岡山が鹿島GK山田大樹を育成型期限付き移籍で獲得「チームの勝利に貢献したいとウズウズしています」

2022.12.07 15:35 Wed
©︎J.LEAGUE
ファジアーノ岡山は7日、鹿島アントラーズのGK山田大樹(20)が育成型期限付き移籍で加入することを発表した。

山田は鹿島の下部組織出身で、ジュニアユース、ユースと昇格し、2020年にトップチームに昇格した。

プロ1年目には明治安田生命J1リーグで2試合、YBCルヴァンカップで1試合に出場したものの、この2年間は出番がなかった。
山田は両クラブを通じてコメントしている。

◆ファジアーノ岡山
「初めまして。鹿島アントラーズから加入することになりました山田大樹です。早く試合に出て、チームの勝利に貢献したいとウズウズしています」
「そんな熱量と覚悟を持って来ました。今シーズン、チームはJ1昇格を逃してしまいましたが、来シーズンこそは昇格できるよう、自分がその力となり、目標に向かって皆さんと一緒に戦いたいと思います」

◆鹿島アントラーズ
「自分はとにかく、公式戦の経験を積みたいという気持ちが強く、そこに成長のカギがあると思っています」

「アントラーズではジュニアの頃から11年プレーしてきて、外の世界に出て環境を変えることは初めての経験で、寂しい気持ちもありますが、持ち前の図太さで戦ってきます。アントラーズ、そして、僕のことも引き続き応援してもらえると嬉しいです。行ってきます」


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