白熱のシーソーゲームは札幌に軍配!覚醒の小柏&好調・浅野弾で失点続く湘南を再逆転【明治安田J1第13節】

明治安田生命J1リーグ第13節、湘南ベルマーレvs北海道コンサドーレ札幌がレモンガススタジアム平塚で行われ、2-4でアウェイの札幌が勝利を収めた。

先週末はゲームがなかった5試合未勝利中の湘南は直近の柏レイソル戦からのスタメン変更を岡本から舘の1人のみにとどめた。一方、FC東京戦を5-1の大勝で飾った札幌も先発メンバーに変更はなく、前節と同じ11人でスタートした。

ここまでのリーグ戦全試合で失点を喫している湘南はシステムをこれまでの[3-5-2]から奥野と茨田を中盤の底に並べる[3-4-2-1]を採用。だが、テコ入れも虚しく、試合は札幌が開始早々に動かす。右サイドの深い位置を取った金子がグラウンダーで中に入れると、ニアで小柏がフリック気味にスルーし、中央の駒井が難なく蹴り込んだ。
札幌は以降もウイングバックと3センターの脇がピッチサイドいっぱい広がって幅を取る、ペトロヴィッチ式馴染みの[4-1-5]でサイドに優位性を作ると、福森のサイドチェンジを絡めた大きな揺さぶりでチャンスを創出する。

湘南のボール保持時はミラーゲームとなり、札幌陣内では局所的な一対一の場面が多数見られたが、札幌個々の守備も堅く、畑の突破からCKを取るのが精一杯。両ボランチの展開力を生かす状況も作れない。対する札幌は、41分に福森のクロスから好調を維持する浅野のオーバーヘッドが左ポストを叩く。浅野はオフサイドと判定されたが、アウェイサポーターを沸かせて前半を終えた。

両チーム選手交代なく迎えた後半は、早い時間帯にCKから湘南に同点のチャンスが到来。VARからの進言があり、オンフィールド・レビューの結果、町野のシュートをブロックした岡村にハンドがあったと判定された。

これを町野自身が右隅に流し込んでホームチームが59分に試合を振り出しに戻すと、2分後にも再びネットを揺らす。バイタルエリア左での混戦からルーズボールが町野にこぼれると、粘ってボックス内右への折り返しに阿部。GK菅野との一対一を冷静に制し、湘南が一気呵成の逆転劇を披露する。

追いかける展開となった札幌は選手交代を駆使して再び攻勢に転じると、田中のクロスから小柏が渾身のダイビングヘッドを沈めて試合は再び振り出しに。さらに、5分後にはボックス手前で小柏がワンフェイクからのスルーパスを送り、抜け出したが浅野が決めて札幌もあっという間に再逆転した。

勢いの衰えない札幌は87分に途中出場のスパチョークがボックス左外から目の覚めるような強烈な右足の一振りを沈めてリードを広げ、追加タイムで示された8分も町野のフィニッシュを除いて危なげなく消化。前節に続いて攻撃陣が結果を残し、連勝を飾っている。

湘南ベルマーレ 2-4 北海道コンサドーレ札幌

【湘南】
町野修斗(後14)
阿部浩之(後15)
【札幌】
駒井善成(前6)
小柏剛(後25)
浅野雄也(後30)
スパチョーク(後42)