競った大会が悪かった…/原ゆみこのマドリッド

2025.03.15 23:30 Sat
©Real Madrid
「早く気持ちを切り替えなくちゃいけないのよね」そんな風に私が自分を奮い立たせていたのは金曜日、リーガ28節のビジャレアル戦前記者会見でアンチェロッティ監督が話しているのをお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、またしてもアトレティコが悲劇的な結末に終わったCL16強対決マドリーダービー2ndレグの後、もちろん、選手たちはプロですから、そこら辺はしっかりしていると思いますけどね。ただ、あれだけメトロポリターノで声をからして、120分以上、チームを応援したにも関わらず、運命は変えられないと悟ったファンたちは、いくらリーガ首位争いの大事なゲームだとて、中3日で日曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのバルサ戦に立ち向かえる?

おまけにフリック監督のチームは前節のオサスナ戦当日にチームドクターの突然死があって、その試合が延期に。近しい職場の人物を亡くして、選手たちも落ち込んでいたものの、火曜のCLベンフィカ戦2ndレグでは見事に3-1で勝利して、総合スコア4-1で準々決勝進出決めると同時に、勝利を故人に捧げていますからね。単純に中日だけでも向こうが1日多いだけでなく、アトレティコは延長戦で大いに消耗。90分で力尽きたデ・パウルなど、金曜の練習にも姿を見せていなかった程で、更にPK戦で負ける原因となったフリアン・アルバレスが、「アトレティコでは信じられないような不幸が起きる」事実に気づいて、打ちのめされていたら、かなり困ったことになりそうな。

いえまあ、アトレティコより1日早く、土曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)にはラ・セラミカで、今季はヨーロッパの大会がなく、体力的に有利な5位のビジャレアルに挑まないといけないお隣さんも大変なんですけどね。もっともそこは十八番の大会であるCLで勝ち抜け、Decimosexta(デシモセスタ/16回目のCL優勝のこと)を目指して、準々決勝でアーセナルと戦えるようになった精神的な高揚で、選手たちは何とかなっちゃうのかもしれませんが、ダービーではメンディが太ももを負傷し、全治3週間になるという逆境も。
加えて、メトロポリターノで勝利が決まった瞬間、とても120分以上、プレーしたばかりとは思えない猛ダッシュでピッチを半周していた彼らですが、実はアセンシオやエムバペなどはそれぞれ、各所に痛みを抱えながら、最後までプレーしたなんてことも。先週末のラージョ戦に続いて、今季初めて、2試合連続で先発したモドリッチもかなりお疲れのはずですしね。この土曜でようやく、年明けから続いた10週間の週2試合ペースが途切れるとはいえ、1年以上ぶりの代表招集となったGKクルトワ(ベルギー)、昨年9月以来となるエムバペ(フランス)、スペイン代表初招集のアセンシオらを筆頭に大部分の選手たちには来週、お国の奉公があるため、全然休めないのが辛いところ。

何にしろ、首位のバルサと2位のマドリーは勝ち点差なし、3位のアトレティコは1差とあって、今節の結果次第で、どのチームが各国代表戦週間中、順位表の頂点にいられるのかが決まることになるんですが、リーガはその後、10試合もありますからね。すでにマドリーダービーは終わったものの、クラシコ(伝統の一戦)は5月上旬ですし、それまでは三つ巴の戦いが続きそうな気がしないでもないんですが…。
まあ、そんなことはともかく、水曜のCLマドリーダービー2ndレグがどうだったのかをお伝えしていかないと。先週の1stレグではサンティアゴ・ベルナベウで2-1と負けていたアトレティコだったんですが、チームバスがメトロポリターノに到着した時には、道路周辺が真っ赤になる程の発煙筒と共に大勢のファンがお出迎え。スタンドもお隣さんに負けじと、赤白黄のモザイクでキックオフ前の雰囲気を盛り上げた試合は、予想もしない形でスタートしたんですよ。

そう、いつもとは逆の左側を陣地にして、アトレティコボールのキックオフだったんですが、何とたった29秒で総合スコアをイーブンにするゴールが生まれたから、ビックリしたの何のって。デ・パウルが右側から入れたボールをジュリアーノはスルーしたものの、ゴール前に突っ込んで来たギャラガーが決めてくれたんですが、そういえば、彼らはコパ・デル・レイ準決勝バルサ戦1stレグでも開始1分でフリアン・アルバレスが先手を取っていましたからね。要はやる気満々でピッチに入った時には速攻ゴールを奪う力があるくせに、どうして先週の1stレグではしなかった?

ただ、そのバルサ戦では6分にもグリーズマンが決めて、さくさく2点リードしたアトレティコだったんですが、うーん、シメオネ監督もロドリゴとブライムに守備の穴を突かれ、ゴールを入れられた1stレグの反省をして、左サイドをリノとガランから、ギャラガーとレイニウドに変更。それ以上に全員で協力して、しっかり守ることを重視していたせいか、以降の攻撃はカウンター中心となり、かなりの時間、自陣にこもることにはなったんですけどね。

それでもフリアンやグリーズマンなどのシュートはあったんですが、ことごとくGKクルトワにセーブされてしまってはねえ。逆にマドリーの方はボールを持っていても、ほとんど撃ってこなかったため、1-0でハーフタイムに入った時はもしや、後半は今季自慢の途中出場選手の一発が発現。2014年のCL決勝から続く、この大会でお隣さん相手に4連敗という黒歴史を塗り替えることができるんじゃないかと、私も淡い期待を抱かなくもなかったんですが…。

後半もまたフリアンがクルトワにシュートを弾かれて始まったんですが、いやあ、それまで何もしてなくても、やっぱりエムバペは他とは違うんですね。アンチェロッティ監督に先取り交代されて、チュアメニとモドリッチがカマビンガとルーカス・バスケスに代わった後の25分、ヒメネスがマークを外されて、エリア内に入られてしまったため、必死で止めようとして相手にすがりついたラングレがペナルティを取られてしまったから、さあ大変!その瞬間、私も涙目になって、ビニシウスがPKを蹴るのを眺めていたところ、いやまさか、あんなとんでもないところにボールが飛んで行くとは、え?もしかして、アトレティコに神様が味方してくれてる?

ただねえ、もうこうなったら、さっさとセルロートとコレアを入れて、勝ち越し点を奪いに行くだろうという私の思いと裏腹に、何故かこの日はシメオネ監督の腰が重かったんですよ。その点だけは、後でかつての恩師を「Estoy harto siempre de ese victimismo, siempre llorar por cosas así/エストイ・アルト・シエンプレ・デ・エセ・ビクティミスモ、シエンプレ・ジョラール・ポル・コーサス・アシー(いつも被害者意識で、いつもそういうことで泣いているのに自分はウンザリしてる)」と批判して、注目を浴びていたクルトワの「Si vas ganando 1-0 en el primer minuto y no buscas el segundo ahí está el fallo de su Partido/シー・バス・ガナンドー・ウノ・セロ・エン・エル・プリメール・ミヌート・イ・ノー・ブスカス・エル・セグンド・アイー・エスタ・エル・ファジョ・デ・ス・パルティードー(最初の分に1-0で勝っていながら、2点目を取りに行かないところに彼の試合のミスがあった)」という言葉に同意かも。

いや、実際、それを3本のparadon(パラドン/スーパーセーブ)で邪魔をしてくれたのはクルトワなんですが、だってえ、マドリーが更に32分にはロドリゴをブライムに、38分には、こちらはメンディの負傷による不可抗力とはいえ、フラン・ガルシアに代えても、アトレティコはずっとスタメンのままだったんですよ。おまけにとうとう40分にリノがギャラガーと代わった時も、44分にグリーズマンとジュリアーノが下がり、待望のセルロートとコレアが入った時も、ピッチを出る選手は完全に時間稼ぎのノロノロ歩調。まさに延長戦に入ることが目的としか思えなかったんですが、でも一体、それは何のため?

ええ、デ・パウルを疲労で続行不可となる後半ロスタイムまで引っ張ったのも謎ですしね。ここでモリーナが入り、シメオネ監督の狙い通り、試合が延長戦に入ると、イエローカードをもらっていたラングレもル・ノルマンと交代に。延長戦前半にはレイニウドも倒れ、最後はアスピリクエタが負傷回復後、初出場となったんですが、やっぱりどちらのチームも疲れていたんですかね。最初の15分こそ、セルロートのヘッドなどもあったものの、後半はどちらもほとんどチャンスがなく、刻一刻とPK戦が接近。その頃から、2016年のミラノでのCL決勝が私の頭にはチラついてくることに。

それが、PK戦でそれまで全員入れた後、4人目のファンフランがポストに弾かれ、マドリー5人目のクリスチアーノ・ロナウドに優勝を持っていかれた当時以上のショッキングな事件が起きるんですから、本当にアトレティコのツキのなさは奥が深い。そう、その日はそれぞれ第1キッカーのエムバペとセルロートが成功した後、第2キッカーのベリンガムとフリアンもボールがゴールに入ったんですけどね。何と蹴る時体勢を崩したフリアンが右足で蹴る前、軸足の左足でボールに触れていたとして、VAR(ビデオ審判)に確認を頼んだ主審により、2度蹴りによるPK成功取り消しになってしまうって、何なんでしょう。

いえまあ、それでも第3キッカーのバルベルデとコレアが決めた後、第4キッカーのルーカス・バスケスをGKオブラクが弾いてくれたため、奇しくもファンフランと同じマドリーのカンテラーノ(下部組織出身の選手)だったジョレンテがゴールバーに当ててしまわなければ、イーブンでいられたんですけどね。結局、最初は第5キッカーにエンドリックを選んだものの、「Vi la cara de Endrick y dijimos: ‘Mejor Rüdiger"/ビ・ラ・カラ・デ・エンドリック・イ・ディヒモス:メホール・リュディガー(エンドリックの顔を見たら、リュディガーの方がいいということになった)」(アンチェロッティ監督)ドイツ人CBがマドリーの勝利を決めるPKを沈め、4-2でアトレティコは負けてしまいましたっけ。

いやあ、試合後のミックスゾーンではユニ姿のまま連れ出されたオブラクも、これで自身がマドリーにPK戦で負けたのが3度目になることもあってか、「Estamos desesperados/エスタモス・デセスペラード(ボクらは絶望している)」と嘆いていたんですけどね。この日は完全にアトレティコの方が試合内容で上回っていただけに、こうなるともう、マドリー相手のCL戦での彼らは呪われている、もしくはマドリーがCLで人知を超える強運を持っているとしか思えないかと。

それとは別に、やはり世間で一番の論点になっていたのは、フリアンのPKゴールが取り消されたのは正しかったかどうか。というのも確実に彼の左足が蹴る前にボールに触れていることがわかる映像がなく、ええ、シメオネ監督も記者会見では、「Que levante la mano quien vea que tocó la pelota dos veces Julián!/ケ・レバンタ・ラ・マノ・キエン・ベア・ケ・トコ・ラ・ペロータ・ドス・ベセス・フリアン(フリアンが2度ボールを蹴ったのを見た者は手を挙げてくれ)」とかなりエキサイトしてアピールしていたんですけどね。滅多にないことのため、その件ばかりが注目されてしまうのもわかるんですが、おかげで本来なら、一番の戦犯であるはずのジョレンテがまったく責められなかったのは、当人にとってはラッキーだった?

そんな感じでCLマドリーダービーは幕を閉じたんですが、一応、この週末のマドリッドの弟分チームたちの予定も伝えておくと、こちらは揃って日曜試合で、レガネスはブタルケでベティスと、ラージョはエスタディオ・バジェカスでレアル・ソシエダと対戦。どちらも木曜にヨーロッパの大会があって、疲れているチームが相手なんですが、コンフェレンスリーグ16強対決ビトリア・ギマラエス戦2ndレグで0-4と大勝し、ヤビエロニア(ポーランド)との準々決勝に進んだベティスはリーガもマドリー戦勝利を含む3連勝中と現在、極めて好調。

金曜にアラベスがラル・パルマスと引き分けたため、同じ勝ち点で並ばれて、降格圏の18位に落ちてしまったボルハ・ヒメネス監督のチームには難しい試合になりそうですが、15位のエスパニョール以下は最下位のバジャドリーを除いて、ほぼ団子状態ですからね。勝ち点1でも稼げれば、レッドゾーンからは逃れられるはずですが、こればっかりはねえ。一方、ラージョの相手ソシエダはEL16強対決マンチェスター・ユナイテッド戦2ndレグでジャッジに恵まれず、オールド・トラフォードで4-1と負けて敗退が決定。この試合のため、サン・セバスティアンには帰らず、マドリッドに直行という慌ただしさもあるため、前節はサンティアゴ・ベルナベウで善戦したイニゴ・ペレス監督のチームが4試合ぶりの白星を掴むいい機会になるかも。

そしてヘタフェはエル・サダルで14位のオサスナと顔を合わせるんですが、何せボルダラス監督のチームは前節、頭がCLマドリーダービーでいっぱいだったアトレティコにコリセウムで初勝利を挙げて、気分を良くしていますからね。現在、降格圏とは勝ち点7差の12位と安全な位置にいますし、プレッシャーを感じずにプレーできるため、いい結果を持って帰って来ることを期待しています。

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メッシとC・ロナウドは似ているのか、バルセロナとレアル・マドリーからの退団の類似点と相違点

世界中で大きな話題となっているアルゼンチン代表FWリオネル・メッシのバルセロナ退団問題。様々な報道がなされ、新天地の候補もいくつか噂されている。 メッシがバルセロナを去ることになる要因についても様々なものが挙げられているものの、やはり1つのクラブで長年プレーした選手、しかも世界最高峰の選手が退団を望むということは、サッカー界にとっては事件のようなものだ。 <div id="cws_ad">◆メッシ、バルサとアルゼンチンで積み上げた700のゴール!<br/><div style="margin:0 auto; max-width:100%; min-width:300px; " ><div style="position: relative; padding-bottom:56.25%; height: 0; overflow: hidden; "><iframe src="https://embed.dugout.com/v2/?p=eyJrZXkiOiJpdXJXdEtuTyIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0=" style="width: 300px; min-width: 100%; position: absolute; top:0; left: 0; height: 100%; overflow: hidden; " width="100%" frameborder="0" allowfullscreen scrolling="no"></iframe></div></div></div> しかし、過去にもスター選手が、引退以外の形でチームを去って行くことは多くあったが、世界最高峰の選手ともなればそう多くはない。最も記憶にあるのは、やはりポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが挙げられるだろう。 世界最高の評価を分け合う2人のスターの退団に関して、類似点と相違点を改めて比較してみたいと思う。 <span class="paragraph-title">◆退団時の年齢</span> C・ロナウドとメッシの年の差は2歳。C・ロナウドはマンチェスター・ユナイテッドから2009年7月にレアル・マドリーへ加入。エースとしてチームを長年牽引すると、2018年7月にユベントスへと移籍。9年間の在籍でチームを去ったが、当時の年齢は「33歳」だった。 メッシは、2000年7月にニューウェルズ・オールドボーイズからバルセロナのカンテラに入団。2005年7月にファーストチームへ正式に昇格し、スター選手とプレーをしながら、自身がエースへと成長していった。今夏バルセロナを退団するとなれば、メッシも「33歳」。奇しくも、長年のライバルであったC・ロナウドと同じ年齢で、長年活躍したチームを去ることとなる。 <span class="paragraph-title">◆クラブ会長との関係</span> 類似点という意味では、選手と会長の関係も似ている部分がある。 C・ロナウドは、マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長との関係に問題があり、退団時にはサラリーアップの約束が果たされていないと主張していた。当時、マドリーはC・ロナウドとの契約延長を画策していたが、自身の扱いに不満を覚え、結果的にユベントスへ売却する事となった。 一方のメッシも、クラブとの関係は何年にもわたって冷え切っている。今夏にも契約延長交渉を行うとされていたが、一転して交渉がストップ。コーチングスタッフとの確執や、言われもない責任を問われたほか、バルトメウ会長が掲げているクラブのプロジェクトにもうんざりしているとされてきた。 また、新たに就任したロナルド・クーマン監督が相棒でもあったウルグアイ代表FWルイス・スアレスに対して電話で構想外を伝えたことが決定打となったともされ、クラブの進む方向性に大きな疑念を抱いた結果が、今回の退団希望につながったようだ。 互いに会長との関係がこじれた結果、退団を希望するという状況に。その点では似ていると言えるだろう。 一方で相違点もいくつかある。 <span class="paragraph-title">◆クラブにおける存在</span> C・ロナウドとメッシの大きな違いは、クラブにおける存在価値だろう。互いに世界最高峰の選手であることは疑いの余地はないが、かたや移籍で加入した選手、かたや下部組織から育った選手だ。 前述の通り、マンチェスター・ユナイテッドから加入したC・ロナウドは公式戦438試合で450ゴール133アシストを記録。ラ・リーガ2回、チャンピオンズリーグ4回など、16のタイトルをもたらせた。 一方のメッシは現時点で20年在籍。731試合で634ゴール285アシストを記録し、ラ・リーガ10回、チャンピオンズリーグ4回など、34のタイトルをもたらせている。 タイトルの差、クラブで残した数字にも差はあるが、メッシの存在はサッカーを超えたものになっていると言える。バルセロナの人々にとっての存在の大きさは、マドリッドの人々にとってのC・ロナウドとは比較にならないだろう。 <span class="paragraph-title">◆移籍金</span> また、両者の移籍金についても差が生まれることになる。C・ロナウドは3年契約で10億ユーロの契約解除条項があったものの、最終的には1億1200万ユーロ(約140億5000万円)の移籍金でユベントスへと移籍。クラブ側がC・ロナウドの希望に沿った形となった。 一方で、メッシはクラブを自分の意思で退団できるリリース条項があったものの、クラブ側は6月10日でその期限が切れていると主張。本来であればフリーで他クラブへ移籍できたところが、この条項が適用されなければ7億ユーロ(約878億円)の契約解除金がかかる可能性も。途方も無い金額だけに、移籍金がかかるのであれば、実質メッシの移籍は不可能と考えるべきだろう。 <span class="paragraph-title">◆監督との関係</span> また、監督との関係も異なる。C・ロナウドが退団したタイミングで指揮を執っていたのはジネディーヌ・ジダン監督だ。ジダン監督はC・ロナウドを信頼しており、チームの中でも当然のことながら中心に置いて考えていた。 一方で、キケ・セティエン監督との関係もあまり良くなかったメッシだが、新たに就任したロナルド・クーマン監督はよりその間に溝を生むことに。「チームを優先する」という明確な意図を示したクーマン監督だが、メッシが気にしたのはスアレスへの扱い。自身のことよりも、チームメイトへの扱いを大きく気にしているとも言われ、今回の決断をしたとみられている。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2020.08.26 21:15 Wed
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カカがブラジル代表に入閣? 恩師アンチェロッティが指揮官就任の来年6月から

カカ氏(40)がブラジル代表のコーチングスタッフに加わる可能性があるようだ。『フットボール・イタリア』が伝えている。 現役時代にミランやレアル・マドリーなどでプレーしたカカ氏。全盛期にその直線的なドリブル突破を止められるDFはおらず、自らネットも揺らした。ミランでチャンピオンズリーグ(CL)を制した2007年にはバロンドールを受賞している。 そんなカカ氏、2017年に35歳でスパイクを脱いでからは指導者に転身していないが、イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によると、ミラン時代の恩師であるカルロ・アンチェロッティ監督(64)とともにブラジル代表入りする可能性があるという。 アンチェロッティ監督はマドリーとの契約が満了を迎える2024年6月からブラジル代表を指揮することとなっているが、ブラジルサッカー連盟(CBF)との交渉時にカカ氏および、カフー氏が同席していたこともあったようで、これが「カカがコーチングスタッフ入り?」と考えられている理由だ。 カカ氏はミラン時代、アンチェロッティ監督の下で公式戦270試合に出場し、95ゴールをマーク。バロンドールに輝いたのもこの頃で、同監督とともにセリエA優勝1回、CL優勝1回を含む5つのタイトルを獲得している。 2023.07.07 15:01 Fri

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