「楽しみでしかない」中1から五輪出場を夢見た浜野まいか、「観客を魅了して、感動を届けられるようなプレー」の裏にある強い思い「勝つことが全て」

2024.07.08 23:03 Mon
チェルシーでプレーする浜野まいか
©超ワールドサッカー
チェルシーでプレーする浜野まいか
パリ・オリンピックに臨むなでしこジャパンが8日、オリンピックに向けて始動した。

13日は、金沢でガーナ女子代表と対戦するなでしこ。メダル獲得に向けて準備していくなか、酷暑が襲っている。

初日は1時間半程度のトレーニングを実施。フィジカル的なものから、ボールを使ったミニゲームまで実施。選手たちは汗を流した。
初日のトレーニングを終えたFW浜野まいか(チェルシー)がメディアの取材に応じた。

自身初のオリンピックに臨む浜野。選出された時の心境については「楽しみということしかなかったです」と語り、「初めてのオリンピックでしたし、W杯ではああいう思いしかなかったので、楽しみでした」と、何よりも楽しみという感情が出たという。
友人たちと共に発表を見守っていたという浜野。「めっちゃ喜んでくれました」と友人たちの反応について語り、「嬉しい気持ちで、体の力が抜けました」と自身にもホッとした感情があったという。「ちょっとだけ」と涙したことも明かした。

浜野は2023年のオーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)にも選出されたが、肩を負傷したことで満足行くプレーができなかった。

「まずロンドンで手術を受けて、この肩を治そうと。アジアの予選は出られなかったですけど、オリンピックに向けてですね」

「手術をしてからテストがあって、2カ月後ぐらいには、逆の手よりも強くなってしまって、逆の手をトレーニングしないといけないと言われてしまって。サッカーは使える筋肉にしないと意味がないので、チェルシーのフィジカルコーチの言葉を信じてやっていたという感じです」

肩を万全な状態にした結果、逆の手の方が弱くなってしまったというエピソードを語ってくれた浜野。あれから1年、FA女子スーパーリーグ(FAWSL)の強豪・チェルシーでプレーを続け、多くのものを得てきた。

「勝利のメンタリティというか、試合で勝たないと意味がないと思っています。意味はありますが、勝つことが全てだと思っているので、良いサッカーをして観客を魅了して、それでも勝つというなでしこらしさを出したいです」

勝利への飽くなき思いを語った浜野だが、オリンピックに懸ける思いは強いものがあった。

「中学1年生から東京オリンピックに出ることを目標にしていました」

「その時、おじいちゃんがガンで東京オリンピックに出るという思いでやっていて、サッカーノートにも東京オリンピックまであと何日何分何秒って書いていました」

3年前の東京オリンピック出場を夢みたが叶わず。それでも、パリの舞台に立つことはできる。

「観客を魅了して、感動を届けられるようなプレーをしたいと思います」と語った浜野。躍動し、そのスマイルで世界を笑顔にすることができるか注目だ。

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「悔しさが抜け切れていない」スクランブルで両ウイングバックを務めた守屋都弥、将来の海外挑戦を視野に意欲高く成長を誓う「意識して取り組みたい」

パリ・オリンピックを戦ったなでしこジャパンが5日に帰国。DF守屋都弥(INAC神戸レオネッサ)が大会を振り返った。 守屋は当初はバックアップメンバーとして招集を受けていた中、大会のレギュレーションが変更となり、22人のメンバーが試合ごとに18名になるレギュレーションに。そんな中、初戦でDF清水梨紗が負傷離脱すると、右サイドバックとして抜擢された。 第2戦のブラジル女子代表戦は左ウイングバックでプレーすると、ナイジェリア女子代表戦、アメリカ女子代表戦は右ウイングバックとしてプレー。両サイドを支えるウインガーとしてチームに貢献した。 守屋はオリンピックを終え、「自分の打ったシュートだったり、相手の得点シーンが凄く飛行機の中でもよぎる感じでした。まだ、悔しさが抜け切れていないと思います」と現在の心境を語った。 世界を相手には2023年のオーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)でも経験している中、「アメリカ戦の前半だったりは相手も疲れている部分がありましたが、突破をさせなかったり、守備でもできた部分は多かったです」と、プレーには一定の手応えも感じたようだ。 スクランブルにチームを支えた守屋。「自チームでも何回もスプリントしてクロスを上げることは持ち味なので、海外のチーム相手でも関係なく挑戦しようと思っていました。そこから得点やアシストはなかったので、そこが課題かなと思います」と、攻撃的にプレーしたいと考えていた通りのプレーはできたものの、数字に繋がらなかったことを悔やんだ。 なでしこジャパンは海外組が増えてきた中、守屋もその考えはあるとのこと。「海外にはいずれ行きたいと思っていますが、タイミングとかもありますし、オファーがあれば考えたいです」と、今はINAC神戸に集中しているという。 プレー強度の部分については「ナイジェリア戦では一発で抜かれたり、アメリカ戦も攻撃面のファーストタッチで食われる部分もあったので、自チームでやっていることとの差も感じました」とコメント。「自チームでも海外を意識して取り組んでいかないと、また海外でプレーした時にブランクも生まれてしまうので、これから意識しつつやって行きたいです」と、今後のチームではレベルを高くトレーニングしたいとのこと。「攻撃面でもっとドリブルで仕掛けることは挑戦したいです。出してもらってクロスということはできているので、そこから自分で切り込んであげるためにどうやるかということを自チームでもやりたいです」と、より攻撃面に磨きをかけたいと意気込んだ。 大会中に印象に残っているシーンについては、「(植木)理子に上げたクロスというのは、INACでもやっている持ち味でもあるので、あそこから得点が生まれたことはプラスかなと思います」と振り返り、ナイジェリア戦での田中美南のゴールに繋がったクロスをピックアップした。 次は3年後の女子W杯。守屋は「一旦は休もうかなとも思いますが、WEリーグも始まるので難しいところです」と語り、「取り敢えずは、WEリーグを盛り上げるために自分も頑張りたいですし、そこから代表に呼ばれたら目標を持ってやりたいです」とコメント。海外へこのオフも多くの選手がWEリーグから移籍し、INAC神戸もGK山下杏也加、FW田中美南となでしこでもチームメイトの2人はチームを去ることが決まっている。 「今までは(田中)美南さんだったり、(北川)ひかる、山さん(山下杏也加)だったりに頼っていて、そのままでは勝っていけないと思うので、自分が昨シーズンよりももう一歩、もう二歩成長したプレーをしないと、WEリーグ優勝、皇后杯、カップの優勝も遠いと思うので、自チームでも高めあって行きたいです」 「今までチームにプラスな言葉をかけてくれた美南さん、山さんがいなくなるということは、自分は苦手なんですがやっていかないといけないなと思います。まだINACに一度も合流していないですが、自分の役割を見つめ直して行きたいと思います」 意欲も十分な守屋。オリンピックでの悔しさを胸に、このまま精進して行きたいという。 「得点に絡めていなかったり、自分が決められるシーンもあったりしたので、ふとした時に絶対過ぎると思います。悔しさをバネにじゃないですが、W杯もずっと悔しさがあって、メダルを獲るまでやりきったと思うことはないと思うので、そこに向かってこれから頑張って行きたいです」 2024.08.06 06:25 Tue

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