満身創痍スパーズが後半ATの連続失点で今季初の連敗…拙攻ウルブスは途中投入サラビアが値千金1G1A【プレミアリーグ】
2023.11.11 23:39 Sat
プレミアリーグ第12節、ウォルバーハンプトンvsトッテナムが11日にモリニュー・スタジアムで行われ、ホームのウルブスが2-1で逆転勝利した。
前節、チェルシーとのホーム開催のダービーに1-4で敗戦し、今シーズンのリーグ戦初黒星を喫したトッテナム。これでマンチェスター・シティに首位の座を明け渡したなか、14位のウルブスとのアウェイゲームでバウンスバックの白星を目指した。
チェルシー戦ではロメロ、ウドジェの退場に加え、ファン・デ・フェン、マディソンの2選手が重傷を負うアクシデントに見舞われた上、今週にリシャルリソンが鼠径部を手術。これにより、多くの主力を欠いて臨んだ試合では先発4人を変更。史上初就任から3カ月連続でリーグ月間最優秀監督を受賞したポステコグルー監督は、4人の主力の代役に今季初スタメンのダイアー、エメルソンとベン・デイビス、ホイビュアを起用。ベンチにフィリップス、ドンリー、ドリントンといった10代の若手を入れた。
互いに初期配置や戦い方に注目が集まった立ち上がり。あくまで普段通りのアグレッシブな入りを見せたアウェイチームがいきなりゴールをこじ開ける。
開始3分、ブレナン・ジョンソンが左サイドで押し込む形を作り、サポートに入ったサールが右サイドへ展開。中央のペドロ・ポロがスルーしたボールがクルゼフスキに繋がると、ボックス右でキープしたクルゼフスキが技ありのヒールパス。これをオーバーラップしたポロがグラウンダーで折り返すと、うまくゴール前でDFの前に入ったジョンソンが左足ワンタッチで合わせた。
以降は球際、前への圧力の強度を上げたホームチームが、中盤やより高い位置でのボール奪取の回数を増やして押し返していく。その流れから幾度か際どいシーンを作り出すが、ラストパスやクロスの精度を欠く。
一方、トッテナムは開始早々にリードを手にしたものの、時間の経過と共に主力不在の影響が見え始める。ビルドアップの局面で嵌められる場面が多く、中盤や前線でなかなかボールが収まらず。遅攻の停滞に加え、両ウイングの個人技以外で相手を引っくり返すことができずに耐える時間が続く。
前半終盤にかけてもウルブスペースで試合が進んだが、レミナのボックス内での決定的なシュートや再三のセットプレーはGKヴィカーリオを中心とするトッテナム守備陣の粘りの守備に遭い前半のうちにゴールをこじ開けることはできなかった。
互いに選手交代なしで臨んだ後半も試合展開に大きな変化はなし。開始直後こそトッテナムが深い位置まで相手を押し込んだが、以降はウルブスが前がかって押し込む形を作り出す。だが、ボックス内で迎えた2度の決定機をクーニャ、ファン・ヒチャンが枠に飛ばすことができず。前半同様に最後の質の部分での課題を露呈する。
後半も引き続き我慢の戦いを強いられたトッテナムは63分、サールを下げてベンタンクールを投入。ウルグアイ代表MFに中盤でのボールの収めどころと配球役を託す。
後半半ばを過ぎても再三攻撃を仕掛けるウルブスの拙攻にホームサポーターのため息が響くフラストレーションの溜まる試合展開に。攻撃を活性化させたいオニール監督は、古巣対戦のドハーティに続き長身ストライカーのカライジッチをピッチに送り込む。
対して何とか無失点を維持するトッテナムだが、少ないカウンターチャンスをジョンソンがフイにするなど2点目が遠い。75分過ぎにはビスマとジョンソンを下げてブライアン・ヒル、ロ・チェルソとフレッシュな選手を投入する。
一連の交代でやや試合に動きが出始めると、88分にはトッテナムにビッグチャンス。高い位置でのボール奪取をきっかけに仕掛けたショートカウンターから一度はスピードダウンされるも、クルゼフスキの落としにペナルティアーク付近で反応したロ・チェルソが鋭い左足シュート。だが、枠を捉えたシュートはGKジョゼ・サのワンハンドセーブに阻まれた。
すると、このピンチを凌いだウルブスが土壇場で追いつく。6分のアディショナルタイムが加えられた91分に相手陣内左サイドからのスローインの流れでクーニャがボックス左のスペースへボールを落とすと、これに反応した途中出場のサラビアが巧みなファーストタッチからの左足ボレーをニアへ突き刺した。
これで完全に勢いづいたウルブスは試合終了間際の97分、ハーフウェイライン付近からのクイックリスタートで右サイドのスペースで縦に仕掛けたサラビアがゴール前への走り込むレミナへ完璧なラストパスを供給。これをレミナが冷静に左隅へ流し込み、ほぼラストプレーでの逆転ゴールとした。
そして、試合はこのままタイムアップを迎え、途中投入サラビアの1ゴール1アシストの活躍によってウルブスがマンチェスター・シティに続く上位撃破を成し遂げた。一方、満身創痍のトッテナムは土壇場で勝ち点3が0となるショッキングな敗戦で今季初の連敗となった。
前節、チェルシーとのホーム開催のダービーに1-4で敗戦し、今シーズンのリーグ戦初黒星を喫したトッテナム。これでマンチェスター・シティに首位の座を明け渡したなか、14位のウルブスとのアウェイゲームでバウンスバックの白星を目指した。
チェルシー戦ではロメロ、ウドジェの退場に加え、ファン・デ・フェン、マディソンの2選手が重傷を負うアクシデントに見舞われた上、今週にリシャルリソンが鼠径部を手術。これにより、多くの主力を欠いて臨んだ試合では先発4人を変更。史上初就任から3カ月連続でリーグ月間最優秀監督を受賞したポステコグルー監督は、4人の主力の代役に今季初スタメンのダイアー、エメルソンとベン・デイビス、ホイビュアを起用。ベンチにフィリップス、ドンリー、ドリントンといった10代の若手を入れた。
開始3分、ブレナン・ジョンソンが左サイドで押し込む形を作り、サポートに入ったサールが右サイドへ展開。中央のペドロ・ポロがスルーしたボールがクルゼフスキに繋がると、ボックス右でキープしたクルゼフスキが技ありのヒールパス。これをオーバーラップしたポロがグラウンダーで折り返すと、うまくゴール前でDFの前に入ったジョンソンが左足ワンタッチで合わせた。
ジョンソンの加入後初ゴールによって先制に成功したトッテナムは、引き続き相手陣内でボールを動かして主導権を掌握。ただ、ウルブスもボールを自陣でボールを奪った際には相手サイドバック不在の背後のスペースを積極的に狙い引っくり返す形を作る。10分にはボックス左に抜け出したアイ=ヌーリが左足を振るが、これは相手DFの好ブロックに遭う。
以降は球際、前への圧力の強度を上げたホームチームが、中盤やより高い位置でのボール奪取の回数を増やして押し返していく。その流れから幾度か際どいシーンを作り出すが、ラストパスやクロスの精度を欠く。
一方、トッテナムは開始早々にリードを手にしたものの、時間の経過と共に主力不在の影響が見え始める。ビルドアップの局面で嵌められる場面が多く、中盤や前線でなかなかボールが収まらず。遅攻の停滞に加え、両ウイングの個人技以外で相手を引っくり返すことができずに耐える時間が続く。
前半終盤にかけてもウルブスペースで試合が進んだが、レミナのボックス内での決定的なシュートや再三のセットプレーはGKヴィカーリオを中心とするトッテナム守備陣の粘りの守備に遭い前半のうちにゴールをこじ開けることはできなかった。
互いに選手交代なしで臨んだ後半も試合展開に大きな変化はなし。開始直後こそトッテナムが深い位置まで相手を押し込んだが、以降はウルブスが前がかって押し込む形を作り出す。だが、ボックス内で迎えた2度の決定機をクーニャ、ファン・ヒチャンが枠に飛ばすことができず。前半同様に最後の質の部分での課題を露呈する。
後半も引き続き我慢の戦いを強いられたトッテナムは63分、サールを下げてベンタンクールを投入。ウルグアイ代表MFに中盤でのボールの収めどころと配球役を託す。
後半半ばを過ぎても再三攻撃を仕掛けるウルブスの拙攻にホームサポーターのため息が響くフラストレーションの溜まる試合展開に。攻撃を活性化させたいオニール監督は、古巣対戦のドハーティに続き長身ストライカーのカライジッチをピッチに送り込む。
対して何とか無失点を維持するトッテナムだが、少ないカウンターチャンスをジョンソンがフイにするなど2点目が遠い。75分過ぎにはビスマとジョンソンを下げてブライアン・ヒル、ロ・チェルソとフレッシュな選手を投入する。
一連の交代でやや試合に動きが出始めると、88分にはトッテナムにビッグチャンス。高い位置でのボール奪取をきっかけに仕掛けたショートカウンターから一度はスピードダウンされるも、クルゼフスキの落としにペナルティアーク付近で反応したロ・チェルソが鋭い左足シュート。だが、枠を捉えたシュートはGKジョゼ・サのワンハンドセーブに阻まれた。
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そして、試合はこのままタイムアップを迎え、途中投入サラビアの1ゴール1アシストの活躍によってウルブスがマンチェスター・シティに続く上位撃破を成し遂げた。一方、満身創痍のトッテナムは土壇場で勝ち点3が0となるショッキングな敗戦で今季初の連敗となった。
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