【ECLラウンド16プレビュー】優勝候補ラツィオに菅原AZが挑む! 8強進出懸けた初戦

2023.03.07 18:00 Tue
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ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)・ラウンド16の1stレグが7日、9日に開催される。ECLグループステージ首位通過8チームと、プレーオフ突破8チームで争われる初戦の展望を、注目カードを中心に紹介していく。

◆ECLラウンド16 1stレグ

▽3/7(火)
《26:45》
ラツィオ vs AZ
▽3/9(木)
《26:45》
AEKラルナカ vs ウェストハム
アンデルレヒト vs ビジャレアル
シェリフ vs ニース
《29:00》
バーゼル vs スロバン・ブラチスラヴァ
フィオレンティーナ vs スィヴァススポル
ヘント vs イスタンブール・バシャクシェヒル
レフ・ポズナン vs ユールゴーデン

◆優勝候補ラツィオに菅原が挑む
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今ラウンドに唯一日本人選手として参戦しているAZのDF菅原由勢は、優勝候補と目されるラツィオと激突する。

2大会連続参戦のAZは、グループステージを5勝1敗の首位で突破。昨季はボデ/グリムトに敗れて敗退したラウンド16では、いきなり優勝候補筆頭との対戦に臨む。エールディビジでは先月半ばに首位のフェイエノールトとの上位対決に敗れたものの、以降はカンブール、フィテッセに連勝を飾り、首位と5ポイント差の3位を維持。

その中で菅原は右のサイドバックとウイングを主戦場に公式戦32試合4ゴール9アシストと好調を維持。今回の一戦では右サイドバックでの起用が見込まれており、技巧派アタッカーのザッカーニとのマッチアップでチームに優位性をもたらす仕事が期待される。また、チームとしては守勢が想定される展開において主砲パヴリディス、4大リーグ注目のFWカールションといったアタッカー陣の奮起が必要だ。

対するラツィオはヨーロッパリーグ(EL)3位敗退に伴い、今大会に決勝トーナメントのプレーオフから参戦。ルーマニア強豪ブルージュとの接戦を制して順当に16強進出を決めた。セリエAでは熾烈なトップ4争いにおいて3位をキープ。直近の試合では今季のヨーロッパで最も完成度が高いとされる首位のナポリを1-0で破り、今季2敗目を与えている。今回の一戦に向けては主砲インモービレがケガによって不在となるが、FWフェリペ・アンデルソンを中央にFWペドロとザッカーニが脇を固める前線、MFミリンコビッチ=サビッチとMFルイス・アルベルトが並ぶ中盤の完成度は非常に高い。

なお、通常ECLは木曜日開催だが、初戦をホームで戦うラツィオと、本拠地スタディオ・オリンピコを共有するローマが、9日にELのホームゲームを戦うため、7日に前倒しで開催する形となった。

その他のカードではラツィオと共に優勝候補と目されるビジャレアル、ウェストハム、フィオレンティーナ、ニースといった5大リーグの強豪に注目。

2020-21シーズンのEL優勝チームのビジャレアルは、ベルギーの名門アンデルレヒトと対戦。キケ・セティエン新体制ではパフォーマンスにやや波があるものの、ここまでトップ4争いにしっかりと踏みとどまっている。1月末から今季ワーストのリーグ4連敗を喫したが、エースFWジェラール・モレノの戦列復帰した直近2試合は連勝中。FWピノやMFバエナ、FWホセ・モラレスら強力なアタッカー陣の活躍で敵地での先勝を狙う。

予選2試合を含めて今大会で8戦全勝中のウェストハムは、キプロスのAEKラルナカと対戦。ただ、プレミアリーグではここまで降格圏とわずか1ポイント差の16位と深刻な不振に陥っている。直近のブライトン戦では0-4の惨敗を喫し、モイーズ監督の去就問題も騒がしい。現時点でのプライオリティはプレミア残留となるが、格下相手の勝利でリーグ戦へ良い流れを持っていきたい。

その2チームに比べると、スカッドのスケールは落ちるものの、直近の試合でミランに完勝したフィオレンティーナ、ディガール新体制で好調を維持するニースは、それぞれスィヴァススポル、シェリフという曲者相手に先勝を目指す。

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【プレミアリーグ最終節プレビュー】上位争い完全決着で、降格2枠巡る残留争いに注目

先週末に行われた前節とミッドウィーク開催に行われた第32節延期分の結果を受け、優勝争いに続きチャンピオンズリーグ(CL)とヨーロッパリーグ(EL)出場権争いが完全決着。マンチェスター・ユナイテッドとニューカッスルがCL出場権、リバプールとブライトンがEL出場権を手にした。 そのため、2022-23シーズンのプレミアリーグ最終節では、7位のアストン・ビラ(勝ち点58)、8位のトッテナム(勝ち点57)、9位のブレントフォード(勝ち点56)の3チームによる、ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)出場権争い。19位のリーズ(勝ち点31)、18位のレスター・シティ(勝ち点31)、17位のエバートン(勝ち点33)の3チームによる、残留争いにスポットライトがあたる。 その2つの争いに直接影響を及ぼすのが、リーズとトッテナムの一戦だ。5試合未勝利の17位でアラダイス新監督を招へいしたホワイツだが、マンチェスター・シティとニューカッスルの強豪2チーム相手に1分け1敗、前節はウェストハムに1-3で敗れて8戦未勝利に。この結果、順位を19位まで落とした。これで自力での残留の可能性が消滅したが、ホーム最終戦で勝利できれば、ライバルの結果次第で奇跡の残留の可能性を残す。その対戦相手は直近連敗で、前回対戦では打ち負けたものの、3-4とほぼ互角の戦いを見せたスパーズだけにチャンスは十分にあるはずだ。 一方、ECL出場を争うトッテナムはアストン・ビラ、ブレントフォードとライバルとの直接対決に連敗。とりわけ、前節はホーム最終戦で1-3の逆転負けを喫し、ファン・サポーターの怒りを買った。来季EL出場権も逃し、新監督探しの難航、絶対的エースの去就問題とネガティブな状況が続く中、ECL出場権の有無は別として厳しいシーズンを何とか勝利で終えたいところだ。 2013-14シーズンのチャンピオンシップ(イングランド2部)優勝で2003-04シーズン以来のプレミア復帰を果たし、2015-16シーズンには奇跡のプレミア制覇を成し遂げたレスター。以降もトップハーフに定着する安定した戦いを継続したが、今季は開幕から低迷。ロジャーズ監督を解任し、最終盤にディーン・スミス監督を招へいしたが、18位で最終節を迎えることに。 リーズ同様に自力での残留の可能性が消滅したチームは5戦未勝利と苦境が続くが、対戦相手となる14位のウェストハム(勝ち点40)は6月7日にECL決勝を控えており、負傷者や過度な消耗を回避したい状況にあるため、ホームサポーターによる後押しを含めて勝利のチャンスは十分にある。 残留圏内ギリギリのエバートンは、15位のボーンマス(勝ち点39)をホームで迎え撃つ。リーズには得失点差で優位に立っているが、レスターには得失点差で下回っており、自力で残留を決めるためには引き分けではなく勝利が求められる。ハーフタイムや試合終盤に関しては他会場の戦況を確認しながらの臨機応変な戦いとなるが、自分たちの戦いに集中できなければ、悪夢を招く可能性もあるだけに、あくまで勝利にこだわった戦いを見せたい。 2010-11シーズンのEL出場権獲得以来のUEFAコンペティション出場権獲得を目指すアストン・ビラは、6位のブライトン(勝ち点62)を迎え撃つホーム最終戦での勝利で目標達成となる。直近2試合でトッテナム、リバプール相手に1勝1分けと安定したパフォーマンスを披露しており、ビラ・パークの大きな後押しを含め勝利の可能性は十分にある。 対するブライトンはミッドウィーク開催のシティ戦を1-1のドローで終え、クラブ史上初のEL出場権を獲得。アウェイゲームに加えて6位も確定しており、対戦相手に比べてモチベーションは決して高くない。ただ、今夏の移籍が決定的なMFカイセドとMFマク・アリスターにとってはシーガルズでのラストゲームとなるため、このメンバーでの最後の戦いを勝利で終えたい気持ちはあるはずだ。MF三笘薫に関しては先発か途中投入かはわからないが、ここ最近続く決定機逸を払拭すべく12試合ぶりの今季8点目を決めて充実したシーズンを良い形で締めくくりたい。 逆転でのECL出場に最も厳しい状況にあるブレントフォードは、ホーム最終戦で王者シティを迎え撃つ。直近のブライトン戦のドローでリーグ連勝が「12」でストップしたグアルディオラのチームは、来週末にFAカップ決勝のマンチェスター・ダービーを控えており、その一戦に向けた調整試合の意味合いが強い。自身のシーズン最多ゴール記録更新を目指すFWハーランドを除き、のらりくらりの戦いを念頭に置いた戦いとなる。 その他の上位陣では3位のユナイテッド(勝ち点72)と、4位のニューカッスル(勝ち点70)の順位が入れ替わる可能性はあるものの、ユナイテッドは前述のFAカップ決勝を睨んだ戦い、その他のビッグクラブもホーム最終戦や今季限りでの退団が決定した選手たちとのお別れの場という意味合いが強い最終戦となりそうだ。 ◆プレミアリーグ第38節 ▽5/28(日) 《24:30》 アーセナル vs ウォルバーハンプトン アストン・ビラ vs ブライトン ブレントフォード vs マンチェスター・シティ チェルシー vs ニューカッスル クリスタル・パレス vs ノッティンガム・フォレスト エバートン vs ボーンマス リーズ vs トッテナム レスター・シティ vs ウェストハム マンチェスター・ユナイテッド vs フルアム サウサンプトン vs リバプール 2023.05.28 12:00 Sun
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【ラ・リーガ第37節プレビュー】勝利でトップ4確定の久保ソシエダはアトレティコとの上位対決!

ミッドウィーク開催となった前節は、今季初の連敗を喫したバルセロナやアトレティコ・マドリーの上位陣が取りこぼした一方、レアル・マドリーが公式戦3試合ぶりの白星を奪取。また、熾烈なトップ4争いではレアル・ソシエダ、ビジャレアルの2チームがいずれも勝ち点3を奪取した。 セビージャが来週ミッドウィークにローマとのヨーロッパリーグ(EL)決勝を控える関係で、セビージャvsレアル・マドリーが前日に前倒し開催となったものの、今節はそれ以外の全カードが一斉開催となる。 今節の最注目カードは、トップ4争いの行方を左右する、3位のアトレティコ(勝ち点73)と4位のソシエダ(勝ち点68)の上位対決だ。 ソシエダは前節、残留を決定したいアルメリアとホームで対戦。トップ4争いの重圧もあってか相手の粘り強い守備に苦戦を強いられたが、そのチームを救ったのがMF久保建英。前半半ば過ぎに退場者を出した相手が後ろに重心を置いた中、前半終了間際にボックス手前右でボールを受けた日本代表は細かいフェイントを交えたカットインから左足を振り抜き、ゴール左上隅の完璧なコースに突き刺すスーペルゴラッソ。そして、久保の値千金の今季8点目を最後まで守り切ったラ・レアルが連勝で、悲願のトップ4フィニッシュへ残り2ポイントとした。 最終節にセビージャとのホームゲームを残しているものの、今節で勝利してトップ4を決めたいイマノルのチームでは、アルメリア戦で負傷交代したMFダビド・シルバという重要なプレーヤーを負傷で欠くが、それ以外の主力はほぼ戦列に復帰。5枚の交代カードを有効に活用しながら、総力戦で難所攻略といきたい。その中で以前からアトレティコを得意とする久保には2試合連発を含む躍動をみせ、チームをCLの舞台に導く活躍を期待したい。 一方、最終節にビジャレアルと対戦するなどトップ4争いのカギを握るアトレティコ。2位フィニッシュを目指すチームは前々節のオサスナ戦を3-0の快勝で飾り、前節は後半立ち上がりまでに3点を奪う余裕の戦いぶりを見せたが、残留を目指すホームチームにセットプレーを中心に一気に3点を叩き込まれる拙い試合運びで3-3のドロー。この結果、宿敵に抜かれて再び3位に転落する形となった。この勝ち点逸で逆転での2位フィニッシュは厳しくなったが、ホーム最終戦を白星で飾るべく難敵撃破を狙う。その中で2戦連発中のMFサウール、MFカラスコと共に古巣対戦のFWグリーズマンがキーマンとなるはずだ。 3連勝でソシエダを5ポイント差で追走する5位のビジャレアル(勝ち点63)は、12位のラージョ(勝ち点46)とのアウェイゲームで4連勝を狙う。前節は残留争いに身を置くカディスを相手に、目下絶好調のFWジャクソンのドブレーテの活躍で2-0の完勝。十分な余力を残した状態で難所バジェカスに乗り込む。相手の強度の高いプレッシングをかいくぐりながら、多士済々の攻撃陣の活躍でチャンスをしっかりと仕留め切り、逆転トップ4への望みをホーム最終節まで繋げたい。 降格2枠を巡る残留争いでは、13位のバレンシア(勝ち点40)と19位のエスパニョール(勝ち点35)、17位のカディス(勝ち点38)と14位のセルタ(勝ち点40)、15位のアルメリア(勝ち点39)と18位のバジャドリー(勝ち点38)の直接対決3試合に大きな注目が集まる。 崖っぷちの立場にいるエスパニョールは今節勝利を逃すと、ライバルの結果次第で降格が決定する可能性もあるが、逆に勝利できれば、近年稀に見る熾烈な残留争いを演出できる。 優勝決定による集中力、強度の欠如から今季初めて連敗を喫したバルセロナ(勝ち点85)は、前節バジャドリー戦での3失点によって今季の失点数が「18」となり、ラ・リーガ最少失点記録の新記録樹立を逃すことに。ただ、残り2試合を無失点で終われれば、1993-94シーズンのデポルティボ・ラ・コルーニャと並んで記録保持者となれる。今季のホーム最終戦となる11位のマジョルカ(勝ち点47)との試合では今季限りでの退団が発表されたMFブスケッツとDFジョルディ・アルバのレジェンド2人に白星を捧げると共に、ラ・リーガ新記録となる26度目のクリーンシート、3戦連発でピチーチに迫る主砲レヴァンドフスキの4試合連続ゴールで勝ち切りたい。 前節、FWベンゼマとFWロドリゴの2ゴールによってラージョに競り勝って公式戦連敗をストップし、2位に返り咲いたレアル・マドリー(勝ち点74)。今節はラージョ戦で右足に裂傷を負ったFWベンゼマと打撲による軽傷を抱えるFWヴィニシウスの両エース、同じく負傷でFWアセンシオが招集外に。そのため、敵地での一戦ではチーム事情でU-20ワールドカップ行きを断念したFWアルバロ・ロドリゲスがロドリゴやFWアザールと共に前線でプレーすることになるようだ。 対する10位のセビージャ(勝ち点49)は、前節のエルチェ戦でのドローによって逆転でのヨーロッパコンペティション出場が絶望的に。そのため、ホーム最終戦となる今節は主力を温存し、EL決勝に向けて万全の準備を整えることになる。とはいえ、ローマ戦に影響が及ぶような大敗は避けたく、後ろに重心を置きながら手堅い戦いを見せたいところだ。 《ラ・リーガ第37節》 ▽5/27(土) 《26:00》 セビージャ vs レアル・マドリー ▽5/28(日) 《26:00》 アスレティック・ビルバオ vs エルチェ アトレティコ・マドリー vs レアル・ソシエダ バルセロナ vs マジョルカ ヘタフェ vs オサスナ カディス vs セルタ ラージョ vs ビジャレアル アルメリア vs バジャドリー ジローナ vs ベティス バレンシア vs エスパニョール 2023.05.27 12:20 Sat
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【ラ・リーガ第36節プレビュー】トップ4目指す久保ソシエダはアルメリア戦! 熾烈残留争いも白熱

先週末に行われた前節はすでに優勝を決めたバルセロナがレアル・ソシエダに敗れて今季ホーム初黒星。また、マドリードの2強は快勝したアトレティコ・マドリーが今季初の公式戦連敗となったレアル・マドリーを抜いて再び2位に返り咲いている。 今シーズン最後のミッドウィーク開催となる第36節では、4位のソシエダ(勝ち点65)と、5位のビジャレアル(勝ち点60)の一騎打ちとなったチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いと、熾烈な残留争いに注目だ。 ソシエダは前節、優勝決定直後のバルセロナと鬼門カンプ・ノウで対戦。MF久保建英やFWオヤルサバルら一部主力をベンチに置いた一戦で開始早々にMFメリーノのゴールで先制に成功すると、後半は5バックで堅守速攻の色合いを強めると、途中投入の久保を起点としたロングカウンターからFWセルロートのゴールで追加点。その後、1点こそ返されたが、ラ・リーガで24連敗中だった鬼門攻略で貴重な勝ち点3を積んだ。 連勝を狙う今節はホームで14位のアルメリア(勝ち点39)と対戦。前節、マジョルカに3-0の快勝を収め、残留のため勝ち点を積み上げたい曲者相手のアノエタのゲームでは、久保ら主力の先発復帰が濃厚。古巣バルセロナ戦では鋭い仕掛けや正確なクロスで再三の好機を演出するなど好調を維持する“タケ”の躍動に期待したいところだ。 そのラ・レアルを5ポイント差で追走するビジャレアルは、16位のカディス(勝ち点38)と対戦する。直近4勝1分けとシーズン最終盤に入って再び調子を取り戻してきたセティエンのチーム。前節は難敵ジローナ相手にFWピノのゴールで早々に先制点を奪ったが、同点に追いつかれて試合最終盤に突入。だが、土壇場の93分に相手FKを直接キャッチしたGKレイナのロングスローを受けたFWジャクソンの馬力のある仕掛けからの正確なクロスを途中出場のエースFWジェラール・モレノがきっちり仕留めて敵地で劇的な2-1の勝利を収めた。 この勢いに乗って戦うホームゲームでは熾烈な残留争いに身を置くカディスが相手。守備的な入りが予想されるアウェイチームに対して、負傷者の復帰によって厚み増す多士済々のアタッカー陣の活躍で勝ち切りたい。 19位のエスパニョール(勝ち点34)から13位のバレンシア(勝ち点40)まで6ポイント差の中に7チームがひしめく熾烈な残留争いでは、その内の下位3チームがいずれも上位陣相手に挑む。 前節、エスパニョールは難敵ラージョとのアウェイゲームを2-1で制したルイス・ガルシアのチームは、2位死守を狙うアトレティコ(勝ち点72)と対戦。頸椎負傷のFWモラタは不在も、絶好調のFWグリーズマンやMFデ・パウルを軸に前節はオサスナを3-0で撃破したシメオネ率いる格上相手にホームで何とか勝ち点を得られるか。 前節、カディスとの直接対決に敗れて18位に転落したバジャドリー(勝ち点35)は、王者バルセロナ(勝ち点85)をホームで迎え撃つ。ソシエダ相手のホーム初黒星で祝賀ムードに水を刺されたチャビのチームでは、ピチーチ賞を狙うFWレヴァンドフスキ、サモラ賞を狙うGKテア・シュテーゲンらが依然として高い集中力を維持しており、勝ち点を獲得するのは至難の業となる。 最下位エルチェとの下位対決を1-1のドローで終えて降格圏を脱出した17位のヘタフェ(勝ち点35)は、白熱のセビージャ・ダービーをゴールレスドローで終えた6位のベティス(勝ち点56)と対戦。ヨーロッパリーグ(EL)出場権確保を狙うホームチームに対して、ボルダラス仕込みの激しいスタイルで勝ち点奪取を狙う。 最後に、今季初の公式戦連敗となった3位のレアル・マドリー(勝ち点71)は、11位のラージョ(勝ち点46)とのマドリード自治州ダービーで連敗ストップを狙う。前節のバレンシアとのアウェイゲームは前半の低調なパフォーマンスに、相手守護神ママルダシュヴィリの再三のパラドンに阻まれて0-1の敗戦に。ただ、この試合ではその敗戦という結果以上に、今季何度も人種差別被害に遭っていたFWヴィニシウスに対するメスタージャの一部の不届き者の愚行が物議を醸す後味の悪い試合に。 再三削られた上、人種差別被害によって一時プレー続行を拒否するなど、難しいメンタル状態だったヴィニシウスは試合終盤の小競り合いの際の暴力行為で退場となっており、今回の試合はサスペンションで不在に。エル・ブランコとしては、このラージョ戦においてサンティアゴ・ベルナベウ全体で若きエースへの連帯を示すと共に、スタンド観戦の同選手に勇気を与える白星を捧げたい。 《ラ・リーガ第36節》 ▽5/23(火) 《26:30》 セルタ vs ジローナ レアル・ソシエダ vs アルメリア 《29:00》 バジャドリー vs バルセロナ ▽5/24(水) 《26:30》 エルチェ vs セビージャ ビジャレアル vs カディス レアル・マドリー vs ラージョ 《29:00》 ベティス vs ヘタフェ エスパニョール vs アトレティコ・マドリー ▽5/25(木) 《26:30》 マジョルカ vs バレンシア 《28:30》 オサスナ vs アスレティック・ビルバオ 2023.05.23 19:00 Tue
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【プレミアリーグ第37節プレビュー】3連覇王手シティがチェルシー戦! 熾烈欧州出場争いに、レスター降格の可能性…

先週末に行われた前節はマンチェスター・シティが快勝し、アーセナルが大敗したことで、今節でのシティ優勝が濃厚な状況となった。また、サウサンプトンが2節を残して今季最初の降格チームとなった。 今節の最注目カードは首位のシティ(勝ち点85)の3連覇が懸かる、11位のチェルシー(勝ち点43)とのホームゲームだ。 シティは前節、エバートンとのアウェイゲームをMFギュンドアンの2ゴール1アシストの圧巻の活躍で3-0の完勝。リーグ11連勝を達成すると共に3連覇に王手をかけた。さらに、チャンピオンズリーグ(CL)準決勝2ndレグではMFベルナルド・シウバの2ゴールなどで前大会王者レアル・マドリーを4-0で粉砕。2戦合計5-1の完勝で2シーズンぶりのファイナル進出を決めた。 そして、来月初めに控えるFAカップ決勝を含め、シーズントレブルが現実味を帯びてきたペップのチームは、今季最初のタイトルとなるプレミア制覇に向けてホームでチェルシーを迎え撃つ。今後の2つのカップ戦決勝を控える中、リーグ残り2試合を消化試合にしたい思惑と、ホーム最終戦で優勝を決めたいシチズンズはベストメンバー起用での不調ブルーズ撃破を狙う。 一方、前々節のボーンマス戦でようやくランパード体制初勝利を挙げたチェルシーだが、前節はホームでのノッティンガム・フォレスト相手に痛恨ドロー。残り3試合は今回のシティを含め、マンチェスター・ユナイテッド、ニューカッスルとの上位3連戦と厳しい日程だ。チームの現状を考えれば、いずれの試合でも勝ち目は薄いが最悪なシーズンを少しでも良い形で終えるためにも意地を見せたい。その中でフォレスト戦2ゴールでエティハド帰還のFWスターリングの奮起に注目だ。 19シーズンぶりのリーグ制覇の夢がほぼ潰えた2位のアーセナル(勝ち点81)は、残留争いに身を置く16位のフォレスト(勝ち点34)と対戦。今節シティより先に試合を行う関係で、この試合に敗れるとライバルの優勝を決めてしまうというプレッシャーの中、バウンスバックの白星を狙う。前節のブライトン戦ではホームで攻守に圧倒されて0-3の惨敗。試合後にアルテタ監督がファンへ謝罪するほどの不甲斐ないパフォーマンスだった。 地力では間違いなく分があるが、残留に向けて必死のフォレスト相手に、今季ほとんどをリーグテーブルの頂上で過ごしたチームとしての意地を示したい。ここに来てパフォーマンス低下のアタッカー陣の再爆発と、DFニアカテのロングスローを中心にセットプレーに強みを持つフォレスト相手に守備陣の奮起に期待したい。 実質3チームの争いとなったCL出場権争いでは、3位のニューカッスル(勝ち点69)が19位のレスター・シティ(勝ち点30)と、4位のマンチェスター・ユナイテッド(勝ち点66)が14位のボーンマス(勝ち点39)と、5位のリバプール(勝ち点65)が8位のアストン・ビラ(勝ち点57)と対戦する。 ニューカッスルは前節、残留争いに身を置くリーズ相手に2-2のドローに終わったが、ミッドウィーク開催の25節延期分では難敵ブライトンに4-1の完勝。地力でのトップ4確定にあと2ポイントに迫った。マンデーナイト開催となるホーム最終戦では17位のエバートン(勝ち点32)、18位のリーズ(勝ち点31)が勝利した場合、試合前に降格が決定するレスター相手にきっちり勝ち切り、セント・ジェームズ・パークに集う熱狂的なサポーターと共に、2002-03シーズン以来のCL出場決定を祝いたい。 ユナイテッドは前節、ウォルバーハンプトン相手にMFブルーノ・フェルナンデスとFWガルナチョのゴールで2-0の完勝。リーグ連敗をストップすると共に、リバプールとの1ポイント差を維持した。残り2試合は勝率、パフォーマンス共に圧倒的なホームゲームとなっており、今季苦手とするアウェイゲーム最終戦となるこのボーンマス戦は非常に重要だ。すでに残留を決定しているものの、ホーム最終戦を勝って終わりたいチェリーズを相手にウルブス戦のような隙のないパフォーマンスを見せ、勝ち点3を持ち帰りたい。 破竹の7連勝で逆転でのトップ4フィニッシュの可能性を残して残り2試合を迎えたリバプール。前節のレスター戦はMFカーティス・ジョーンズとDFアレクサンダー=アーノルドの生え抜き2人のゴールで3-0の完勝。ここに来て首位チームを除き最も勢いのあるチームに仕上がっている。ただ、ホーム最終戦となる今節は後半戦で勝ち点を荒稼ぎし、来季UEFAコンペティション出場の可能性を残すウナイ・エメリ率いる難敵が相手だ。加えて、先日のトッテナム戦での主審に対する不適切な言動でクロップ監督が2試合のベンチ入り禁止処分を科されてこの試合では不在に。チームとしてはその懸念材料を払しょくし、試合後に予定されるFWフィルミノ、MFミルナー、MFナビ・ケイタ、MFオックスレイド=チェンバレンの功労者4選手の退団セレモニーを良い形で行いたい。 数字上は逆転でのトップ4の可能性を残すものの、実際にはヨーロッパリーグ(EL)出場権獲得が目標となる6位のブライトン(勝ち点58)は、降格が決定した最下位のサウサンプトン(勝ち点24)と対戦。前節は敵地でアーセナルに会心の3-0の勝利を収めたが、ミッドウィーク開催となった前述のニューカッスル戦は1-4で惨敗。直近3試合では1勝2敗と快勝と大敗を繰り返す。そうなると、今回は快勝のターンとなるが、消耗激しいニューカッスル戦から中2日での戦いは決して簡単ではないはずだ。ニューカッスル戦では疲労の影響もあり、久々に低調なパフォーマンスに終始したMF三笘薫としても奮起が求められる一戦だ。 逆転でのEL出場権獲得と共にカンファレンスリーグ(ECL)出場権確保を狙う7位のトッテナム(勝ち点57)は、ホーム最終戦で9位のブレントフォード(勝ち点53)と対戦する。前節はアストン・ビラに1-2と競り負けており、今回の試合ではきっちりバウンスバックの勝利を得たい。対戦相手では今季20ゴールを挙げるエースFWトニーが賭博規則違反で8カ月のフットボール活動禁止処分を科されて不在となるため、守備に問題を抱えるスパーズにとって少なくないアドバンテージがある。現在、27ゴールと2017–18シーズン以来の30ゴールの大台到達の可能性を残す主砲ケインを軸に攻撃陣がきっちり仕留め切ってホーム最終戦を白星で飾りたい。 ◆プレミアリーグ第37節 ▽5/20(土) 《20:30》 トッテナム vs ブレントフォード 《23:00》 ボーンマス vs マンチェスター・ユナイテッド フルアム vs クリスタル・パレス リバプール vs アストン・ビラ ウォルバーハンプトン vs エバートン 《25:30》 ノッティンガム・フォレスト vs アーセナル ▽5/21(日) 《21:30》 ウェストハム vs リーズ 《22:00》 ブライトン vs サウサンプトン 《24:00》 マンチェスター・シティ vs チェルシー ▽5/22(月) 《28:00》 ニューカッスル vs レスター・シティ 2023.05.20 12:08 Sat
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【ラ・リーガ第35節プレビュー】久保が優勝凱旋の古巣バルセロナと対戦! ホアキン最後のセビージャダービー

先週末に行われた前節ではバルセロナの4シーズンぶり27度目の優勝が決定。また、アトレティコ・マドリーの思わぬ敗戦により、レアル・マドリーが2位に再浮上している。 4節を残して優勝争いが決着となり、残り試合ではヨーロッパコンペティション出場権争いと、残り2枠を巡る残留争いに視線が注がれる。 その中でMF久保建英にとって重要な古巣対決となる首位のバルセロナ(勝ち点85)と、4位のレアル・ソシエダ(勝ち点62)の上位対決に注目したい。 バルセロナは前節、エスパニョールとのダービーにFWレヴァンドフスキのドブレーテの活躍などで4-2の快勝。チャビ体制で初となるプリメーラ制覇を成し遂げた。ただ、優勝決定後はピッチ上で束の間の歓喜を味わったものの、怒れるホームサポーターのピッチ侵入を受け、すぐさまドレッシングルームに引き上げており、本格的な祝賀ムードはカンプ・ノウ開催となるソシエダ戦となる。 残り試合は消化試合となるが、チームではレヴァンドフスキのサモラ賞争いに、守備ではチームとしてシーズン最少失点記録、個人として守護神テア・シュテーゲンのシーズン最多クリーンシート記録更新が懸かる。また、王者として初のホームゲームということもあり、気の抜けた戦いは許されない。 対するラ・レアルは前節、久保がPK奪取に1アシストと圧巻のパフォーマンスを披露したが、ジローナに2点差を追いつかれて痛恨のドロー。この結果、アスレティック・ビルバオに5-1で圧勝した5位のビジャレアル(勝ち点57)に5ポイント差に迫られている。当該戦績で下回り、残り試合での互いの対戦相手を考えると、悲願のトップ4フィニッシュへ決して油断できない状況だ。 バルセロナとは今季の公式戦2試合でいずれも敗れているが、直近のコパ・デル・レイの対戦では前半に退場者を出しながらも互角以上の内容で0-1の惜敗となっており、臆せずに臨めるはずだ。先日のレアル・マドリー戦で会心の古巣恩返し弾を決めた久保としては対バルセロナ8戦目にして初ゴールと共に初勝利を決めたいところだ。 共に置かれた状況を考えると、順位争いの重要性は高くないものの、ベティスの生ける伝説ホアキン・サンチェスにとって現役最後のダービーとなる、10位のセビージャ(勝ち点47)と6位のベティス(勝ち点55)によるセビージャ・ダービーは、今節最注目カードのひとつだ。 セビージャは前節、MFパプ・ゴメスとFWテカティートの今季初ゴールを含め効果的に3ゴールを奪って格下バジャドリーに3-0で快勝。リーグ連勝を達成した。さらに、ミッドウィークのヨーロッパリーグ(EL)準決勝2ndレグでは延長戦までもつれ込んだユベントスとの激闘を、途中出場のMFスソとMFラメラのゴールで2-1と競り勝って3シーズンぶりのファイナル進出を決めた。 一発勝負とはいえ、EL制覇での来季チャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得のチャンスが舞い込み、残り試合ではローマとの決戦が最優先事項だ。とはいえ、ホーム開催のダービーで宿敵相手に敗戦は許されず、メンディリバル監督は自身初のダービーに向けて幾つかのポジションでターンオーバーを行いながらも、しっかりと勝ち切りたいところ。 対するベティスはアスレティック・ビルバオ、ラージョと曲者相手に2連勝を達成。ソシエダとの7ポイント差を逆転するのは難しいものの、EL出場権確保へしっかりと勝ち点を積み上げたい。また、今季限りでの現役引退を表明したホアキンにとっては最後のダービーとなるため、コンディションの問題でプレータイムが限られるレジェンドをできるだけ良い状態で投入するため、チーム全体の献身が求められる。 なお、前回対戦ではセビージャのDFモンティエル、ベティスのFWフェキルとFWボルハ・イグレシアスの合計3人が退場しており、今回のダービーでは何とか11人同士の戦いを最後まで見たい。 ミッドウィークに行われたCL準決勝2ndレグでマンチェスター・シティに0-4のスコアで大敗し、CL連覇の夢が潰えた2位のレアル・マドリー(勝ち点71)は、14位のバレンシア(勝ち点37)とのアウェイゲームでバウンスバックの勝利を目指す。すでにコパ・デル・レイ優勝で来季のスーペル・コパ出場権を手にしており、残り試合へのモチベーションは決して高くないが、シティ戦で失望させたマドリディスタの信頼回復に向けて、逆転でのピチーチの可能性を残す主砲ベンゼマらの奮起に期待したい。 前節、降格が決定した最下位のエルチェ相手にまさかの敗戦を喫して3位に転落したアトレティコ(勝ち点69)も、2位チーム同様にバウンスバックの勝利が求められるところ。そして、今節は逆転でのヨーロッパコンペティション出場を狙う9位のオサスナ(勝ち点47)というタフな相手をホームで迎え撃つ。堅守を売りとするアウェイチームに対しては、エルチェ戦で低調な出来に終わった攻撃陣のパフォーマンスが重要となる。 その他では連勝でのトップ4圏内接近を目指すビジャレアルと、EL出場権獲得を目指す7位のジローナ(勝ち点48)による上位対決や、残留へ崖っぷちの19位エスパニョールら残留争いにも注目したい。 《ラ・リーガ第35節》 ▽5/19(金) 《28:00》 カディス vs バジャドリー ▽5/20(土) 《21:00》 ジローナ vs ビジャレアル 《23:15》 アスレティック・ビルバオ vs セルタ 《25:30》 アルメリア vs マジョルカ ヘタフェ vs エルチェ 《28:00》 バルセロナ vs レアル・ソシエダ ▽5/21(日) 《21:00》 ラージョ vs エスパニョール 《23:15》 アトレティコ・マドリー vs オサスナ 《25:30》 バレンシア vs レアル・マドリー 《28:00》 セビージャ vs ベティス 2023.05.19 19:00 Fri
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