ルカクが遂に本領発揮の2発!インテルが敵地でエンポリを撃破、中2日でのユーベ戦へ弾みつける《セリエA》

2023.04.23 21:30 Sun
Getty Images
23日、セリエA第31節のエンポリvsインテルがスタディオ・カルロ・カステラーニで行われ、アウェイのインテルが0-3で勝利した。
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チャンピオンズリーグ(CL)で13年ぶりのベスト4進出を果たしたインテル。だが、セリエAでは絶不調で、直近5試合で白星がなく、前節終了時点で来シーズンのCL出場権に手が届かない6位まで後退している。
今節は19日に行われたCL準々決勝2ndレグのベンフィカ戦から先発9人を変更。26日にはユベントスとのコッパ・イタリア準決勝2ndレグが控えており、継続起用はアチェルビとブロゾビッチのみとなった。

立ち上がりは低い位置で[4-3-1-2]のブロックを敷くエンポリに対し、どうやってインテルがこじ開けていくかという展開。インテルはルカクとホアキン・コレアの2トップを起点として、積極的に前線からプレスをかけていく。

しかし、決定機を作れずに迎えた13分に危ないシーン。エンポリ陣内でボールを失い、一気にロングボールを蹴られると、エンポリのカンビアギがボックス内でGKハンダノビッチとの1対1に。老練な守護神による冷静な対応で難を逃れた。
19分にもカウンターを浴び、ボックス右でダンブロージオの相手選手への寄せが甘くなったところでゴール前にパスを送られ、フリーでシュートを打たせてしまうことに。弾道がハンダノビッチの正面でなければ、失点してもおかしくないシーンだった。

ポゼッションではエンポリを上回るインテルだが、リーグ戦5試合でわずか2ゴールの攻撃陣は歯車が噛み合っておらず、とりわけルカクはかつての姿からは程遠い状況。前半のルカク、そしてインテルにゴールの匂いは感じられなかった。

だが、0-0で迎えた後半開始早々に先制点をもたらしたのはルカク。48分、ペナルティアーク付近でチャルハノールの縦パスを受けたルカクはブロゾビッチとの素早いワンツーから利き足とは逆の右足を振り抜き、ゴール左隅に突き刺した。

その後はしばらく追加点を予感させる時間帯が続いたが、エンポリも抵抗し、徐々に流れはエンポリへと傾いていく。それでも、インテルはカウンターに活路を見出す。67分にエンポリのCKを凌いで速攻に転じると、チャルハノールがドリブルでボックス左まで持ち運んで左足を振り抜く。惜しくもエンポリのGKペリサンにセーブされた。

74分には再びルカクにチャンス。エンポリ陣内中央でボールを受けると、持ち前の強靭なフィジカルを活かし、相手選手1人をなぎ倒してドリブルで前進する。ペナルティアーク付近で左足を振り抜くも、惜しくもゴール左に外れた。

なかなか追加点が決まらないインテルだったが、ルカクがこれまでの自身への批判を吹き飛ばすかのような、圧巻のゴールを決めてみせた。76分、インテルは自陣でエンポリの攻撃を封じると、ルカクがエンポリ陣内の左サイドからドリブルを開始。そのままボックス左まで運び、最後は自慢の左足を振り抜くと強烈な一撃がゴール右隅に突き刺さった。

この1点で余裕を持って試合を進められるようになったインテルは、ルカクを起点として勝負を決定づける3点目を奪う。88分、またしても自陣でエンポリの攻撃を封じ、カウンターを仕掛けると、ルカクがセンターサークル付近からドリブルを開始。左サイドから走り込んだ途中出場のラウタロ・マルティネスに預け、ラウタロはボックス左から右足シュートを叩き込んだ。

終わってみれば、アウェイのインテルが0-3で勝利。残留争い中のエンポリを寄せ付けない完勝となった。また、中2日で迎えるユベントス戦に向けても、弾みをつけることに成功した。




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