135名死亡のサッカー界最大の悲劇から半年…インドネシアで当事者の2チームが事故後初対戦、無観客で開催

2023.04.12 18:25 Wed
Getty Images
2022年10月、サッカー史上最悪の悲劇とも言われる事故が発生したインドネシア。事故からおよそ半年が経過した中、当事者である両クラブが事故以来初めて顔を合わせた。事件が起きたのは2022年10月1日。インドネシア東ジャワ州マランのカンジュルハン・スタジアムで開催された、インドネシアのリーガ1のアレマFCvsペルセバヤ・スラバヤで発生した。

試合後、敗れたアレマのサポーターがスタンドからピッチに乱入。これを制御しようと警察が催涙ガスを使用。すると、ガスから逃げようと多くの人が出口に殺到し、踏みつけられ手の圧死などで135名が死亡していた。
警察の対応に問題があり、警察官と主催者を含む6名が過失致死罪で起訴。また、国際サッカー連盟(FIFA)では禁じられている催涙ガスを使用したことが問題となり、マランの地元警察の署長は解雇。9名の警察官は停職処分となっていた。

それからおよそ半年。2023年4月11日、両チームが対戦。ジャカルタにある警察が所有するスタジアムで顔を合わせるが、観客はなし。ペルセバヤが1-0で勝利を収めていた。
イギリス『BBC』によると、試合後、アレマのジョコ・スシロ監督は、精神的な影響を考え、選手の数名はプレーを回避したと語った。

「我々は全てを理解しており、ここで懸命に取り組んでいる。戦術や技術的な問題も準備してきたが、精神的にはとても難しかった」

「何人かの選手は深くトラウマを負っていたことを知っているが、プレーすることが我々の仕事だ」

この試合でグラウンドに入れたのは、クラブ関係者の他、警備員とわずかなメディアだけ。スタジアムの外では、数百人体制で警察が警備に当たっていたという。

従来は3月5日に対戦予定だったが、トラブルのリスクがあるとして警察が延期を決定していた。

インドネシアの関連記事

インドネシアサッカー協会(PSSI)のエリック・トヒル会長が、パリ・オリンピック出場を逃したU-23インドネシア代表を労った。インドネシア『Bola.com』が伝えた。 9日、パリ・オリンピックの最後の1枠を懸けた大陸間プレーオフが開催。AFC U23アジアカップで4位となったインドネシアは、アフリカ予選4位のギ 2024.05.10 14:45 Fri
U-23ギニア代表のカバ・ディアワラ監督が、パリ・オリンピック出場を喜びながらも、課題を口にした。 9日、パリ・オリンピックの最後の1枠を懸けた大陸間プレーオフが開催。アフリカ4位のギニアは、アジア4位のインドネシアと対戦した。 出場する15カ国が決定した中、残りの1枠を争う一発勝負。フランスのクレールフォ 2024.05.10 13:25 Fri
パリ・オリンピック(五輪)予選大陸間プレーオフのU-23インドネシア代表vsU-23ギニア代表が9日にフランスのスタッド・ピエール・ピバロで行われ、0-1でギニアが勝利した。この結果、ギニアがパリ五輪出場を決めた。 6日前に行われたU-23アジアカップ3位決定戦でU-23イラク代表に敗れたインドネシアと、昨年6月 2024.05.10 00:15 Fri
U-23日本代表はAFC U23アジアカップを見事に制し、パリ・オリピックの出場権を獲得した中、最後の1枠がまだ決まっていない。 大会スケジュールの変更もあり、アジアが最後まで出場国が1つも決まっていない状況の中、先日AFC U23アジアカップが終了。優勝した日本、準優勝のウズベキスタン、3位決定戦を制したイラク 2024.05.08 17:10 Wed
パリ・オリンピック出場権を獲得したU-23イラク代表のラディ・シェナイシル監督が、改めて五輪出場を喜んだ。アジアサッカー連盟(AFC)公式サイトが伝えた。 3日、AFC U23アジアカップの3位決定戦が行われ、U-23イラク代表とU-23インドネシア代表が最後のパリ・オリンピック出場枠を懸けて戦った。 試合 2024.05.04 00:20 Sat

インドネシアの人気記事ランキング

1

インドネシアがPK戦の末に韓国を下し4強入り! 韓国は10大会連続の五輪本大会出場を逃す…【AFC U-23アジアカップ】

AFC U23アジアカップ準々決勝のU-23韓国代表vsU-23インドネシア代表が25日に行われ、2-2で120分が終了。その後、PK戦を11-10で制したインドネシアが準決勝進出を決めた。 3.5枠のパリ・オリンピック出場権を懸けたアジア最終予選となる今大会。上位3チームがストレートイン、4位チームがアフリカ予選4位のU-23ギニア代表との大陸間プレーオフに臨む。 U-23日本代表と同居したグループBを首位で通過した韓国と、グループAを2位で通過したインドネシアによる一戦。 試合は開始早々に韓国がネットを揺らす。7分、敵陣左サイドで獲得したFKから二次攻撃、三次攻撃を展開すると、ボックス外でボールを回収したイ・ガンヒがペナルティアーク右からミドルシュートを放つと、これがゴール左隅に突き刺さった。 このゴールで韓国の先制かと思われたが、VARの末に左FKのクリアボールをボックス外のキム・ドンジンが再びボックス内へ送った場面でオム・チソンのオフサイドを取られ、ゴールは取り消された。 VARに救われたインドネシアは15分、マルセリーノのロングシュートがイ・ガンヒに当たると、こぼれ球をボックス左手前で拾ったストライクが右足一閃。GKペク・ジョンボムは懸命に手を伸ばしたが、ボールはファーネットに突き刺さった。 その後は先制を許した韓国が押し込む展開が続くと前半終了間際の45分、右サイドを持ち上がったホン・シフのクロスをオム・チソンがダイビングヘッドで合わせると、トゥグにディフレクトしたボールがゴールに吸い込まれた。 このまま前半終了かと思われたが、インドネシアは追加タイムに勝ち越しに成功する。追加タイム3分、ジェナーのロングフィードに反応したストライクがボックス内で対応したイ・ガンヒと上手く入れ替わり、冷静にゴールネットを揺らした。 迎えた後半は一進一退の展開が続く中、韓国は60分にチャンス。ボックス右深くまで侵入したホン・シフの折り返しからカン・ソンジンがダイレクトシュートを放ったが、これはジェナーのスライディングブロックに阻まれた。 その後も攻勢を強める韓国だったが、68分に数的不利となる。自陣最終ラインでボール回すジャスティン・ハブナーの右足をイ・ヨンジュンがアフターで踏みつけてしまうと、最初はイエローカードが提示されたが、オンフィールドレビューの末にレッドカードに。 10人となったと韓国は、75分にホン・ユンサン、80分にチャン・シヨンを投入。すると84分、GKペク・ジョンボムのロングスローからカウンターを仕掛けると、ホン・ユンサンのラストパスに反応したチャン・シヨンがボックス左からゴール右隅にシュートを流し込んだ。 結局、試合は1-1のまま90分が終了。延長戦でも決着が付かずに迎えたPK戦では、両チーム5人全員が成功しサドンデスに突入。互いに6人目は失敗したが、その後は成功を重ね、決着が付いたのは12人目。 先攻の韓国はイ・ガンヒが右を狙ったシュートをGKエルナンドが見事な反応でストップ。そして、後攻のインドネシアはアルハンが冷静に右隅へシュートを決め、PK戦を制したインドネシアが、準決勝へ駒を進めた。 U-23韓国代表 2-2(PK:10-11) U-23インドネシア代表 【U-23韓国】 オウンゴール(前45) チャン・シヨン(後39) 【U-23インドネシア】 ストライク(前15) ストライク(前48) 2024.04.26 06:30 Fri

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly