【プレミアリーグ第27節プレビュー】首位ガナーズはフルアムとダービー! 三笘薫は日本人シーズン最多得点更新狙う
2023.03.11 12:45 Sat
前節は劇的勝利を収めた首位のアーセナル、上位対決を制した2位のマンチェスター・シティが順当に勝ち点3を積み重ねた。また、最注目カードとなったリバプールとマンチェスター・ユナイテッドの名門対決は、ホームチームが7-0という衝撃的なスコアで歴史的な大勝を飾った。
第27節はトップハーフとボトムハーフの対戦カードが組まれている中、注目カードはアーセナル(勝ち点63)と、7位のフルアム(勝ち点39)によるダービーだ。
アーセナルは前節、格下ボーンマス相手にプレミア史上2位の最速ゴール(9秒11)を決められるなど2点のビハインドを背負う最悪な状況となった。だが、途中出場のDFホワイトのリーグ戦初ゴールなどで追いつくと、ほぼラストプレーとなったセットプレーの流れから同じく途中出場のFWネルソンが値千金の逆転ゴールを挙げて劇的すぎる4連勝を飾った。ただ、ミッドウィークのヨーロッパリーグ(EL)では一部主力を温存して臨んだスポルティングCPとのシーソーゲームを2-2のドローで終え、公式戦連勝がストップした。そのELではやや疲労感が散見されており、中2日で臨むアウェイゲームでは主力の奮起と共に、戦列復帰も期待されるエースFWガブリエウ・ジェズス、途中出場で好アピールを見せたDF冨安健洋らを含め総力戦で勝ち切りたい。
一方、フルアムは公式戦7試合無敗と好調を維持してきたが、前節のブレントフォード戦ではホームで無類の強さを見せるビーズを前に2-3のスコアで競り負けて8試合ぶりの黒星を喫した。ここに来て主砲ミトロビッチが出場5試合連続無得点とゴールペースを落としているが、FWソロモンやMFパリーニャが好調を維持しており、1-2で競り負けた前回対戦同様に首位チーム相手の好勝負が期待される。
来週ミッドウィークにチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16のリターンレグを控えるマンチェスター・シティ(勝ち点58)と、5位のリバプール(勝ち点42)は、それぞれ12位のクリスタル・パレス(勝ち点27)と、最下位のボーンマス(勝ち点21)と対戦する。
一方、レアル・マドリーにホームで2-5の大敗を喫したリバプールは、週明けのサンティアゴ・ベルナベウでのリターンレグで奇跡の大逆転劇を狙う。昨季王者相手の逆転突破は非現実と思われるが、前節のユナイテッド戦ではサラー、ガクポ、ヌニェスがいずれも2ゴール、途中出場のフィルミノがトドメのゴールを挙げて歴史的な7-0の圧勝。昨年8月末の前回対戦で9-0の圧勝を収めているチェリーズ相手に再び攻撃陣が爆発すれば、戦前の段階でマドリーに強烈なプレッシャーをかけることも可能だ。
ミッドウィークのCLで明暗分かれた10位のチェルシー(勝ち点34)と、4位のトッテナム(勝ち点45)は、15位のレスター(勝ち点24)と14位のノッティンガム・フォレスト(勝ち点26)と、いずれも残留争い渦中のチームと対戦。
前節、リーズを相手に泥臭く7試合ぶりの白星を手にしたポッターのチームは、0-1で敗れた1stレグからの逆転を期したスタンフォード・ブリッジでのリターンレグで2-0の勝利を収め、逆転でのベスト8進出を決定。チーム全体に気迫、躍動感が戻ってきており、レスター相手の公式戦3連勝で、一気に終盤戦での追い上げムードを作りたい。
一方、トッテナムは公式戦連敗で迎えたミランとのリターンレグをチェルシーと同じ条件で戦ったが、ホームサポーターの熱狂的な後押しに熱量を感じさせぬパフォーマンスで応える形となり、0-0のドロー。公式戦連敗こそストップしたが、無念のベスト16敗退となった。同試合後にはFWリシャルリソンの采配批判もあり、やや投げやりな態度のコンテ監督の進退問題に発展。チームは不穏な空気の中で公式戦4試合ぶりのゴール、勝利を目指してホームでのフォレスト戦に臨む。
3位のユナイテッド(勝ち点49)は、降格圏の19位に沈むサウサンプトン(勝ち点21)と対戦。前節、リバプール相手にクラブ史に汚点を残す惨敗を喫し、公式戦12試合ぶりの敗戦を喫した赤い悪魔。その姿勢、パフォーマンスに激高したテン・ハグ監督は、ミッドウィークのELベティス戦に全く同じスタメンで臨んだ。前半はFWラッシュフォードのゴールで早々に先制しながらも、攻守両面でチグハグな戦いに終始。最終的に追いつかれて試合を折り返した。しかし、後半にFWアントニーのゴラッソで勝ち越すと、渦中のMFブルーノ・フェルナンデス、悩めるFWヴェグホルストにもゴールが生まれて4-1の快勝。見事にリバウンドメンタリティを示した。この大勝によって週明けのリターンレグに余力を残したチームは、格下をホームできっちり破ってリーグ戦でも良い形でのリスタートを切りたい。
最後に、MF三笘薫を擁する8位のブライトン(勝ち点38)は、連勝を目指して17位のリーズ(勝ち点22)と対戦。前節、ウェストハムに4-0の完勝を収めて3試合ぶりの白星を手にしたシーガルズでは、再びの躍動となった三笘に注目。同試合で今季リーグ戦6ゴール目を挙げた元川崎フロンターレMFは、香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)、岡崎慎司(レスター)が持つ日本人のシーズン最多ゴール記録に並んだ。残り試合を考えれば、その更新の可能性は非常に高いが、今回のホワイツ戦で連勝に導く記録達成を期待したいところだ。
◆プレミアリーグ第27節
▽3/11(土)
《21:30》
ボーンマス vs リバプール
《24:00》
エバートン vs ブレントフォード
リーズ vs ブライトン
レスター vs チェルシー
トッテナム vs ノッティンガム・フォレスト
《26:30》
クリスタル・パレス vs マンチェスター・シティ
▽3/12(日)
《23:00》
フルアム vs アーセナル
ウェストハム vs アストン・ビラ
マンチェスター・ユナイテッド vs サウサンプトン
《25:30》
ニューカッスル vs ウォルバーハンプトン
第27節はトップハーフとボトムハーフの対戦カードが組まれている中、注目カードはアーセナル(勝ち点63)と、7位のフルアム(勝ち点39)によるダービーだ。
アーセナルは前節、格下ボーンマス相手にプレミア史上2位の最速ゴール(9秒11)を決められるなど2点のビハインドを背負う最悪な状況となった。だが、途中出場のDFホワイトのリーグ戦初ゴールなどで追いつくと、ほぼラストプレーとなったセットプレーの流れから同じく途中出場のFWネルソンが値千金の逆転ゴールを挙げて劇的すぎる4連勝を飾った。ただ、ミッドウィークのヨーロッパリーグ(EL)では一部主力を温存して臨んだスポルティングCPとのシーソーゲームを2-2のドローで終え、公式戦連勝がストップした。そのELではやや疲労感が散見されており、中2日で臨むアウェイゲームでは主力の奮起と共に、戦列復帰も期待されるエースFWガブリエウ・ジェズス、途中出場で好アピールを見せたDF冨安健洋らを含め総力戦で勝ち切りたい。
来週ミッドウィークにチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16のリターンレグを控えるマンチェスター・シティ(勝ち点58)と、5位のリバプール(勝ち点42)は、それぞれ12位のクリスタル・パレス(勝ち点27)と、最下位のボーンマス(勝ち点21)と対戦する。
RBライプツィヒとのアウェイでの1stレグを1-1のドローで終えたシティは、ホームでの2ndレグへ若干のアドバンテージを持つ。前節のニューカッスル戦ではMFフォーデン、途中出場のMFベルナルド・シウバのレフティコンビのゴールで2-0の完勝。ミッドウィークには久々に公式戦がなく中6日と休養十分での戦いとなる。ライプツィヒ戦を睨んで若干のターンオーバーも見込まれるが、近年苦手とするイーグルス相手に隙を見せずに勝ち切りたい。
一方、レアル・マドリーにホームで2-5の大敗を喫したリバプールは、週明けのサンティアゴ・ベルナベウでのリターンレグで奇跡の大逆転劇を狙う。昨季王者相手の逆転突破は非現実と思われるが、前節のユナイテッド戦ではサラー、ガクポ、ヌニェスがいずれも2ゴール、途中出場のフィルミノがトドメのゴールを挙げて歴史的な7-0の圧勝。昨年8月末の前回対戦で9-0の圧勝を収めているチェリーズ相手に再び攻撃陣が爆発すれば、戦前の段階でマドリーに強烈なプレッシャーをかけることも可能だ。
ミッドウィークのCLで明暗分かれた10位のチェルシー(勝ち点34)と、4位のトッテナム(勝ち点45)は、15位のレスター(勝ち点24)と14位のノッティンガム・フォレスト(勝ち点26)と、いずれも残留争い渦中のチームと対戦。
前節、リーズを相手に泥臭く7試合ぶりの白星を手にしたポッターのチームは、0-1で敗れた1stレグからの逆転を期したスタンフォード・ブリッジでのリターンレグで2-0の勝利を収め、逆転でのベスト8進出を決定。チーム全体に気迫、躍動感が戻ってきており、レスター相手の公式戦3連勝で、一気に終盤戦での追い上げムードを作りたい。
一方、トッテナムは公式戦連敗で迎えたミランとのリターンレグをチェルシーと同じ条件で戦ったが、ホームサポーターの熱狂的な後押しに熱量を感じさせぬパフォーマンスで応える形となり、0-0のドロー。公式戦連敗こそストップしたが、無念のベスト16敗退となった。同試合後にはFWリシャルリソンの采配批判もあり、やや投げやりな態度のコンテ監督の進退問題に発展。チームは不穏な空気の中で公式戦4試合ぶりのゴール、勝利を目指してホームでのフォレスト戦に臨む。
3位のユナイテッド(勝ち点49)は、降格圏の19位に沈むサウサンプトン(勝ち点21)と対戦。前節、リバプール相手にクラブ史に汚点を残す惨敗を喫し、公式戦12試合ぶりの敗戦を喫した赤い悪魔。その姿勢、パフォーマンスに激高したテン・ハグ監督は、ミッドウィークのELベティス戦に全く同じスタメンで臨んだ。前半はFWラッシュフォードのゴールで早々に先制しながらも、攻守両面でチグハグな戦いに終始。最終的に追いつかれて試合を折り返した。しかし、後半にFWアントニーのゴラッソで勝ち越すと、渦中のMFブルーノ・フェルナンデス、悩めるFWヴェグホルストにもゴールが生まれて4-1の快勝。見事にリバウンドメンタリティを示した。この大勝によって週明けのリターンレグに余力を残したチームは、格下をホームできっちり破ってリーグ戦でも良い形でのリスタートを切りたい。
最後に、MF三笘薫を擁する8位のブライトン(勝ち点38)は、連勝を目指して17位のリーズ(勝ち点22)と対戦。前節、ウェストハムに4-0の完勝を収めて3試合ぶりの白星を手にしたシーガルズでは、再びの躍動となった三笘に注目。同試合で今季リーグ戦6ゴール目を挙げた元川崎フロンターレMFは、香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)、岡崎慎司(レスター)が持つ日本人のシーズン最多ゴール記録に並んだ。残り試合を考えれば、その更新の可能性は非常に高いが、今回のホワイツ戦で連勝に導く記録達成を期待したいところだ。
◆プレミアリーグ第27節
▽3/11(土)
《21:30》
ボーンマス vs リバプール
《24:00》
エバートン vs ブレントフォード
リーズ vs ブライトン
レスター vs チェルシー
トッテナム vs ノッティンガム・フォレスト
《26:30》
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▽3/12(日)
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