FC東京がACL切符に望みつなぐ4発大勝! 渡邊がハットトリックを達成【明治安田J1第25節/延期分】

12日、明治安田生命J1リーグ第25節の延期分であるFC東京vsセレッソ大阪が味の素スタジアムで行われ、ホームのFC東京が4-0の大勝を収めた。

7位のFC東京は8日、残留争いの渦中にいる湘南ベルマーレにホームで敗戦。対する4位のC大阪はJ1で直近5試合無敗と、終盤に来てしぶとく勝ち点を積み上げ。この一戦を含めて残り3試合で来季のACL出場権獲得のチャンスを残す両チームが激突した。

前回対戦はFC東京に軍配も、この試合で最初の決定機を迎えたのはC大阪。6分、アダム・タガートのスルーパスをボックス右端で受けた毎熊が中央へ折り返し、ゴール前でフリーになった為田が右足ダイレクトで合わせたが、クロスバーの上へと外れる。
FC東京の最初のチャンスは18分。バングーナガンデ佳史扶がボックス左の深い位置からマイナス気味のクロスを上げ、ゴール前で待ち構えたディエゴ・オリベイラがオーバーヘッド。タイミングはバッチリだったが、惜しくもジャストミートできず。

20分にはC大阪がボックス手前左でFKのチャンスを獲得し、キッカー上門が右足で直接ゴールを狙う。鋭い一撃だったが、わずかに枠の左へと外れた。27分にはFC東京に決定機。ペナルティアーク付近で松木からのパスを受けた渡邊が左足でシュートも左ポストを直撃し、弾かれたボールに反応したアダイウトンがボックス手前から右足ダイレクトで狙うも、こちらも左ポストにヒットし、千載一遇の絶好機を逃す。

前半終了間際の44分、FC東京は自陣左サイドでルーズボールを回収したアダイウトンが単独で敵陣の深い位置まで持ち運び、最後はボックス左から右足を一閃。だが、肝心のシュートは枠を捉えきれなかった。

時計の針が進むにつれて、徐々にFC東京がポゼッションを握る時間帯が増えたものの、結局前半はどちらもネットを揺らすことができず。スコアレスで試合を折り返した。

C大阪はハーフタイムに鈴木を下げ、17歳の石渡ネルソンを投入。2種登録選手の石渡はこれがJ1リーグデビュー戦に。若い力で打開を目論んだC大阪だったが、欲しかった先制点はホームチームに訪れる。

FC東京は後半開始早々の48分、バングーナガンデ佳史扶からのクロスをゴールエリア右付近で収めた渡邊がワントラップで切り返して左足を一閃。C大阪の守護神キム・ジンヒョンは懸命に手を伸ばしたが、ファーネットに突き刺さった。

先手を取られたC大阪は前半終盤からの劣勢をなかなか覆せず、苦しい時間帯が続く。中盤の底で起用された清武が低い位置からゲームメイクを試みるも、FC東京の強度の高いディフェンスに遭い、思うような展開を作るまでに至らず。絶対に与えたくない追加点も献上してしまう。

76分、FC東京は敵陣右サイド深い位置のスローインから中村が中央へクロスを送ると、ゴール前左寄りで待ち構えた渡邊の右足ビューティフルボレーが炸裂。GKキム・ジンヒョンの手を弾いてネットに吸い込まれた。

待望の追加点をマークした渡邊の勢いは止まらず。直後の77分、C大阪のリスタートを敵陣で奪取し、紺野がボックス内までドリブルで侵入。紺野からボックス右端でボールを預かった中村がダイレクトでクロスを上げ、ゴール前の渡邊がヘディング弾を流し込み、ハットトリックを達成した。

FC東京はさらに83分、中盤でルーズボールを回収した安部が深い位置まで持ち運び、味方とのワンツーを経由してボックス右に侵入。ゴール前にグラウンダーの速いクロスを供給し、ニアサイドでルイス・フェリッピがワンタッチで合わせる。勝ち点3を決定づける4点目となった。

前半はなかなかゴールに迫れなかったFC東京だが、終わってみれば4-0の大勝に。順位も5位まで浮上し、来季のACL出場権獲得に望みをつなぐ貴重な勝ち点3となった。

FC東京 4-0 セレッソ大阪
【FC東京】
渡邊凌磨(後3)
渡邊凌磨(後31)
渡邊凌磨(後32)
ルイス・フェリッピ(後38)