首位・新潟が岡山に敗れ今季初ホーム連敗…仙台vs長崎は疑惑弾に、異例HTのユニ変更…【明治安田J2第28節】
2022.07.23 21:25 Sat
23日、明治安田生命J2リーグ第28節の6試合が各地で行われた。
2位の横浜FCと同勝ち点(54)ながら2連勝で首位に立つアルビレックス新潟は、5位のファジアーノ岡山をホームで迎え撃った。
立ち上がりから主導権争いが続く中、先にスコアを動かしたのはアウェイチーム。13分、徳元悠平からの縦パスをボックス手前左で収めたミッチェル・デュークがペナルティアーク付近の田中雄大に横パス。これを受けた田中が鋭い右足のグラウンダーシュートをゴール左隅へ突き刺した。
ホームで先制を許した新潟は攻め切れない時間帯が続いたが、21分にはボックス右角付近で得たFKの場面で、キッカーの島田譲が左足の低弾道のシュートをゴール左下隅に突き刺す見事な直接FKでスコアをタイに戻す。
これで完全に主導権を握ったホームチームは安定したポゼッションで相手を自陣深くに押し込み、攻勢を仕掛けていく。すると、32分には高木善朗がボックス手前右まで運んで出した横パスを、ペナルティアーク付近で収めた伊藤涼太郎が利き足とは逆の左足を一閃。鋭いシュートがゴール右下隅に突き刺さり、新潟が前半の内に試合を引っくり返した。
2-2のイーブンに戻った試合はここから一進一退の攻防に。システム変更、選手交代によって流れを掴んだ岡山がよりゴールへ迫り、河野諒祐がクロスバー直撃のヘディングシュートを放つ場面も。対する新潟は鈴木孝司を起点に幾度かボックス内で際どいシーンを作り出すが、微妙な判定などもあり、前半ほど攻撃で怖さを出せない。
互いに最後の局面での粘りによって均衡が維持されたまま試合終盤を迎えるが、岡山が底力を見せた。88分、セットプレーの流れから波状攻撃を仕掛けると、河野がボックス手前右から入れたクロスにギリギリで対応したDFのヘディングクリアがゴール方向に向かう。GKが何とかはじき出したものの、こぼれ球をヨルディ・バイスが押し込んだ。
その後、新潟の決死のパワープレーをバイスと柳育崇のセンターバックコンビを中心に撥ね返し続けた岡山が、白熱のシーソーゲームを2-3で制し、3試合ぶりの白星とした。敗れた新潟はジェフユナイテッド千葉戦での初黒星に続き、今季初のホーム連敗となった。
8ポイントの勝ち点差はあるものの、3位と4位の直接対決となったベガルタ仙台vsV・ファーレン長崎は、アウェイの長崎が1-2で勝利した。
5試合無敗の仙台と、9試合無敗の好調同士による上位対決は、思わぬ形で明暗別れる。
試合の入りはホームチームが押し込む形となり、遠藤康の直接FKなどでゴールへ迫る。しかし、立ち上がりの守勢を凌いだ長崎は12分、ボックス手前左でボールを受けた加藤大が浮き球でゴール前に入れたスルーパスをエジガル・ジュニオが右足でのトラップから左足を振り抜いてゴールネットを揺らす。この場面では仙台守備陣が猛アピールしたように、エジガル・ジュニオの右足でのトラップ後に右手で意図的にボールをコントロールしたように見えたが、主審、副審共に当該場面を確認できなかったのか、疑惑のゴールが支持された。
良い流れから一転してビハインドを背負った仙台は気持ちを切り替えて反撃に出る。ただ、ボールの主導権を握って相手を崩し切るまでには至らず。セットプレーやミドルシュートを中心に幾つかフィニッシュを記録したが、前半の内に追いつくまでには至らず。
迎えた後半、仙台は富田晋伍から中島元彦へのメンバー交代に加え、長崎の2ndユニフォームと同系色で見分け辛かった特別ユニフォーム(白とネイビー)から1stユニフォーム(黄色)に変更する異例の変更も行う。(主審、両チームからの申し出、マッチコミッショナー同意のうえ)
この変更によって心機一転を図りたいホームチームは、立ち上がりから積極的にシュートを放っていくが、前半同様に長崎の粘り強い守備をあと一歩でこじ開けられない。
すると、粘り強く守りながら虎視眈々と追加点を狙っていた長崎が前半同様にワンチャンスを生かす。68分、右CKの場面でサインプレーから加藤聖がボックス右に走り込む山崎亮平へ低弾道の速いクロスを入れると、山崎がニア下へ難度の高い右足ボレーを突き刺した。
その後、互いにメンバー交代で試合の流れに変化を加えようと腐心する中、何とかゴールをこじ開けたい仙台は特別指定が承認されたばかりのオナイウ情滋らをピッチに送り込む。83分には中山仁斗の見事なキープからのラストパスで中島元彦に絶好機も、ボックス左からのシュートは枠の右に。
後半アディショナルタイムにはボックス内で倒された中山がPKで一矢報いるゴールを奪ったものの、試合は長崎が1-2で勝利。物議を醸すエジガル・ジュニオの4試合連続ゴール、後半からのユニフォーム変更と2つの出来事がクローズアップされる形となった上位対決を制した長崎は10戦無敗と好調を維持している。
その他の試合では、前半半ばに小島雅也が挙げたゴールを最後まで守り切った21位のザスパクサツ群馬が、敵地でモンテディオ山形を破り、連敗を「6」でストップすると共に12戦ぶりの白星を奪取。大宮アルディージャを抜き、降格圏脱出に成功した。
また、太田修介の2ゴールの活躍などでいわてグルージャ盛岡を1-3で破ったFC町田ゼルビアが2戦ぶりの白星により、暫定ながらプレーオフ圏内の6位に浮上している。
なお、同日開催予定だった水戸ホーリーホックvs大分トリニータ、ジェフユナイテッド千葉vsヴァンフォーレ甲府は、水戸と甲府のチーム内で複数の新型コロナウイルス感染者が出ている影響で中止となった。
◆第28節
▽7月23日(土)
いわてグルージャ盛岡 1-3 FC町田ゼルビア
アルビレックス新潟 2-3 ファジアーノ岡山
徳島ヴォルティス 0-0 FC琉球
ベガルタ仙台 1-2 V・ファーレン長崎
モンテディオ山形 0-1 ザスパクサツ群馬
栃木SC 2-1 レノファ山口FC
大宮アルディージャ 0-0 ブラウブリッツ秋田
▽7月24日(日)
《18:00》
東京ヴェルディ vs 横浜FC
《19:00》
ロアッソ熊本 vs ツエーゲン金沢
▽未定
水戸ホーリーホック vs 大分トリニータ
ジェフユナイテッド千葉 vs ヴァンフォーレ甲府
2位の横浜FCと同勝ち点(54)ながら2連勝で首位に立つアルビレックス新潟は、5位のファジアーノ岡山をホームで迎え撃った。
立ち上がりから主導権争いが続く中、先にスコアを動かしたのはアウェイチーム。13分、徳元悠平からの縦パスをボックス手前左で収めたミッチェル・デュークがペナルティアーク付近の田中雄大に横パス。これを受けた田中が鋭い右足のグラウンダーシュートをゴール左隅へ突き刺した。
これで完全に主導権を握ったホームチームは安定したポゼッションで相手を自陣深くに押し込み、攻勢を仕掛けていく。すると、32分には高木善朗がボックス手前右まで運んで出した横パスを、ペナルティアーク付近で収めた伊藤涼太郎が利き足とは逆の左足を一閃。鋭いシュートがゴール右下隅に突き刺さり、新潟が前半の内に試合を引っくり返した。
以降も新潟ペースで試合は進んだが、岡山も粘り強い守備で3失点目は許さず。試合は1点差のまま後半へ折り返す。後半はチアゴ・アウベスの投入に加え、4バックから3バックに変更した岡山が反撃に打って出る。立ち上がりの47分にはボックス左角で仕掛けた佐野航大がDFを抜き切らずにクロスを供給。これをゴール前のデュークが頭で合わせ、開始早々に追いついた。
2-2のイーブンに戻った試合はここから一進一退の攻防に。システム変更、選手交代によって流れを掴んだ岡山がよりゴールへ迫り、河野諒祐がクロスバー直撃のヘディングシュートを放つ場面も。対する新潟は鈴木孝司を起点に幾度かボックス内で際どいシーンを作り出すが、微妙な判定などもあり、前半ほど攻撃で怖さを出せない。
互いに最後の局面での粘りによって均衡が維持されたまま試合終盤を迎えるが、岡山が底力を見せた。88分、セットプレーの流れから波状攻撃を仕掛けると、河野がボックス手前右から入れたクロスにギリギリで対応したDFのヘディングクリアがゴール方向に向かう。GKが何とかはじき出したものの、こぼれ球をヨルディ・バイスが押し込んだ。
その後、新潟の決死のパワープレーをバイスと柳育崇のセンターバックコンビを中心に撥ね返し続けた岡山が、白熱のシーソーゲームを2-3で制し、3試合ぶりの白星とした。敗れた新潟はジェフユナイテッド千葉戦での初黒星に続き、今季初のホーム連敗となった。
8ポイントの勝ち点差はあるものの、3位と4位の直接対決となったベガルタ仙台vsV・ファーレン長崎は、アウェイの長崎が1-2で勝利した。
5試合無敗の仙台と、9試合無敗の好調同士による上位対決は、思わぬ形で明暗別れる。
試合の入りはホームチームが押し込む形となり、遠藤康の直接FKなどでゴールへ迫る。しかし、立ち上がりの守勢を凌いだ長崎は12分、ボックス手前左でボールを受けた加藤大が浮き球でゴール前に入れたスルーパスをエジガル・ジュニオが右足でのトラップから左足を振り抜いてゴールネットを揺らす。この場面では仙台守備陣が猛アピールしたように、エジガル・ジュニオの右足でのトラップ後に右手で意図的にボールをコントロールしたように見えたが、主審、副審共に当該場面を確認できなかったのか、疑惑のゴールが支持された。
良い流れから一転してビハインドを背負った仙台は気持ちを切り替えて反撃に出る。ただ、ボールの主導権を握って相手を崩し切るまでには至らず。セットプレーやミドルシュートを中心に幾つかフィニッシュを記録したが、前半の内に追いつくまでには至らず。
迎えた後半、仙台は富田晋伍から中島元彦へのメンバー交代に加え、長崎の2ndユニフォームと同系色で見分け辛かった特別ユニフォーム(白とネイビー)から1stユニフォーム(黄色)に変更する異例の変更も行う。(主審、両チームからの申し出、マッチコミッショナー同意のうえ)
この変更によって心機一転を図りたいホームチームは、立ち上がりから積極的にシュートを放っていくが、前半同様に長崎の粘り強い守備をあと一歩でこじ開けられない。
すると、粘り強く守りながら虎視眈々と追加点を狙っていた長崎が前半同様にワンチャンスを生かす。68分、右CKの場面でサインプレーから加藤聖がボックス右に走り込む山崎亮平へ低弾道の速いクロスを入れると、山崎がニア下へ難度の高い右足ボレーを突き刺した。
その後、互いにメンバー交代で試合の流れに変化を加えようと腐心する中、何とかゴールをこじ開けたい仙台は特別指定が承認されたばかりのオナイウ情滋らをピッチに送り込む。83分には中山仁斗の見事なキープからのラストパスで中島元彦に絶好機も、ボックス左からのシュートは枠の右に。
後半アディショナルタイムにはボックス内で倒された中山がPKで一矢報いるゴールを奪ったものの、試合は長崎が1-2で勝利。物議を醸すエジガル・ジュニオの4試合連続ゴール、後半からのユニフォーム変更と2つの出来事がクローズアップされる形となった上位対決を制した長崎は10戦無敗と好調を維持している。
その他の試合では、前半半ばに小島雅也が挙げたゴールを最後まで守り切った21位のザスパクサツ群馬が、敵地でモンテディオ山形を破り、連敗を「6」でストップすると共に12戦ぶりの白星を奪取。大宮アルディージャを抜き、降格圏脱出に成功した。
また、太田修介の2ゴールの活躍などでいわてグルージャ盛岡を1-3で破ったFC町田ゼルビアが2戦ぶりの白星により、暫定ながらプレーオフ圏内の6位に浮上している。
なお、同日開催予定だった水戸ホーリーホックvs大分トリニータ、ジェフユナイテッド千葉vsヴァンフォーレ甲府は、水戸と甲府のチーム内で複数の新型コロナウイルス感染者が出ている影響で中止となった。
◆第28節
▽7月23日(土)
いわてグルージャ盛岡 1-3 FC町田ゼルビア
アルビレックス新潟 2-3 ファジアーノ岡山
徳島ヴォルティス 0-0 FC琉球
ベガルタ仙台 1-2 V・ファーレン長崎
モンテディオ山形 0-1 ザスパクサツ群馬
栃木SC 2-1 レノファ山口FC
大宮アルディージャ 0-0 ブラウブリッツ秋田
▽7月24日(日)
《18:00》
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《19:00》
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