「気持ちを整理することが難しい」岡山が劇的勝利の山形戦再試合に声明、問題点は「明確なルール整備ができていなかった点」

2022.04.05 21:37 Tue
©︎J.LEAGUE
ファジアーノ岡山は5日、Jリーグの再試合決定を受けて、声明を発表した。Jリーグは5日、3日に開催された明治安田生命J2リーグ第8節のモンテディオ山形vsファジアーノ岡山の一戦に関して、担当審判員による明らかな競技規則の適用ミスがあったことを認め、再試合となることを発表していた。

この試合では、10分に山形はGK後藤雅明からのビルドアップをスタート。ここでパスを受けた半田陸がGKの後藤にボールを戻すが、後藤はゴールを開けてポジションを取っており、半田のバックパスは無人のゴールへ。それでも、後藤がなんとか戻り、寸前で掻き出していた。
バックパスはボックス内で手で処理することは認められておらず、競技規則でも「ゴールキーパーが自分のペナルティーエリア内で、認められていないにもかかわらず手や腕でボールを扱った場合、間接フリーキックが与えられるが、懲戒の罰則は与えられない」とされているが、清水修平主審が後藤に対してレッドカードを提示し一発退場。山形は多くの時間を10人で戦うと、後半アディショナルタイムに岡山がゴールを決め、0-1で岡山が勝利していた。

劇的な勝利を収めた岡山だったが、今回の決定で一旦はその勝利が取り消されることに。この件に関して、北川真也 代表取締役社長の名前で声明を発表し、しっかりと決定を受け入れ改めて再試合で勝利するために臨むと語った。
「本日のJリーグ理事会において、J2リーグ第8節モンテディオ山形ーファジアーノ岡山が、再試合となることが決定されました」

「90分間死力を尽くして戦った選手、監督、コーチングスタッフ、そして遠く山形まで駆けつけ応援してくださったファン、サポーターの皆さま、DAZNを通して応援くださった皆さまとともに勝ち取った勝利は誇りであり、それが覆されることに直ちに気持ちを整理することが難しいのが正直なところです」

「しかしながら、日本サッカー協会(JFA)の審判委員会での議論、JFAを通した国際サッカー評議会(IFAB)への確認、Jリーグの実行委員会の議論を経て、理事会で決定されたことであり、クラブとしてはその決定を尊重し、前に進みたいと考えています」

「今回、試合成立の判断だったとしたら、モンテディオ山形に関わる皆さまに納得しがたい気持ちが残るでしょうし、もしかしたら再試合という今回の決定に対しても、手放しには喜びがたい難しさを感じられているかもしれません」

「今回の最も大きな問題は、競技規則の適用ミスが起きた場合の試合の取り扱いについて、明確なルール整備ができていなかった点にあります。この点については、ファジアーノ岡山も当事者としてルール作りに適切に関わり、二度と同じ思いをするクラブが出ることがないよう対応してまいりたいと考えています」

「また、今回の一連の事態を受けて、SNS等の一部においてリスペクトに欠ける発言が見られますが、こういった不当な非難はどういった状況においても許されることではありません。建設的な議論によって、皆さまとともにJリーグの未来を創っていきたいと考えております」

「この悔しさを知っているのは私たちだけです。再試合が決まった限りは、この悔しさも糧にしてファン・サポーターの皆さまとともにクラブ一丸となって、再び勝利を勝ち取りましょう!」

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