東京Vvs柏は白熱ドロー…山田楓喜ホーム3戦連発も井原采配的中で木下康介が投入直後の同点弾【明治安田J1第7節】

2024.04.07 15:06 Sun
明治安田J1リーグ第7節の東京ヴェルディvs柏レイソルが7日に味の素スタジアムで行われ、1-1のドローに終わった。
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前節、湘南ベルマーレとのアウェイゲームを2-1の逆転で制してJ1では16年ぶりとなる今季初白星を手にした15位の東京V。ホーム初白星と共に今季初の連勝を狙う中3日での一戦では湘南戦と全く同じスタメンを採用。前節負傷交代の森田晃樹もスタートからピッチに立った。一方、セレッソ大阪とのアウェイゲームを1-1で終えて2戦連続ドローとなった7位の柏。敵地で4試合ぶりの白星を狙った一戦では前節から先発1人を変更。土屋巧に代えて大卒ルーキーの熊坂光希を初スタメンで起用した。
3連戦の最終戦ということもあり、互いにリスクを冒さない入りを見せたが、ホームの東京Vが早い時間帯に決定機を作り出す。5分、GK松本健太にハイプレスを仕掛けた染野唯月がロングキックをブロック。ペナルティアーク付近でこぼれを拾った木村勇大がすかさず無人のゴールへシュートを放つが、これは慌てて戻った松本が何とかコースに入ってはじき出した。

このファーストチャンスは逃したものの、2度目のチャンスを確実にモノにする。10分、GKマテウスが右サイドのタッチライン際の山田楓喜を狙って低弾道の絶妙なパントキックを供給。これをカットしようとしたDFジエゴが処理できずに繋がると、そのままボックス内に侵入した山田楓喜は後ろから身体をぶつけたジエゴの力を利用してゴール右に持ち込んで利き足とは逆の右足シュートをニア上に突き刺した。
山田楓喜のホーム3試合連続ゴールによって3試合ぶりの先制点を挙げた東京V。空中戦の競り合いで頭部に裂傷を負った見木友哉の治療による数分間の中断後も、集中力を維持して主導権を掌握。木村勇大の馬力のある右サイドでの仕掛けから際どいクロスで追加点にも迫った。

以降はマテウス・サヴィオを起点に柏が徐々に押し返していくが、2トップの関係性にとどまって厚みを出せない攻撃は東京Vのソリッドな守備に撥ね返される。マテウス・サヴィオや関根大輝のボックス内でのシュートもことごとくシュートブロックに阻まれる。

展開を考えれば前半のうちに2点目を取り切りたいホームチームは、収まりがいい2トップを起点としたカウンター、セットプレーからチャンスを窺う。36分には山田楓喜の右CKをファーの染野が頭で折り返して混戦を作ると、こぼれに反応した稲見哲行が右足のダイレクトシュートを放つが、これは惜しくもクロスバーを叩いた。

ホームチームの1点リードで折り返した試合。ビハインドを追うアウェイチームはハーフタイムに2枚替えを敢行。熊坂と島村拓弥を下げて土屋、小屋松知哉を投入。これで山田雄士が右、マテウス・サヴィオが左、小屋松がセカンドトップに立ち位置を取った。

互いに勢いを持って入った後半はオープンな展開に。その中で前半は鳴りを潜めた柏のエースが存在感を示し始める。強靭なフィジカルを活かした馬力のある縦への突破から続けてボックス内に持ち込む決定機を作り出すが、最後のところで相手守備の寄せに阻まれる。

カウンターからチャンスはあるもののやや相手に流れが傾くと、城福浩監督が動く。64分に山田楓喜と見木を下げて山見大登、松橋優安を両サイドに入れた。

やや膠着状態に陥る中、井原正巳監督は71分に山田雄士を下げて木下康介を投入すると、この交代策がものの見事に嵌った。73分、右サイドにポジションを変えたマテウス・サヴィオが細谷とのワンツーで右サイド深くに侵攻し絶妙なクロスを供給。これをファーから絞ってきた木下がゴール右隅へヘディングで流し込んだ。

井原采配的中で1-1のイーブンに戻った試合はここからさらに白熱。互いに交代カードを切ってプレー強度を維持し、勝ち点1ではなくあくまで勝ち点3を目指して見応え十分の攻防を繰り広げる。

5分が加えられた後半アディショナルタイムには“走り勝つ”を信条とする東京Vが攻勢を強めると、山見の個人技やセットプレーから見せ場を作るが、GK松本を中心に身体を張った柏の守備を再びこじ開けることはできなかった。

そして、試合はこのまま1-1でタイムアップを迎え、共に勝ち点3を逃したものの無敗試合を継続している。

東京ヴェルディ 1-1 柏レイソル
【東京V】
山田楓喜(前10)
【柏】
木下康介(後28)

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「彼は残る決断をした」移籍の話もあったキャプテンMF森田晃樹と掴んだ16年ぶりのJ1切符、東京V・城福浩監督は「言葉では説明できない」

J1昇格を果たした東京ヴェルディの城福浩監督が、チームを支えてきたキャプテンMF森田晃樹について語った。 2日、2023J1昇格プレーオフ決勝で東京Vは清水エスパルスと対戦した。 今シーズンのJ2で3位に終わった東京Vと4位の清水の対戦。国立競技場で行われた試合には、5万3264人の大観衆が詰めかけた。 16年ぶりのJ1昇格を目指す東京Vは、1年での復帰を目指す清水と“オリジナル10”同士の意地を懸けた戦いとなった。 試合は前半から清水が攻撃を仕掛けていく展開もゴールレスで折り返すと、63分に東京Vの森田晃樹がハンドを取られてPKを与えてしまうと、チアゴ・サンタナがしっかりと決めて清水が先制する。 1点を追う東京Vはボールこそ握るもフィニッシュまでなかなかいけず。敗退かと思われたが、94分に抜け出した染野唯月に対して高橋祐治がタックル。これがファウルとなりPKを獲得すると、これを染野がしっかりと決めて同点に。そのまま試合は終わり、1-1で終了。年間順位で上位にいたため、16年ぶりのJ1昇格を果たすこととなった。 試合後の記者会見で城福監督は、キャプテンの森田について言及。この試合では清水のPKにつながるハンドをしてしまった中、チームのためにしっかりと1年間戦ってくれたことを称えた。 「このチームは毎年主力が流出しています。去年も私が就任してから夏に2人、冬に4人のレギュラーがいなくなりました」 「もちろん彼も大きな選択を迫られていた冬でした。なぜならばこのチームはそれが当たり前だから。シーズンが終われば主力が居なくなるのが当たり前です。ただ、彼は残る決断をした。彼のキャラクターからしたら、キャプテンに任命されるなんて到底考えらなかったし、発想もできなかった」 「その中でこの1年一緒に格闘してきて、もがいてきて、辛抱強く積み重ねてきて、最後彼と一緒に昇格できたというのは、ちょっと言葉では説明できないです」 シーズン前には移籍の噂もある中で、「ヴェルディをJ1に上げた男になりたい」と残留を決断。アカデミー時代から育ったチームのJ1時代は知らない男だが、ヴェルディファミリーの想いを胸に戦い続け、悲願のJ1昇格を果たし、試合後に涙を流した。 2023.12.02 21:45 Sat

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