「優勝にふさわしい選手になる」山形3年目を迎えるFW藤本佳希、J2優勝へ求められるストライカーとしての役割「次の1点を目標に」

2024.02.24 19:00 Sat
「スタートダッシュが大事」
©︎MONTEDIO YAMAGATA


ー昨シーズンは最終節で逆転して昇格プレーオフ行きを決めました。ホームのファン・サポーターから感じた力はいかがでしょうか

「最後に限らず、凄いなと山形のホームは自信を持って言えます。あの雰囲気、一体感が勝ち点を1を3に、0を1にしてくれる感覚があるので、本当に素晴らしいと思います」

ー年々熱量が上がっていっているように感じますが

「常に僕は素晴らしいなという感覚でいるので、上がっているというよりは、これ以上ないという応援をしていただいているなと思います」

ーアウェイにも多くのファン・サポーターが駆けつけているのが印象的です。大きな後押しになりますか?

「めちゃくちゃ大きいですね。関東には山形のサポーターもめちゃくちゃ来ますし、最後のアウェイでのいわき戦(第41節)は、凄く良い雰囲気を作ってくれました」

「勝てましたが、サポーターの皆さんが作ってくれた雰囲気があって、逆転できたということを感じましたね」

ーその中で、今シーズンは開幕からアウェイで3連戦となります。開幕戦の相手であるジェフユナイテッド千葉についての印象はいかがでしょうか

「物凄く力のあるチームであることは分かっていますし、昨年は凄く良い戦いを見せていたので、ベースにさらに上乗せしたような形になると思います」

「ただ、それは僕たちも同じですし、よりレベルの高い試合をお互いが見せていくことになるかなと思います」

ー開幕戦の千葉をはじめ、序盤戦では昇格を争うことになりそうなライバルとの試合が多い印象があります

「どこが昇格を争うかということはやってみないと分からないことが多いので、そういう意識ではあまりいないです」

「ただ、序盤が大事だというのはどこが相手でも大事で、スタートダッシュを切れることは大事なので、スタートダッシュが切れれば良いシーズンになれると思います」

ーその点では、昨シーズンは連勝してスタートした中でその後は連敗が続いてしまいました

「上から下まで力の差が大きくないリーグなので、去年8連敗した時は選手もクラブもサポーターも物凄く苦しくて、何をやっても上手く行かない感じでした」

「あれはもう経験したくないですし、あれを経験できたことは今となっては良かったとは言わないですけど、自分の中にはしっかり残っていると思います」

ーその経験がある中で、今シーズンは避けていくために必要なこととは何でしょうか

「あの時は、自分が点を取ることが一番可能性を減らせるなと思いました。最後に連敗を止めることもそれでできました」

「チーム全体がどうすべきかは僕じゃない人が考えてくれると思うので(笑)。僕は自分の仕事に集中した方が良いなと思います」

ー今シーズンの個人の目標はありますか?

「正直ないですね。個人的な目標はなくて、チームが優勝することだけで、優勝するためにふさわしい選手に自分がなるということですね。得点も1点でも多く取れればと思っています」

「結局1点ずつしか積み上げられないので、強いて言えば次の1点というのを目標にした方が、どの試合でもどの練習でも、常に当てはまるなと。試合中でもそういうマインドでいます」

古巣・愛媛に特別な想いも…「山形が勝つためにプレーするだけ」

ー今シーズンは地元でもあり古巣である愛媛FCとも対戦することになります。特別な思いがあると思いますが

「思い入れのあるクラブで、自分の地元ですし、山形に移籍しましたけど、自分の中では特別なクラブであることにはずっと変わりはないです」

「対戦するという実感すらまだ湧かないんですけど、愛媛FCに対する思いというのは特別なものがあります」

「ただ、山形が勝つためにプレーするだけになると思います」

ー昨シーズンから、チームとして感じる今シーズンの変化はありますか?

「ベースは大きくは変わらないと思います。ただ、そこを生かすための別の手段などは、去年よりは持てるという感覚がありますね」

「選手というよりは、みんながそれをミーティングなどで確認して、トライしているというところです。こういうサッカーをやるという去年からの流れがあって、より特徴が出せる選手をピンポイントで獲得したことも大きいかなと思います」

ーチームとしての目標はJ2優勝。改めて新シーズンに向けての意気込みをお願いします。

「開幕戦は本当に大事になると思っていますし、山形からも多くのサポーターが来てくれると思っているので、勝って勢いに乗りたいと思います」

「ぜひ一緒に戦っていただけたらなと思いますし、1年間ずっとクラブの後押しをして頂いて、最終的に優勝というところに辿り着けたらと思っています」

取材・文:菅野剛史
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