウディネーゼ戦からは先発3人を変更。ファン・ジェズス、ペッレグリーニ、エル・シャーラウィに代わってコラロフ、ストロートマン、ペロッティが起用され、体調不良で欠場も噂されたフロレンツィも無事メンバーに入った。
▽2010-11シーズンのラウンド16以来、7年ぶりに激突した両者による一戦は立ち上がりからオープンな展開に。ホームのシャフタールはイスマイリとベルナールが並ぶ左サイド、ローマはフロレンツィとジェンギズ・ユンデルが並ぶ右サイドと共にストロングポイントであるサイドからの攻撃で決定機を作り合う。6分にはローマの左CKからコラロフのクロスにゴール前のゼコ、ファシオと続けて決定機も、ここはGKピアトフとDFの好守に阻まれる。

▽その後も攻守が目まぐるしく入れ替わる中、シャフタールがよりボールを支配していく。だが、デ・ロッシやマノラスを中心に中央の危険なエリアをケアするローマの守備を崩し切れない。逆に、カウンターからチャンスを窺うローマは21分、ジェンギズの正確なフィードに抜け出したペロッティがボックス手前左でキープして中央でフリーのゼコへラストパスを通す。だが、ゼコの右足のシュートはミートし切れず、GKピアトフにキャッチされる。
▽前半終盤にかけても見応えのある攻防が繰り広げられた中、直近セリエA3戦連発中でこれがCLデビュー戦となった絶好調の若きレフティーが大仕事を果たす。41分、左サイドのコラロフからバイタルエリア左のペロッティに斜めのパスが入る。これをペロッティが中央のゼコに短い横パスで繋ぐと、DF2枚を引き付けたゼコがボックス右からダイアゴナルランを狙うジェンギズへ絶妙なラストパス。これを20歳のトルコ代表MFが得意の左足で蹴り込むと、GKピアトフの腕を弾いたボールがゴールネットに吸い込まれた。その後、前半終了間際に競り合いの場面で足首を痛めたシャフタールDFクリスツフォフがオルテツとの負傷交代を強いられるアクシデントも発生したが、ローマの1点リードで前半は終了した。

▽後半もローマが主導権を握る立ち上がりとなったが、一瞬の隙を突いたシャフタールがワンチャンスで追いつく。52分、ローマのセットプレーがGKピアトフのシュートキャッチで終わり、ピアトフもリスタートを急がなかったことでローマの選手たちにやや緩んだ空気が漂う。そして、最終ラインでボールを持ったラキツキが意表を突いて前線のファクンド・フェレイラを狙った鋭いフィードを送る。これをローマDFが跳ね返せず、背後のスペースに流れると並走したDFマノラスを振り切ったフェレイラがGKアリソンとの一対一を制した。

▽この同点ゴールをキッカケに試合の流れは一気にホームチームへと傾く。前半のショートパスやドリブルを主体とした攻めから相手ハイラインの背後やサイドバック裏のスペースをシンプルな縦パスで狙い始めたシャフタールは、続けて決定機を作っていく。55分にはボックス左に抜け出したイスマイリの折り返しをファーで受けたマルロスが左足を振り抜くが、これはGKアリソンがワンハンドセーブ。続く63分にはペナルティアーク付近でボールを持ったタイソンのシュートが相手DFにディフレクトしてゴール右上隅に向かうが、再びアリソンのビッグセーブに阻まれる。

▽それでも、攻勢を続けるホームチームは71分、セットプレーから逆転に成功する。ボックス手前右の位置でFKを得たシャフタールは右利きのベルナールと左利きのフレッジがセットしたボールの近くに立つ。そして、時間をかけてGKとの駆け引きを行いながらフレッジが左足で狙うと、ゴール右上隅のバーの内側を叩いた絶妙なシュートがネットを揺らした。

▽相手の勢いを止め切れず、逆転を許したローマは失点直後にフロレンツィとジェンギズを下げてブルーノ・ペレス、ジェルソンと右サイドの2選手をそっくり入れ替えて同点ゴールを目指す。74分にはロングフィードに反応したゼコが抜け出しかかるが、ここはわずかにボールが長く収め切れない。

▽その後、リスクを冒して前に出るローマに対して、シャフタールがカウンターで引っくり返す前半とは逆の構図で試合は終盤戦に突入。ローマは83分にナインゴランを下げてストライカーのデフレルをピッチに送り込み勝負をかける。しかし、なかなか決定機を作れないローマは逆に試合終了間際に絶体絶命のピンチを招く。93分、ボックス右に抜け出したタイソンがゴールライン際で折り返す。これをコバレンコがワンタッチで落とすと、フェレイラに絶好機が訪れる。しかし、ゴール至近距離からのシュートはGKアリソンの圧巻のワンハンドセーブに阻まれ、3点目とはならず。

▽この直後に試合はタイムアップを迎え、ホームのシャフタールが2-1の逆転で先勝した。一方、逆転負けのローマもアウェイゴールに加え、終盤のアリソンのビッグセーブで3点目を与えなかったことで、ホームで行われる2ndレグに望みを繋いだ。なお、2ndレグは来月13日にスタディオ・オリンピコで行われる。

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